「チンチラは大人になる前から飼育できるの?」「ベビー期から飼育を始めるのは大変?」と不安に感じていませんか?
モフモフとした愛らしい姿で、SNSでも人気となっているチンチラ。飼ってみたいと思っても、ちゃんと育てられるか・懐いてくれるようになるのか不安になりますよね。
特にベビー期のチンチラには、大人のチンチラとはまた違った可愛らしさ・愛くるしさがあります。しかし、大人に比べて病気になりやすいなどの特徴があり、飼育にはより配慮が大切です。
本記事では、生後間もないチンチラの特徴や育て方をご紹介します。ベビー期に適切な飼育環境や育て方などを配慮してあげることで、より懐いてくれるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
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大人になる前のチンチラは飼育可能?
結論から言うと、大人になる前(ベビー期)のチンチラでも飼育は可能です。特に生後3〜6ヶ月は懐きやすく、おおむね1ヶ月ほどで飼育環境にも慣れてきます。
ベビー期も短く、生後6ヶ月ほどで成熟期に突入し、大人の仲間入りです。
チンチラはストレスや環境変化に弱い生き物で、ベビー期はそれが特に顕著となります。ベビー期から育てる場合は、温度管理や餌のあげ方など、より注意を払ってあげましょう。
チンチラの特徴
チンチラの飼い方をより理解するために、チンチラの特徴について抑えておきましょう。
チンチラの原産国はチリで、標高400〜1,600mの山や岩場などに生息します。標高の高い場所で生きているため、暑いところが苦手です。
寿命は、野生のチンチラだと6〜8年、飼育環境を整えてあげると10〜20年と言われ、小動物の中では長寿であると言えます。
他に、飼育する上で重要となってくるチンチラの特徴は以下の通り。
- 警戒心は強いが好奇心が旺盛
- 活発でよく動き遊ぶことが大好き
- 鳴き声は小さめ
- 夜行性で、夜中に動きまわり昼は寝ていることが多い
- ストレスや環境変化に弱く体調を崩しやすい
チンチラが大人になるまでの成長過程
生後間もないチンチラは、手のひらの上にちょんと乗るサイズで、体重は30〜60グラム程度。非常に小さいですが、大人と同じく毛が生えた状態で生まれてくる早成性の生き物です。
生後1ヶ月もすると、体重は100グラムを超え、生後半年ほどで大人(成熟期)となります。大人のチンチラは20〜30センチ程度の大きさで、体重は400〜600グラムほどに成長します。
飼育環境を整えた場合のチンチラの寿命が10〜20年であることを考えると、大人になるまでの期間が非常に短い生き物と言えるでしょう。生後2ヶ月くらいからは大人と同じ食事を摂ることが可能となります。
チンチラは飼いやすい動物?
チンチラは小動物の中では飼育しやすい動物といえます。チンチラの特徴で述べた通り、好奇心が強く懐きやすいためです。
活発ではあるものの、ケージ内での飼育が基本のため、飼育スペースが小さくて済むのも飼いやすいポイント。鳴き声も小さいため、ペット可であれば集合住宅でも問題なく飼育できます。
ただし、夜行性で夜に活動することも多いため、寝る時に物音が気になる方は要注意。また、温度・湿度の変化やストレスにも強くないため、飼育環境には細やかな配慮が必要です。
チンチラが大人になるまでの育て方:飼育準備
チンチラを家にお迎えするために必要な飼育道具はこちら。育て始める前にちゃんと準備してからお迎えしてあげましょう。
- ケージ(大き目のサイズ・網目状)
- 床材
- 砂場(砂・砂を入れる容器)
- 牧草
- ベビー用フード
- エサ入れ
- 回し車
- 吸水器
- 巣箱
- トイレ
- ペット用ヒーター
これらを買い揃えた合計金額(初期費用)は、おおよそ4〜6万円ほどになります。
飼育道具を選ぶ際、特に重要なのがケージ。チンチラは活発でよく動くので、ケージは大きいもの(幅60センチ以上・奥行き50センチ以上・高さ80センチ以上)を選びましょう。
「まだベビーだから小さめでいいかな」と思うかもしれませんが、チンチラはすぐに大きくなるので、はじめから大きいものを買ってあげましょう。
チンチラがケージから脱走しないよう、網目が細かいものを選んであげることも大切です。
チンチラが大人になるまでの育て方:エサやり
繰り返しお伝えしている通り、チンチラはベビー期が短い生き物です。しかし生後2〜3ヶ月までは、ベビー用フードが必要になります。
生後2〜3ヶ月以降は、大人と同じように食事をすることができます。チンチラ専用の固形フードを基本に与えてあげましょう。
フード以外に大切なのが、牧草(チモシー)です。チンチラは草食動物のため、ベビー期・大人関係なくいつでも食べられるようにセットしておいてあげましょう。
注意点として、チンチラは新しいものや環境変化に敏感なため、エサが急に変わると食べてもらえない恐れがあります。最初はペットショップの方に普段何を与えているか確認し、同じエサを準備してあげると安心です。
チンチラが大人になるまでの育て方:遊ばせかた
チンチラは運動量が豊富です。野生のチンチラは標高の高い岩場を飛び回るなど、とにかく動きまわるのが大好きな動物といえます。
基本的には毎日ケージから出して、少なくとも1時間以上は動きまわらせてあげるのが大切です。
しかし、飼い始め(特にベビー期)はいきなり遊ばせすぎないようにしましょう。チンチラは環境変化に敏感で繊細な生き物のため、全く知らない場所にいきなり出されるとストレスが溜まってしまいます。
最初は1日に15〜20分ほど遊ばせてあげて、徐々に遊ばせる時間を伸ばしてあげた方が良いでしょう。飼い始めてから1ヶ月くらい経てば、1時間以上遊ばせても問題ありません。
チンチラが罹りやすい病気
チンチラは活発ですが、ストレスや環境変化に弱い動物。そんなチンチラが罹りやすい病気がこちら。
- 消化器系疾患(下痢)
- 脱毛症
- 皮膚疾患(炎症・フケなど)
- 熱中症
特にベビー期のチンチラは、ストレスから体調を崩し、消化器系疾患(下痢など)で命を落としてしまう危険性があります。チンチラの便の様子は日頃から観察するようにしましょう。
下痢以外にも、局部的な脱毛や皮膚の炎症などを起こしてしまった場合は、すぐに動物病院で診てもらい、飼育環境の見直しをおこなってください。
暑さに弱いため、熱中症にも注意が必要です。日頃から適切な温度管理を心がけてあげましょう。
チンチラが懐きやすくなる育て方
冒頭でも解説しましたが、チンチラは生後3〜6ヶ月が特に懐きやすく、飼育環境にも順応しやすい時期です。その間に可愛がったり、飼育環境を配慮したりすることで、大人になってからも懐いてくれます。
ベビー期のうちから懐かせるためには、以下の点に配慮しながら育ててあげてください。
- 温度・湿度管理を徹底する(ペット用ヒーターなど)
- 名前を呼んであげる(呼び方は家族で統一する)
- 手のひらからエサをあげてみる
- 毎日ケージから出して遊ばせる
- 毎日の生活リズムを整える(変化をつけないようにする)
特に重要なポイントが、温度・湿度管理の徹底。チンチラは標高の高い場所に生息するため暑さに弱いです。室温を20〜25℃、湿度を40%にキープすることを徹底し、急な温度変化を起こさないよう注意しましょう。
また、愛情を持って可愛がってあげることは大切ですが、必要以上にかまいすぎないようにしてあげましょう。特にベビー期はかまいすぎることでストレスとなる可能性があります。
まとめ:大人になる前のチンチラを飼うポイント
大人になる前のチンチラを飼育するにあたって、ポイント・注意点をおさらいしましょう。
- 生後6ヶ月まではベビー期でなつきやすい
- ストレスや環境変化に弱く病気になりやすい
- 遊ばせすぎや構いすぎに注意
- 生後2〜3ヶ月までの食事はベビー用フードと牧草
- 温湿度管理を徹底する(室温20〜25℃・湿度40%)
大人に比べて、ベビー期のチンチラはより配慮が必要な点もありますが、懐きやすく飼育しやすい小動物と言われています。
特に生後間もない赤ちゃんチンチラは、毛並みの良さ・手のひらの上にチョンと乗るサイズ感などが非常に愛くるしく、大人とはまた違った魅力があります。
本記事を参考に、可愛らしい赤ちゃんチンチラとの生活をぜひ満喫してくださいね。