「犬のしつけはできるだけ早いうちからやったらいいとは言うものの、いつからはじめたらいいのかわからない。」そんなことを思っていませんか?
はじめて犬を飼うとなると、「うまくしつけられるのかな…」「しつけがうまくいかなかったらどうしよう」という不安を強く持ってしまいますよね。
この記事では、犬のしつけに最適な時期や基本的なポイントを紹介しています。ぜひ最後まで御覧ください。
- 犬のしつけをいつからはじめたらいいのかわからない
- 基本的なしつけの方法がわからない
- 犬への接し方がわからない
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24572536#goog_rewarded)
犬のしつけはいつから始めるのがベスト?
犬のしつけを始める時期はいつからがいちばん良いか、というと、生後2〜3ヶ月頃です。この頃を「社会化期」と言って、様々な刺激を受けて成長する時期にあたります。
社会化期に受けた刺激は、他の時期と比べて順応性が高いと言われています。そのため、社会への適応もスムーズになると考えられているんです。
ここで、「しつけは早ければ早いほどいいんじゃないの?」という疑問を持つ方がいますが、しつけをするのが早すぎると、脳が未発達のために理解することができないんです。
一般的に子犬を迎える場合は、法律で生後56日以降と決められています。引き取ってすぐのしつけを勧められることもあるのは、ちょうど社会化期にあてはまるからと言えますね。
子犬期のしつけの重要性
社会化期と言われる3ヶ月頃を過ぎると、刺激に対して恐怖心・警戒心が出始めてきます。警戒心が勝っているときに新しいひとや環境に慣れるのには、より多くの時間を要します。
たとえば極端に怯えて逃げたり隠れたりするほか、吠えたり噛みつきなどの問題行動を引き起こしてしまうことにもつながってしまうんです。
そのため、新しいことを覚えさせたりとスムーズにしつけをするためには、社会化期がいちばん適していると言えるんです。
ちなみに余談ですが、犬を迎える時期が社会化期を過ぎていたとしても、引き渡し元となるブリーダーによってきちんとしつけられていれば、大きな問題はありませんよ。
いつからはじめる?子犬のしつけの前にやるべき準備
しつけを始める前に大事なのは、「しつけは親子関係に近いものである」という認識と、ルールの統一を含めた飼育環境を事前に整えておくことです。
しつけをするにあたり上下関係が言われていた以前と違っていまは、「信頼関係を結ぶこと」を重要視するようになってきました。
また、家族間で事前にルールを統一したり、首輪やリードなどのモノの準備はもちろん、食べてはいけないものは見えないところにしまったりと、できることは色々あります。
しつけをいつからはじめたらいいかを気にすることも大事です。ですが、可能であれば子犬を迎えるまえから飼育環境を整えて、子犬が安心できる関係を目指しましょう。
いつから教える?子犬の基本的なしつけ3選
しつけをするために大切なのは、「段階を踏んで教えること」です。しつけには、子犬を迎えてすぐ行うべきことと、あとから行っても問題ないものとで優先順位があります。
ここからは、いつからはじめるべきかも踏まえて一般的に知っておくべきしつけのステップを3つに分けて紹介していきます。
- スキンシップを取りながら信頼関係を築く
- お散歩デビュー前は危機回避の指示がわかるようにする
- 環境に慣れてきたらわがままはきかない!
スキンシップを取りながら信頼関係を築く
家に犬をお迎えしてまずすることは、あなたと子犬の信頼関係を築くことです。この時点でおすすめのしつけは、スキンシップを取りながら教えられるものにしましょう。
最初は、コミュニケーションの基本として「名前を覚えさせる」ところから始めると良いでしょう。
それと同時に、日常生活で欠かせないトイレトレーニングやハウストレーニング、家庭内のルールや甘噛みをやめさせるなど、しつけの範囲を広げていきます。
「おすわり」「ふせ」などの行動につながるしつけだけではなく、室内での掃除機の音や抱っこしながら外の音に慣れさせたりと、いろんな刺激(経験)を与えてあげましょう。
お散歩デビュー前は危機回避の指示がわかるようにする
見知らぬ土地ではじめて外に出るときは、室内とは違った注意が必要です。外には様々な危険がありますから、危機を回避するためのしつけをしておきましょう。
「まて」や「おいで」ができるようになっておくことは、事故を未然に防ぐことにつながるので、ぜひ覚えてもらってからのお散歩デビューをおすすめします。
ちなみにこれはお散歩デビュー後でもいいのですが、「おすわり」「ふせ」などの動作も習得しておくことで、あなたが望む行動をとってもらいやすくなりますよ。
また、お散歩から帰ったあとは、足を洗ったり拭いたりする必要があります。室内をきれいに保つためにも、お散歩デビュー前に足をきれいにすることを慣らしておくといいですよ。
環境に慣れてきたらわがままはきかない!
犬があなたと一緒に過ごす時間が積み重なると、だんだんわがままを主張してくるようになります。たとえば、「歯磨き」や「ブラッシング」を嫌がって拒否してきたりします。
このような主張をそのままきいてしまうと、わがままな犬に育ってしまうんです。そのため、「わがままを言っても聞いてもらえないこともある」とわかってもらいましょう。
できるだけ拒否されなくなるためには、そもそも子犬の頃に体のケアに関することに慣れてもらうことです。
それでも主張してくるようなら、「ダメなことはダメ」とはっきり伝えて、「わがままを言ってもだめなんだ」と認識してもらうことが大切です。
子犬をしつけるときのポイント
なんとなくやることはわかったけど、どんなかんじでしつけをしたらいいかわからなかったりしますよね。ここからは、しつけをするときの主なポイントを3つ紹介します。
- 指示語を統一する
- 短時間からはじめる
- 愛情を持って進める
指示語を統一する
指示語を統一せずにいろんな言葉を使ってしまうと、覚えるものも覚えられません。ひとつの意味は、ひとつの言葉で伝えるようにしましょう。
また、アイコンタクトを取りながら名前を呼んだり指示をすることで、認識してもらいやすくなります。
短時間からはじめる
長い時間をかけてしつけを行うことは、犬にとってストレスになります。
最初から長時間指示をやり遂げられる犬はいませんから、トータルしても1〜3分程度にしましょう。
「まて」などの動作を覚えてもらうときは、まずは1〜2秒から始めてみて、徐々に時間を伸ばしていくと良いでしょう。
愛情を持って進める
しつけは、できるようになるまで失敗の繰り返しです。失敗するとつい怒ってしまいがちになりますが、厳しくなりすぎないようにしましょう。
できないときは怒ることも必要ですが、特に「名前を読んだ直後」や「トイレの最中」は怒らないように心がけましょう。
たとえば名前を読んだ直後に怒ると、「名前を呼ばれたら怒られる」と認識して、名前を呼ばれることに恐怖心を持ってしまいます。
もちろん、指示した動作ができたときは思いっきり褒めてあげてくださいね。焦らず、楽しく、愛情を持って、毎日少しずつ習得できるようになることを目標にしましょう。
子犬のしつけに使える便利グッズ
しつけをするにあたって、ご褒美がないとやる気を見せてくれない犬もいます。そんなときはご褒美をおやつやごはんにしてみましょう。
ご褒美をたべものにする注意点は、「あげすぎて肥満にならないようにすること」です。いっぱい欲しがっても、ひとつの動作におやつ1つと決めるなどして調整しましょう。
その他にも、甘噛みの矯正のための「噛んで遊べるボール」や「無駄吠え防止のスプレー」、犬の注意を引くために「カチカチ音が出るアイテム」を使うのもいいでしょう。
いろんなグッズがありますが、犬にとって優しく、必要なものを選ぶようにしましょう。
しつけがうまくいかないときは
しつけがうまくいかないと、子犬は「色々なものを噛む」「トイレを覚えられない」などの問題行動を起こします。他にも、何が危険なのかわからず事故を起こすこともあります。
しつけがうまくいかないときは、しつけの方法を見直してみましょう。指示は統一されているか、甘やかしすぎていないかなど、客観的に見てみることをおすすめします。
それでもしつけがうまくいかない場合は、専門のトレーナーや獣医師に相談してみてください。
しつけの方法を、ポイントを踏まえて詳しく教えてもらったり、しつけそのものを任せるのもひとつの解決法ですよ。
【まとめ】子犬のしつけはいつから?
犬のしつけは社会化期である生後2〜3ヶ月ころにするとスムーズなことがわかりましたね。
社会化期を上手に利用して、お散歩してみたりご家族以外のひとや犬と遊ばせてみたりなど、いろいろな経験をさせてみてください。
しつけは、愛犬があなたや家族、社会で幸せに暮らしていくために必要なことです。
ときにはうまくいかなくていらいらしてしまうこともありますが、「それもコミュニケーション」と思って、根気よくしつけをして信頼関係を築いていってくださいね。