スマホや携帯電話って、現代では手放せないモノですよね。そんなスマホを使っていて時々耳にする「格安SIM」とは何かご存知ですか?
「なんか安いらしい」「怪しいんじゃない?」「速度が遅いのかも」などのイメージを持っている人も多いかもしれません。
この記事では、格安SIMの仕組みや良い点悪い点、選び方などをまとめています。携帯料金を安くしたいと思っている方には是非読んでいただきたいです。
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そもそも格安SIMとは何?
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「SIM(シム)カード」とは、スマホなどの中に入っている小さなICカードです。機種変更などの際に見た事もあるのではないでしょうか?通話やインターネット通信をするのに必ず必要となります。
以前は、携帯電話のSIMカードと言えば、大手携帯キャリア(docomo、au、SoftBank)でしか利用できませんでした。
しかし近年、大手携帯キャリア以外の会社で、非常に安くこのSIMカードが利用できるようになり、これが「格安SIM」と呼ばれています。
ちなみに大手携帯キャリアをMNO、格安SIMのテービスを提供する会社をMVNO(Mobile Virtual Network Operator)と呼びます。
格安SIMはなぜ安い?
格安SIMはなぜ安くサービスを提供できているのでしょうか?こういうサービスは、少し聞いただけでは「怪しい」と感じる方も多いかもしれません。安くサービスを提供できる理由は、大きく2つあります。
- MVNOが大手携帯キャリアの回線を借りている事。MVNOの会社は自社回線を持っておらず、基地局に関するコストがかからないから。
- 実店舗のない・少ない会社が多い事。オンラインのみでのサポートが多い為、コストを削減できている。
コスト削減に努めている事が大きな理由であり、このように理由が分かれば、安いのも納得ができますよね。
大手携帯キャリアとの料金の差は?年間ならどのくらい?
格安SIMが安いのは分かりましたが、実際にどの程度安く、大手携帯キャリアと差があるのでしょうか?
MVNOの中でも料金にはある程度幅があります。概ね1,000〜2,000円/月のものが多く、3,000円/月程度あれば殆どのMVNOは利用できるでしょう。
今大手携帯キャリアを使っていて、月どの程度の通信費を支払っていますか?中には契約時に窓口のスタッフに言われるままプランを決めて、月額14,000円程度支払っている人もいるかもしれません。
仮に14,000円/月から3,000円/月の格安SIMに変更すれば、差額は11,000円/月。年間なら132,000円もの差です!こう考えると、大手携帯キャリアのままなのは割高だと思いませんか?
ちゃんとつながる?格安SIMの通信品質は?
大手携帯キャリアの料金が割高に感じられて、格安SIMにしてみたいなと思ったかもしれません。そんな時に気になるのが、「つながりやすさ」「通信品質」ではないでしょうか?
「大手携帯キャリアの回線を借りている」と一口に言っても、大手携帯キャリアと全く同じ通信品質で利用できるのか気になりますよね。
概ね通信品質は同じだとは言われていますが、会社により一部の時間(昼の12時前後、夕方頃)が混雑して、若干通信速度が遅くなる場合もあるようです。
この点に関しては、Wi-Fiを利用できる人であれば、あまり気にならないかもしれません。
格安SIMに乗り換える方法とSIMロックとは?
格安SIMに乗り換える時に、スマホの機種はどうなるんだろう?と思いますよね。これには2通りあって、このどちらかを選ぶ事になります。
- 今使っているスマホをそのまま使う
- スマホ本体も乗り換える(機種を変更する)
今のスマホをそのまま使うならSIMロック解除を
今のスマホをそのまま使えば、電話帳やアプリや写真のデータをそのまま使えるので便利ですよね。
この場合、今のスマホのSIMロックを解除する必要があります(SIMフリーであれば、この作業は不要です)。
SIMロックとは、簡単に言えば、特定の大手携帯キャリアのSIMカードを差した場合のみスマホが使える状態の事です。この状態のままだと、格安SIMに乗り換える事ができません。
そこで「SIMロック解除」が必要になります。これには現在の大手携帯キャリアでSIMロック解除をしてもらう必要があり、手数料がかかります。キャリアによりますが、概ね3,000円程度の場合が多いようです。
スマホ本体も乗り換えるなら、SIMロック解除は不要
スマホ本体も乗り換えるなら、上記の作業は不要です。新しいスマホを選び、格安SIMを契約しましょう。但し、新旧のスマホの機種によってはデータ移行ができない可能性もあるので、バックアップは必要です。
格安SIMを使うメリット3つ
格安SIMを使うメリットは沢山あります。会社によっても異なりますが、主なものは以下の通りです。
- 料金が安い
- プランがシンプル
- 2年縛りがない
料金が安い
料金の安さが、格安SIMを使う一番のメリットではないでしょうか。上記の通り、個人差はありますが、人によっては月額1万円以上安くなる可能性もあります。年間にすると更に大きな節約になります。
プランがシンプル
利用プランがシンプルな会社が多いので、分かりやすいのも特徴です。大手携帯キャリアだと、基本のプランにオプションがいくつもあり、自分の契約内容を完全に理解できていない人も多いのではないでしょうか。
契約時に勧められたオプションをつけたまま、実は不要なのに料金を支払っている人もいるのでは?
その点、格安SIMだとプランがシンプルなものが殆どなので、契約時や見直しをしたい時も分かりやすいと思います。
2年縛りがない
大手携帯キャリアによくある「2年縛り」が格安SIMにはありません。「契約の更新月」や「違約金」を気にする必要がなく、自分により合う会社があれば、時期を気にせず気軽に乗り換えられます。
これは覚えておこう!格安SIMのデメリットとは
良い事が沢山ある格安SIMですが、デメリットもあります。よく挙げられるデメリットは以下の通りです。
- 音声通話が有料
- キャリアメールが使えない
- ショップが殆どない
音声通話が有料
格安SIMでは、音声通話が有料であったり、「○分以上有料」という場合が多くあります。
大手携帯キャリアだと、通話し放題のプランに入っている方も多いと思いますが、格安SIMだと音声通話が有料になる場合が多い為、注意が必要です。
そのまま有料で通話をする以外に、LINE電話などを利用して音声通話をし、通話にかかる料金を節約する方法もあります。
キャリアメールが使えない
格安SIMでは、大手携帯キャリアにあるメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)が利用できません。以前に比べてキャリアメールの利用は減ってきたものの、メールを全く使わない人は少ないですよね。
キャリアメールは使えませんが、メールそのものが使えないわけではありません。YahooメールやGmailと言ったフリーメールを使用可能ですので、そちらを利用すると良いでしょう。
ショップがない場合が多い
大手携帯キャリアと違い、ショップ(店舗)がない、もしくはあっても少数という場合が殆どです。
リアル店舗でのサポートが必要である人には大きなデメリットだと思いますが、ネット上でサポートが受けられる場合が殆どですので、その操作が可能な人にはさほどデメリットではないかもしれません。
自分に合った格安SIMの会社は?
格安SIMが気になっても、会社が多すぎて、どこを選べばいいか迷いますよね。
それぞれの会社により特徴が異なる為、自分に合った会社を選びたいものです。何を重視するかは人それぞれですが、よく決め手とされる会社選びのポイントは以下の3つです。
- 料金
- オプション
- 通信回線
料金
格安SIMにするなら、一番大事なのが料金ではないでしょうか?
会社毎にデータ容量に応じたプランがあり、データ容量が増えれば料金も高くなります。同じ「○GBプラン」でも会社により金額が異なるので、まずは自分の平均的なデータ利用量を知って、各社比較しましょう。
オプション
基本のプラン以外のオプションでも各社の差が見られるので、自分がよりお得に使えるオプションのある会社を選ぶ事も重要です。
音声通話のオプション、利用サービスによりデータを消費しないオプションなど、様々なものがあるので、比較してみると面白いですよ。
通信回線
通信回線は、docomo回線・au回線・SoftBank回線から選びますが、格安SIMによって取り扱っている回線が異なります。
地方などで自分の住んでいる地域・職場や学校の地域での繋がりやすさを調べた上で通信回線を選ぶ事をお勧めします。
まとめ。知らなきゃ損する格安SIM
よく分からないと思われがちな格安SIMも、知ってみるとなぜ安いのか・どういった仕組みなのかが納得できると思います。
- コストを削減しているから料金が安い
- 通信回線は大手携帯キャリアのものだが、時間帯によっては通信速度が遅くなる場合もある
- 格安SIMのプランはシンプルだが、会社によりオプションも異なるので、自分に合ったものを選ぼう
スマホの通信費は高額になりがちなので、これを機に格安SIMへの乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。