この記事は、目を開けて寝る愛犬の姿を見て気になっている方にピッタリです。
目を開けて寝る愛犬の姿を見ていると、「目が乾かないのかな?」「しっかり寝れているのかな?」と少し心配になりますよね。
この記事を読むことで、犬が目を開けて寝る理由や気をつけなければならない場合などを知ることができます。
目を開けて寝る原因によっては、病気になりかねません。犬の睡眠に関して深く理解すれば、最悪の事態を回避できますよ。ぜひ、最後までご覧ください。
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犬が目を開けて寝るシチュエーション3つ
ここからは、犬が目を開けて寝る理由や注意点について、3つのシチュエーション別に解説していきます。
それぞれ目を開けて寝るスタイルは共通していますが、加えて痙攣やいびきが見受けられる場合には、理由や気をつけたい点が少し異なることも。
- 目を開けて寝ている
- 痙攣しながら目を開けて寝ている
- いびきをかきながら目を開けて寝ている
あなたの愛犬が、いずれかのシチュエーションで寝ていることがあったのなら、ぜひチェックしてみましょう。
どうして犬は目を開けて寝るの?考えられる3つの理由
最初に、どうして犬は目を開けて寝るのかについて見ていきましょう。犬が目を開けて寝る理由には、主に以下3つが挙げられます。
- 本能が働いているから
- 夢を見ているから
- 目が開きやすい犬種だから
場合によっては病気の可能性が考えられるため、犬の睡眠について正しく理解することが大切です。
本能が働いているから
もともと野生動物だった犬は、弱肉強食の世界で生きてきました。無防備な状態となる睡眠時に襲われてしまうと、一大事ですよね。
そこで、犬は自分より強い敵から身を守るため、目を開けたまま寝るようになりました。目を開けて寝ることで、敵に起きているように見せかけていたのです。
今でも犬にはこの本能が残っており、自然と目を開けて寝ることがあるといえます。
夢を見ているから
犬が目を開けて少しピクピクしながら寝ているときなどはレム睡眠の状態にあり、夢を見ているといえるでしょう。
レム睡眠のとき、体全体はリラックスした状態でぐっすり眠りについていますが、脳はとても活発に働いています。
その日の出来事や思い出が夢に出てきて、無意識のうちに目が開いたり、目がピクピクと動いてしまうのです。犬が夢を見る事実には、少し驚きですね。
目が開きやすい犬種だから
犬には目が開きやすい犬種がいます。それは短頭種(たんとうしゅ)と呼ばれ、鼻の長さが短い点が特徴です。具体的には、ブルドッグやパグ、シーズーなどが挙げられますよ。
短頭種は目の周りのくぼみが浅いため、物理的に目を閉じることが難しいのです。このことから、短頭種が寝るときに目が開いてしまうのは自然現象といえますね。
短頭種は注意!犬が目を開けて寝るときのリスク
本能や夢を見ていることが原因であれば特に問題ありませんが、短頭種の場合には注意が必要です。
短頭種は目元の構造上、目を開けて寝ることが多い傾向にあります。そのため乾燥によってドライアイになってしまうだけでなく、バイ菌に感染して炎症や充血を招くことも。
最悪の場合は睡眠時だけ目を閉じられなくなる「夜間性兎眼(やかんせいとがん)」という病気にかかる危険性もあります。
目を開けて寝ている姿が頻繁に見受けられるようであれば、なるべく早いうちに動物病院で診てもらいましょう。
なぜ痙攣しながら目を開けて寝るのか?2つの理由
次は、犬がピクピクと痙攣しながら目を開けて寝ている原因について見ていきましょう。これには、主に2つの理由が挙げられます。
- 夢を見ているから
- 寒さを感じているから
犬の睡眠バランスは人間と異なり、夢を見る可能性が高いレム睡眠が80%で、ノンレム睡眠は20%といわれています。目を開けてピクピクしているときは、1日の出来事を頭の中で整理しているのでしょう。
また、寒さが原因だと考えられることもあります。犬は寒さを感じると体全体を小刻みに動かし、体を温めるのです。
寒さが原因の場合は温度管理に気をつけましょう。犬にとっての適温は20〜25度が理想的ですよ。
犬がずっと痙攣しながら目を開けて寝るのは危険!
痙攣しながら目を開けて寝ている犬が起きたとき、いつも通りであれば気にすることはありません。
しかし、起きてから様子がおかしいときや1日中ずっと痙攣がおさまらないときは注意しましょう。なぜなら、てんかんや脳の異常などが疑われるからです。
いつもと様子が違うようであれば、異変を記録に残し、動物病院へ相談してください。
ちなみに、心配だからといって無理に起こしたり触ったりするのは控えましょう。犬が無意識に噛み付いてくる恐れがあります。
犬がいびきをかきながら目を開けて寝る2つの理由
いびきをかきながら目を見開いて寝ている犬も、一定数いるでしょう。一体なぜなのか、主な理由は2つ挙げられます。
- 短頭種だから
- 肥満や病気の可能性があるから
いびきをかきながら目を開けて寝ている姿を見ると、どこか不安な気持ちになりますよね。
詳しい理由や注意点について詳しく説明していくので、ぜひご覧ください。
短頭種だから
先にも述べた短頭種は、目が開きやすいことに加え、いびきもかきやすいです。
鼻が短いため気管が狭く、フガフガと頻繁にいびきをかく傾向にあります。また、鼻の穴が狭いことも関係していますよ。
もちろん、ぐっすりと眠っていることから自然といびきをかいている場合もあるので、その際はあまり気にしなくて良いでしょう。
肥満や病気の可能性があるから
犬は肥満体型になると、喉の周りに脂肪がついてしまいます。その結果、気管が狭くなり、呼吸をするときにいびきをかいてしまうのです。
また、鼻に異常がある場合にもいびきをかきます。考えられる病気には、鼻炎やアレルギーなどが挙げられるでしょう。
【警告】大きくいびきをかきながら目を開けて寝る犬
目を開けながら寝ている犬のいびきが大きくなったときは、注意してください。
あなたの愛犬が短頭種なら「短頭種気道症候群」という病気が考えられます。この病気は悪化すると呼吸困難に陥り、最悪の場合は死に至る可能性があるのです。
体温が上昇しやすい短頭種は暑い環境にいると、より一層呼吸が難しくなります。部屋を涼しくすることで、快適な環境を用意してあげましょう。
また、愛犬が肥満気味の場合にも通ずることですが、食事管理をきちんとすることが大切です。適度に運動させることで、いびきは解消されますよ。
目を開けて寝るだけじゃない!犬の寝姿4つ
犬が目を開けて寝る理由や注意点など、3つのシチュエーション別に説明しました。これら以外にも、犬はさまざまな寝姿を見せてくれます。
ここからは、犬の代表的な寝姿について4つ紹介します。主な寝姿は以下の通りです。
- 丸くなって寝ている
- お腹を見せて寝ている
- 横を向いて寝ている
- うつ伏せで寝ている
それぞれ犬の気持ちや状態が異なるので、あなたの愛犬がどんな姿で寝ているか想像しながらご覧ください。
丸くなって寝ている
犬が体をコンパクトに丸めて寝ている姿は、よく目にするでしょう。一般的な寝姿であり、見た目がアンモナイトに似ていることから、ワンモナイトとも呼ばれています。
急所であるお腹を守る姿勢は、野生動物の名残です。犬はもともと、自分で穴を掘った場所に丸くなっておさまり、寝床にしていました。
また、丸くなることで寒さをしのぎ、体温調節をしている可能性もありますよ。
お腹を見せて寝ている
仰向けになってお腹を見せている寝姿は、へそ天ともいわれています。無防備な寝姿に愛おしさを感じるでしょう。
この状態で寝ている犬はとてもリラックスしており、飼い主に対して大きな信頼を寄せています。本来、犬が急所であるお腹を簡単に見せることはありません。
急所であるお腹を見せていることが、あなたを信じている何よりの証拠です。また、遊び疲れて爆睡しているときも、お腹を見せて寝ていることが多いですよ。
横を向いて寝ている
右か左を向いて、手足を伸ばした状態で寝ているのは、犬にとって一番楽な姿勢です。お腹も見えているため、リラックスしているといえますね。
横を向いているときは、質の高い睡眠を取れていることなので、安心して見守ってあげましょう。
また、手足を伸ばすことでこもった熱を解放し、体温を下げている可能性もあります。暑い季節に横になって寝ているときは、部屋の温度を見直すようにしてくださいね。
うつ伏せで寝ている
物音がするときや気になるものが見えたとき、犬はうつ伏せで寝ていることが多いのではないでしょうか。
犬がうつ伏せで寝ているときは、警戒している気持ちがあります。なぜなら前足が出ていることで、すぐに動けるからです。
それだけではなく、丸くなって寝ているときと同様、寒さをしのぐためでもあります。犬のお腹は毛が薄いので、床にピッタリとつけることで温もりを逃さないようにしているのです。
暑い季節では、ひんやりとした床で涼んでいる可能性もありますよ。ただ、あまり快適な姿勢ではなく、深い眠りにつけていない状態といえるでしょう。
目を開けていても眠れている?犬の理想的な睡眠時間
犬が目を開けて寝ていると、「十分な睡眠をとれていないのでは?」と心配になりますよね。大抵の場合、目が開いていても、いつも通り眠れているケースが多いです。
以下に、犬にとっての理想的な睡眠時間をまとめてみました。愛犬の現状と照らし合わせて、いつも理想的な睡眠時間を確保できているのかチェックしてみましょう。
年齢 | 睡眠時間 | 備考 |
子犬(0〜1歳) | 18〜19時間 | 成長のために深く長い眠りにつく |
成犬(1〜7歳) | 12〜15時間 | 小型犬より大型犬の方がよく眠る |
シニア犬(8歳〜) | 18〜19時間 | 回復力が弱いのでたっぷりと眠る |
子犬の頃でも、4か月頃からは個体差が生まれてきます。生後5か月にもなると、18時間以上眠ることは少なくなるでしょう。
6〜8時間の睡眠が多い人間からすると、犬の睡眠時間はとても羨ましく思えますね。
犬が寝ているときはそっとしてあげることが大切
前述した理想的な睡眠時間を確保するため、目を開けて寝ている愛犬が心配だとしても、寝ているときはそっとしておいてあげましょう。
ただ単に熟睡していただけであれば、睡眠を妨害してしまったことになりかねません。その結果、愛犬が睡眠不足となってしまったら、かわいそうですよね。いずれにせよ、寝ているときはそばで見守るのがベストです。
犬が寝ているとき、目を開けて痙攣やいびきを繰り返しているのであれば、以下のポイントを記録しておくと動物病院に行っても安心ですよ。
- どんな容態なのか
- いつから異変が起きたのか
- どのくらいの頻度で異変が起きているのか
- 特に容態が悪そうに見える時間帯はいつか
- どこに異変を感じるのか
この他にも思いつく限りメモをしておくと、受診する際に有益な情報となり得ます。ぜひ参考にしてくださいね。
犬が目を開けて寝る姿に異変を感じたら動物病院へ!
犬が目を開けて寝る理由には、以下の3つが挙げられました。もう一度確認しておきましょう。
- 本能が働いているから
- 夢を見ているから
- 短頭種であるから
一般的に、犬が目を開けて寝ることは珍しいわけではありません。ただ、場合によっては病気の可能性が考えられることもあります。
この記事を通して、犬の睡眠に関する知識を深めることで、最悪の事態を回避できるようになるでしょう。
本記事で紹介した注意点などを参考にし、愛犬の睡眠事情に少しでも不安な気持ちがあれば、早めに動物病院へ相談してくださいね。