犬のしつけの1つである「待て」を教えることは、私たちとともに暮らしていく中でとても大切です。
しかし「愛犬に待てを覚えさせたいが上手くいかない」「自分のしつけ方で合っているのかな」と悩んでしまいますよね。
そこで本記事では、犬にしつけの「待て」を教える目的やしつけ方、覚えてもらうためのコツを解説します。
「待て」を教える目的を理解し、しっかり愛犬に覚えてほしいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
アイキャッチ画像出典:https://www.pakutaso.com/20170352090post-10828.html
犬にしつけの待てを教える目的は?
犬に「待て」を教える目的は、愛犬と周囲の人が平穏に暮らしていくためです。
具体的にどのようなことから愛犬を守るのか、主に以下の3つが挙げられます。
- 交通事故から守るため
- 他者に迷惑をかけないため
- 誤飲を防ぐため
1つ目の「交通事故から守るため」は、道路を横断する時や車が接近している時などに交通事故を防げるからです。
犬は視界に入るものに興味を示し、急に飛び出してしまう場合があるので「待て」を教えておくと、緊急時や交通事故から愛犬を守ることが可能です。
2つ目の「他者に迷惑をかけないため」は、別の犬や家族以外の人が近づいてきた時に、犬が興奮して飛びついたり、吠えたりするのを防ぐためです。
上記のような状況の時に「待て」を指示すると、問題行動を抑制してトラブルを回避できます。
3つ目の「誤飲を防ぐため」は、犬の食べてはいけない食べ物を飼い主が誤って落としても、誤飲を防げるからです。
以上の3つの理由から、犬が安全に暮らしていくためにはしっかり「待て」を教えることが大切です。
犬にしつけの待てを教える最適なタイミング
しつけの「待て」を教える最適なタイミングは、子犬と成犬で異なります。まず、子犬に待てをしつけるタイミングは以下の2つです。
- 室内の環境に慣れてから
- 子犬自身が落ち着いてきてから
上記の2つのポイントをクリアしていれば「待て」を教えても問題ありません。
成犬も「待て」をしつけるタイミングは、新しい環境に慣れてからです。
ただし成犬は子犬と違い、これまで育った環境で生活していた期間が長いため、子犬よりも新しい環境に慣れるまで時間がかかります。
また、犬の個体差によって慣れる時間は異なるため成犬のしつけは、迎え入れてから2週間〜1ヵ月前後を目安に行ってみてください。
しつけの待てを教える前の準備
犬に「待て」をしつける時は、しっかりと準備をしてから始めることが重要です。
ではどのような準備をすればよいか、具体的には以下の3つの準備をしましょう。
- おすわりから始める
- 集中できる環境で行う
- ごほうびを用意する
1つ目の「おすわりから始める」は、犬が立っているよりもおすわりをしている状態の方が「待て」を教えやすいです。
もしおすわりができない状態であれば、先におすわりを身につけさせましょう。
2つ目の「集中できる環境で行う」は、初めて「待て」をしつける時に、前もって犬が集中できる環境を作ることです。
少しずつ慣れてきたら、公園やドッグランなどの人や他の犬がいる場所でトレーニングをしてみてください。
3つ目の「ごほうびを用意する」は、しつけにおいて犬の積極性を促すために、ごほうびは有効です。
上手にできた時には必ず褒めてあげて、愛犬の好きなおやつを与えたり、おもちゃを使って遊んであげたりしましょう。
犬に待てを覚えさせるコツと注意点
犬に「待て」を覚えさせる時には、コツと教える際の注意点があります。
具体的には以下の4つが挙げられるので、教える時はぜひチェックしてみてください。
- 焦らずに教える
- 短い時間から始める
- 待てで使う言葉は1つにする
- できたときはちゃんと褒める
1つ目は「焦らずに教える」です。最初は愛犬がなかなか集中してくれなくて、上手くいかずに失敗する時があります。
しかし決して焦らずに、できる範囲のペースで進めていくと愛犬も少しずつ指示に従います。
2つ目の「短い時間から始める」は、1〜2秒ほどの短い時間から始めて徐々に時間を延ばしていきます。
いきなり長時間から始めると、犬がしつけに嫌悪感を感じると「待て」を覚えてくれなくなるので注意が必要です。
3つ目の「待てで使う言葉は1つにする」は、しつけを始める際は、必ず1つの言葉を決めておき、家族全員で統一させましょう。
「待て」と同じ意味で「ステイ」もよく使われますが、様々な言葉を使ってしつけをすると犬は混乱します。
4つ目は「できた時はちゃんと褒める」です。「待て」ができた際にちゃんと褒めてあげると、犬はさらに褒めてもらうためにしつけに積極的になります。
しっかりと撫でたり、声に出して褒めたりするのが褒める時のポイントです。
犬にしつけの待てを教える5つの手順
「待て」を教える目的やコツ、注意点を把握しても、どのような方法で教えていけばよいか分からないでしょう。
犬にしつけの「待て」を教える具体的な手順は、以下の5つです。順番に解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 「おすわり」をしてもらう
- 「おすわり」の間にごほうびをあげる
- 1秒ずつ時間を延ばす
- 「待て」と「よし」を覚えさせる
- 1歩ずつ距離をとる
おすわりをしてもらう
まずは飼い主さんがおやつを持った状態でおすわりをさせて、1〜2秒待ちます。
「待て」をしつける時の体勢に決まりはありませんが、おすわりをさせてから行うとスムーズに覚えてもらえます。
そのため、おすわりがまだできない愛犬には、まずおすわりを教えましょう。
おすわりの間にごほうびをあげる
1〜2秒間、おすわりができたらごほうびをあげましょう。
犬は「おすわり」をするとごほうびを得られると覚え、より積極的におすわりを行います。
初めは数秒でもできたら、しっかり褒めてあげたり、ごほうびをあげたりしましょう。
ポイントはおしりが浮いたり、動き出したりしてしまう前に声をかけてあげることです。
待ちきれずに動いてしまった場合は、おやつをあげずに再度チャレンジしてみてください。
1秒ずつ時間を延ばす
1〜2秒間しっかり待てるようになったら、待ての時間を延ばしていきましょう。
いきなり秒数を増やすのではなく、1秒ずつ増やしていくことが重要です。
犬がじっと待っている間は、余計な声かけや動作をせずに、犬の目をしっかり見ていてください。
しっかり待てができたらご褒美をあげて、失敗したらご褒美をあげずに再度挑戦しましょう。
しつけは1日を通して行わず、毎日少しずつ積み重ねるのが大切です。
待てとよしを覚えさせる
おすわりの状態で待つことができるようになったら「待て」と「よし」を覚えさせましょう。
おすわりをしてから2秒経ったタイミングで「待て」と指示を出し、待てができたらご褒美をあげてください。
また「待て」の指示を出した後に飼い主さんは1歩下がり、待てができたら「よし」と伝えます。
上記のやり方を何度も行い、犬に「待て」と「よし」の意味を覚えてもらいます。
1歩ずつ距離をとる
「待て」と「よし」を覚えることができたら、犬から少しずつ距離を取ってみましょう。
まずは1歩下がり、5回挑戦して成功したら、2歩から3歩と徐々に後ろへ下がります。そして後ろだけでなく、左右に動いて距離を取っていきましょう。
何度も繰り返し行うと「待て」の時間を伸ばし、愛犬の忍耐力と集中力を育てることができます。
【まとめ】犬に待てを教えて衝動的な行動を予防しよう!
本記事では、犬にしつけの1つである「待て」を教える目的や方法、注意点を解説しました。
「待て」をしっかり身につけると、交通事故やトラブルを回避できます。
犬の「待て」は、私たちとともに暮らしていく中でとても大切なしつけなので、教える目的や注意点、コツなどを確認しましょう。
犬にしつけの「待て」を教える具体的な手順は、以下の5つのステップです。
- 「おすわり」をしてもらう
- 「おすわり」の間にごほうびをあげる
- 1秒ずつ時間を延ばす
- 「待て」と「よし」を覚えさせる
- 1歩ずつ距離をとる
以上の5つをぜひ実践してみてください。
「待て」に限らずしつけをする時は、決して焦らずに毎日少しずつしつけていくことがポイントです。
本記事で紹介した方法で「待て」のしつけをし、できたときにはしっかり褒めて、愛犬の日々の成長を感じながらしつけを行ってみてください。
- 名前:ムク家
- 連絡先:katanae@gmail.com