「証券口座っていくつも開設できるの?」「証券口座を何個も持つメリットって何だろう……」
あなたは上記のように疑問をもっていませんか?結論を言いますと、証券口座はいくつでも開設できます。
この記事では、証券口座を複数持つことのメリットとデメリットから、おすすめの証券会社や投資商品までご紹介します。
証券口座をいくつ開設しようか迷っているあなたは、ぜひ最後まで読んでくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%a4%e3%83%8a%e3%83%b3%e3%82%b9-%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%89-%e5%8f%8d%e5%b0%84-108655/)
証券口座をいくつも保有するメリット4選
証券口座は複数開設できますが、なぜいくつも所有するのか気になる方も多いのではないでしょうか。証券口座をいくつも持つメリットは以下の4つです。
- 購入できる商品の幅が広がる
- 各社の独自サービスを利用できる
- IPOの当選確率が上がる
- システム障害時のリスクを回避できる
購入できる商品の幅が広がる
証券口座をいくつも所有する1つ目のメリットは、「購入できる商品の幅が広がる」ことです。取り扱う商品の種類や数は証券会社によって異なるため、購入できる商品が増えます。
投資信託や債券、IPOや外国株式など、様々な商品がありますので、資金や得たいリターンから、自分に合った商品を選んで資産運用できるのが特徴です。
各社の独自サービスを利用できる
証券口座をいくつも所有する2つ目のメリットは、「各社の独自サービスを利用できる」ことです。証券口座を開設すると、各社独自の取り引きツールや分析ツールを利用できますし、セミナーなども視聴できます。
無料で利用できるものも多いため、複数開設するだけで多くの情報を受け取り、投資に活かすことができます。
IPOの当選確率が上がる
証券口座をいくつも所有する3つ目のメリットは、「IPOの当選確率が上がる」ことです。未上場の企業が上場するときに新規で公開される株のことを「IPO」と言います。
IPOは値上がりが期待される銘柄ですが、抽選方式がとられており、当選者のみが購入できます。
証券会社ごとにIPO株が振り分けられるため、複数の口座から申し込むことで当選確率を上げられるのです。
システム障害時のリスクを回避できる
証券口座をいくつも所有する4つ目のメリットは、「システム障害のリスクを回避できる」ことです。
証券会社でシステム障害が起きることも考えられます。1つの口座しか持っていない場合、取引できなくなりますが、複数持つことでリスクヘッジできます。
売買のタイミングを逃さないためにも複数開設しておくといいでしょう。
証券口座をいくつも保有するデメリット3選
証券口座をいくつも所有するメリットを見てきましたが、もちろんデメリットもあります。ここでは、以下の3つのデメリットを紹介します。
- IDとパスワードの管理が大変
- 資金が分散してしまう
- 確定申告が必要となる場合も
IDとパスワードの管理が大変
証券口座をいくつも所有する1つ目のデメリットは、「IDとパスワードの管理が大変」なことです。
セキュリティ向上のため、証券口座ごとにIDとパスワードを変更しなければなりませんが、その管理が大変になります。
紙やパソコンにメモしても忘れてしまうこともあります。そうなると再発行手続きをしなければならないため、時間と手間がかかってしまいます。
また、パスワードは定期的に変更することが推奨されており、変更のたびに管理しなければならないのも面倒に感じる方はいるでしょう。
資金が分散してしまう
証券口座をいくつも所有する2つ目のデメリットは、「資金が分散してしまう」ことです。
資金が分散することで、一目でどれだけ資産を保有しているのか把握できなくなります。利益や損失の計算も、証券口座の情報を合算しなければならないため一苦労です。
また購入したい商品があっても、1つの証券会社でしか取り扱いがない場合、資金を1ヶ所に集める必要が出てきます。
確定申告が必要となる場合も
証券口座をいくつも所有する3つ目のデメリットは、「確定申告が必要となる場合もある」ことです。
所有する証券口座が1つだけで、源泉徴収ありの特定口座を使用している場合、確定申告の必要ありません。しかし、所有する証券口座が複数あり、それぞれ利益と損失が出たら、確定申告が必要になります。
A口座で10万の利益が、B口座で10万円の損失が出て、利益が0円のパターンでは、確定申告をしないと税金の払い過ぎになってしまいます。特定口座はその口座内でしか損益の計算をしてくれないためです。
確定申告をすることで、税金の過払いを防ぐことができるのです。必要書類など、詳しくは後ほど説明します。
証券口座のおすすめの組み合わせ
証券口座を複数持つメリットとデメリットが分かったところで、おすすめの証券口座の組み合わせを紹介します。目的ごとに把握できるよう解説しますので、下の一覧表も参考にして、一緒に見ていきましょう。
目的 | おすすめの証券会社 |
外国株に投資したい | SBI証券×マネックス証券 |
手数料を安く抑えたい | SBIネオトレード証券×楽天証券 |
IPOを当てたい | SBI証券×SMBC日興証券 |
少額から投資したい | SBI証券×LINE証券 |
外国株に投資したい場合
外国株に投資したい人におすすめの組み合わせは、「SBI証券」と「マネックス証券」です。
外国株に投資する場合、「取扱商品の数」と「手数料」がポイントになります。
SBI証券は米国株、中国株が豊富なので、取扱商品の数を重視したい方に。
マネックス証券は、米国株の買い付け時の為替手数料が無料なので、手数料を気にする方におすすめの証券会社です。
手数料を安く抑えたい場合
手数料を安く抑えたい人におすすめの組み合わせは、「SBIネオトレード証券」と「楽天証券」です。
手数料は、1約定ごとに発生する1約定制と、1日の売買代金によって発生する定額制があります。安い銘柄を複数保有したほうがリスク分散になるため、投資初心者は1約定ごとの手数料を重視するといいでしょう。
SBIネオトレードの現物の1約定プランは、購入代金問わず業界最安水準の手数料を誇ります。
楽天証券は、約定金額が10万円まで99円、50万円まで275円の手数料しかかからないため、少額から始めたい方におすすめです。
IPOを当てたい場合
IPOを当てたい人におすすめの組み合わせは、「SBI証券」と「SMBC日興証券」です。
IPOを当てたい場合、見ておきたいポイントは各社の取り扱い実績です。
2021年のIPO取り扱い実績を見ると、SBI証券が122社、SMBC日興証券が80社とトップクラスで多くなっています。
ただ、より多くの証券会社から申し込んだ方が当選確率は上がるため、2社にこだわらないことも大切です。
少額から投資したい場合
少額から投資したい人におすすめの組み合わせは、「SBI証券」と「LINE証券」です。
投資には大きな資金が必要だと思うかもしれませんが、1万円以下で購入できる商品もあります。ミニ株や単元未満株と呼ばれるものが代表的です。
SBI証券は国内取引の手数料も安く、一定の条件を満たす銘柄を絞り込む機能があるため、安い銘柄を探しやすくなっています。
LINE証券は数百円から取引でき、スマホで簡単に購入できるため、初心者向きといえるでしょう。LINE PayやLINEポイントも利用できるため、現金を使わずに投資することもできます。
- ミニ株……通常の株式取引よりも少ない資金で株式を購入できる取引方法のひとつ(引用:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/mi/J0374.html)
- 単元未満株……銘柄ごとに決められている最低売買単位である1単元の株数に満たない株式のこと(引用:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ta/J0354.html)
証券口座をいくつも持っていると確定申告は必要?
証券口座を複数持っている場合、確定申告は必要だと考えておきましょう。
先述した通り、利益の出た特定口座と損失が出た特定口座がある場合は、損益通算して確定申告することで、税金の過払いを防げます。
証券口座を複数持っている場合、確定申告に必要な書類は以下の3つです。
- 特定口座年間取引報告書など
- 源泉徴収票
- 個人番号および本人確認書類
「特定口座年間取引報告書など」とは、1年の取引の損益が計算できる書類のことを指します。税務署に直接提出するわけではありませんが、提出書類の作成の際に必要となるので、用意しておきましょう。
NISA口座はいくつも開設できる?
NISA口座は、1人1口座しか開設できません。NISA口座で取引すれば利益が非課税になるので、主に取引する証券会社で開設するようにしましょう。
また、NISA口座と積立NISA口座はどちらか1つしか開設できません。(積立)NISA口座は1年単位でしか証券会社を変更できないうえに、手続きも大変なので慎重に選ぶといいでしょう。
「NISA」と「積立NISA」の違い
- 「NSIA」…毎年120万円を上限として最長5年間非課税になる制度
- 「積立NISA」…毎年40万円を上限として、最長20年間非課税になる制度
証券口座を放置したらどうなる?
証券口座を放置しても、デメリットはありません。店舗型の証券会社は「口座管理料」を課される可能性がありますが、ネット型の証券会社なら手数料もかからないため、持っておいて損はないでしょう。
使わない証券口座をどうにかしたい場合は、移管といって、別の証券口座に移行することもできます。しかし、1銘柄ごとに手数料がかかってしまいますので、あまりメリットはありません。
絶対に使わない!という場合は解約もできますが、解約の前に資金が残っていないか十分にチェックしてくださいね。
家族名義で証券口座をいくつも開設できる?
1つの証券会社に、家族名義で複数の口座は開設できません。もちろん、同じ証券会社にご家族が口座開設し、ご家族本人が利用するなら問題なく取引できます。
ご家族に代わって手続きできるのは、法定代理人が行う未成年口座の開設だけです。
家族名義での開設は仮名・借名取引と判断されることがあるため、複数の口座を使用したい場合は、ほかの証券会社で開設しましょう。
SBI証券では以下のように説明されており、ほかの証券会社でも同様となっています。
ご家族を含む他人の名義を利用して口座を開設し、取引の全てを一任されるような行為については、仮名・借名取引と判断する場合がございます。
仮名・借名取引は、脱税やマネーローンダリング(資金洗浄)といった行為の温床となる可能性があることや、相場操縦といった不公正取引に利用される可能性があり、法令諸規則等により委託及び受託を禁止されております。(引用:https://faq.kabu.com/s/article/k000061)
証券口座の開設の流れ
証券口座は、以下の4ステップで簡単に開設できます。インターネットからなら10分ほどで完了します。
- 口座開設
- 本人確認書類提出
- マイナンバー登録
- 完了
店舗に行くことなくネットで手続きでき、最短翌営業日に開設されます。郵便物の受け取りもないので家族にばれる心配もありません。
今まで見てきたように、おすすめは「取扱商品の多いSBI証券」と「手数料の安い楽天証券」です。
ネット証券は店舗を持たないため人件費を抑えられ、口座管理や売買時の手数料が安くなっています。取引もネットから簡単にできるので、初めての証券口座に向いているでしょう。
下のボタンをクリックして、上の手順を参考に口座開設してみてくださいね。
初心者におすすめの資産運用
投資初心者は、「少額から」「長期で」資産運用しましょう。短期的に儲けようとするとその分リスクが大きくなるため、おすすめできません。ここでは、少額から、長期で投資しやすい商品を2つ紹介します。
積立NISA
NISAには2種類あるとご説明しましたが、初心者には積立NISAをおすすめします。
1,000円から始められますし、20年間利益に対して税金がかからないため、確定申告の心配もありません。
毎月約33,000円(年40万円)までしか投資できないため、無理せず続けられるのもポイントです。
投資信託
投資信託は、プロが投資家に代わって運用する投資商品です。知識がなくてもプロが商品を選んで投資してくれるため、安心して任せられます。
また、投資信託は投資家から集めたお金を運用するため、リスクを低減する「分散投資」ができることも魅力です。
【まとめ】証券口座をいくつも作っていいとこ取りしよう!
証券口座はいくつでも作れます。複数開設しておくと、システム障害のリスクを抑えたり、購入商品が増えたりするメリットがあります。何社か組み合わせることで、各社の強みを活かし、投資に繋げることができます。
デメリットは、資金やパスポートなどの管理の手間がかかることです。しかし、パスワード自動生成ツールや管理アプリを使えば、かんたんに管理できますよ。
まだ1つも口座を持っていない方は、SBI証券や楽天証券などのネット証券を開設してみるといいでしょう。複数開設したら、商品の数や画面の見やすさなどを見比べて、メインで使う口座を選んでみてください。
資産運用は少額から、長期目線で行うことが大切です。証券口座の作り方を参考にして、以下のリンクから今すぐ開設しましょう。