「メダカ飼育に発泡スチロールは適しているの?」、「水槽で飼うんじゃないの?」そんな疑問にお答えしていきたいと思います。
結論としてはメダカ飼育に発泡スチロールは適しています。また発泡スチロールは安価であるなど、多くのメリットがあります。
ただ、注意しなければいけないのは発泡スチロールならどんなものでもいいわけではありません。
どんな発泡スチロールが飼育に適しているのか、メダカ飼育には何が必要なのかを紹介しています。最後にはおすすめ商品も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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メダカ飼育に適した環境とは?
メダカ飼育に適した環境を知っていますか?屋内での飼育も可能ではありますが、メダカのことを一番に考えると屋外飼育が最適です。
太陽光には殺菌作用があり、病気にかかりにくくなります。そのため、メダカが健康な状態を維持できます。また色揚げ(色の発色が良くなる)にも良いと言われています。
繁殖は四季を感じることが大切であるため、屋外での気温の変化を感じさせることで繁殖を促すこともできます。
メダカが飼育できる水温は5〜30°です。5°を下回る可能性がある際には屋内に入るなどの対策は必要になります。猛暑で30°を超える日が続くときは、すだれや浮き草で日陰を作ってあげましょう。
メダカ飼育に必要なもの
屋内飼育と屋外飼育では必要となるものが若干変わってきます。まずは共通して必要なものとして、飼育容器、餌、水草、底砂になります。
水草に関しては必ずしも必要なものではありませんが、隠れ家や産卵床にもなります。また、水草は水中の栄養を吸収して水質悪化を抑えたり、酸素を供給したりとメリットが多いです。
底砂も必ず必要なものではありませんが、水を浄化してくれるバクテリアの住処になり、水質が安定しやすくなります。また、水草を植えるためにも必要です。
屋内飼育で必要になるもの
屋内飼育ではろ過フィルター、照明、冬眠させない場合はヒーターが必要になります。屋内飼育ではメダカが横から見えるようにメダカ横見水槽をおすすめします。
発泡スチロールでは横から見ることができず、上からになるので床に置くことになってしまいます。メダカ横見水槽はメダカを美しく鑑賞するために作られた水槽です。
屋外飼育で必要になるもの
屋外飼育で必須になるのは、すだれや浮き草など日陰が作れるものです。屋外での飼育にガラス水槽などを使用するのはおすすめできません。
なぜなら、屋外でガラス水槽などを使用すると水温が急激に変化しやすく、水槽のシリコンが紫外線の影響で劣化が早くなるためです。屋外ではメダカ鉢や発泡スチロールなどを使用したビオトープがおすすめです。
なんで発泡スチロールなの?他の容器ではダメなの?
メダカ飼育は水を貯めることができる容器であれば、どんな容器でも飼育は可能ですが、一番適しているのは発泡スチロールです。
飼育が可能ではなく、飼育に適していることを考えなければいけません。とくに屋外飼育となると気温の変化もあるため、水量が少なく、急激な温度変化になってしまう容器は向いていません。
飼育可能な水温が5〜30°だとしても、急激な温度変化には耐えられません。飼育している容器が原因でメダカを死なせてしまうこともあります。
発泡スチロールは断熱効果が高いため、急激な温度変化を抑えることができます。
発泡スチロールでのメダカ飼育のメリット
発泡スチロールでメダカ飼育をするのには下記のようなメリットがあります。
- 保温性・断熱性が高い
- 安価で入手しやすい
- 移動が容易
- 加工が容易
- 水量を確保できる
- 処分が楽
保温性・断熱性が高い
発泡スチロールは全体の約98%が空気で構成されています。その空気はどの物質よりも熱伝導率が低いと言われているため、発泡スチロールは保温性・断熱性ともに優れています。
水量が少ない飼育環境ではどれだけ急激な温度変化を抑えられるかが大切なことです。
安価で入手しやすい
普通の発泡スチロールであればホームセンターで10Lサイズが430円程度、20Lサイズが700円程度で購入が可能です。
30cmのガラス水槽(水量約13L)では1700円程度します。同じくらいの水量の容器として考えれば発泡スチロールのほうが安価です。またホームセンターで購入できます。
移動が容易
水を入れればそれなりの重量にはなります。しかし、発泡スチロール自体が軽いため、水槽に比べたら移動は容易です。
加工が容易
屋外で雨が降った際に水が溢れないようにするために、穴を開けるなどの加工が容易にできます。ガラス水槽で穴を開ける際には特別な道具が必要になってきます。
水量を確保できる
発泡スチロールの容器はそれなりの深さもあるので、浅い容器よりも温度上昇しにくいことや、冬に氷が張りにくいなどのメリットもあります。
水量が多いことで、一つの容器で飼育できるメダカの数も増やせます。
しかし、少ない水量で多くのメダカを飼育することはおすすめしません。水質悪化が早くなり、水換えの頻度が増えるなどのデメリットが発生してしまいます。
処分が楽
発泡スチロールが経年劣化により交換が必要となった際にも一般ごみとして出せます。ただし、ゴミとして出す際には自治体のルールに従って処分してください。
発泡スチロールでのメダカ飼育のデメリット
発泡スチロールでメダカを飼育するには下記のようなデメリットがあります。
- 経年劣化しやすい
- 上品さに欠ける
- 破損しやすい
経年劣化しやすい
屋外飼育では発泡スチロールが紫外線や雨風の影響で劣化しやすいというデメリットがあります。これはよしずや遮光ネットを用いることで緩和させることができます。
または、表面にウレタンコーティングやカバーをすることで対策ができます。
対策なしでの耐久年数としては1年〜2年程度です。ボロボロになり、粉が出るようになったら交換をしていただいたほうがいいでしょう。少しの衝撃で穴が開く可能性もあります。
対策をすることで5年程度使用できている人もいるようです。使用環境や植物の有無などでも変化してくるので、1つの目安として捉えてください。
上品さに欠ける
メダカ鉢などに比べると上品さには欠けます。ただ、このあたりは工夫しだいです。周りに植物を植えるなどをすれば発泡スチロールを隠すことができ、見た目を変えることができます。
破損しやすい
発泡スチロールは破損しやすいため、取り扱いには注意が必要です。経年劣化してきている発泡スチロールでは、なおさら注意が必要となります。経年劣化を防ぐための対策は必ず行っておきましょう。
発泡スチロールでのメダカ飼育例
発泡スチロールでどのように飼育するのか、一例を紹介したいと思います。
発泡スチロールに底砂を敷きます。底砂はなくても飼育は可能ですが、メダカが安心することや、バクテリアの住処になること、水草を植えることができることなどのメリットが多いです。
次に水草を入れます。水草は浮き草やマツモやアナカリスなどが安価で入手しやすいため、おすすめです。ビオトープにする場合には水生植物を入れます。
最後に蓋またはよしずがあれば飼育準備は完了です。ただ、蓋は完全に密閉するのではなく、真ん中を切り抜いてネットを貼るなどして、日光が当たる環境にしてください。
飼育環境によってメダカの色が変わる?
発泡スチロールでの飼育で気をつけなければいけないのが、メダカの体色変化です。
メダカは保護色の作用から、飼育する容器の色などの環境により体色の濃淡が変化します。白色の容器ではその色に合わせて、メダカの色が薄くなってしまいます。逆に、黒色の容器では体色が濃く育ちます。
ホームセンターで購入できる発泡スチロールはほとんどが白色です。メダカの体色を濃く育てたい人は白色の発泡スチロールは避け、メダカ飼育用の黒色の発泡スチロールを使用しましょう。
メダカ飼育専用!?発泡スチロール
メダカ飼育には黒色の発泡スチロールが適していることはこれまでの話から理解していただけたと思います。ただ、黒色の発泡スチロールを売っているところを、見たことがない人がほとんどでしょう。
アクアリウムメーカからメダカ飼育用の黒色の発泡スチロール容器が販売されています。必要な加工もされているため、利便性の高い商品になっています。おすすめ商品を次の目次で紹介しています。
なかには、発泡スチロールを黒色のペンキで塗って、飼育されている人もいます。発泡スチロールに塗ることのできるペンキを使用しなければいけないので、注意してください。
多くの容器を準備するのであればホームセンターで発泡スチロールとペンキを買った方が安く済みます。1つあればいいという場合は、既製品を買ったほうが安く済みます。
おすすめ!メダカ飼育用 発泡スチロール
メダカ飼育用の黒色発泡スチロールを紹介していきたいと思います。
水量が小さいサイズから水量の多いサイズまであります。水量は飼育数に合わせて選んでください。1L あたり1匹が理想であると言われています。
- スドー メダカの発泡鉢
- GEX メダカ元気 快適繁殖ケース
スドー メダカの発泡鉢
発泡スチロール製のメダカ鉢です。屋外飼育では雨で水量が増えることでメダカが容器外に出てしまう心配があります。
この容器には4箇所の穴に専用のホワイトマットを詰めることで、増水してもメダカが流出することを防ぐことができます。
サイズは小(水量3.2L)、中(水量7L)、大(水量14L)があります。
- サイズ小
- サイズ中
- サイズ大
GEX メダカ元気 快適繁殖ケース
夏場、冬場の外気温の影響に配慮した、断熱素材+深型設計となっています。オーバーフロー穴付きなので、雨での増水時も安心です。
オーバーフロー穴にセットする専用のスポンジを使用すれば稚魚の流出も防ぐことができます。
サイズはS(水量5L)、M(水量14L)、L(水量25L)があります。
- Sサイズ
- Mサイズ
- Lサイズ
発泡スチロールでのメダカ飼育 まとめ
発泡スチロールでのメダカ飼育のメリット、デメリット、おすすめ商品までを紹介してきました。
発泡スチロールは保温性・断熱性が高く、深さ、水量がある程度確保できることから、水温の急激な温度変化を抑えることができます。そのため、屋外でのメダカ飼育には適している容器になります。
紫外線や雨風による影響を受けるため、よしずやカバーなどの対策は必要になってきます。ただ、デメリットよりもメリットのほうが上回るため、屋外でのメダカ飼育には最適な容器になります。
黒色の発泡スチロールを準備して、メダカ飼育を始めていきましょう!最後まで、ご覧いただきありがとうございました。