「愛犬が本気で噛んできて怪我をしてしまった」「噛む理由がわからなくて困っている」ということはありませんか。
本気で噛まれるのは痛いですし、大きな怪我をする前になんとかしたいですよね。
この記事では、愛犬が本気で噛む理由や噛み癖をなくすための対処法について紹介しています。ぜひ一読して、今後の参考にしてみてください。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e3%83%8f%e3%82%b9%e3%82%ad%e3%83%bc-%e7%8e%89-%e3%83%90%e3%83%b3%e3%83%87%e3%82%a3%e3%83%9c%e3%83%bc%e3%83%ab-388893/)
愛犬が本気で噛むには理由がある
犬はもともと噛む欲求が強い動物で、敵を狩るときや母犬が子犬を叱るとき、子犬が甘えたいときにする甘噛みなど様々な場面で噛む行為が使われます。
犬にとって噛むことは本能に備わっているものですが、理由もなく本気で噛むわけではありません。本気で噛むだけの原因があるのです。
まずは、愛犬がどんな状況で本気で噛むのかを探りましょう。今まで本気で噛んできたのは何をしている時だったか、その時の愛犬の様子、噛んでくる状況に共通点はないか思い出してみてください。
次の見出しで愛犬が本気で噛む理由の例を紹介しています。原因がわからないという人はその例を参考にしてみてください。
- 興奮して噛んでしまう
- 嫌なことから逃れるため
愛犬が本気で噛む理由①興奮して噛んでしまう
遊びのつもりで甘噛みしていたのに、興奮しすぎてつい力が入り本気で噛んでしまったという場合があります。子犬時代の甘噛みが抜けず、成犬になっても甘噛みをしている子に多いです。
本人はじゃれているつもりですので、噛まれた飼い主が痛みを感じているかわかっていないことも多いです。
また子犬時代に厳しく甘嚙みをしつけられてしまって、噛む力の加減を覚えられずに成犬になったことで、噛んだときに力が入りすぎてしまうという場合もあります。
愛犬が本気で噛む理由②嫌なことから逃れるため
自分を守るために本気で噛む場合があります。例えば、以前爪切りされた時に痛い思いをしたため爪切りしようとすると噛む、怪我をしていて触れられたくないから噛んでしまうなどです。
嫌なことを避けるために、噛む前に唸ったり、歯を見せたりなどの威嚇行動をすることもあります。
また保護犬の場合、人から痛い思いや嫌なことをされた経験がある子だと、人を怖がって近づくだけで噛んでしまうことも多いです。
愛犬が本気で噛むなら早めに対処しよう
もし愛犬が本気で噛んでくることがあったら、放置をせず早めに対処をしましょう。
一度噛んで自分の思い通りになった体験があると、「噛んだら言うことを聞いてくれる!」と思ってどんどん噛むようになってしまいます。飼い主との信頼関係が壊れてしまう原因にもなりかねないです。
また人を噛むことを覚えてしまうと飼い主だけでなく、周りの人が怪我をする可能性もあります。近所の人が怪我をしてトラブルに発展するかもしれません。
犬は噛めば噛むほど躊躇いなく噛むようになっていきます。なるべく早めにやめさせることが大切です。
愛犬が本気で噛む場合のしつけはプロに任せるのがおすすめ
本気噛みをし始めた頃なら、素人でもまだしつけやすいですが、本気で噛むのが癖になってしまっている子だとしつけるのは難しいです。
「本気噛みがなかなか治らない」「犬を飼うのが初めてでしつけに自信がない」という人はドックトレーナーなどのプロに任せることをおすすめします。
「しつけをプロに任せるなら飼い主にできることはないのか」というと、そんなことはありません。飼い主はこれ以上愛犬が噛まないための生活環境を整える必要があります。
次の見出しでは噛み癖をなくすための対処法を紹介していますので、ぜひ今日から取り組んでみてください。
- 噛まない環境を作る
- 噛む原因から遠ざける
- 欲求不満にさせない
噛み癖をなくすための対処法①噛まない環境を作る
まずは、噛む経験を積ませないために、噛むことができない環境を作りましょう。リードでつないだり、ハウスに入れたりなどして物理的に距離をとり、愛犬の方から近づけないようにします。
噛む経験が増えるほど、本気で噛むことを躊躇しなくなるので人を噛まない環境を維持し噛ませないようにする必要があります。
本気噛みし始めたばかりの子であれば、噛もうとしたあとにハウスに入れるだけでもいいです。かわいそうだと感じてしまうかもしれませんが、ここはグッと堪えてください。
また、手を噛まれても怪我をしないように愛犬に触れるときは噛まれても痛くない手袋をつけるのもいいですよ。
噛み癖をなくすための対処法②噛む原因から遠ざける
噛む理由がわかっている、または予測できる場合はその原因を遠ざけましょう。
お腹を撫でようとして噛まれる場合はお腹に触らない、一緒に寝ているときに噛んでくるなら一緒に寝ないなど、噛む行為につながることを極力しないようにしてください。
また遊びの最中に本気で噛まれたときは遊びをやめたり、静かな声で叱ったり、少しの間無視したりなどをして、噛んだら楽しい時間が終わってしまうことを印象付けましょう。
噛む理由がわからないという場合は、愛犬がどんなときに本気で噛んでくるのか思い出して理由を探してみてください。一度、動物病院に行って相談してみるのもいいですよ。
噛み癖をなくすための対処法③欲求不満にさせない
欲求不満にさせないことも大切です。不満が溜まっていると普段より噛みやすくなります。
毎日散歩に行ったり、一緒に遊んだり、噛んでもいいおもちゃを与えたりなどして日々ストレス発散をさせましょう。
また、一人遊びばかりをさせていると物に執着するようになってしまい、おもちゃを取り上げようとすると噛むようになってしまう場合もあります。遊べるときはなるべく一緒に遊ぶようにしてあげてください。
愛犬が本気で噛む場合にしてはいけないこと
愛犬に本気で噛まれた時に、しつけの一環として大声で叱ったり叩いたりなどの体罰を用いるのはよくありません。
しつけとして犬が嫌がることをするのは、信頼関係が壊れる要因になり逆効果です。絶対にしないようにしましょう。
また、マズルコントロールというしつけの方法がありますが、マズルを触られることに慣れた子じゃないと嫌な思いをして逆に噛むようになってしまうこともあるので注意が必要です。
マズルコントロールは、犬を叱るときに鼻先から口周辺の部分を動かせないくらいの軽い力で抑えるしつけの一種です。
マズルには犬の感覚器官が集中しており、多くの犬がマズルに触れられることを嫌がります。
そのため危機感や恐怖感を与えやすく、マズルコントロールをしようとして手を噛まれてしまったという人も多いです。
「犬を飼うのが初めて」という人や「愛犬がマズルに触られるのを嫌がる」という人はやらない方がいいでしょう。
愛犬が本気で噛むときの飼い主の心構え
愛犬が本気で噛む理由や噛み癖をなくすための対処法について紹介しました。一度身についてしまった噛み癖をなおすのは簡単ではありません。
本気噛みをなくしたいならすぐに結果を求めないこと、愛犬を理解することを諦めないこと、この2点が飼い主の心構えとして大切です。
長い時間がかかるかもしれませんが、本気で噛む回数を少しずつ減らすことを目標に根気強く愛犬と向き合っていきましょう。