「格安SIMに替えると電話料金が安くなるらしい」のはなんとなく分かるけど、「そもそも格安SIMとは何なのか」「なぜ今より安くなるのか」がいまいち分からない。そんな悩みをお持ちではありませんか?
格安SIMに替えて、せっかく電話代が安くなったとしても使い物にならないんじゃ困りますよね。電話やネットが今までと同じように使えるのか、どんなメリットデメリットがあるのかも気になるところだと思います。
この記事では、格安SIMで電話料金が安くなる仕組み、格安SIMのメリットデメリットから格安SIMに向いている人までをまとめています。ぜひ最後まで読んでください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/63690/)
格安SIMとは
格安SIMとは、「安い料金で利用できる通信サービス」のことです。docomo、au、ソフトバンクの大手3大キャリアに比べ、毎月の利用料金が安く設定されているのが特徴です。
格安SIMのサービスを提供する通信事業者のことを「MVNO」といって、有名なところだと、Y!mobile、UQ mobile、LINEモバイルなどをテレビCMでよく見かけますよね。
大手キャリアから格安SIMに乗り換えると、月々の料金が5,000円以上安くなる場合もあり、固定費を抑えたい人に人気があります。
しかし大手キャリアから格安SIMに替えるだけで、なぜそんなに利用料金が安くなるのでしょうか。
格安SIMの利用料金が安くなる仕組み
格安SIMのサービスを提供する通信事業者(MVNO)は、基地局やアンテナといった通信設備を自社で持っていません。
docomo、au、ソフトバンクの通信設備を借りて運営しているため、新たな設備投資や維持費などのコストがかからず、安い料金でサービスを提供できるようになっています。
さらに、実店舗を持たず人件費や宣伝広告費を抑えることで、料金を安く設定できるといいます。
あまりに安いと「なにか裏があるんじゃ…」と不安に思ってしまいますが、運営にかかる費用が少ないから料金を安くできるという仕組みだったんですね。
格安SIMの気になるポイント
格安SIMが安い料金で使える理由は分かったけれど、果たしてそれだけで格安SIMに替えてしまって良いのでしょうか?格安SIMの気になるポイントをまとめます。
- 格安SIMにしても電話番号はそのまま?
- ネットも電話もちゃんとつながる?
- 料金は今より絶対に安くなる?
- 今使っているスマホはそのまま使える?
格安SIMにしても電話番号はそのまま使える?
手続きが必要ですが、格安SIMに乗り換えても同じ電話番号が使えます。
現在契約しているキャリアでMNP(ナンバーポータビリティ)での転出手続きをして、「MNP予約番号」を発行してもらいましょう。
予約番号には有効期限があるので、期限内に新たに契約したMVNOで転入手続きをすることで、同じ電話番号が使えるようになります。
ネットも電話もちゃんとつながる?
基本的にはdocomo、au、ソフトバンクの回線を使っているので、通信品質に違いはありません。
ただ、借りている回線の量がMVNOによって違うため、アクセスが集中する時間帯や場所によって、通信速度が遅くなったりすることもあります。
料金は今より絶対に安くなる?
大手キャリアから格安SIMに替えると、ほとんどの場合で月々の料金が安くなりますが、プラン選びを間違うと高くなってしまうこともあるようです。
- 無料通話アプリを使わずに長電話をたくさんするのに、通話プランが従量課金
- Wi-Fiを一切使わないのに通信量が少ないプランを契約して、追加で何度もデータ通信量を購入する
自分の利用方法に合わない契約内容は、格安SIMといえども高くつく場合があるので注意が必要。
今使っているスマホはそのまま使える?
大手キャリアで購入したスマホは、そのキャリアでしか使えないようにロックがかかっています。これを「SIMロック」といって、契約中のキャリアに依頼することでロックの解除をしてもらえます。
SIMロックが解除されれば、晴れて同じスマホで格安SIMを利用できるようになるわけですね。
気になる!格安SIMのメリットとデメリットとは
格安SIMがどんなものか分かってきたところで、格安SIMを使う事でどんなメリットがあるのか、またデメリットはあるのかが知りたいですよね。
格安SIMのメリットとデメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
格安SIMのメリット3つ
まずは、知っておきたい格安SIMのメリットから見ていきましょう。格安SIMにすると得られるメリットを3つご紹介します。
- 固定費がとにかく安くなる
- 半強制の有料オプションがない
- 契約期間のしばりがない場合が多い
固定費がとにかく安くなる
電話代は毎月かかる費用だからこそ、安くなるのはメリット以外のなにものでもありませんよね。
たとえば、現在大手キャリアと契約し毎月8,000円の利用料だとして、月3,000円の格安SIMに替えた場合は月5,000円が、年間にすると実に60,000円分も安くなります。
6万円あったら何をしようか、貯金?旅行?考えるだけでもワクワクしますよね!
半強制の有料オプションがない
大手キャリアと契約するとき、セット割りなどのために大量の有料オプションを付帯されることがあります。
「一か月は無料で、この日までに解約すれば料金はかかりません」と教えてくれますが、解約を忘れてそのまま払い続けている人が多いのも事実です。
格安SIMでは有料オプションを一つずつ選ぶことができるので、本当に必要なものだけ契約することができるので安心。
契約期間のしばりがない場合が多い
大手キャリアでも契約期間の二年しばりが撤廃されたり、契約解除料が大幅に引き下げられたりしていますが、格安SIMではそもそも契約期間のしばりがない場合がほとんどです。
たとえ1,000円でも期間内の契約解除料を気にしたくないですよね。
格安SIMのデメリット3つ
格安SIMを検討する上で、しっかり確認しておきたいのがデメリット。格安SIMのデメリットを3つご紹介します。
- キャリアメールを使う場合は有料
- 通信が不安定になることがある
- 店舗が少ない、または店舗がない
キャリアメールを使う場合は有料
以前は大手キャリアから格安SIMに乗り換えた場合に、キャリアメール(@docomo~など)が使用できなくなっていました。
2021年末に「キャリアメール持ち運びサービス」が開始し、現在では格安SIMに替えてもキャリアメールが使用できるようになっています。
ただし、利用するにはdocomo、au/月額330円、ソフトバンク/年額3300円(2022年夏から月額330円に移行予定)が別途かかります。
通信が不安定になることがある
格安SIMは大手キャリアから借りている回線の量などに限りがあるため、利用者が多くなる場所や時間帯によっては、どうしても通信速度が遅くなることがあります。
- 通勤・通学の、朝7~9時
- お昼休みの、昼12~14時
- 退勤・下校の、夕方17~19時
- 帰宅後の、夜21時~24時
店舗が少ない、または店舗がない
格安SIMには、店舗が少ない、または店舗がまったくない、というデメリットもあります。
店舗がないと、購入から初期設定にデータの移動まで、すべて自分でやらなければならないので面倒くさいと感じる人も多いようです。
トラブルがあった際も、店舗で即座に対処してくれる大手キャリアとは違います。チャットやメール、電話で問い合わせなどの限られたサポート体制に不安を感じるかもしれません。
格安SIMに向いている人はどんな人?
何事にも向き不向きはあるもの。格安SIMに向いている人はどんな人なのでしょうか?
この中に当てはまる項目が多い人ほど格安SIMを使うのに向いているので、確認してみてください。
- 電話代を安くして節約したい
- 電話はほぼLINEやMessengerなどの無料通話アプリをつかう
- キャリアメールは使わない
- サポートには頼らなくても大丈夫
- 通信速度が多少不安定でも気にしない
- 家や職場ではWi-Fiを使っている
- キャリア決済はなくてもいい(クレジットカードなどで支払える)
- ネットを使って調べごとをするのが得意
いくつ当てはまりましたか?すべて当てはまった方はドンピシャで格安SIMに向いているので、ぜひ格安SIMにチャレンジしてみてくださいね。
【まとめ】格安SIMとはなに?向いている人は?
格安SIMとは「安い料金で利用できる通信サービス」で、大手キャリアから通信設備を借りて運営しているので、諸経費が抑えられ安い料金でサービスの提供ができます。
格安SIMにして得られる最大のメリットは、「通信固定費を安く抑えられる」こと。毎月かかる電話代が半分以下になったら、浮いたお金で何をしようか夢がふくらみますよね!
それぞれ手続きが必要ですが、今と同じ電話番号、スマホをそのまま使うことができます。
節約がしたくて多少の不便さは気にならない、家でも職場でもWi-Fiを使うしネットで調べごとをするのが得意という人は、格安SIMに向いています。ぜひ、ご自分にあった格安SIMを探してみてください。