「退職後にハローワークへは何のために行くの?」「そもそもハローワークってどんな施設?」そんな疑問はお持ちではないでしょうか?
初めての退職後、「ハローワークにいかないといけないのか、行ったとして何ができるのか」不安ですよね。
記事の前半ではハローワークでは何ができるのかについて、後半ではハローワークでの就職活動について話していきます。
最後まで読んでいただくとハローワークの役割や活用法について知れます。ぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2943269)
ハローワークってどんな場所?
ハローワークという言葉自体は耳にしたことがあると思います。しかし、実際どのような施設なのか知らない方も多いでしょう。
そこでまず、ハローワークとはどういう場所なのか簡単に説明しておきます。厚生労働省によるとハローワークには以下のような役割があります。
ハローワーク(公共職業安定所)は、民間の職業紹介事業等では就職へ結びつけることが難しい就職困難者を中心に支援する最後のセーフティネットとしての役割を担う、国(厚生労働省)の機関です。
ハローワークでは、地域の総合的雇用サービス機関として、職業紹介、雇用保険、雇用対策などの業務を一体的に実施しています。引用:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/hellowork.html
一言でまとめると、「働く意欲があって働ける環境であるのに、働き先がない人のサポートをする施設」です。
ハローワークがどんなところかは何となくわかってもらったと思います。続いてハローワークでできることについて具体的に見ていきましょう。
退職後にハローワークでできること
ハローワークに行かないといけない理由については話してきました。次に、ハローワークでできることについて具体的に説明していきます。しっかりと把握して有効活用しましょう。
- 失業保険の申請
- 就職相談
- 求人紹介
- 選考対策
- 職業訓練の受付
失業保険の申請
ハローワークでは失業保険の申請と認定を行っています。失業保険は誰でも受け取れるわけではありません。認定されるためには以下の3点を満たす必要があります。
- 雇用保険の加入期間が離職前の2年間で通算12ヶ月以上
- 就職に向けて行動している
- 失業保険は退職日の翌日から1年間
ここでも軽く説明していますが、詳しい内容は管轄のハローワークでご自身で確認しておくべきでしょう。自身の状況によっては、判断がややこしい場合などもありますので、直接確認しましょう。
就職相談
就職に関しての相談が気軽にできます。就職に関する悩みなら何でも相談に乗ってくれるので気軽に相談しましょう。
求人紹介
ハローワークでは求人紹介が主な役割です。オンラインでの検索や、面談を通して、希望にあった求人の紹介をしてくれます。
選考対策
職務経歴書や履歴書の書き方、添削を行っています。マナーや面接の対策も実施してくれるので、初めての就職や転職活動で不安に思う方は活用してみましょう。
職業訓練の受付
ハローワークでは、国が提供している求職支援制度の受付ができます。
支援制度では、一定の条件を満たすと仕事に活かせるスキルが身に着けられる講座やセミナーを無料提供しています。
退職後にハローワークに行く理由
それでは、退職したあなたがが何のためにハローワークに行くのかもう少し詳しく説明していきます。理由は主に以下の2つです。
- 失業保険の認定をしてもらう
- 再就職のサポートをしてもらう
失業保険の認定をしてもらう
ハローワークでは失業保険の認定を行っています。以前の就業先で雇用保険を収めていると、給付金が受け取れます。
全ての人が受け取れるわけではなく、失業保険をもらうには、雇用保険の加入期間が離職前の2年間で通算12ヶ月以上必要です。
再就職のサポートをしてもらう
ハローワークでは再就職のサポートも行っています。仕事の探し方から面接や履歴書、など初めての就職・転職でも安心して活動できるサポートが受けられます。
退職後はほとんどの方がハローワークを活用しますが、全ての人が利用しないといけないわけではありません。どんな人が行かなくてもよいのか話していきます。
退職後にハローワーク行かなくてもよい人
先にも述べた通りハローワークに行かなくてもよい人もいます。それはハローワークの役割を必要としない人です。次に述べる特徴に当てはまる人はハローワークに行かなくてもよいでしょう。
- 次の転職先が決まっている方
- 失業保険が受け取れない方やいらない方
次の転職先が決まっている方
再就職先がすでに決まっている人はハローワークを使う必要はありません。次の就職先に向けての準備を進めておきましょう。
失業保険が受け取れない方やいらない方
失業保険受け取れない方はハローワークに行かなくてもよいです。例えば年金を受け取る方や、週に20時間以上の労働をしている方は失業保険を受けられません。
受け取れるのか不安な方は一度ハローワークに確認してみるとよいでしょう。自分で判断せずに聞いておくと損することもないので安心です。
失業保険がいらず、就職のサポートもいらない人はハローワークへ行く必要はありません。
退職後に初めてハローワークに行くときの持ち物
ここでは、退職後に初めてハローワークに行くときの持ち物について話していきます。主に失業保険を受け取るために必要です。
- 離職票1と2
- 証明写真
- 身元確認書類
- 自分名義の通帳
- マイナンバーカード
離職票
離職票は失業保険を受け取るのに必要な書類です。目安として、退職から2週間前後に働いていた会社から郵送されてきます。
離職票に関しては、全ての人が必要になるわけではないので何も言わないと発行してくれないこともあります。退職前に会社に離職票が必要だと伝えておきましょう。
証明写真
具体的な期間は決まっておりませんが、およそ直近6カ月以内に撮影した証明写真が2枚必要です。今後、面接の際にも使用できますので、スーツでの撮影がおすすめです。
身元確認書類
現在の住所と書類に記載している住所が同じものを持っていきましょう。
自分名義の通帳
失業保険を受け取る口座の通帳を用意しておきましょう。通帳がない場合はキャッシュカードでも問題ありません。
ネットバンキングでの受け取りはできないので、受け取り可能な口座を用意しておきましょう。
マイナンバーカード
マイナンバーカードのほかにマイナンバー通知カードや、個人番号が記載している住民票でも代用できます。
ハローワークでは就職のサポートも行ってると説明しました。ハローワークで就活するのはどうなのか気になる方もいらっしゃるかと思います。
そこで、次の見出しから、ハローワークのみで就活するメリットとデメリットについて話していきます。
ハローワークのみで就活する際のメリット
それでは、まずは、ハローワークのみで就職活動するメリットについて考えていきます。
- 地域密着の求人
- 求人数が多い
地域密着の求人
ハローワークは地域に根付いた企業の求人が多いです。地元の優良企業で働きたいと考えている方にとっては大きなメリットですね。
求人数が多い
ハローワークの求人数は民間企業と比べると膨大です。選択肢が多い方が自分に合った働き先を見つけられる可能性が大きいですよね。
ハローワークのみで就活する際のデメリット
次はハローワークのみで就活をする際のデメリットです。メリットと比べたときにデメリットの方が大きいためハローワークと転職サイトの併用がおすすめです。
- 求人の質が低い
- 対応時間が限られていて混雑している
求人の質が低い
ハローワークは企業側が無料で掲載できるので、掲載までのハードルが低く、質の低い求人も増えていきます。
対応時間が限られていて混雑している
平日は17時までの営業で、土日祝は基本的に休みです。混雑していると予定以上に時間を取られてしまい、就職活動の効率が悪くなってしまいます。セミナーや講座も直前になると予約が取れないことも多数あります。
退職後はハローワーク以外でも転職活動しましょう
ハローワークには再就職や初めての就職に向けたサポートが充実していると説明しました。
しかし、ハローワークだけだと紹介求人がどうしても偏ってしまったり、混雑していて思うように活動が進まなくなってしまいます。
パートやアルバイトの場合はハローワークだけでも事足りると思うのですが、転職や再就職を目指している方は他の転職サイトも活用した方がよいです。
上記にあげたハローワークのメリットとデメリットをしっかりと把握して転職活動を効率よく進めましょう。
転職活動におすすめのサイト・エージェント
転職・就活するなら民間の転職サイトも活用すべきと話してきました。では、どこの転職サイトに登録すればよいのか?それは以下の2つの転職サイトです。
- リクルート
- DODA
どちらも登録するのがおすすめですが、1つでも登録しておくと転職活動がしやすくなります。それでは1つずつ紹介していきます。
リクルート
業界最大手の求人サイトです。求人数も申し分なく、サポートも充実しています。非公開求人の数も膨大です。転職成功者の実績もたくさんあるので初めての転職であれば必ず登録しておきたいです。
DODA
DODAはリクルートに次ぐ業界大手の転職サイトです。リクルートと比べると求人数は少ないですが、それでも十分な求人数です。未公開求人も多数あるので登録しておきましょう。
どちらもおすすめできる転職サービスですが、担当してくれるエージェントによってサービスの質が変わってきます。2つ登録しておいて自分に合う方で就活を進めていきましょう。
失業保険の申請以外で退職後に必要な手続き
失業保険や転職のサポートなどハローワークに行く理由や活用方法については分かっていただけたと思いますが、退職後に必要な手続きは失業保険以外にもあります。
ハローワークについては分かったけど退職後には他にどんなことをしないといけないのか疑問に思いませんか?
ここからは退職後にハローワークでの失業保険の手続き以外に必要な2つの手続きについて話していきます。期限があるので退職後に慌てないように事前に把握しておきましょう。
- 健康保険の手続き
- 年金の手続き
健康保険の手続き(退職後14日もしくは20日以内)
退職後は就業中に入っていた保険が自動的に外されるので、自分で加入の手続きをしないといけません。
選択肢は3つあります。①国民健康保健に入るか、②これまでの保険を任意継続するか、③扶養に入るの3択になります。
- 国民健康保険に切り替える
- これまでの保険を任意継続する
- 家族の扶養に入る
国民健康保健に切り替える(14日以内)
在職中はほとんどの会社が半額負担してくれているので、支払う金額は在職中に払っていた金額の2倍の金額になると考えておけばいいです。
これまでの保険を継続する(20日以内)
次は在職中に入っていた保険を任意継続する方法です。継続できる期間は退職後2年間までと決まっています。また、一度でも滞納してしまうと継続できる権利がなくなってしまいます。
家族の扶養に入る(退職後すぐ)
退職後1年の所得が130万以下になる場合は家族の扶養に入れます。退職後すぐに転職活動を開始する場合は130万を超える可能性が高いのでやめておきましょう。
扶養に入れる場合は扶養に入るのが金銭的にはお得になります。任意継続するか国民健康保険に入るかは基本的には金額負担の少ない方を選択肢しておくといいです。
年金の手続き(退職後14日以内)
退職後は厚生年金保険から自動的に外されるので、年金の手続きもしないといけません。選択肢は①国民年金に切り替えるか②配偶者の扶養に入るかの2択です。
- 国民年金に切り替える
- 扶養に入る
国民年金に切り替える
国民である限り、20歳以上60歳未満の人すべては全員国民年金を納めないといけません。支払金額は固定なので事前に確認できます。令和4年4月現在で1ヶ月16,590円です。
どうしても払えない場合は2年以内であれば支払いなおせるので、一時的に支払いを延期でするといいです。
扶養に入る
退職後1年間の収入が130万円以内の場合扶養に入れます。扶養に入ると自分で年金を支払う必要がないので可能であれば扶養に入りましょう。
退職後すぐに転職活動をする場合は130万円を超えると想定できますので基本的には国民年金の手続きを行いましょう。
まとめ:退職後はできるだけ早く転職活動しましょう。
ハローワークで何ができるのか伝わったと思います。年金や保険の手続き、転職活動など退職後は不安がたくさんあると思います。
ハローワークや民間の転職サービスをうまく活用して効率よく就職活動を進めましょう。最後に簡単にまとめておきます。
- 失業保険の申請
- 就職活動のサポート
- 健康保険の手続き
- 年金の手続き
あなたにあった働き先が見つかるといいですね。最後までご覧いただきありがとうございました。