投資を始めるときに「証券口座は複数持って、使い分けた方がいい」と聞いたことはありませんか?
証券口座が複数あれば投資の幅が広がります。しかし、具体的な利点や使い分け方を知らないと、2個以上も開設するメリットが分からないですよね。
本記事では、複数開設のメリットだけでなく、有益な使い分け方と目的別におすすめの証券会社を紹介しています。
結論から申し上げると、証券口座は複数開設していないとむしろ損である可能性が高いです。その点を踏まえ、ぜひ参考にしてみて下さい。
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複数の証券口座を使い分けるメリット
複数の証券口座を使い分ける最大のメリットは、リスクを分散できる点です。
- IPO株の抽選に落選する確率が下がる
- 取引額を分散させることで、取引手数料を節約できる
- システム障害時のリスクを回避できる
上記の具体例のように、IPO株の落選確率を下げたり、取引額を分散させることで一度の取引手数料を抑えられます。
また、システム障害によって強制的に取引が行えない状況に陥っても、別の証券口座があれば売買のチャンスを逃すことはありません。
特にシステム障害は、証券会社によって対応が全く異なるため、システム障害の補償や対応が柔軟な口座を開設しておくと万が一の備えになります。
複数の証券口座を使い分けるデメリット
複数の証券口座を使い分けるデメリットは、事務的な手間が増える点に尽きます。
- 確定申告が必要になる場合がある
- ID・パスワードの管理に注意が必要
- 資産管理・損益管理の手間が増える
複数の証券口座を持つことは、投資活動の幅が広がることと同意です。事務的な手間が増えるのはごく自然ですが、疎かにすると確定申告漏れや個人情報流出の恐れに繋がります。
そのため、確定申告や資産管理をしなくて良い「特定口座・源泉徴収あり」の口座を開設したり、ID・パスワードをクラウド上のメモやアプリに保存しないといった対策をしましょう。
複数開設のポイント|メイン口座は総合力
メイン口座に最適な証券会社の特徴は2パターンあり、自分のやりたい投資に特化している場合と、全体のバランスが良く総合力が高い場合に分けられます。
前者は、取引ツールの使いやすさや取引商品の充実度、取引手数料の安さといった3項目にこだわりや優先順位があるタイプです。
後者は先述した3つの項目を満遍なく満たしているタイプなので、初心者や自分の投資スタイルが定まっていない人に向いています。
複数開設のポイント|サブ口座は目的別
サブ口座を開設する際は、利用目的に合った証券会社を選びましょう。具体的な利用目的は、主にIPO株用、米国(外国)株用、少額取引用、手数料の節約用の4つに分けられます。
特にIPO株や米国株の取引は、各証券会社の強みに大きく影響されるので利用目的に合った証券会社を選びが必要です。
本記事では選び方だけでなく、おすすめの証券会社も紹介しているため、サブ口座を開設する上でぜひ参考にしてみて下さい。
複数開設のポイント|対面証券はネット証券も一緒に
対面で証券口座を持つ際は、同じ会社のネット証券も一緒に開設しましょう。対面証券は自分の担当者がついたり、会社が主催するセミナーや勉強会で学ぶことができます。
担当者がいる安心感や、講師や専門家から直接勉強できる機会がある反面、対面証券での取引手数料はネット証券よりも高いです。
そのため、相談事や勉強は対面証券、実際の取引はネット証券というように使い分けるのが一般的です。
証券口座の使い分け方|IPO株の取引
IPO株用の口座を開設する際は、IPOの主幹事実績の多い証券会社で、なおかつネット証券から申し込みましょう。
IPOの主幹事を務める証券会社は80%近くの株が割り当てられるため、当選確率が非常に高いです。また、ネット証券からの申し込みの中には、個人の資金力に関係なく抽選される完全平等抽選があります。
下記のIPO株におすすめの証券会社は、IPOの主幹事実績が多く、個人投資家でも比較的当選しやすいため、複数開設するのに最適です。
証券口座の使い分け方|米国株の取引
米国株のサービスは証券会社によってが多種多様ですが、その中でも逆指値注文ができる会社を選びましょう。
逆指値注文とは、価格が指定した値段以上になったら『買い』、価格が値段以下になったら『売り』を行う機能のことです。
価格の振れ幅が日本株よりも大きいため、これから米国株の取引をしたい人は、下記の逆指値注文ができる証券会社のリンクから口座を開設するのがおすすめです。
証券口座の使い分け方|少額取引
少額取引用の口座を選ぶ際は、手数料の安さだけでなく、サポートの充実度に注目しましょう。少額取引におすすめな証券会社は、ネット証券でのサポートシステムや高機能ツールが備わっているからです。
例えば、松井証券では「株の取引相談窓口」から、電話で専門家に直接取引についての相談を行えます。
他にも楽天証券は、操作性が高く、情報量が豊富な業界屈指のツール「マーケットスピード」が備わっています。
証券口座の使い分け方|手数料の節約
証券会社によっては一度の取引額に応じて取引手数料が異なるため、取引手数料の異なる口座も開設しておきましょう。
例えば、松井証券は一度に50万円あたりの取引までを無料で行える一方で、100万円あたりの取引を行いたい場合は、他の証券会社の約2倍かかってしまいます。
10万円あたり | 50万円あたり | 100万円あたり | |
SBI証券 | 99円 | 275円 | 535円 |
マネックス証券 | 99円 | 275円 | 535円 |
楽天証券 | 99円 | 275円 | 535円 |
松井証券 | 0円 | 0円 | 1100円 |
【まとめ】複数の証券口座で幅広い取引が可能
複数の証券口座を使い分けることで、リスクの分散ができる反面、事務的な手間を省く工夫が必要です。
投資の目的によっては、メイン口座の他にもサブ口座を開設することで、各分野ごとに特化した投資が行えるようになります。
下記は今回紹介した証券会社です。どの会社も口座開設の手数料がかからないため、これを機に各会社のリンクから口座を開設してみましょう。