「医療事務って実際どんな仕事するの?」「自分にもできるのかな」と頭を悩ませていませんか?
1日でも早く安定した生活を手に入れて、家族にいい報告がしたいですよね。
そこでこの記事では、医療事務歴18年の著者が完全未経験でも安心して挑戦できるように、医療事務の全貌をお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
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医療事務とは?
医療事務とは、病院やクリニックといった医療機関で働く事務職のことを言います。
窓口に立って患者さんに接する機会も多く、医師や看護師などの他職種とやりとりしながら仕事を進めるため、自然とコミュニケーションスキルが求められます。
また、医療事務と一言で言っても、窓口以外の仕事内容についてはイメージしにくい部分があるのではないでしょうか。
そこで、具体的にどのような仕事内容なのか、経験を踏まえながらお伝えしていきます。
医療事務の仕事内容
医療事務の仕事内容は、大きく4つの種類に分けられます。具体的には「窓口業務」「会計業務」「レセプト業務」「クラーク業務」です。
- 窓口業務
- 会計業務
- レセプト業務
- クラーク業務
自分が体調を崩した時、1番最初に接するのが窓口なので、医療事務と聞いてすぐに思い浮かぶのは「窓口業務」ではないでしょうか。
窓口業務も大切な仕事ですが、医療事務にはそれ以外にも医療機関を支える重要な仕事があります。
それでは、具体的にどのような仕事内容なのか4つの種類についてみていきましょう。
窓口業務
窓口業務は、医療機関の中で最初に患者さんと触れ合い、保険証の確認や基本情報の登録などを行う仕事です。
基本的なパソコン操作ができることも必要ですが、何よりも重要なのは笑顔で患者さんに向き合う姿勢と言っても過言ではありません。
不安を抱えて来院している患者さんに対して、どれだけその不安を取り除けるかを考えられる方に窓口業務が適していると言えます。
会計業務
会計業務は、診察が終わった後、その日の診察内容を会計ルールに当てはめて計算し、患者さんに請求する仕事です。
病院の場合、外来だけではなく入院患者さんの会計を担当する場合もあり、その時には、前もって概算を伝えたり、請求内容の詳細を説明したりと、臨機応変な対応が求められます。
そのため、淡々と仕事に打ち込める方に適した仕事と言えるでしょう。
レセプト業務
レセプト業務は、患者さん一人ひとりの医療行為が書かれたレセプト(診療報酬明細書)を作成する仕事です。
この仕事で作られたレセプトは、そのまま病院やクリニックの収入源となるため、経営に関わる重要なものです。
そのため、カルテに書かれた内容の把握や薬に関する情報など、医師と二人三脚で連携を図る必要があります。
日々勉強しながら、知識を深めていくことで自分に自信をつけたい方に向いている仕事と言えるでしょう。
クラーク業務
クラーク業務は、患者さんから医師へ依頼された診断書の作成補助や、カルテ入力の補助などがメインの仕事です。
いわゆる医療事務と、医師や看護師といった医療職との架け橋の役割も担うため、コミュニケーションに苦手意識がない方には向いている仕事と言えます。
医療事務メリット・デメリット
ここからは、医療事務のメリット・デメリットについて触れていきます。
と言うのも、メリットへの魅力やデメリットに許容ができなければ、働くことを決めた自分を責めてしまうことにもなりかねないからです。
具体的なイメージを持つことで、余計な不安がなくなり、働くことだけに集中できるようになります。
それでは、メリット・デメリットの詳しい内容を見ていきましょう。
メリット
医療事務のメリットは、何とっても「やりがいの大きさ」だと言えます。
人とのやりとりが仕事のメインになるため、直接声をかけてもらうことが多く、やりがいを感じられます。
具体的には、患者さんから「ありがとう」と言ってもらえる機会は、他の職業ではなかなか得られないものです。
デメリット
一方のデメリットは、職種の多さからくる人間関係が常についてまわることです。
医療事務は、人とのやりとりが仕事の中心になりますが、その中で柔軟に対応することが求められます。
型にはまったような対応をしたり、自分で壁を作ってしまったりすると、融通が利かない人としてクレームに繋がる場合や信用を落とすことにもなりかねません。
仕事の相手が人であることを忘れず、取り組む姿勢が大切になります。
医療事務に向いている人
医療事務に向いている人とはズバリ「物事にコツコツ取り組める人」です。
と言うのも、医療事務は患者さんや周りの医療関係者など、人を相手にしたサービス業なので、良いことも悪いことにも直面することが多いです。
そのため、「ありがとう」を直接言ってもらえるやりがいと、「なにしてるんだ」とストレスに感じるような言葉を浴びせられる側面も持っています。
このようなサービス業特有の人間関係に惑わされることなく、「自分は自分」とコツコツ仕事に取り組める人が医療事務には向いていると言えるでしょう。
医療事務に向いていない人
一方で、医療事務に向いていない人は「1人で仕事をしたい人」です。
医療事務は医師や看護師など、様々な資格を持ったスタッフと協力しながら仕事を進めるのが基本的な流れになります。
そのため、コミュニケーションをとることに苦手意識を持っている方には難しい仕事と言えます。
難しいとお伝えしましたが、あくまで個人的な意見なので、参考程度に留め、実際に職場に入って感じた雰囲気で判断しましょう。
医療事務の勤務先
ここからは、医療事務の勤務先として代表的な3つの種類をご紹介します。
- 病院
- クリニック(医科・歯科)
- 治療院(整骨院・接骨院)
勤務先の規模や、専門の領域によって担当する仕事も大きく変わるため、自分に合いそうな場所の情報を事前に集めると、実際の働きやすさにもつながります。
それでは、3つの勤務先の特徴について、注意点も交えながら見ていきましょう。
病院
病院は入院用のベッドを20床以上持っている施設のことを指します。また、病院と一言で言っても、規模と持っている機能によって忙しさが変わります。具体的には、次の通りです。
高度急性期病院>急性期病院>リハビリ病院>慢性期病院
(慌ただしい→比較的慌ただしい→比較的落ち着いている→落ち着いている)
このような順に忙しさが変わるため、忙しさをやりがいと感じるなら急性期病院、落ち着いた環境を求めるなら慢性期病院と、同じ病院の中でもハッキリと違いがあります。
さらに規模が大きい病院の場合、一定期間同じ部署を経験すると、違う部署への異動や、違う業務の担当になるなど、新しい知識や経験を積むこともできます。
クリニック(医科・歯科)
クリニックは、入院用のベッドを19床以下持っている施設、病床は持っていない施設、歯医者の3つがあります。
クリニックに共通する仕事内容として、受付や会計、電話対応などが挙げられます。
しかし、個人経営のクリニックだと、医師1人・看護師1人などスタッフが限られている場合があり、必要に応じて診察や検査のサポートの他、院内の掃除を行うこともあるでしょう。
そのため、和気あいあいとした雰囲気の中で仕事に取り組みたい方にはピッタリの環境とも言えますね。
治療院(整骨院・接骨院)
治療院はクリニックと似た規模のところが多いため、仕事内容も受付はもちろんのこと、施術のサポートなど、多岐にわたることがあります。
病院やクリニックとは違い、施術時間が読みやすいため、予期せぬ残業や休日出勤などは起こりにくい環境とも言えます。
そのため、自分の時間を大切にしたい方、オンオフのメリハリをつけて働きたい方にはピッタリです。
医療事務の給料
医療事務として働く上で、どのくらい給料をもらえるのかは気になるポイントの1つではないでしょうか。
実際に厚生労働省が発表しているハローワーク求人統計データを見てみると、平均月収は「18.3万円」となっています。
職業情報提供サイトjobtagより引用(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/443)
地域性や勤務先によって幅があるため参考程度になりますが、求人内容を比べる時の1つの材料として使ってみるといいでしょう。
ここだけの話ですが、平均給与にこだわるよりも、実際に入職してからどのくらい上がり幅があるかの方が重要なんです。その理由は、次の就業規則の部分から詳しくお伝えします。
就業規則とは?
就業規則とは、入職場所で働く上で守るべきことが書かれたルールブックのようなものです。
働くスタッフの数が10人以上いる職場であれば必ず作ることになっているため、入職後に目を通すことになる文章の1つです。
そんな就業規則の中に、給与に関する内容が書かれているので、どのような基準で給与が決められているのか確認することができます。
給与の上がり幅を確認する方法
施設ごとにばらつきはありますが、経験年数に応じて給与が徐々に上がっていく形をとっている場合が多いです。
上がり幅を知ることで、将来の収入に関する予測が立てやすくなり、働く意欲を見出すことにも繋げることができるでしょう。
逆に、見たい時に見ることができない、見ても給与に関する内容がない場合、うやむやに決まっている可能性もあるため、周りの先輩に現状を聞くと生の声が聞けます。
医療事務のキャリア・将来性
ここでは、医療事務のキャリアや将来性に関する2つの方向性について提示します。
医療事務として働くことで、どのようなキャリアや将来性が見込めるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
どれだけ働きやすさがあったとしても、将来に対する道筋がハッキリ見えないと、働き続けることに不安を感じてしまいますよね。
そこで、これからお伝えする2つの方向性のどちらが自分に合っているか、確認してみてください。
オールラウンダー
オールラウンダーは、多くの部署や業務を経験し、働く職場のことなら一通り対応可能な人のことを指します。
1つのことに特化するわけではないので、仕事の全体感を把握して働きたい方にはピッタリと言えます。
具体的な将来像としては、事務長のようなポストをイメージすると分かりやすいでしょう。
スペシャリスト
スペシャリストは、特定の業務に関する深い知識を持った人を指します。
会計のことなら誰にも負けない、カルテに書かれた内容なら医師に聞かなくても分かる、など「この業務ならこの人」と言われるまで1つの仕事を突き詰めたい方にはピッタリです。
具体的な将来像としては、診療情報管理士や施設基準管理士など、特化型の資格を持つことでスペシャリストへの道を歩めるようになるでしょう。
医療事務に必要な資格
実際に医療事務として働くには何か資格をとった方がいいのか、気になるかもしれませんが結論からお伝えすると特別な資格は「不要」です。
会計のルールや、法律に関することなど、事前に知っておくと良い知識はありますが、入職してからでも全く問題はありません。
むしろ実践しながら学ぶ方が身につきますし、働き始めのハードルが低いことが医療事務のメリットとも言えます。
とは言え、少しでも知識を身につけておきたいと不安に感じる方もいらっしゃるかと思います。そこで、医療事務全体の理解が深まる書籍について、次のところで詳しくご紹介します。
医療事務の理解が深まる書籍
ここでは、医療事務として仕事をする手前の段階で、全体像の理解が深まる書籍をご紹介します。
具体的な書籍は「医療事務のすべてがわかる本」です。この本を読むことで、たとえ未経験だとしても仕事の全体像を学べます。
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医療業界は病気にならないと触れる機会もなく、仕事の中身も見えづらいため、どうしても不安が押し寄せてしまいますよね。
この本を読むことで、その不安が軽くなり、前向きに次の一歩が踏み出せるようになるでしょう。
医療事務は未経験でもできる【まとめ】
この記事では、医療事務経験者が仕事内容の全貌をお伝えしてきました。
おそらく「医療事務って実際どんな仕事するの?」「自分にもできるのかな」と悩んでいた状態から、少しでも前に進んでいることでしょう。
医療事務は未経験者であっても、特別な資格がなくても働くことができるのが1つの魅力でもあります。
今すぐにできる準備として、ご紹介した書籍の購入から始めてみてはいかがでしょうか。