「仕事を辞めたい」と1度くらいは感じたことありますよね。どれだけ期待を抱いて入社しても、入試前と入社後では気持ちが大きく変わることはよくあります。
また、職場での人間関係に不満を抱えている方は職場に行くことさえもストレスですよね。ですが、「仕事を辞めたいけど、どうしていいか分からない」という方がほとんどです。
そこで、この記事では「なぜ仕事を辞めたいか」から「仕事を辞めるまでの流れ」そして「仕事を辞める前にしておくこと」についてご紹介していきますので、ぜひ読み進めて下さい。
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なぜ仕事を辞めたいのか紙に書き出す
「給料が低い」「上司と合わない」「とにかく仕事が苦痛だ」など、仕事を辞めたい理由は様々だと思います。そこで、「なぜ仕事を辞めたいのか」を紙に書き出してみましょう。
辛いときほど冷静にとよく聞くかもしれませんが、本当に大事なことです。5分でも10分でもいいので冷静に今の状況を分析できるように紙に書き出すと良いです。
実際に、どういった手順で何を紙に書き出すかの方法をこれから紹介していきます。一緒に書き出していき、「なぜ仕事を辞めたいのか」を明確にしていきましょう。
紙に書き出す際には、思ったままを書き出せば良いが決して自分の心が弱いからや、根性がないからなど自分で自分を傷つけるようなことはしないでください。
なぜ仕事を辞めたいのか:いまの会社に思うことを書き出す
普段から言いたくても言えないことを抱えながら仕事に励んでいるかと思います。そこで、普段は言えないようなことを思うがままに書き出していきましょう。以下に、書き出すことの例を紹介します。
- 飲み会が多い
- いつも上司に怒られる
- 残業が多くプライベートの時間が作れない
- 自分の頑張りが認められない
- 頑張っているのに、何もしていない人と同じ給与で馬鹿馬鹿しい
など、キリがないかもしれませんが思うがままに書き出してみて下さい。誰が見るわけでもありません、言葉は選ばずにいきましょう。
なぜ仕事を辞めたいのか:いまの会社のメリットを書き出す
次に、いまの会社のメリットを書き出してみて下さい。「会社のいいところなんてないよ」という方もいるかもしれませんが、ほんとに些細なことでもいいです。
例えば、「ボーナスは高くて嬉しい」や「〇〇さんとお昼を過ごす時間だけは楽しい」など、これかなと少しでも思えば書き出してみて下さい。
ここで書き出し内容が、あなたが求める会社の環境だったり制度だと思います。不満と同時に書き出し明確にしておきましょう。
なぜ仕事を辞めたいのか:書き出した内容を並べる
次に、書き出した内容を1番あなた自身が納得いってないものから順に順番をつけていって下さい。ここで、1番最初になった内容やもしくは上位になった内容が「辞めたい理由」です。
数ある中で上位になった内容は相当、あなた自身にストレスを与えているものです。このストレスと向き合う必要は全くありません。これからは逃げる手段を考えましょう。
ここでも「自分さえ我慢すれば、、、」などの悲観的な気持ちは不要です。あくまで客観的に考えてみて下さい。
なぜ仕事を辞めたいのか:いまの会社に入社した頃を思い出す
いまの会社に入社した当初は何に惹かれましたか?もしくは、目的はありましたか?今一度、思い出してみて下さい。
その内容はなんでもいいです。例えば「簡単そうだったから」や「その仕事に憧れていたから」、「ただなんとなく、内定を貰ったから」など思い出す限りなんでも書き出してみて下さい。
思い出した内容とこれまで書き出した不満の書いてある紙を見比べると、入社する前と入社した後で必ずギャップがあると思います。
思っていた会社と違った場合は、次の転職先選びで活かせるように感じたことを紙に書き出すもの効果的です。
なぜ仕事を辞めたいのか:書き出した内容を眺め自己分析を行う
書き出した紙を眺め、自己分析を行い自分が何に不満を感じ、どんなことを求めているのかを明確にします。
例えば、いまの会社に入社した目的が「その業界に興味がありスキルをつけたい!」だったが、今の会社に対して思うことが「スキルアップが見込めない」のであれば、別の環境を求めるべきです。
また、いまの会社に入社した目的が「ただなんとなく」でも、その会社で働いてみて給与が少ないと不満を感じるのか人間関係に不満を感じるのかで、自分が求めている環境がわかると思います。
全て踏まえて上で、もう一度、いまの会社に勤めるべきなのかそれとも転職をするべきなのか結論を出して下さい。
なぜ仕事を辞めたいのか:それでも転職を悩む場合
いまの会社に勤めるべきなのか、転職すべきなのか結論がでた方はここは読み飛ばしても大丈夫です。
紙に書き出し自分の思っていることを可視化して気持ちを整理したが、自分の判断に自信が持てない方もいるかと思います。そんな方にオススメする判断基準を以下で紹介します。
信頼できる人に相談する
自分で考えた判断だけではすごく不安だという方は、近くにいる相談できる人に頼ることも手段の一つです。また、ご家族がいる方は相談した方がいいかと思います。
相談しにくい内容ではあるため、相談方法はこの記事内の「家族に相談する方法」で紹介します。
今の環境に楽しいことはあるのか
冷静に今の置かれている現状や環境を分析してみて下さい。そこには、一瞬でも仕事で楽しいと感じることはありますか?
楽しいと感じるかどうかで判断するのは「単純では?」と感じるかもしれませんが、1日8時間もいる会社でずっと苦痛を感じるのはかなりしんどいです。
やはり、「この仕事が好きだな」や「〇〇さんとの時間は好きだな」と少しでも楽しい時間があれば心の支えになりますが、全くない場合には心も体も壊してしまいます。
単純かもしれませんが「楽しいのか」を1つの基準で考えることも大事な方法です。
仕事を辞めるまでの流れ
ここでは実際に仕事を辞めるまでの流れを紹介していきます。まずは、仕事を辞めるまでの流れをまとめたものを紹介し、その後詳細に説明していきます。
- 転職活動を始める
- 退職の1〜3ヶ月前に直属の上司にアポイントを取る
- 退職の交渉
- 退職届・退職願を提出
- 引き継ぎや社内への挨拶
では、ここからは仕事を辞めるまでの流れについて一つずつ詳しく説明していきます。
転職活動を始める
まずは、転職活動を始めて下さい。転職活動期間の目安は3〜6ヶ月とされています。「情報収集〜書類作成」で2週間、「応募〜面接」で1〜2ヶ月、「内定〜入社」で1〜3ヶ月が目安です。
退社後に転職先を探してもコロナ禍で転職先がなかな見つからない場合もあり、金銭的に追い込まれ転職先を適当に決めてしまう可能性があるので、転職活動は在職中に行うことをオススメします。
もしも、金銭的には余裕があり退職後にゆっくりと転職活動を行いたい場合でも、「志望分野のリサーチ」「どのような求人があるか転職サイトを確認」は在職中にやっておきましょう。
退職の1〜3ヶ月前に直属の上司にアポイントを取る
退職日の1〜3ヶ月前に退職の意思表示を伝えるのが一般的です。まずは口頭で「今後のことでお話があります。お時間をいただけないでしょうか」と必ず直属の上司にアポイントを取りましょう。
直属の上司以外にアポイントを取るのはマナー違反です。大事な話が、直属の上司を飛び越えてやりとりされたということに気分を損ねる上司もいるので、なるべく面倒ないざこざは起こさずスマートに辞めましょう。
また、会社を辞めたい理由が直属の上司であった場合にも、その上司にアポイントを取るようにしましょう。嫌かもしれませんが、組織の中で1人だけ無視した行動はあまり好まれません。
退職の交渉
上司への退職意思の伝え方にも工夫がいります。「会社や上司の不満を伝える」ことは避けましょう。「お世話になっていたのですが」などの敬う言葉を使い、丁寧かつ落ち着いて退職の話を切り出しましょう。
退職理由を尋ねられた場合でも、会社に対する不平不満を述べるのは厳禁です。なぜなら、「改善するから辞めないでくれ」と引き止めるための口実ができてしまうからです。
また、上司の気分を損ねてしまう場合もあり何の得にもなりません。退職理由は個人的な理由で伝えるのが基本です。以下に個人的な退職理由の例を紹介します。
- 親の介護が必要なのでそちらに専念したいです。
- 健康状態が悪化し、静養することにしました。
- 結婚が決まり相手の都合で転勤することになりました。
- 業務の中で興味を持ったものがありその分野に特化したい。
- 個人で開業する決意を固めました。
会社側がどうしようもない個人的な退職理由を用意しておいて下さい。それでも、引き止められ好条件を提示されても妥協せず丁寧に断って下さい。
また、退職の交渉があっさり受け入れられても変にショックだと感じる必要もありません。揉めずに済んでラッキーと思えばいいです。
退職届・退職願を提出
会社を辞めるときは口頭で伝えるだけで構わないとされていますが、会社の規制や慣習があるため上司に退職願・退職届は必要か確認しましょう。
退職願・退職届は手書きでもパソコンで作成したものでも基本的には大丈夫ですが、会社内のルールがあればそれに従うようにしましょう。
ちなみに、「退職願」は自分の都合で退職する場合に使う言葉で「退職届」は会社の都合で退職するときに使う言葉になります。その他にも、役職のある方や公務員の退職では「辞表」という言葉になります。
引き継ぎや社内への挨拶
退職願を提出したら、引き継ぎと挨拶です。社内外のお世話になっている方に挨拶をしましょう。また、有給も消化して下さい。
関係者にアポイントが取れず挨拶に行けない場合は、挨拶のメールを送るようにして下さい。
以上の内容をこなすことができれば会社を円満的に辞められます。
仕事を辞める前に準備しておくこと
仕事をやめる前には転職活動や、退職の交渉以外にも準備しておいた方がいいことが全部で5つあります。以下で紹介します。
- 健康保険・国民年金などの切り替えに向けた準備
- クレジットカードを作っておく
- 退職所得の受給に関する申告書を会社に提出する
- 有給の消化
- 最低3ヶ月は暮らせる貯金をしておく
健康保険・国民年金などの切り替えに向けた準備
日本の医療保険制度は、国民保険といる保険で「国民健康保険」「健康保険任意継続」「社会保険の被扶養者」のいずれかに退社後は加入する必要があります。
会社から、離職票、源泉徴収票、雇用保険被保険証、年金手帳、健康保険被保険者資格喪失確認通知書など送られてきたら無くさないように保管して下さい。
健康保険や国民年金への切り替え以外にも、失業保険を受給する際やハローワークでの求職申し込み時にも必要となる書類です。
クレジットカードを作っておく
クレジットカードの審査は無職や失業中の状態だと通りにくくなります。在職中にひとつは作っておいて下さい。また、引っ越しをする方もクレジットカードと同じ理由で、無職・失業中では審査が厳しくなります。
例えば、親や親戚の名義で契約するほか預金額を見せて信用を得ることもできますが、審査の通りは会社員よりも遥かに厳しくなります。
退職所得の受給に関する申告書を会社に提出する
「退職所得の受給に関する申告書」と聞いてもよくわからないと思いますが、これは税金の支払いに関する最も重要な書類であり税金の控除に必要な申告書です。
これを提出しない場合、退職所得控除を受けないまま税金を支払わなければいけません。ですので、必ず会社に提出するようにしましょう。
有給の消化
有給が残っている状態で退社することになっても、会社側は有給を消化するように促してくれることはほとんどないです。ですが、有給を使用することは労働者の権利になりますので躊躇わず消化し切って下さい。
最低3ヶ月は暮らせる貯金をしておく
会社を退職してすぐに、転職先に入社できるのであれば問題はないが、なかなか転職活動がうまくいかず働き先がすぐに見つからない場合もあります。
そこで、失業保険を当てにする人がいるかもしれませんが、自己都合で退職した場合、3ヶ月の待機期間が設けられます。つまり、3ヶ月間は完全に無収入になってしまいます。
そのため、3ヶ月は暮らしていける貯金は確保しておいて下さい。3ヶ月間のお金だけ確保できれば、3ヶ月間無収入でも3ヶ月分の貯金+失業保険のお金が手に入るので転職活動の費用に賄うこともできます。
家族に相談する方法
「仕事を辞めたいけど家族がいる」「家族に仕事を辞めたいとどう伝えればいいか」と家族を持っている方なら誰でも思うはずです。そこで、ここからは「家族に相談する方法」を紹介していきます。
そもそも、なぜ家族に相談し辛いのかはおそらく経済的な面に不安があるからだと思います。ですが、次の転職先が見つかっていて、今までの収入とあまり変わりがない場合は反対される可能性は少ないと思います。
そのため、「仕事を辞めたい」と相談するのではなく「いまの仕事に不満があり転職したいから仕事を辞めたい」としっかりとした気持ちに固めてから相談するようにしましょう。
ポイントは転職先の会社をいくつかピックアップしておくことです。そして、それらの会社がいまの会社よりも優位だと言うことを伝えましょう。面接ではありません、思うがままに伝えれば本気度は伝わります。
仕事を辞めたい:まとめ
この記事では、「なぜ仕事を辞めたいのか」と「仕事を辞めるまでの流れ」などについてご紹介しました。最近では、転職を進めるサイトやCMをよく見かけるかと思います。
それくらい、転職や仕事を辞めることは特別なことではないということです。仕事を辞めたいという気持ちを我慢せずにいきましょう。
また、この記事で転職しようと考えたり、仕事を辞めれるきっかけになれば幸いです。最後まで見ていただきありがとうございました。