美容師を目指している人からすると、今後のことを考えて給料のことは必ず気になるものです。また、「美容師は給料があまり高くない」などという噂を聞くと、将来的な収入について不安にもなってきますよね。
この記事では、美容師の給料相場や給料を上げる方法について紹介しています。ぜひ最後まで読んで、素敵な美容師になるための参考にしてみてください。
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/22141655?title=%E7%BE%8E%E5%AE%B9%E5%B8%AB&searchId=2619903998
美容師の給料はどれくらい?
美容師として働いた場合の平均収入を以下に雇用形態別で3つに分けて載せました。日本の平均収入と比較すると低い傾向があります。
- 正社員の場合:年収約260万円、月収21万円(初任給は13~17万円)、年間賞与58万円(出典:https://www.kenkou-job.com/beautician/oyakudachi/160.html)
- アルバイト、パートの場合:時給966円(出典:https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E7%BE%8E%E5%AE%B9%E5%B8%AB%E3%81%AE%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%83%BB%E6%99%82%E7%B5%A6)
- 派遣社員の場合:時給1,496円(出典:https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E7%BE%8E%E5%AE%B9%E5%B8%AB%E3%81%AE%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%83%BB%E6%99%82%E7%B5%A6)
美容師は最初に見習いとして働く期間があり、その間の月収は初任給にも表れている通りで10万円台半ばです。人によっては生活していくのがやっとということも珍しくありません。
見習い期間は練習などでサロンの滞在時間が長くなってしまいますが、キャリアアップによって大きく待遇が変わることもあります。将来を見据えて、ポジティブに腕を磨いていくことをおすすめします。
美容師の給料が安いのはなぜ?
一般的に美容師の給料が安いと言われてしまう一因としては、30代を過ぎると転職してしまう男性が多いということが挙げられます。
30代男性美容師の平均月収は20~25万円と言われており、家族を養っていくには厳しい収入です。
そして、美容業界の若い美容師や女性美容師の割合が多くなることで平均給料が上がらないという流れになってしまうのです。
しかし、努力次第で独立開業の道も十分可能ですので、知識と技術をコツコツ積んでいきましょう!
経験や年齢で美容師の給料は変わる
美容師の給料は、経験や年齢を重ねるごとに上昇していきます。通常、美容師は3年ほど見習い期間を経た後にスタイリストとして働きますが、ここから給料を上げられるかは接客や技術が直接関わってきます。
しかし、40~50代頃からの収入は伸びにくく、老後資金が貯まりにくい可能性は否定できません。
また、近年ではフリーランスとして働く美容師が増加傾向にあります。労働時間や場所が自由であることや、顧客と1対1の密な関係を築きやすいことが要因として挙げられます。
次の見出しでは、美容業界でよく取り入れられる給料システム「歩合給」について説明するのでしっかり確認していきましょう。
美容師の給料システム「歩合給」とは
歩合給とは、成果や出来高に応じて給料が支払われる仕組みのことです。あらかじめ設定されている固定給とは別に、会社の売上に貢献することでもらえる報酬となっています。
会社によって計算基準や方法が異なるので、気になる場合は就業先に確認しましょう。以下に歩合率10%の場合の給料例を載せました。
月間売上100万円の場合:固定給25万円+歩合給10万円(月間売上100万円の10%)=月給35万円
多くの場合、指名料を払ってくれた顧客による売り上げの方が高い歩合率となります。ですので、指名客を多く獲得するほど給料は高くなります。
次の見出しでは、美容師のボーナスについて説明していくので確認していきましょう。
美容師のボーナスについて
成果や出来高によって支給される歩合給を取り入れているサロンが多い代わりに、スタッフ全員にボーナスが支給されるサロンは少ないと言われています。
これは、ボーナスではなく歩合給を取り入れることでスタッフのスキルアップを図る「育成意識の高さ」が表れているということでしょう。
とはいえ、中にはしっかりボーナスを用意しているサロンもあります。美容業界はスキルによって給料アップが狙える業界です。もしボーナスが支給されないサロンだとしても、地道に腕を磨いてみてはいかがでしょうか。
ここまで読んでいただくと、美容師の給料について理解していただけたかと思います。次の見出しでは、給料を上げる方法について4つ紹介していきます。
美容師の給料を上げる方法①美容師のランクを上げる
美容師の給料を上げる方法の1つ目は、美容師のランクを上げることです。この方法が一番早く給料を上げることに繋がります。以下に美容師のランクを5つ紹介したので確認しましょう。
- アシスタント:美容師として正式デビューするまでの見習いで、雑用やシャンプーを主に任される。
- jr.スタイリスト:美容師になりたてのスタイリストで、カットも任される。
- スタイリスト:すべての施術に対応できるスタイリスト。
- トップスタイリスト:スタイリストの中でも、人気と実力を兼ね備えたスタイリスト。
- 経営者・オーナー:独立開業した美容室の経営者。
見習い期間を経てスタイリストとしてデビューした後は高収入を目指せるチャンスが多くあります。スタイリストの技術によって指名料に差が出る場合があり、顧客からの信頼が収入に反映されやすいのです。
また、昇格することで役職手当などの収入アップが期待できます。
美容師の給料を上げる方法②条件の良い企業に就職する
2つ目は、給与面などの待遇が良い企業に就職することです。長く働いて収入アップを目指すのであれば、以下に挙げた3つのポイントに注目して就職先を探すと良いでしょう。
- 歩合給の割合
- 月の残業時間数
- 年次有給休暇の取りやすさ
大都市などの人口が多い地域では好待遇を提示して、優れた人材を確保する企業もあります。
ただし、アシスタントが転職する場合は企業ごとに育成プログラムが異なるので、スタイリストデビューが遅れてしまう可能性があります。
美容師の給料を上げる方法③フリーランスで働く
3つ目は、企業と業務委託契約を結んで働くフリーランス美容師になることです。業務委託だと1回の仕事で得られる収入が増え、結果的に年収アップに繋がります。
フリーランスと正社員の働き方の違いを以下の表に示しました。フリーランスは出勤時間や場所が自由な半面、技術がなければ収入に繋がりません。
勤務時間の定め | 勤務場所の定め | 給与額の定め | |
フリーランス(業務委託契約) | なし | なし | なし |
正社員 | あり | あり | あり |
また、フリーランスで働く場合は税務署への開業届・青色申告承認申請書提出や国民健康保険の手続きなどが必要になります。
美容師の給料を上げる方法④独立開業して店舗経営をする
4つ目は、独立して美容室を経営することです。自ら美容室を経営する場合、料金を自由に決められます。そのため、美容室のコンセプト次第では大幅な年収アップを期待できます。
自分一人で経営するのであれば、売上から経費を引いた分はすべて自身の収入となりますが、同時に複数の顧客対応が難しくなるでしょう。
ですので、必要に応じてフリーランスの美容師を迎え入れることで全体の仕事を分散し、顧客を逃がしてしまうリスクを減らすことが大切です。
なお、新規開業にあたっては店舗物件の賃貸費用や機器の購入費、運営するための資金が必要になります。
技術を磨いて理想の美容師になろう!
美容師は、働き始めたばかりの頃は低い収入になってしまうかもしれません。しかし、経験を多く積むことで収入を上げるチャンスはいくらでもあります。
この記事では、美容師の給料相場や給料を上げる方法について紹介してきました。まずは、ここまで読んだ内容を踏まえて、将来どのような美容師になりたいのかしっかり考えましょう。
そしてコツコツと技術を磨き、自身の可能性を広げてみてはいかがでしょうか。