「確定申告って何から始めたらいいだろうか」、「確定申告をやらなければならないのはわかっているけど難しそうで自分にできるか不安」、こう感じていないでしょうか。
この記事では、確定申告のアプリ・ソフトの選び方から、おすすめのアプリ・ソフト、そして注意点まで解説しています。
この記事を読めば確定申告を始める一歩を踏み出せます。自分にあったアプリ・ソフトを選び使ってみて、確定申告に取り組んでいきましょう。
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フリーランスが使いたい確定申告アプリ・ソフトの選び方
数多くある確定申告アプリ・ソフトの中で、自分に合ったものを見つけるための基準を決めて比較する必要があります。
基準となるポイントは以下の3つです。
- アプリかソフトか
- 無料か有料か
- 使いやすさ
アプリかソフトか
確定申告アプリはスマートフォンで利用するもので、確定申告ソフトはパソコンで利用するものです。
クラウド会計ソフト大手3社(弥生会計・マネーフォワード・freee)ではスマートフォンで利用するアプリ版と、パソコンで利用するブラウザ版が提供されています。
また、相互連携が可能となっており非常に便利です。
自宅ではブラウザ版を利用して、外出先での仕訳はアプリ版を利用すれば、効率的な確定申告作業ができます。
ブラウザ版とアプリ版の違い | ||
ブラウザ版 | アプリ版 | |
端末 | パソコン向き | スマートフォン向き |
インストール | 不要 | 必要 |
利点 | さまざまな帳簿付ができる 電子申告(e-Tax)ができる 大量の仕訳をまとめて行うことができる |
出先で隙間時間を利用できる 簡単な帳簿付けができる レシートを撮影し、仕訳入力ができる |
無料か有料か
確定申告アプリ・ソフトには、無料で利用するものと有料で利用するものがあります。
無料版と有料版ではサポート体制に違いがあります。
また無料で利用できる場合でも、無制限で利用できるものもあれば、機能・利用期間に制限がついているものもあります。
無料版と有料版の違い | ||
無料版 | 有料版 | |
機能 | 多くの場合制限付き 無制限で利用できるものもある |
提供されているすべての機能が利用できる |
利用期間 | トライアル期間として制限が 設けられている場合あり |
更新型 |
サポート体制 | 薄い | 手厚い |
確定申告に慣れていない方であれば、サポート体制が手厚い有料版を利用することで、安心して確定申告を行うことができます。
一方で確定申告に慣れており、サポートが不要の方に無料版は向いています。
また、トライアル期間を設け、期間中に無料で利用できるアプリ・ソフトがあります。
試しに利用してみたいという方は、トライアル期間を利用することで、コストを掛けずに使い勝手を試すことができます。
使いやすさ
アプリ・ソフトを利用して確定申告をする上で、最も重要なことは使いやすさではないでしょうか。
自分にとって使いにくいものを利用していると、ストレスに感じる方もいると思います。
アプリ・ソフト自体の使いやすさに加えて、銀行口座・クレジットカードとの連携、家計簿連携機能や電子申告対応など、アプリ・ソフトによって違いがあります。
もし、無料トライアルを実施しているのであれば利用して、使い勝手を試すことができます。ぜひ、活用してください。
フリーランスにおすすめの確定申告アプリ4選
ここではおすすめの確定申告アプリ4選を紹介します。紹介するアプリは以下の4つです。
- やよいの青色申告オンライン
- やよいの白色申告オンライン
- クラウド会計ソフトfreee
- Money Forwardクラウド確定申告
アプリの特徴、どのような人に向いているのか、料金についてまとめました。
また、今回紹介するアプリは、全てパソコン向けのクラウド版がリリースされています。
自宅ではクラウド版で作業して、外出先ではアプリ版で作業するといった利用ができ、効率的な確定申告作業が可能です。
それぞれのアプリを比較して、自分に合ったアプリを見つけてください。
やよいの青色申告 オンライン
やよいの青色申告オンラインは、会計ソフトで有名な弥生が提供している、クラウド申告ソフトトップシェアのクラウド型確定申告ソフトです。
特徴は以下の通りです。
- スマホで日々の取引を入力したり、スマホのカメラを利用してレシートを読み込み、ソフトで自動的に仕訳まで行える
- アプリで請求書の作成・管理・会計の連携ができる
- 電話・チャット・WebFAQなど6種類の充実したサポート体制
サポート体制が非常に充実しているため、確定申告に不安のある方にはとてもおすすめです。
料金については以下の通りです。
プランごとの料金 | |||
セルフプラン | ベーシックプラン | トータルプラン | |
料金 | 1年間無料 次年度より 8,800円/年(税抜) |
6,900円/年(税抜) 次年度より 13,800円/年(税抜) |
12,000円/年(税抜) 次年度より 24,000円/年(税抜) |
2024年3月15日までの申し込みで、通常料金の半額もしくは1年間の無料トライアル期間が設けられています。
やよいの白色申告オンライン
やよいの白色申告オンラインは、前述のやよいの青色申告オンラインの機能はそのままに、白色申告に対応したソフトです。アプリも同様の機能を利用することができます。
特徴は以下の通りです。
- 家計簿感覚で使えて取引入力から確定申告まで行うことができ、入力作業を自動化することで会計業務の効率化が図れる
- 白色申告向けのデザイン・機能で知識がなくても確定申告ができる
- 電話・チャット・WebFAQなど6種類の充実したサポート体制
初めての確定申告をスムーズに行いたい方や、会計業務を効率化したいという方におすすめです。
料金については以下の通りです。
プランごとの料金 | |||
フリープラン | ベーシックプラン | トータルプラン | |
料金 | 無料 | 4,600円/年(税抜) 次年度より 9,200円/年(税抜) |
8,400円/年(税抜) 次年度より 16,800円/年(税抜) |
2024年3月15日までの申し込みで、通常料金の半額で利用できます。
また有料プランの他に、フリープランという無料で利用できるプランがあります。
フリープランではサポート体制に制限が付きますが、すべての機能を無料で利用できます。
クラウド会計ソフトfreee
freeeは、フリーランス向けの会計ソフトでは知名度が高く、ユーザー満足度も高い会計ソフトです。
特徴は以下の通りです。
- 〇✕形式の質問に答えるだけで自動で書類作成でき、そのまま申告できる
- AIが事業経費の仕訳をサポートしてくれる
- スマホアプリと連携させて、スキマ時間に日々の経費登録ができる
操作画面もわかりやすく設計されているため、簿記や会計の知識がない初心者にもおすすめできます。
料金については以下の通りです。
プランごとの料金 | |||
スターター | スタンダード | プレミアム | |
月払料金(税抜) | 1,480円 | 2,680円 | 39,800円 (年払料金のみ) |
年払料金(税抜) | 11,760円 | 23,760円 |
また30日間の無料体験があり、その後登録することで、希望者にはコンサルタントがそれぞれに合った使い方を指導してくれます。
Money Forwardクラウド確定申告
Money Forwardクラウド確定申告も、入力から申告まで、確定申告に必要な機能が揃っているソフトです。
特徴は以下の通りです。
- 銀行口座やクレジットカードと連携して明細入力の手間を省略
- 申告に必要な書類を自動作成
- Mac・アプリにも対応
この他にも家計簿アプリ「マネーフォワードME」とも連携し、家計簿データの入力ができるのでお金の管理がしやすいソフトといえるでしょう。
日常生活でもお金の管理をしっかりしたいという方におすすめです。料金については以下の通りです。
プランごとの料金 |
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無料機能のみ | パーソナルミニ | パーソナル | パーソナルプラス | |
月額料金(税抜) | 980円 | 1,280円 | 35,760円 (年額料金のみ) |
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年額料金(税抜) | 9,600円 | 11,760円 |
無料で利用できる機能の他に、有料プランに1カ月の無料トライアル期間があります。一度利用し、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
フリーランスにおすすめの確定申告ソフト6選
ここでは、おすすめの確定申告ソフト6選を紹介します。紹介するソフトは以下の6つです。
- 円簿青色申告
- 確定申告Kaikei(カイケイ)
- Taxnote(タックスノート)
- HANJO(ハンジョー)会計
- CalQ Share(カルクシェア)
- aoiro(アオイロ)
ソフトの特徴、どのような人に向いているのか、料金についてまとめました。
これから紹介するソフトは無料で利用できるものもあり、ターゲットとしている方にも違いがあります。
それぞれのソフトを比較して、自分に合ったソフトを見つけてください。
円簿青色申告
円簿青色申告は、無料で利用できる確定申告ソフトです。機能限定、期間限定がなくすべての機能を無料で利用できます。
特徴は以下の通りです。
- インターネット接続できる環境であれば、いつでも、どこでも操作可能
- 経理初心者でも分かりやすい画面構成で、簿記の知識がなくても安心して利用できる
- 弥生会計のソフトを利用していた方は、そのままデータをインポート可能
確定申告が初めての方、無料で利用できるソフトを探しているという方におすすめです。
また弥生会計のソフトを利用していた方であれば、データをそのままインポートできるので、無料で利用できる円簿青色申告に乗りかえも検討できます。
確定申告 Kaikei(カイケイ)
確定申告 Kaikeiは、スマートフォン会計アプリです。有料のアプリですが、月あたり233円とほかのアプリ・ソフトと比べると安価です。
また、ほぼすべての機能を無料で利用することができます。
特徴は以下の通りです。
- 青色申告に必要な複式簿記による記帳を簡単に行うことができる
- 日々の経費や売上をアプリで入力し、Excelデータへ出力できる
ただし、確定申告書や決算書の作成機能は付いていません。別途、他の会計ソフトで作成する必要があります。
会計アプリに多額のお金を掛けたくない方や、会計処理をスマートフォン1つで行いたいという方におすすめです。
Taxnote(タックスノート)
Taxnoteは、スマートフォン会計アプリです。アプリのみですので、別途会計ソフトにデータを出力する必要があります。
特徴は以下の通りです。
- 支払い方法と科目を選んで入力するだけで、簡単に青色申告に使える複式簿記で帳簿が作成できる
- 損益表、グラフ表記が見やすくわかりやすい
- 帳簿はExcelや他の会計ソフトに出力できる
操作が簡単でわかりやすく、アプリで帳簿だけをさっと作成したいという方におすすめです。
料金については、基本はすべての機能を無料で利用できます。ですが、月15件の入力制限が設定されています。
Taxnoteプラス(年額3,500円)という有料版であれば、入力制限なく利用できます。
HANJO(ハンジョー)会計
HANJO会計は、飲食店向けに特化したクラウド会計ソフトです。スマートフォンアプリも提供されています。
特徴は以下の通りです。
- スマートフォンでレシートを撮るだけで仕訳ができる
- 記帳から確定申告まで効率的な作業が可能
- 経営データのわかりやすい比較表示が可能
儲けのヒントを提供してくれるので、経理業務の作業負担を軽減したい飲食店経営者の方におすすめです。
料金については、月額1,078円(税込)の有料プランの他に無料プランもあります。
ただし、無料プランにはサポートが無く、一部機能制限もありますので注意が必要です。
CalQ Share(カルクシェア)
CalQ Shareは、会社員の副業に特化した、完全無料のスマートフォン会計・確定申告アプリです。
特徴は以下の通りです。
- 帳簿付け、帳簿確認、申告書作成の画面が見やすい
- 副業の収入や必要経費の入力、確定申告書の作成といったすべての機能を無料で利用できる
- アプリ内に副業向けの確定申告の基礎知識がわかるマンガが提供されている
給与所得者が行う副業と個人事業主では、確定申告に関する制度が異なっている部分があります。
例えば、個人事業主では事業所得となるものが、給与所得者では雑所得になるといったものです。
アプリ内のマンガで詳しく解説されていますので、副業で確定申告を行う方におすすめです。
aoiro(アオイロ)
aoiroは、フリーランスに向けた、会計ソフトです。青色申告に必要な帳簿と決算書の作成に特化した機能で、簡単に確定申告書を作成できます。
他のアプリ・ソフトにあるような、銀行口座・クレジットカードとの連携や、レシートの読み取り機能はありません。
青色申告に特化した、必要最低限の機能を無料で利用できるソフトです。シンプルに確定申告に必要となる機能だけあればいい、という方におすすめです。
料金については、無料で基本機能すべてを利用できます。
一方勘定科目の追加や、バックアップの復元などの機能を追加したいという方は、3,900円(税抜)のプレミアム・エディションの購入が必要となります。
無料の確定申告アプリ・ソフトを選ぶときの注意点
確定申告アプリ・ソフトを導入する上で、無料というものはとても魅力的ですが、注意する点もあります。以下3つ注意する点を挙げますので、注意点を踏まえた上で、無料の確定申告アプリ・ソフトの導入を検討してください。
- サポートが受けられない場合もある
- 制限されている機能がある
- トライアル期間が設けられている
サポートが受けられない場合もある
無料で利用できる会計アプリ・ソフトは、サポートが受けられない場合があるので注意が必要です。無料であってもアプリ・ソフトの機能は充実しています。
しかし、有料版では受けられるサポートが、無料版では受けられない場合があります。
有料版でのサポート内容は、電話やメール、チャットなどアプリ・ソフトによって様々です。グレードが上がるほどサポートが手厚くなるアプリ・ソフトもあります。
サポートが必要な方は、事前にサポート内容を確認するようにしましょう。
制限されている機能がある
無料ですべての機能を利用できるアプリ・ソフトもありますが、逆に、無料版では利用できる機能が制限されている場合もあります。
入力制限や仕訳件数制限など、場合によってはこの制限が不便に感じる方もいるかもしれません。
使いたい機能に制限があると、他のツールを使ったり、探したりと労力がかかる可能性もあります。
無料版を利用する際は、自分の使いたい機能が無料で利用できるか確認しましょう。
トライアル期間が設けられている
トライアル期間として、一定期間無料で利用できるアプリ・ソフトもあります。
しかし、トライアル期間が終了すると、それ以降は料金が発生します。
ずっと無料で利用できるというわけではありませんので、いつまでトライアル期間として利用できるのか確認しましょう。
また、アプリ・ソフトによってもトライアル期間が異なります。
「導入したいが、一度試しに使ってみたい」という場合は、トライアル期間を利用してみましょう。
【まとめ】アプリやソフトを使ってフリーランスの確定申告を楽にしよう!
フリーランスになると、必然的に確定申告は必要となります。
確定申告をどのように進めたらよいかわからない、自分にできるか不安という方には、アプリ・ソフトを使った確定申告を強くおすすめします。
なかなか自分の知識だけで一から進めるのは難しいものです。
わかりやすく便利なツールを使って確定申告をスムーズに進めましょう。
- 名前:m.i