「仕事を辞めたいけど、何をすればよいのかわからない」「仕事を辞めるのは甘えなのかな」と考える方も多いのではないでしょうか。
特にストレスの多い現代社会ですので、仕事を辞めたい理由も多種多様です。
この記事では、仕事を辞めたい理由や対処法、判断ポイント、退職の流れまでを細かく紹介していきます。
仕事を辞めたいと考えている方、退職に対して不安な方はぜひ参考にしてみてください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24830085
仕事を辞めたいと考える人は35.8%
「仕事を辞めたい」と考えているのは、特別なことではありません。
日本労働調査組合が「退職もしくは転職を検討していますか」という題目でアンケートを行った結果、以下のようになりました。
当組合(日本労働調査組合)では定期的に労働問題に関する調査を定期的に行っております。2021年3月に20歳以上会社員男女528名に対して「退職もしくは転職を検討していますか」というアンケートを実施しました。
その結果、退職もしくは転職の意向がある会社員は35.8% という結果になりました。
引用:日本労働調査組合のHP
(https://nichirou.com/shigotoyametai)
この調査だけ見ると、「仕事をやめたい」とか「転職を検討している」と考えている人は意外と多く感じますよね。
あなたの周辺の人も、口に出さないだけで、実は「仕事をやめたい」とか「転職を検討している」と考えているかもしれません。
仕事を辞めたい理由①人間関係
仕事を辞めたい理由として真っ先に思い浮かぶのが人間関係についてでしょう。
会社には様々な人たちが集まる場所ですので、自分の価値観や性格に合わない人もたくさんいますよね。
人間関係が理由の人の一例として「上司が怖い」「後輩がいうことを聞かない」「陰口を言われる」などがあります。
一見、ささいなことのように見えますが、ちりに積もってストレスが大きくなり、結果的に仕事を辞めたいと思うようになります。
仕事を辞めたい理由②仕事内容
仕事時間や業務内容などの仕事内容に不満があることも、仕事を辞めたいと思う理由の1つです。
1日の多くを仕事に費やしているにもかかわらず、自分が嫌いな仕事や適性に合っていない仕事をすると苦痛ですよね。
仕事内容が理由の一例として「1日10時間以上の勤務」「コミュニケーションが苦手なのに営業をさせられる」などがあります。
仕事内容に関して苦痛な状態が続くと、仕事に面白みを感じなくなり、辞めたいと思うようになります。
仕事を辞めたい理由③給料
給料は生活をするうえで欠かせないものであり、仕事のやる気や生活の充実度にも直結します。
その給料に対して不満を持つ人も仕事を辞めたいと考える人が多いです。
給料が理由の一例として「何年も働いているのに、給料が一向に上がらない」「仕事量と給料が合わない」などがあります。
このような状態が続くと、生活も仕事も物足りなさを感じてしまい、仕事を辞めようと思うようになります。
仕事を辞めたい理由④会社の将来性
経営状態がよく今後も成長する会社と、経営状態が悪く倒産しそうな会社では、後者には勤めたくないですよね。
いつ倒産するかわからない会社に勤めていると、リストラにおびえて、安心して働くことができません。
コロナによって経営状態が良い会社と悪い会社がはっきりし、悪い会社はリストラや事業縮小などを余儀なくされたことは記憶に新しいでしょう。
自分が勤めている会社の経営状態が悪いと感じ、衰退していくと感じると、仕事を辞めようと思うようになります。
仕事を辞めたいと感じたときにやること
仕事を辞めたい4つの理由のうち、どれか1つでも当てはまったら、次の2つのことをやってみましょう。
相談する
仕事を辞めたい理由やあなたのありのままの気持ちを信頼できる人に相談してみましょう。
家族や友人、パートナーなど、あなたが信頼できる人であれば誰でも構いません。
相談することによって、仕事に対する嫌な気持ちが少し和らいだり、何かアドバイスをもっらたりすることができますよ。
転職サイトに登録する
転職サイトに登録して、あなたが勤めている会社以外にどのような会社があるかをみてみましょう。
見るときに、いきなり応募するのではなく「こんな会社があるのね」くらいの気持ちでみることをおすすめします。
仕事を辞めたいと感じたときにやってはいけないこと
逆に、仕事を辞めたいと感じたときにやってはいけないこと3つを見ていきましょう。
- 考えすぎる
- 無断欠勤する
- 突発的に仕事を辞める
考えすぎる
仕事を辞めたいと考えるのはわかりますが、ずっと考えてしまうのはやめましょう。
良いことを考えるのは問題ありませんが、悪いことを考えてしまうと、過剰に思い詰めてしまい、身体や心が壊れてしまいます。
ひどい場合、原因不明の症状やうつ病などを発症してしまうので、考えすぎる前に誰かに相談しましょう。
無断欠勤する
無断欠勤も仕事を辞めたいときにやってはいけないことの1つです。
無断欠勤は一時的に会社と距離を置くことはできますが、会社との信頼関係がなくなり、その後、かなりつらい思いをします。
どうしても休みたいときは上司またはその他の長に相談しましょう。
突発的に仕事を辞める
突発的に仕事を辞めることはあなたにとっても会社にとってもよくありません。
仕事を辞めるときは事前に上司に相談することが通常ですが、これを怠った場合、法的処置をとられる場合があります。
また、会社にとっても引き継ぎを行わないままになってしまうので、業務がとどこおり、経営成績が悪化する可能性があります。
仕事を辞めるときは、最低でも1か月前には上司に相談し、退職の許可を得ましょう。
仕事を辞めるかどうかの判断ポイント
「仕事を辞めたいけど私の理由は甘えなのかな」「辞めてよい基準が知りたい」という方もいると思います。
ここでは、仕事を辞めるべき状況と一回考え直す状況についてみていきましょう。
仕事を辞めるべき状況
あなたが以下の状況のうち、どれか1つでも当てはまるものがあれば、仕事を辞めるべきでしょう。
- 人間関係で苦しんでいる
- 仕事が原因で病気を発症した
- 労働時間が長すぎる
- 給料が安すぎる
これらの状況は自分の努力ではなかなか改善できず、生活に支障をきたす可能性があります。
1回考え直す状況
あなたが以下の状況のうち、どれか1つでも当てはまるものがあれば、仕事を辞めることを1回考え直すべきでしょう。
- 親の介護をしなければならなくなった
- なんとなくで仕事を辞めたい
親の介護が必要になった場合、退職をするのではなく、介護支援制度などの公的支援制度を利用しましょう。
一方、なんとなくで仕事を辞めると、転職活動がうまくいかなかったり、転職後もなんとなくで辞めることになります。
退職の一連の流れ
仕事を辞めることを決断したら、退職手続きを行うのですが、退職するにはいくつかの段階を踏む必要があります。
ここでは、正式に退職するまでの一連の流れを見ていきましょう。
- 退職の計画を立てる
- 退職の旨を伝える
- 退職願・退職届を提出する
- 引き継ぎの作成・有給休暇の消化
退職の計画を立てる
退職すると決めたら、まずは退職するまでの計画を立てましょう。
上司に退職の旨を伝える日や有休日数の確認など、退職するのに必要なことを時系列で書いていきます。
その際、自分の中での退職日を決め、その日までに退職するように行動することを心がけると計画もスムーズに実行できますよ。
退職の旨を伝える
計画をしっかりと立てることができたら、上司に退職の旨を伝えましょう。
その際、上司が忙しい時間帯は避けること、同じ部署やチームの人には直接伝えること、退職希望日の1か月以上前に伝えること、この3つを守りましょう。
また、上司だけではなく、上司の上司やまたその上司にも確認をとる可能性があるので、1日で終わらない可能性があることも覚えておきましょう。
退職願・退職届を提出する
上司から退職の許可が出れば、退職願と退職届を提出しましょう。
退職願と退職届は別物で、先に退職願を提出し、受理されれば退職届を提出します。
会社によっては、口頭で伝えるだけで退職願の代わりになるところもあるので、あなたが勤めている会社はどちらなのか、上司に確認しましょう。
引き継ぎの作成・有給休暇の消化
退職届が受理されれば、退職日までに引き継ぎ資料の作成と有給休暇の消化を行いましょう。
引き継ぎ資料は後任の人が使用するため、なるべく細かく、丁寧に作成します。会社によっては、後任の人と1~2週間一緒に業務を行うこともあります。
引き継ぎを終えたら、有給休暇を消化し、退職日に正式に退職という運びとなります。
まとめ:自分の気持ちに蓋をしない
仕事を辞めたいと思っていても、自分の気持ちに蓋をして、そのまま働く人もかなりいます。
ですが、仕事を辞めたい理由を明確にすることと、誰かに相談することで、自分の気持ちに正直になることができます。
仕事を辞めることは人生において大きな決断の1つですので、後悔のないように焦らず、ゆっくりと考えてください。
あなたが今の仕事に対して少しでも見つめなおすきっかけになれば幸いです。