「保育士が円満に退職できる方法を知りたい」「退職理由や保護者に何と伝えていいか分からない」といったことで悩んでいませんか?
職場の関係が近すぎる分、人間関係に疲れてしまったり、仕事量の多さで夢見ていた仕事でもついていけなかったりして、あなたと同じように辛い思いをしている方は多いです。
本記事では、過去認定こども園で事務員をしていた私が、関係保育園から聞いた円満退職の方法を紹介していきます。
仕事を辞めるにはさまざまな不安を抱えながら、転職活動も行っていかなければいけません。今回はそうした不安を解消する内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。
(アイキャッチ画像出典元:https://www.photo-ac.com/main/detail/23810161?title=%E9%80%80%E8%81%B7%E9%A1%98%E3%82%92%E3%81%A0%E3%81%99%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB&searchId=3140990114)
保育士の主な退職理由
保育士が辞めていく理由の大半は、人間関係です。厚生労働省が行った『保育士の現状と主な取組』(https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf)では、3割強の方が悩んでいます。
周囲の退職理由が分かっていれば、自分が辞める時に「周囲も同じ考えを持っているから大丈夫」と自信にも繋がりますので、覚えておくと安心です。
保育士が退職した5つの理由 | 理由の割合 |
職場の人間関係が辛い | 33.5% |
給与が税金以外にも給食費などが引かれて手取りが少ない | 29.2% |
制作などの細かい仕事量が多い | 27.7% |
7時~19時頃までやっているので、労働時間が長い | 24.9% |
体力的に厳しいといった健康上の理由 | 20.6% |
保育士の仕事は、子どもたちが保育園で安全に、且つ楽しく過ごしてもらうために、日々数え切れないほどの細かい仕事を行っています。
さらに、多くの保育園では入社してみたら、毎日の給食費やおやつ代が強制的に給与から天引きされているため、手取りも厳しいのが現状です。
保護者からの目が懸念されるため、副業も許されていない保育園も多く、辞めたいと考えてしまうことは当たり前と言えます。
保育士が退職したい時に申し出るタイミングは12月頃
円満退職をしたいなら、年度末である3月末退職が一番です。そのため、親切な保育園では大体12月に、来年度に向けて『相談の場』を設けているところもあります。
なぜ3月末退職がいいのかというと、子どもたちの進級時期でもあり、先生が変わったとしても全く違和感を感じないからです。
年度途中で先生が変わることは、今まで一緒に生活をしてきた子どもたちにとって大きな負担となります。しっかりした子であれば、「どうして?」と感じる子もいるでしょう。
自分の体調や心の問題もあると思いますが、できれば3月末退職で子どもたちを見送り、後悔も後腐れもなく辞められることが、先の転職にもいい影響を与えてくれますよ。
保育士が円満退職するための伝え方
「仕事が辛い、給与が安い」からと言って、そのままストレートに伝えてしまうのは一番やってはいけません。
辞める意向を伝えたら、すぐに辞められる訳ではないので、その後も円満に仕事ができるように、就職活動で行った面接での対応方法で伝えるようにしましょう。
先輩方からたくさん教えていただいて、まだまだ未熟ですが、もっと色々な保育園を経験して力をつけたいと思っています。
毎日業務に追われることが続き、子どもたちと毎日過ごすのが辛いと感じているため、まずは一度休養を取って、回復させるのが最善だと考えています。
自分の身体が回復したら、今後また保育士として働きたいと思っているので、その時はお願いします。
正直、再度就職する気がなかったとしても、嘘も方便です。円満退職をするために、前向きな姿勢で相手を不快に感じさせないように伝えましょう。
退職届の書き方
保育園によって異なりますが、基本的に辞める際には退職届が必要です。決まったフォーマットがある場合には、指示通りの退職届を提出しましょう。
決められた退職届がない場合には、上記のサンプルを参考にしてください。また、封筒に入れることも忘れないようにしましょう。
手書きでも可能ですが、googleやYahooなどで『退職届 テンプレート』と検索すれば編集可能なフォーマットが出てきますので、利用してみてくださいね。
保育士が退職する時に気をつけるべき2つのポイント
退職が決まったら、以下2つのポイントを把握しておきましょう。2つのポイントを抑えておけば、辞めるまでの期間をストレスなく過ごせるようになります。
重要な順番に紹介していきますので、忘れずに行うようにしてくださいね。
- 園児についての引き継ぎを行う
- 保護者に退職の旨を伝える
園児についての引き継ぎを行う
自分が受け持っている園児について、ノートなどにまとめておきましょう。もちろん、連絡帳などでも先生同士で把握できますが、それだけでは伝えきれない部分が多いです。
例えば、〇〇ちゃんは朝はこう、誰と相性がいいか、アレルギーのありなし、親御さんの情報(気難しさや話しやすさ)などの、今まで自分が気をつけてきたことを書き出します。
年度末になり来年度の担任が決まったら、引き継ぎをしておくと子どもたちもより安全に、またあなた自身も後悔なく辞められますよ。
保護者に退職の旨を伝える
退職が決まったら、忘れずに保護者へ退職する旨を伝えてください。あなたが退職することは、保護者同士で必ず風のうわさが流れるものです。
送迎のタイミングでも伝えられますが、基本バタバタして慌ただしいので、相手も聞き流してしまう可能性があります。
できるなら園長に頼んでお便りを出すといった方法を取り、自分の言葉で挨拶をすると保護者に対しても後腐れがなくなるでしょう。
「二度と会わないから大丈夫」と考える方もいますが、意外と世間は狭く、親御さんは覚えている可能性が大いにありえますので、やっておいて損はありませんよ!
引き止められた時の答え方
近年、保育士不足から保育園側も保育士確保で悩まされているので、引き止められる可能性があります。
引き止められた場合は、自分の意向を丁寧に伝えて、誠意をもってお断りしましょう。
もし、「ただ退職したい」とだけ考えているなら、「退職したい」と考えに至った問題点の解決に向けて、園長と話し合ってください。
解決せずにとどまることを決めてしまうと、近いうちにまた退職を考える可能性が高まりますので、残る場合には問題解決をしてからにしましょう。
保育士として退職後に何をしたいかを考える
退職が決まったら、次の転職先も保育士として働くのか、それとも異なる職種で働くのかを考えていきましょう。
例えば、12月に相談後に3月末退職と決めた場合、残りの3か月で転職に向け動き出します。
転職先がまた保育士であるなら、新しい保育園も同じ時期にたくさんの求人を出す傾向がありますので、求人がないということはまずありえません。
他の職種を目指すなら、マイナビやリクルートなどに登録して企業を探すといいので、次の見出しでオススメの転職サイトを紹介します。
オススメの転職サイト2社
オススメの「保育士探しに特化しているところ」と「色々な職種を載せているところ」を1社ずつ紹介します。
初めての転職活動は、最初からどうしたらいいか悩んでしまい、なかなか思うようにいかないことが多いで。
どんな職場があるのか見ておいたり、事前に履歴書や職務経歴書を入力しておいたりしておけば、スムーズに転職に向けて動き出せますので、ぜひ検討してみてください。
- 保育士バンク!:保育士として働きたい方向け
- マイナビ転職:保育士以外の仕事をしたい方向け
保育士バンク!
保育士を続けたいなら、『保育士バンク!』がオススメです。都道府県別で探せて、保育士として悩んでいる場合には、お悩み相談も行っているので悩みも解消できますよ。
さらに、場所によっては就職セミナーも行っているので、直接相談も可能です。もちろんお子さんがいる方も子連れで参加OKなので、気軽に参加できます。
事前予約+来場で、最大3,000円分のギフトカードをプレゼントしてくれるので、お試しだけでも参加してみるといいですよ。
マイナビ転職
マイナビ転職は、日本最大級を誇る転職サイトです。「履歴書添削」「面接ノウハウ」「WEBセミナー」など転職サポートも行っています。
さらに、正社員を中心に全国各地の豊富な転職情報を掲載しているので、自分が探している仕事も見つけられるかもしれません。
スカウトサービスや転職に役立つノウハウも掲載しているので、非常に参考になる転職サイトです。
転職で困ったら、転職エージェントを利用する
転職で困ったら自分だけで解決しようとせずに、早めに転職エージェントの「リクルートエージェント」を利用してください。
転職エージェントとは、いわば転職のプロです。適性テストや履歴書・職務経歴書の転職、模擬面接などを、全てにおいてサポートしてくれます。
中でもリクルートエージェントは、非公開求人を10万件以上も抱えているため、やる気次第であなたが求める仕事とも出会えるはずです。
ただし、自分が転職したいという志がないが必要です。相手任せでは、転職はうまくできないものです。「絶対に転職する」という強い決意を持って、頑張ってみてくださいね。
まとめ【保育士が退職する時は園児や保護者へのケアを忘れない】
厚生労働省の調べによると、保育士をしている方のほとんどの方が以下の理由で辞めています。実際、認定こども園で事務をしていた時も、同じような理由から辞めている方が多くいました。
保育士が退職した5つの理由 | 理由の割合 |
職場の人間関係が辛い | 33.5% |
給与が税金以外にも給食費などが引かれて手取りが少ない | 29.2% |
制作などの細かい仕事量が多い | 27.7% |
7時~19時頃までやっているので、労働時間が長い | 24.9% |
体力的に厳しいといった健康上の理由 | 20.6% |
時には「もう耐えられない」と言い、年度途中で退職される先生もいましたが、親御さんの不安視される声と同時に、子どもたちの不安な姿は見ていて辛かったです。
大好きだった先生が突然いなくなったら、どう思うでしょうか?もちろん、先生の身体も大切です。
しかし、新卒で入ったとしても大人としてのマナーとして、何の罪もない子どもたちが困らないように辞めるように心がけてくれたら幸いです。
退職理由のほとんどは結婚や出産とは違い、マイナスな要素が多いと思いますが、上記で紹介した方法を参考にして、関わった方への配慮やマナーも忘れずに、円満に退職できるといいですね。