犬を飼い始めたばかりだと、しつけをいつからしたらいいのかよく分からないですよね。どんなことをしつければいいか、しつけ方もよく知らないから、子犬にどう接したらいいか悩みますよね。
この記事では、柴犬飼い歴18年で現在生後4か月の子犬を飼っている筆者が、子犬のしつけをいつからするのか、やり方やしつけの重要性、しつけの裏ワザグッズについてご紹介します。
正しいしつけの知識を知ることは、トラブルの回避や愛犬の命を守るために必要です。しつけの内容を知らなくて後で後悔する事もあるので、愛犬との時間を長く過ごすために、ぜひ最後までご覧くださいね。
出典:筆者作成
子犬のしつけはいつからするの?
犬のしつけは生後2~3か月頃からするのがベストです。犬は生後3か月半までの期間は脳が急速に発達していて色々なことを吸収しやすいので、この時期にたくさん覚えさせましょう。
生後2か月以前ではまだ脳の発達が不十分なので、しつけをしてもなかなか覚えてくれません。
ただ、しつけの内容に応じて覚えさせる順番は変わってくるので、そのしつけの内容と仕方、順番について次はから解説していきますね。
犬のしつけはいつから何を教えるの?
犬のしけの内容には以下のようなものがあります。しつける順番は、子犬の成長段階に応じて変わってきます。どれも、人間社会で生きていくためには必要なものばかりですので、少しずつ覚えさせましょう。
時期 | しつけの内容 |
子犬を迎えてすぐ | 名前を覚えさせる・アイコンタクト・トイレのしつけ・人や車の音、外に慣らす |
暮らしになれたら | おすわり・ふせ・体を触らす練習 |
成長してきたら | まて・おいで・おて・おかわり・噛み癖・歯磨き・散歩 |
次からは、子犬の成長段階に応じたしつけの内容と、そのしつけ方を解説していきます。
犬のしつけ方と時期はいつから?~子犬を迎えてすぐ~
ここからは、子犬を迎えてすぐにしてほしい4つのしつけと仕方をご紹介します。
- 名前を覚えさえる
- アイコンタクト
- トイレのしつけ
- 人や車の音・外に慣らす(社会化)
名前を覚えさせる
名前を呼んでみて何か反応したら言葉やおやつ、撫でたりして褒めましょう。
呼び名は家族全員統一しましょう。家族それぞれがバラバラの呼び名で呼ぶと、犬は混乱します。
アイコンタクト
アイコンタクトの本質は、犬の意識や興味をこちらに集中させて落ち着かせることです。アイコンタクトをすることで、予測できる危険やトラブルを未然に防ぐことができます。
また、意識を集中させてから指示することで、しつけの動作をスムーズに覚えさせることができます。アイコンタクトをすることで、犬との信頼関係も深まります。
ブダペストにあるベジュ・ローランド大学の研究によると、犬は霊長類以外で人間の目を見つめる唯一のであること分かっています。このことから、犬は人間と強い絆を持とうとすることが分かります。
アイコンタクトは、名前を呼ぶのを覚えたらしつけましょう。名前を呼んで、目が合ったら褒めたりおやつをあげましょう。目が合わない場合は、おやつを一粒持ってこちらに注目させてから名前を呼びましょう。
トイレのしつけ
トイレのしつけは、子犬を迎えた初日から覚えさせましょう。トイレを覚えるのには時間がかかります。覚えるのが早い子犬で1~2か月くらい、遅い犬で1年くらいかかります。
トイレは間違ったところでしたり失敗させてしまうと、癖がついてしまい正しい場所でしなくなります。根気よくしつけることが大切です。
トイレをするタイミングは寝起きと食後です。くるくるしだしたり、地面のにおいをかぎだしたりするのが予兆です。その行動をしだしたら、犬を排泄する場所に誘導しましょう。
人や車の音・外に慣らす(社会化)
子犬をお迎えしたら、人や他の犬と仲良くしたり、車の音や生活音を聞かせて外部の刺激に触れましょう。生後3~14週は社会化といって、子犬の脳が急速に発達して色々なものを慣らすのに最適な時期です。
この時期に慣らしておくことで、成長してからも社会にうまくなじんでいける状態になります。慣らしておかないと、周りの刺激に必要以上におびえるようになります。
抱っこして家の周りを歩いてみたり、友達を家に呼んで遊んでもらったり、電子レンジや洗濯機、車の音などを聞かせて刺激に慣れさせましょう。
犬のしつけ方と時期はいつから?~暮らしになれたら~
子犬が家での暮らしにだいぶ慣れてきたら、次の2つのしつけを覚えさえましょう。
おすわり・ふせ
おすわりのしつけは、犬の問題行動の解決や危険を回避するために有効です。おすわりを覚えさせることで、人に飛びかかったり他の犬とケンカしたりするなどのトラブルを防ぐことができます。
おすわりは、フードを持って犬の正面に座りフードを鼻先に近づけ、そのまま斜め上にゆっくり上げます。そうすることで後ろに重心がかかり座りやすくなります。お尻が地面に着いた瞬間にフードをあげます。
ふせをしつける理由は、犬をその場にいさせるためです。ふせではお尻だけでなくお腹も地面に着けさせるため、おすわりよりも落ち着いた姿勢をとらせることができ、突発的な動きを防ぐことができます。
ふせのしつけは、まずおすわりをさせてフードを下に持っていって、犬がフードを追ってひじが地面に着いたら「ふせ」と言って褒めてフードをあげます。
体を触らす練習
犬とスキンシップをすることで、けがや病気など愛犬の体の異変に気付けたり、マッサージして心身ともに癒せたり犬との信頼関係が築けます。
下あごや首回り、耳の付け根を触られると喜ぶので、積極的にスキンシップをとりましょう。逆におなかやしっぽ、足先は犬にとって敏感な部分なので、触る時は注意しましょう。
犬のしつけ方と時期はいつから?~成長してきたら~
子犬が成長してきたら、次に紹介する4つのしつけを覚えさせましょう。覚えさせるのが難しいしつけもありますが、根気よく教えましょう。
- 甘噛み
- 歯磨き
- 散歩
- まて・おいで・おて・おかわり
甘噛み
甘噛みは、噛んだその日からしつけましょう。もし愛犬が他人を噛んだ場合、24時間以内に「飼い犬の咬傷届」という届け出の義務があり、また48時間以内に獣医に診せないと5万円の罰金が科せられます。
犬が甘噛みする理由、本気噛みする理由としては以下のことがあげられます。
- 歯茎がムズムズしてかゆいから
- 動くものを追いかけてしまう習性だから
- 噛んだ時に飼い主さんが反応して楽しかったから
- 怖いものをおっぱらいたい
- 人や犬、物を警戒している
- 何かがあって攻撃したいから
甘噛みをする場合、ひもやゴムなどの柔らかいものを嚙ませましょう。木や堅いものを噛ますと、歯が曲がったりうまく成長しなくなります。乳歯が生後90日頃に生えてきたら、少しずづ噛まなくなります。
本気噛みのしつけは、嚙んだら「痛い」と大きな声で言い、犬だけを残してその場から立ち去りましょう。噛むと楽しいことが終わると覚えさせましょう。
歯磨き
歯磨きは、犬を長生きさせるためにとても重要です。歯磨きを怠ると、歯周病や内臓疾患になりやすくなります。歯周病や内臓疾患になると、次のような悪影響を及ぼして愛犬の寿命が短くなる可能性があります。
犬の歯に着いた歯垢は、3日で歯石に変わります。歯石は歯垢と違い、一度着いたら歯磨きで除去することはできません。歯石は全身麻酔をしないと除去できず、年をとると麻酔のリスクもあるため治療が困難になります。
麻酔は体に負担をかけるため治療が困難になり、最低限の治療しかできなくなるので、本来の寿命より短い人生を歩ませてしまう可能性があります。
歯周病になった場合
歯茎が腫れあがり、歯は歯石で覆われて強い口臭を放つ。ひどい場合は歯がぐらついたり、雑菌が周りの骨を溶かして顔に穴があく。
内臓疾患による悪影響
細胞組織が破壊されて口の中の雑菌が血管内に侵入。雑菌は血流にのって全身にめぐり、心臓や腎臓、肝臓などさまざまな臓器に悪影響を及ぼし、一生付き合わなければならない疾患を招くこともある。
散歩
犬にとっての散歩は、気分転換や適度な運動、ストレス発散になったり臭いをかいだり犬同士のコミュニケ―ションがとれるという点からみても、非常に重要な日課です。
散歩の量は、犬の体の大きさによって判断させます。小型犬は1日1回15~30分程度、中型犬は1日1時間を2回、大型犬になると1日に30分~1時間を2回必ずしないといけません。
まだワクチン接種前や初めて散歩する場合、最初は室内で歩く練習をさせましょう。まずは首輪とリードを状態で自由に行動させてみましょう。首輪を着けるのを嫌がると思いますが、少しずつ慣らしましょう。
準備が整ったら外に連れ出しましょう。初めは怖がって歩かないかもしれないので、抱っこして歩いて安全な場所でおろしてフードをあげましょう。そして、歩きながらフードをあげて慣らしましょう。
まて・おいで・おて・おかわり
まて・おいで・おて・おかわりをしつけないといけない理由とやり方を説明します。
指示 | しつける理由 | しつけ方 |
まて | 犬の行動や興奮を抑制し、突発的な動きを防いで犬をコントロールするため。 | おすわりをさせた状態で「待て」といい、待てたら褒めてフードをあげる。 |
おいで | 危険を回避したり人に迷惑をかけないように「呼び戻す」ため。 | 犬と数歩ほど距離をあけた状態で「おいで」と呼び、来たら褒めてフードをあげる。 |
おて・おかわり | 足先を触らせることに慣らすため。散歩の後の足ふきや爪切りなど、日々のケアが楽になる。 | おすわりの姿勢をさせ、前足の甲をそっと触れる。犬が前足をあげたら褒めるのを繰り返す。 |
初めはうまくいかないと思いますが、少しずつ根気よく教えましょう。何回も練習するうちに上手にできるようになります。私の愛犬は今生後4か月ですが、毎日特訓するとこのくらいはできるようになります。
しつけを成功させるための5つのコツ
これから、しつけが上手くいくコツを5つご紹介しますので、これを意識して覚えさせましょう。
- 褒める
- しつけの時間は短めに
- 難しいこと・色々なことに挑戦させない
- 上手に褒めたり叱ったりすること
- 問題行動になる前に予防する
褒める
叱らずに褒める習慣を持つことが大事です。正しい行動を褒めると、犬はその行動を繰り返すようになり、良くない行動の予防にもつながるからです。フードを使って誘導して、うまくできたら褒めましょう。
しつけの時間は短めに
犬の集中力は10分程度です。しつけの時間が長いと嫌になってしまうので、一回のしつけの時間は短くして、回数を増やすのがいいです。
難しいこと・色々なことに挑戦させない
人の心理として、愛犬に色々なことを覚えさせたい気持ちも分かりますが、失敗経験はさせない方がいいです。
挑戦させるようなしつけはできるだけ控え、一つずつ愛犬の出来ることを増やしましょう。
上手に褒めたり叱ったりすること
しつけには、褒めることと叱ることが大切です。割合としては4:1が理想です。褒める場合はしっかり褒め、反対に良くないことをしたときは叱らないといけません。
叱る時は「ダメ」などの短い言葉をかけ、その行動をやめさせます。それと、どんなにいけないことをしても叩くのは厳禁です。
もう悩まない!トイレと噛み癖を一瞬で直す裏ワザグッズ2選
ここでは、「飼い主が苦労した犬のしつけランキング」の1位と4位にランクインしている、トイレのしつけと噛み癖を治すための便利グッズをご紹介します。
順位 | しつけ名 | 票数 |
1 | 犬のトイレのしつけ | 197 |
2 | 犬の無駄吠えをしつけ直す | 153 |
3 | 歯磨きのしつけ | 75 |
4 | 犬の噛み癖をしつけ直す | 71 |
出典:https://allabout.co.jp/gm/gc/488232/photo/1582873/
トイレのしつけの便利グッズ!:【トイレの学習】
使い方は簡単で、普段お使いのトイレシーツに約10センチ離した状態で数回スプレーするだけです。愛犬をトイレの場所まで誘引し、トイレの場所と認識させる2つの成分を配合した、トイレトレーニング剤です。
また、人間には感じられない程度のニオイなのでお部屋が臭くなりません。失敗したら叱らずニオイが残らないように拭き、上手にできた時はその場で褒めてあげましょう。根気よく何度も繰り返すことで学習します。
私も、愛犬のトイレのしつけが上手くいかなくて困っていたので実際に買ってみました!届いてすぐに使ってみたのですが、特殊な成分が含まれているからかスプレーした場所で排泄するようになりました!
ただ、犬にもよりますが私の愛犬はスプレーに興味津々で、ペロペロ舐めてくしゃみが出てしまったので舐めさせないように注意しましょう。効果はありましたので、お困りの方はぜひ使ってみてください。
効果抜群!噛み癖を直す便利グッズ:【ビターアップル】
リンゴの苦味で噛み癖を直す便利グッズです。1960年の発売以来、世界中で愛されているロングセラーです。愛犬が家具やケージ、皮膚などを噛んで困る場合に直接スプレーしてお使いください。
このビターアップル、効果抜群なのでお悩みの方はぜひ使ってみてくだい。私の愛犬も、ケージの塗装をはがして食べるので困って買ったのですが、効果がありすぎて驚きました!
スプレーしたところを舐めると、苦味が強いからかその場所はもう舐めなくなります。苦味成分には天然の未熟リンゴの成分を使用していて、未熟なリンゴはとても苦いので、愛犬の噛み癖を直すことができます。
また、天然のリンゴの成分ですので愛犬の口に入っても安心ですね。噛み癖があってお困りの方は、この商品を使えば一発で直るので、ぜひ使ってみてください。
犬のしつけをする際に知っておきたい2つのこと
ここからは、子犬を飼い始めたばかりの方に知っておいてほしい2つのことをご紹介します。しつけの重要性を知り、一つずつ確実に覚えさせましょう。
- 犬にしつけをする理由
- しつけをする際の心構え
犬にしつけをする理由
しつけが必要な理由は、万が一の時に愛犬の命を守るため、また人間社会のルールを守り問題行動を予防して人に迷惑をかけないためです。
しつけをする際の心構え
犬は人ではないので、飼い主の言葉を完璧に理解することはできません。「この行いをしてはいけない」と理解できても、なぜこの行いをしてはいけないのか犬には分かりません。
ですので、基本的に物事の判断・決定をするのは飼い主だということを認識していてくださいね。
例えば、散歩中に赤信号では止まらないといけないといけません。それはなぜなのか、犬には理解できないので飼い主が常に観察して判断・決定をする必要があります。
まとめ:犬のしつけはつから?
犬のしつけは生後2~3か月頃から教えましょう。しつけの内容には順番がありますので、子犬の成長段階に応じてしつけを覚えさせましょう。
しつけは愛犬の命を守るため、人に迷惑をかけてトラブルを起こさないために絶対に必要なことです。
しつけを成功させるには、褒めたり1回のしつけの時間を短くしたり、失敗をさせないようにしましょう。上手にできるようになるまで多少時間はかかると思いますが、愛犬のためですので根気よく覚えさせましょう。
しつけがうまく出来なくて困ったときには、役立つ便利グッズもありますので一度活用してみましょう。正しいしつけの知識を持って犬に接し、人間社会になじんでもらって愛犬との楽しい日々をお過ごしください。