「もう仕事を辞めたい…。今の会社では身体も心も限界だ。」そう思う会社員は後を絶ちません。しかし、いざ辞めるとなると何をどうすればいいのか分からず困りますよね。
あなたにとって転職や退職は人生で初めて、敷かれたレールの上から外れる行為なのです。そのため不安や恐れがたくさんあるものです。
そこで今回は、「転職の仕方」と「退職の仕方」の2つを中心に解説をしていきます。最後まで読み進めてもらえれば、円満に退職でき尚且つ納得のいく転職ができます。
- 仕事を辞めるべきかどうかの判断基準
- 上手に転職する方法
- 円満に退職する方法
アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1413828?
仕事を辞めたいときにチェックすべきポイント
仕事を辞めるべきかどうかの基準は「仕事が6~7割こなせるか」と「体調不良があるか」の2つです。この2つのどちらかが当てはまれば転職すべきといえるでしょう。
いくら人間関係が悪かったり、収入が低いからといっても、今の仕事が全然できないのに転職してしまっては身につくものも身につきません。
一方で、体調不良がある場合は一刻も早く辞めるべきです。特にうつ病をはじめとする精神疾患は、一度かかると非常に治りにくいため早期に手を打つことが望まれます。
以上の2点を踏まえ、もう少し詳しく仕事を辞めるべきかどうかをみていきましょう。
仕事が辛くても続けた方がいい場合
今の仕事が6~7割くらいこなせるようになるまでは続けるべきです。なぜなら、今の仕事や業界のことを理解せずに転職してしまうと「キャリア迷子」になる可能性が高いからです。
少し条件が悪いからとすぐに他の会社や業界に転職してしまうと、キャリアが積み重なっていきません。そして、当然ながら短期離職は印象がマイナスになります。
しかし、たとえ短期離職であっても今の自分の仕事を概ねこなせており、きちんと経験として積み重なっていれば人事からは評価されることがあります。
つまり、今の仕事がきちんと身についてさえいれば期間はあまり関係ないということです。今の仕事が自分の経験として積みあがっている自信があれば、今すぐ転職しても上手くいくでしょう。
仕事を今すぐ辞めて転職した方がいい場合
今すぐ転職をした方がいい場合は「体調不良」がある場合です。これは他のすべての条件を差し置いても優先すべき要素となります。
特に、うつ病を始めとする精神疾患は一度発症すると再発率が非常に高く、完治させるのが難しい病気の1つです。そのため、一生付き合っていかなければならない可能性も出てきます。
どんな病気もそうですが早期発見、早期治療であればあるほど治る可能性が高くなります。以下のチェックリストに当てはまる場合は、一度心療内科を受診されることをおすすめします。
- 朝起きるのがつらい
- 夜なかなか寝付けない
- 休みの日も仕事のストレスを感じる
- 今まで楽しめていたことが楽しめない
- 何もしたくない
もし精神疾患の兆候があれば、たとえ仕事が6割以下しかできていなくとも転職を考えるべきであるといえるでしょう。
仕事を辞めたいと思ったらすべき行動
さて、上記のポイントを踏まえて仕事を辞めると決めたのであれば次にすべき行動は「新しい仕事探し」と「今の職場を辞める手続き」です。
特に大事なのはやはり新しい仕事探しでしょう。仮に今の職場を円満退職できなかったとしても、一度辞めてしまえばその先の人生に影響することはほとんどありません。
極端な話、今の職場をある日突然辞めたとしても、次の仕事が決まっていればあまり大きくは影響しないでしょう。そのためここでは「転職」に比重をおいて説明していきます。
自分には「武器」がないは嘘である
まず、転職する際に一番困るのが「自分の強みがない」という点です。大した実績も経験もないのに転職市場で通用するのかということに多くの人が悩みます。
しかし、そんなことはありません。自分では誰でもできる仕事しかしていないと思っていたとしても転職先の会社はそう思っていないかもしれません。
そこで大切なのが「経験」です。例えば総務部で雑用しかして来なかったと自分では思っていても、その経験を欲しがる会社が必ず存在します。
そのため、まず自分にはどんな経験があり、それがどのポジションであれば強みになるか整理しましょう。自分では分からない場合は下記に挙げるようなプロに頼るのも1つの手です。
転職を成功させるには転職エージェントを活用する
転職エージェントとは「転職したいあなた」と「採用したい企業」をマッチングさせる転職のプロです。
一般的な転職サイトと違うのは専門のエージェントがあなたの経歴や希望などを考慮してあなたに合った企業を紹介してくれます。
また、それだけでなく面接のアドバイスや給料交渉、履歴書の添削なども行ってくれます。それでありながらなんと無料で利用できるのです。
但し、いくつか注意点もあるので以下の項目をよく読んで上手に活用してみてください。
- 転職エージェントのメリット
- 転職エージェントのデメリット
- いい転職エージェントの見分け方
転職エージェントのメリット
転職エージェントのメリットは、転職までのすべてをサポートしてくれることです。自己分析から面接までありとあらゆる転職の悩みを解決してくれます。具体的には以下のような感じです。
- キャリアカウンセリング
- 履歴書作成のアドバイス
- 求人紹介
- 企業への応募
- 面接日程の調節
- 面接の模擬練習
- 企業からの面接内容のフィードバック
- 退職手続きのサポート
- 入社後のサポート
以上のように、キャリアプランの見直しから内定後の悩みまでありとあらゆるサービスが受けられます。しかも嬉しいことにこれらすべては無料で受けられるのです。
転職エージェントのデメリット
転職エージェントのデメリットは、評判のよくない企業を紹介される可能性があるということです。その理由を知るにはまず、転職エージェントのビジネスモデルを知る必要があります。
報酬形態は基本的に成果報酬です。つまり、紹介した企業にあなたが内定すると報酬がもらえる仕組みです。そして報酬を手にする条件は「利用者が最初に企業と接触した時点」となります。
つまり「早い者勝ち」になるため、エージェントとしてはできるだけ早く利用者に面接を受けてもらいたいのです。
また企業の中には評判が悪いために、一般応募ではなくやむなく転職エージェントに登録している場合があります。そのため、求人の中にはハズレ求人が混じっている可能性があります。
- 成果報酬型のため自分に合っていない企業を紹介される可能性がある
- 評判の悪い企業が混じっている場合がある
いい転職エージェントの見分け方
さて、転職エージェントのメリット・デメリットが分かったところで、どうすれば転職エージェントを上手く活用できるか考えていきます。
基本的には担当するエージェントによって左右される要素が大きいため、ここではいい転職エージェントの見極め方を紹介します。
「いい転職エージェントの五か条」
- 面接時、どこが良かったかだけでなく入社する上での「懸念点」もフィードバックしてくれる。
- 転職先企業の「いい、悪い」ではなく自分のキャリアにとってどういう価値があるかという視点でアドバイスをくれる。
- 企業に回答期限の延長や年収の交渉をしてくれる。
- 「他にいい求人案件はないですか?」という質問に粘り強く付き合ってくれる
- 社長や役員、人事責任者などとの強いパイプがあり彼らとの面接を自由にセットできる。
引用:北野唯我 「このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法」ダイヤモンド社
以上の5項目が当てはまれば当てはまる程、よいエージェントといえるでしょう。共通しているのは、いかに自分の利益ではなく利用者を第一に考えられているかということです。
【仕事を辞めたい人必見】おすすめの転職エージェント3選
では、実際に転職エージェントを利用するにあたって当サイトのおすすめ転職エージェントをご紹介していきます。
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- ビズリーチ
どれも、ネット広告やテレビのCMで一度は聞いたことはあるかもしれません。その特徴を1つずつ見ていきましょう。
リクルートエージェント
リクナビエージェントは転職支援者実績数No.1の転職エージェントです。その最大の魅力は他を寄せ付けない圧倒的な求人数にあります。
また、リクルートエージェントは非公開求人10万件以上という魅力も欠かせません。
転職業界における最大手であるため、迷ったときはまずリクルートエージェントを試してみるとよいでしょう。
そこからどうしても自分と合わないと思ったら、自分が特に重視したい条件と一致している他の転職エージェントも試してみてはいかがでしょうか。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは20代向けの転職エージェント支持数No.1です。若い方で初めての転職を考えている方はマイナビエージェントがおススメです。
また、マイナビエージェントには業界特化型のエージェントサービスが充実しているのも魅力の1つです。IT・医療・ゲーム・金融といった各業界のスペシャリストが在籍しています。
そのため、アドバイザーの業界知識が乏しいために希望の業界を知ることができないといったリスクを避けることができることも魅力的です。
ビズリーチ
ビズリーチの最大の魅力はハイクラス求人が多いという点です。なんと年収1,000万レベルの求人が全体の1/3を占めるというから驚きです。
ここから分かるように、ビズリーチはある程度今の職場で実績を残しており、さらにキャリアアップを目指す人向けの転職エージェントといえるでしょう。
そのため、年収アップが転職の主な理由である方はビズリーチを利用すると希望の企業に転職できる可能性が上がります。
今の職場を円満に辞めたいときの対策
さて、転職のノウハウが分かったところで、次は今の職場をどのようにして辞めればいいかについて解説していきます。基本的には以下のような点に注意してくだい。
- 退職までの期間は余裕を持つ
- 引継ぎは丁寧に行う
- 繁忙期は避ける
- 退職理由はポジティブに
少し手間に思えるかもしれませんが、円満退職を心がけると退職そのものがスムーズにいくことや、転職先で悪い評判が広がることを避けられます。1つずつみていきましょう。
退職までの期間は余裕を持つ
法律上、退職届を提出するのは退職する2週間前までであればよいとされています。但し、一般的には就業規則で定められている期間までに提出することが常識です。
一般的には、1ヶ月~2か月前までには退職届を提出ことが多いですが、特別な理由がない限り退職届の提出には余裕を持つようにしましょう。
業務の引継ぎや有給休暇の消化など、いきなり辞めてしまうと双方にデメリットがあるだけでなく円滑な退職を妨げる原因にもなります。
引継ぎは丁寧に行う
円満な退職を目指すのであれば、引継ぎはできるだけ丁寧にしましよう。引継ぎが上手くできていないと、会社に迷惑をかけるだけでなく、退職後も引継ぎの件で連絡が来る場合もあります。
そのためには、上記にもあるように退職期間には余裕を持っておき、口頭だけでなく書類を作るなどの手間をかけられると完璧です。
繁忙期は避ける
やむを得ない場合を除き、繁忙期はできるだけ避けるようにしましょう。ただでさえ忙しい時期に、人手不足となると会社に迷惑がかかってしまいます。
また、上司も業務に追われているため、あなたの退職手続きがスムーズにいかない可能性も考えられます。そのため繁忙期を避けることはあなたにとってもメリットといえるでしょう。
退職理由はポジティブに
退職理由はできるだけポジティブなものにしましょう。辞めるからといって、今までの不満をぶちまけてしまっては退職前に印象を悪くしてしまいます。
また、給与面や労働条件、人間関係などが悪条件であると伝えると「改善するから残ってくれ」と退職を引き留められてしまう場合もあります。
以上を踏まえると、できるだけポジティブな理由にするのが無難です。具体的には下記のような理由が望ましいでしょう。
- ステップアップのため他の会社で実力を試したい
- ○○に興味が湧いてきたのでそれに携わる仕事がしたい
- 資格を取得するために勉強に専念したい
以上のように、自分の将来のためといったニュアンスであることと、会社の都合ではどうしようもできない内容が含まれていることがベストです。
どうしても今すぐに仕事を辞めたい人は
さて、円満退職できることに越したことはないですが、実は早々上手くいなかい場合も多いのが退職問題です。東京都産業労働局によると、最も多かった労働相談が「退職」なのです。
そのため、こちら側がきちんと対応しているにも関わらず、会社側が退職をスムーズに進めてくれないのであれば退職代行サービスを検討してみてください。
退職代行サービスはすべて弁護士が行ってくれるため、どうしても退職が上手くいかない場合は退職代行サービスを利用することで安心して退職することができます。
仕事を辞めたいと思ったらすべき行動 まとめ
仕事を辞めたいと思ったときにすべきなのが「転職」と「退職」です。特に転職は今後の人生を左右するといっても過言でないため慎重に行っていきましょう。
転職する際のポイントは転職エージェントを上手に活用することです。キャリアカウンセリングから転職後の相談まで手厚くサポートしてくれます。
転職は人生において始めて、敷かれたレールの上から外れる行為のため不安も伴いますが、恐れずに頑張ってください。