アパートの管理会社を選ぶ時、最も気になるのは「管理委託費の相場」ではないでしょうか?
利益を増やすためには、管理にかかる費用を抑えることが必要不可欠ですよね。
この記事では、管理委託費の考え方や相場、管理会社を選ぶ際のポイントについて解説しています。
管理会社選びに困っている方は、ぜひこの記事を参考にして、管理会社を選んでみてくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/22037963?title=%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B82&searchId=791749421#)
アパートの管理会社を決めるなら相場だけじゃダメ!
アパートの管理会社を選ぶ時、「相場より安いところにしよう!」と考えている方が多いはずです。
しかし、アパートの管理会社を選ぶ時は、相場を見るだけではなく、管理会社の業務内容についても考えてください。
管理会社の業務内容が、かかる費用に見合っているかどうかを考えて選ぶべきなのです。
業務内容と費用を比較するために、まずはアパート管理会社が行う業務内容について見ていきましょう。
管理会社はアパート管理の専門家
アパートの管理会社は、入居者や建物管理に関する専門家で、行っている主な業務は以下の3つです。
- 入居者の契約や更新業務
- 家賃の集金
- 退去時の立会
その他にも、さまざまな業務を行っていますが、業務内容は管理会社によって異なる場合が多いです。
また、アパート管理業務の1つとして、不動産仲介を兼務している管理会社もあります。
以上のような業務は、入居者を増やし継続して住んでもらうため、そして建物の資産価値を保つために必要なのです。
アパート管理会社に支払う費用とは
アパートの管理会社に支払う費用は、アパート管理を管理会社にやってもらうための管理委託費です。
管理委託費はオーナーが管理会社に対して毎月支払うもので、消費税がかかります。
オーナーは多くの場合、アパート管理の専門的知識がなく、管理の手間も省きたいので、アパート管理を管理会社に委託しています。
費用はかかかりますが、オーナー初心者の方や、副業でアパート経営をする方は、管理会社への委託がおすすめです。
アパート管理委託費の相場はどう決まる?
管理委託をしたいと考えていても、気になるのは管理委託費の相場でしょう。できるだけ安く抑えたいですよね。
結論から言うと、管理委託費の相場は決まっていません。管理会社や管理業務の範囲によって異なるのです。
管理委託費の計算方法
管理委託費は、一般的に「家賃収入×手数料率」で計算されています。
手数料率は3%〜8%で、管理会社ごとに異なりますが、平均して5%前後であることが多いです。
例えば、表1のような物件では、家賃収入50万円に対し手数料率が5%なので、管理委託費は25,000円となります。
- 表1 物件の家賃収入と手数料率から決まる管理委託費
戸数 | 10戸 |
---|---|
1戸あたりの家賃 | 5万円 |
家賃収入 | 50万円 |
手数料率 | 5% |
管理委託費 | 25,000円 |
業務範囲や物件によって異なる
管理委託費は、管理業務の範囲や管理している物件によっても異なります。
管理業務の範囲が狭いと、かかる管理委託費は安くなりますが、その分オーナーが行う業務の負担が多くなるのです。
また、例えば高層マンションでは、建物の保守管理に手間がかかるため、手数料率が高くなり、管理委託費も高くなる傾向があります。
相場だけで管理会社を決めてはいけない理由
冒頭で、管理会社は相場だけで決めてはいけないとお伝えしましたが、その理由は何なのでしょうか?
理由として以下の2つが挙げられます。それぞれについて見ていきましょう。
- 業務範囲が狭い可能性がある
- 業務が雑な可能性がある
相場だけで決めてはいけない理由①業務範囲が狭い可能性がある
管理委託費が安いと、委託できる管理業務が、管理会社が行う主な業務に限られている可能性があります。
- 入居者の契約や更新業務
- 家賃の集金
- 退去時の立会
その場合、オプションで他の業務を委託し、管理委託費以外の費用がかかるため高上がりになるのです。
表2を見てください。管理委託費の安い管理会社Bより、管理会社Aの方が年間の費用を安く抑えられますね。
- 表2 管理にかかる年間の費用(物件の条件:家賃5万円×10戸、1年間の入居成約は1件)
管理会社A | 管理会社B | |
管理委託費/月 | 家賃収入×5% | 家賃収入×3% |
一般的な業務/月 | 0 (管理委託費に含む) |
0 (管理委託費に含む) |
清掃/月 | 0 (管理委託費に含む) |
5000円 (オプション) |
保守点検/月 | 0 (管理委託費に含む) |
1万円 (オプション) |
入居成約時のシステム手数料/件 | 0 (管理委託費に含む) |
家賃1ヶ月分 (オプション) |
費用の合計(年間) | 30万円 | 41万円 |
管理会社を選ぶ際は、管理委託費でまかなえる業務は何か、オプション費を含めた総額はいくらかを確認しましょう。
相場だけで決めてはいけない理由②業務が雑な可能性がある
管理委託費があまりにも安すぎる管理会社は、管理業務を雑に行っている可能性があります。
清掃が行き届いていなかったり、修繕がされていなかったりすると、入居者の満足度は落ちてしまうのです。
事前に管理業務の丁寧さを知りたいなら、SNSや口コミサイトで利用者の声を見てみるとよいでしょう。
また、管理物件に足を運ぶのもおすすめです。物件の清掃や修繕の状況を、直接自分の目で確認できますよ。
相場と比較して適切な管理会社を選ぶには
では、「相場と比べて適切な管理会社かどうか」を考えるには、どのようにしたらよいのでしょうか。
まず、管理を委託したい業務をやってくれるのかどうか、管理業務はどのような内容かを必ず確認しましょう。
また、費用と業務内容について、他の管理会社と比較してみるのもおすすめです。
賃貸経営HOME4Uのホームページでは、70社もの管理会社を一括で比較できるので、ぜひ利用してみてくださいね。
相場より安い管理会社を選ぶ時の注意点
これまで、相場で管理会社を決めるべきでないとお伝えしてきましたが、やはり費用は安い方がよいですよね。
安い費用で適切に管理してくれる会社はありますが、費用が安いだけで雑な管理をする会社があるのも事実です。
管理委託費が相場より安い会社に出会った時は、以下のポイントを確認してみてください。
- 入居者募集を積極的に行っているか
- 物件のある地域に詳しいか
- 管理会社から物件までアクセスしやすいか
- 緊急時の対応は可能か
これらのポイントは、収入の確保や入居者への対応に繋がっているので、担当者に聞いたり調べたりして把握しましょう。
アパートの管理委託費を削減する方法
ここからは、管理委託費を削減する3つの方法について見ていきます。費用を減らしたい方は参考にしてください。
管理委託費の削減方法①主な業務への対応を確認する
契約や更新業務、家賃の集金、退去時の立会といった、管理会社が行う主な業務への対応を確認しましょう。
対応が行き届いていない場合は、管理委託費の減額を交渉をする価値が充分にあります。
管理委託費の削減方法②部分管理にする
委託する管理を一括ではなく部分管理にし、別会社に委託しましょう。
別の会社に委託することで、管理委託費の総額を抑えることができるかも知れません。
管理委託費の削減方法③管理会社を変える
別会社の見積もりを取り、管理会社を変える前提で費用見直しの交渉をしましょう。
ただし、管理会社との良好な関係が断たれてしまう可能性があるので、注意が必要です。
管理費用がかからない管理会社がある
今日では、管理委託費がかからない管理会社も存在しています。しかし無料と聞くと怪しく感じますよね。
管理委託費が無料の管理会社は、入居者が決まったり、契約を更新したりした時に発生する広告料で利益を得ています。
広告料は成果報酬型なので、入居者が増えないと利益になりません。そのため管理会社も入居者募集に注力するのです。
また、オーナーにとっては、毎月の支出がなくなるので、空室による赤字のリスクも軽減されますよ。
アパート管理会社を選ぶなら相場と業務内容を確認すべし!
今回は、管理委託費の相場とアパートの管理会社を選ぶポイントについてお伝えしました。
冒頭から述べているように、アパートの管理会社を選ぶ時は、相場だけでなく管理業務の内容も確認しましょう。
管理委託費だけを見て判断すると、別途費用がかかり、総額が膨大になる可能性がありますよ。
今回お伝えしたポイントを踏まえ、他社の費用や業務と比較して、自身に合った管理会社を見つけてくださいね!