トカゲをペットにしてみたいけど、虫や昆虫を餌にするのは苦手。そんな人には草食のトカゲがおすすめです。
恐竜のような見た目に愛らしい仕草がとても可愛いく、食べ物も野菜や花などを食べる草食トカゲは初心者におすすめです。
この記事では草食トカゲの種類、飼うときの注意点、必要なものを紹介しています。トカゲを飼うときのイメージがきっと出来るのでぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ出典:https://pixabay.com/ja/photos/トカゲ-爬虫類-森竜-2427248/)
ペットのトカゲってどんな生き物?
トカゲは有鱗目(ゆうりんもく)に分類される爬虫類の総称です。世界各地で約4,500種類が確認されており、「アガマ」「スキンク」「オオトカゲ」「ヤモリ」「カメレオン」など、さまざまなタイプがいます。
食事は昆虫などを食べる「肉食」、野菜や花を食べる「草食」、いろいろなものを食べる「雑食」の3つにわけることが出来ます。
また寿命は30年以上生きるものいれば、5年程度の種類もいます。一般的に15年前後の種類が多いため、犬や猫と同じ感覚で大丈夫です。
多くのトカゲは卵を生みますが、胎内で卵を孵化させる卵胎生もいます。また、オス抜きで繁殖できる「単為生殖」も可能です。
ペットとして飼いやすい?
結論から言うと、「爬虫類に中では飼いやすい方だが種類によって飼いにくいものもある」になります。
トカゲは種類によって大きな違いがあります。大きさは金魚の水槽に入るものから、150㎝になるものまで幅広いです。また生息地によっても用意するものなども違うため、注意が必要です。
- 手に入れやすい価格かどうか
- 環境の変化に耐えられるかどうか
- 食事の種類や餌への食いつきがあるかどうか
- 飼育するのに必要な設備が少ないかどうか
これらの基準に合わせてそれぞれのトカゲを見るようにしましょう。
飼育しやすいといってもペットを飼うことは命を預かることです。しっかり調べて飼うようにしましょうね。
ペット用草食トカゲ①ニシキトゲオアガマ
- 価格:2万円~3万円
- 大きさ:30㎝
- 寿命:20年
- 生息地:砂漠に近い乾燥した環境
ニシキトゲオアガマはトゲオアガマの1種です。名前からわかるように、オスは成熟すると青や緑を基調にして赤、黄、赤紫、黒などの斑紋が虫食い状に入り、非常に鮮やかになります。
ニシキトゲオアガマはトカゲの中で最も美しいという人もいるくらい綺麗で鮮やかな見た目をしています。
乾燥地域に生息しているので、飼育環境には爬虫類用の砂漠の砂などを用いたり、温かい場所を作ってあげましょう。
ペット用草食トカゲ②エジプトトゲオアガマ
- 価格:1万円程度
- 大きさ:最大70㎝
- 寿命:40年
- 生息地:砂漠に近い乾燥した環境
エジプトトゲオアガマは、トゲオアガマ属のトカゲの中で、最も大きな種類です。
体の色は灰褐色です。幼い頃は黄色の斑紋がありますが、大きく成長するにつれて消えていき、体の側面に少し大きめのウロコが並びます。
ふっくらしたお腹と、ふてぶてしくも愛嬌のある顔が特徴です。大きい尻尾には、棘がびっしりと生えています。性格は温厚で、人にもなつきますが、慣れないうちは攻撃されることもあるので注意が必要です。
ペット用草食トカゲ③グリーンイグアナ
- 価格:3,000円~5,000円
- 大きさ:成体だと全長100〜180cm
- 寿命:約15年
- 生息地:キシコ北部の熱帯雨林から、中央アメリカ、カリブ海の島々
グリーンイグアナはおとなしい性格をしており、飼い主を見分けることができます。そのため性格的な面では飼いやすいペットです。
ただし、爪と歯は鋭く、アゴが力強いため、怪我をしてしまう恐れもある動物です。特に発情期のオスは攻撃的になるため、飼い主以外は触らない、ストレスを溜めないようにするなど、注意が必要です。
また、イグアナは食べ物を噛まずに丸呑みするという特徴があります。そのため餌が大きいと喉に詰まってしまうので、小さく切って与えてあげてくださいね。
ペット用草食トカゲ④オマキトカゲ
- 価格:100,000円
- 大きさ:80㎝
- 寿命:20年
- 生息地:ソロモン諸島の温暖な地域
オマキトカゲは不器用ながらも尻尾を利用し太めの幹や枝にしがみつき、植物を食べて暮らしているめずらしいトカゲです。
迫力のある大きな体をしているのにもかかわらず樹上性だということで、観察しているとすごく面白いです。
餌は主にチンゲンサイ、コマツナ、モロヘイヤ、ニンジン、豆類などを与えてください。他にもサブのエサとして、カボチャやサツマイモ、コーン、成体イグアナやリクガメ用のフードを与えるといいですね。
ペット用草食トカゲ⑤ゲイリートゲオアガマ
- 価格:10,000円~20,000円
- 大きさ:30㎝
- 寿命:約20年
- 生息地:アフガニスタンやインド
ゲイソートゲオアガマまるで恐竜のようなガッシリとした見た目をしています。
ガタイの良い体格を持つ一方でイグアナやオオトカゲよりも小柄なことからペットとしてもとても飼いやすいを種類といえます。
小さいときはナチュラルなカラーをしているのですが、成長に伴い深い赤色や鮮やかな黄色の模様が浮かび上がり非常に美しい体色へと変色していきます。
鑑賞性に優れている一方で人慣れしにくいことでも有名なトゲオアガマ属なので、飼育下ではお世話をする際に暴れて怪我をする可能性があります。取り扱いには十分な注意してください。
草食のトカゲを飼育するのに必要なもの
トカゲをペットにするのに最低限必要なもの、飼育するのに意識してほしいことを紹介します。
- 飼育するための容器
- 保温ライト・ヒーター
- 健康に必要な紫外線ライト
- 栄養管理するための餌
以下では、上記のポイントを抑えた飼育を行う方法を、簡単に説明しておきます。
飼育するための容器
トカゲを飼うのに必要なのは、飼育するための容器です。トカゲは十分な広さを確保できる飼育ケージを用意する必要があります。最低でも横幅が全長の2~3倍、奥行きは全長よりも大きいサイズのケージが必要です。
飼育容器としてはいろいろなものがありますが、爬虫類専用のものが一番飼育しやすいものになります。また容器はガラス製のほうが外からも見やすくお勧めになります。
保温ライト・ヒーター
水槽内の温度を保つために保温ライト・ヒーターを用意します。爬虫類は状況に応じて適切な場所や温度のところに移動します。そのため、容器の中に水場を用意したり、温度が違うところを用意する必要があります。
ヒーターには保温時に光を発するライトタイプと、熱だけを発するヒータータイプがあります。また、一定の温度を保つためにはヒーターと併せてサーモスタットを利用する必要があります。
この商品は完全防水で、水中はもちろん水濡れの恐れのある場所にも使いやすいヒーターです。表面温度38℃で自動でオフになり、25℃以下になると自動でオンになるので、ケージの温めすぎや冷えすぎを防げますよ。
紫外線ライト
爬虫類が健康に生きていくためには、日光に含まれる紫外線を浴びて体内でビタミンDを合成する必要があります。ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が阻害され、骨格などの形成に悪影響が出てしまうのです。
飼育するときは日光を浴びることが難しいので、人口用紫外線ライトで代用します。そのため飼育ケージには紫外線ライトが必要になります。
栄養管理するための餌
トカゲには「肉食」「草食」「雑食」の3種類います。今回は「草食」の餌に注力にて説明します。
草食性のトカゲを飼育する際は、チンゲン菜や小松菜などの葉野菜とニンジンなどの根菜を細かく切って、お皿に入れて飼育ケージ内に入れておきましょう。
野菜は一般的に高たんぱく質、高カルシウムのものが理想的になります。
また、爬虫類は色を理解して鮮やかなものに食欲を感じます。そのため餌はなるべく彩りをカラフルにしましょう。
トカゲを飼うための注意点
トカゲを飼うときに考えてほしいこと2点を紹介します。この2点はトカゲを飼う前に必ず考えてください。
家の近くにトカゲを見てくれる病院があるか
トカゲの飼育を考えるときに重要、かつ見落としやすいポイントが、「いざというときに頼れる病院が近くにあるか」という点です。
爬虫類を治療できる動物病院は多くありません。そのため、特に緊急性の高い異常が起こっても対応してくれる病院があるか、あらかじめ調べるようにしましょう。
成体になっても飼い続けることができるか
ペットショップで売っているトカゲやイメージするトカゲは、手のひらに乗るような小さくて飼いやすいトカゲだと思います。
ただし、成体になると30㎝になったり80㎝になったりする種類もいます。そのため飼い始める前にしっかり大きくなってからも飼う事を考えてください。
最近は大きくなったトカゲを飼えなくなり、外に逃がしたり引き取ってもらうことが問題になっています。命を預かることをよく考えてからペットを飼うようにしましょうね。
【まとめ】草食のトカゲは初心者におすすめ!
トカゲの飼育はなんといっても爬虫類独特の珍しい容姿、生態を「身近で観察できる」のが最大の魅力です。
また、今回紹介した草食のトカゲは幼体時には昆虫も食べたりして雑食傾向もあるので、人工フードにも餌付く可能性が高いです。
必ずではありませんが、もし人工フードを食べてくれたら餌の管理がとてもしやすいトカゲでもあります。
是非色んな種類のトカゲを知って、自分に合った子を選んでくださいね。