「水草水槽って初心者でもできるのかな?」「水草水槽の立ち上げって難しいの?」と悩んでいませんか?
水草水槽と聞くと、難しそうなイメージがありますよね?でも、ポイントをおさえれば、誰でも始められます。
この記事では「水草水槽の立ち上げ方」「注意点」「おすすめの設備」「初心者向けの水草」などを紹介しています。
最後までご覧いただければ、失敗しない立ち上げ方法が理解でき、水草が映えるきれいな水槽ができるでしょう。
アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/22425887
水草と熱帯魚のみの水槽の立ち上げ方法の違い
水草を入れる水槽と熱帯魚のみでは、立ち上げ方法が違います。熱帯魚の飼育経験があり、水槽を立ち上げた経験があっても注意が必要です。
熱帯魚のみの水槽と違い、立ち上げ完了まで数週間から1ヶ月程度かかります。
注意するべき点が多くあり間違えると、最初からやり直さなければいけなくなったり、魚を死なせてしまったりします。
失敗しないために、手順や注意点をしっかりと把握したうえで、水草水槽を立ち上げましょう。
魅力的な水草水槽にするための、レイアウト紹介
水草水槽を立ち上げる前に、どんな水景にしたいのかを考えましょう。そこで、どのようなレイアウトの構図があるのかを紹介します。
- 三角構図
- 凸型構図
- 凹型構図
水草水槽が初めての人は、三角構図が簡単なのでおすすめです。右寄せ、または左寄せで正面から見た際に三角形になるようにレイアウトをします。
レイアウトの高い部分と低い部分をハッキリさせると、きれいな水景になるでしょう。
また、レイアウトの配色も考えるとよりきれいな水景になります。
例えば「緑の明るい水草は、色の濃い石の近くに植える」「緑の水草だけではなく、赤系の水草を差し色として植える」などです。
水草水槽立ち上げに最低限必要なもの
水草水槽立ち上げで最低限必要なもの(CO2添加装置以外)を紹介します。
最低限必要なもの | |
水槽 | 水草 |
ろ過装置 | レイアウト用品 |
ろ材 | ヒーター |
底床材 | 水温計 |
照明 | 水換えツール |
それぞれについて「どのような商品を選べばいいのか」を解説して「おすすめの商品」を紹介します。
水槽
水槽は30cmキューブ水槽または60cm水槽を選ぶといいでしょう。小さく始めたい人は30cmキューブ水槽、少し大きめがいい人は60cm水槽がおすすめです。
水量が多いと水質が安定しやすいので、初心者はある程度の大きさから始めたほうが成功しやすいでしょう。
ろ過装置
ろ過装置は「上部フィルター」「外部フィルター」「外掛けフィルター」などがあります。
後々、本格的に水草を育てたいと思っている人は、外部フィルターをおすすめします。
熱帯魚がメインで考えている場合は、メンテナンスし易い上部フィルターが、おすすめです。
ろ材
ろ材は、ろ過装置を購入した際に付属しているものを使用すれば問題はありません。
また、水草水槽であれば、ソイルを入れるのでろ材を追加購入する必要はないでしょう。
物理ろ過のフィルターは定期的に交換する必要がありますので、追加で購入してください。
底床材
底床材はソイルを使用しましょう。砂利や砂で育成できる水草もありますが、ソイルを使用するときれいな水草水槽になります。
ソイルには栄養系と吸着系があります。栄養系は水草の育成に必要な栄養素が多く含まれており、吸着系は水中の有害物質を吸収してくれるソイルです。
水草メインの水槽にしたい場合は、栄養系ソイルをおすすめします。
照明
水草水槽で照明は重要なアイテムなので、購入するさいには水草育成に適しているか、確認してください。
チェックポイントは「光量」と「波長(色)」です。水草によっては、強い光を必要としたり、成長に必要な波長があったりします。
レイアウト用品
レイアウト用品は石や流木を使うのが一般的です。石や流木は様々な種類があるので、あなたが理想とする水景に近いものを選ぶといいでしょう。
気孔石は置くだけで、雰囲気が出るのでレイアウト用品として、おすすめです。
ヒーター
水草は熱帯魚と同様で適正温度があります。水温が低いと成長しなかったり、枯れてしまったりします。
また、ヒーターは水槽の水量に合った商品を選びましょう。適していないヒーターでは、水温を一定に保てない場合があります。
水温計
水草水槽も熱帯魚と同様で温度管理が大切です。デジタルタイプの温度計であれば一目で異常がわかるので、おすすめです。
水換えツール
水草水槽では、水流が弱い部分に溜まった汚れを取り除いたり、レイアウトが崩れないように水換えをしたりしなければいけません。
そこで、おすすめなのが「プロホース」です。この商品があれば、水槽内に溜まった汚れを簡単に排出できます。
また、注水時にレイアウトが崩れる場合が多くあります。ゆっくり注水するには浄水器を利用するといいでしょう。
浄水器を利用すれば、蛇口に繋いで水を入れるだけなので、水換えの手間が大幅に減ります。
水草水槽では特に換水頻度が多いので、水換えの手間は少しでも減らしておきましょう。
水換えをさぼると、苔だらけの「みにくい水槽」になってしまいます。
【手順が大切!】水草水槽の立ち上げ方法
水草水槽の立ち上げでは、手順を間違えると「うまくレイアウトができない」「思った感じにならない」「レイアウトが崩れる」などの問題が出ます。最悪の場合は、最初からやり直さなければいけなくなるでしょう。
このような状況にならないために、下記の手順で水草水槽の立ち上げをしてください。
- 水草水槽のレイアウトを決める
- 必要な水草、石(レイアウト用)、ソイル(水草を植えるための土)などを揃える
- 水槽に水を入れる前に、仮置きをして、構想を固める
- 注水する前に、崩れる可能性のあるものは、1度取り出す
- ソイルが浸るくらいまで、注水する
- 水草を植える(成長するのを見越して、間隔はあける)
- 水草が浮かないように注意しながら、注水する
- 注水が終わったら、ろ過装置を稼働させる
- すぐに魚は入れずに、空回しをする
- 定期的に水換えをしながら、水質をチェックする
- 水質に問題がなければ、パイロットフィッシュを入れる
- 1週間程度様子をみて、問題がなければ、飼育したい魚を少しずつ入れていく
手順が多く、面倒に感じるかもしれませんが、失敗しないために丁寧に立ち上げをしていきましょう。
各手順において注意すべき点があるので、次の項目で詳しく説明をしていきます。
水草水槽の立ち上げで、注意すべき3つのポイント
水草水槽の立ち上げで、注意すべき3つのポイントは必ずおさえておきましょう。
- 水草の事前処理
- 注水時の水の勢い
- 立ち上げ後の水質変化
これらの注意点を気にしないで立ち上げると、最悪の場合は最初からやり直しになったり、魚を死なせてしまったりする原因になります。
水草の事前処理
お店で買った水草には残留農薬やスネール(貝)の卵がついている場合があります。
残留農薬は魚に害を及ぼし、スネールは水槽の景観を損ねます。これらの問題を解決してくれる商品が「水草その前に」です。
この商品を使用しないでも、数日間水に浸けておく方法がありますが「水草その前に」を使用すれば、10分で事前処理が完了します。
注水時の水の勢い
レイアウトができたら注水しますが、このとき、「水の勢い」に注意してください。
水の勢いでレイアウトが崩れたり、水草が浮いてきてしまったりします。対策として、いくつかあるので紹介します。
ただ、バケツで水を入れるのは、対策をしていてもレイアウトが崩れる可能性が高いので避けてください。
- ホースを使用して、少しずつ注水する
- ビニール袋を敷いて、注水する
- コップや計量カップなどを水槽に入れて、注水する
しっかり対策をして、レイアウトが崩れないように細心の注意を払って注水をしてください。
立ち上げ後の水質変化
水槽立ち上げ後は、使用しているソイルの種類によってはアンモニアが発生(魚にとって有害な物質)したり、水質が安定しなかったりします。
そのため、すぐに魚を入れると死んでしまう場合が多いので、2~3週間程度は空回し(ろ過器を稼働)をしましょう。
魚を入れる前には水質チェックをして、問題がないことを確認してください。
水質チェックは、1度で様々な検査ができる下記商品がおすすめです。
水草水槽を立ち上げたあとの水換えに関して
水草水槽を立ち上げてすぐは、ソイルからアンモニアが出ます。とくに栄養系ソイルは栄養素が水に溶け出るので、水質が変化しやすいです。
そのため、空回しと水換えが必要です。立ち上げてすぐは、毎日水換えが理想ですが、難しい人は、少なくても週に2~3回は水量の30~50%の水換えをしてください。
また、水換えが必要な期間は水草や使用しているソイルによって異なります。
- 栄養系ソイル:栄養素が溶け出るので、1ヶ月は集中的な換水をしましょう
- 吸着系ソイル:1~2週間、週2~3回の換水をしましょう。
水草は、水中の栄養を吸収してくれるので、成長の早い種類であれば、立ち上げも早く完了します。
- 成長の早い水草:グリーンロタラ、ウィローモス、アナカリス、ガボンバ、マツモなど
- 成長が遅い水草:アヌビアスナナ、ミクロソリウム、ヘアーグラスなど
水草水槽立ち上げ後に必要となるもの
水草水槽立ち上げ後は、水草の成長に合わせて「ピンセット」「ハサミ」「網」「液肥や固形肥料」が必要です。
水草が成長しすぎると、水景が悪くなる場合があるので、トリミングをします。そのさいに「ピンセット」「ハサミ」「網」が必要です。
水草を切ると、水中に葉や茎が舞うので網ですくい取ってください。そのままにすると、水質悪化やろ過装置の詰まりの原因になります。
また、水草が成長すれば、水中の栄養素も減っていくので「液肥や固形肥料」を追加しなければいけません。
初心者むけの水草を紹介します
水草の育成には「光量」「CO2」「水温」「肥料」「成長速度」など様々な要素を考えなければいけません。そして、水草ごとに必要なものが違います。
そのため、育成が簡単な種類の水草から始めるのをおすすめします。
初心者向けの水草としておすすめなのは「CO2」が不要で、「肥料」が少なく済む種類です。
- アヌビアス・ナナ
- マツモ
- ミクロソリウム
アヌビアス・ナナはCO2が不要で、強い光がなくても育ちます。また、水槽にあるとアクセントになるので、初心者におすすめです。
マツモは栄養を吸収しやすく、水質浄化効果が高いです。また、低価格なため、これから水草水槽を始める人にはおすすめです。
ミクロソリウムはCO2が不要で、強い光がなくても育つので、初心者向けです。また、流木や石に活着(根がくっつく)するので、自然な雰囲気が作れます。
水草水槽に「合う・合わない」熱帯魚を紹介します
熱帯魚の種類によっては、水草水槽に「合う・合わない」があるので、その一部を紹介します。
「合う」熱帯魚は「カージナルテトラ」「グッピー」「オトシンクルス」「レッドビーシュリンプ」などです。
また「合わない」熱帯魚もいます。「アフリカンシグリット」「プレコ」「金魚」などです。水景を崩したり、水草を食べてしまったりします。
水草に害を与える熱帯魚以外は飼育して問題ありません。わからない場合は店員さんに確認してから購入しましょう。
失敗しない水草水槽の立ち上げポイントを徹底解説:まとめ
水草水槽と聞くと、難しそうなイメージがあるかもしれませんが、手順を守って、ポイントをおさえれば誰でも始められます。
水草水槽の立ち上げでは、手順を間違えると「最初からやり直し」になりかねないので、注意してください。
また、水草水槽はレイアウトで全体の雰囲気が変わります。まずは水槽を購入してレイアウトの構図を考えてください。必要な水草・流木・石などがイメージしやすくなるでしょう。
水草水槽を立ち上げている間に、どんな魚を飼いたいかを考えると楽しいですね。最後まで、ご覧いただきありがとうございます。