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【だいたい8割】手取り給料の内訳や計算方法、平均も解説

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普段収入の話をしていているとどうしても「額面」の金額の話になってしまいがちですが、実際に使えるお金は「手取り」の給料だけです。

とは言え「手取りの給料ってどうやって計算すればいいの?」と、計算方法がわからなかったり、「同世代って手取りどれくらいもらってるの?」と平均がわからなかったりしますよね。

そこで、この記事では手取り額の簡単な計算方法から日本人の手取り額の推移まで解説していきます。

「手取り額の計算方法がわからない」「自分の手取り額が多いのか少ないのかわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4252245?title=%E7%B5%A6%E6%96%99%E6%97%A5%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8%EF%BC%88%E7%B5%A6%E6%96%99%E8%A2%8B%E3%81%A8%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%A8%E9%9B%BB%E5%8D%93%EF%BC%89&searchId=2406996314

手取り額は額面給料から税金・社会保険料を引いたもの

まずは、手取り額の計算方法や平均を知る前に「手取り」の定義から理解していきましょう。

まず、額面とは「会社から自分に支払われる給料」のことで、主に以下のようなものが含まれています。

額面(総支給額)に含まれるもの
基本給 通勤手当 住宅手当 残業手当 各種手当

一方で、手取りとは「実際に受け取れる金額」のことです。会社員の方は通常「源泉徴収」といって、給料から税金などが天引きされる為、額面よりも手取りが少なくなります。

この額面から天引きされることを「控除」と言い、具体的には以下のようなものが控除されます。

控除額に含まれているもの
健康保険料 厚生年金保険 雇用保険 所得税 住民税

つまり、手取りとは「額面(総支給額)」から「控除額」を差し引いた金額のことです。

もし手元に給与明細があるなら、給与明細の「控除合計額」の欄を見てみると、どれほど天引きされているのかがわかりますよ。

額面の給料には「通勤・住宅手当」も含まれる

よく額面の給料を「基本給・残業代・ボーナス」などが含まれているものだと思っている人が居ますが、実際は少し違います。

あくまで会社から支払われる「総支給額」のことを額面と言うので、通勤手当・住宅手当など「費用を会社が代わりに払ってくれた分」も額面に含まれます。

そのため、基本給・残業代・ボーナスが同じでも、住宅手当の有無で額面の年収は30万円~40万円は変わってきます。

給料の「手当」「控除」一覧

https://www.pakutaso.com/20151217343post-6377.html

これまで給料の額面には「手当」が含まれていて「手取り」は額面から天引き(控除)されたものだと解説してきました。

次は、実際に「手当」「控除」にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

種類 解説
基本給 給与の基本となるお金
ボーナスや各種手当ては含まれない
時間外手当 会社の所定労働時間、または法定労働時間(8h/日、40h/週)を超えて働くと加算される手当
資格手当 会社が定めた資格を保有している人に支給される手当
役職手当 課長・部長のような管理職などの役職者に対して支給される手当
職務手当 職種によって給与を調整するために加算される手当
扶養手当 扶養家族がいる社員に対して、生活費の補助などを目的として支給される手当
住宅手当 賃貸の家賃補助や分譲・一戸建ての住宅ローンなど、住宅費を補助するために支給される手当
通勤手当 通勤にかかる費用(定期代)を補助するために支給される手当

以上の手当のうち、通勤手当だけは非課税の扱いとなり、税金を計算する時に計算対象に入りません。

つまり、普通は手当を含めた「額面」の年収に住民税、所得税などが課税されますが、通勤手当だけは課税対象にならないのです。

なので、通勤手当の金額がいくら多くても、税金は増えないんですね。

次は、額面の給料から控除(天引き)される保険料・年金・税金などを見ていきましょう。

種類 解説
所得税 所得(年収)の一定の割合を支払う税金。
所得が多いほど税率は高くなる。
住民税 1月1日時点で住んでいる都道府県、市区町村に支払う。税金で、所得が多いほど金額は高くなる。
健康保険料 健康保険(医療費が3割負担になる)に加入するための保険料で、収入と保険組合の種類によって保険料が異なる。
介護保険料 介護保険制度の財源となる保険料で、40歳~64歳の人のみ支払う。保険料は収入と保険組合によって異なる。
厚生年金保険 厚生年金に加入するための保険料。一般に会社員は国民年金保険ではなく厚生年金保険に加入する。保険料は収入によって異なる。
雇用保険 雇用保険に加入するための保険料。一定期間加入していると失業時に失業手当を受け取れる。保険料は収入と会社の事業内容によって異なる。

基本的に全ての年金・税金・保険料は所得が多くなるほど税率・支払額が多くなります。

そのため、すべての所得の人の手取り額を一律で概算するのは難しいです。

一部の特殊な手当を実施している企業(バースデー手当など)以外は、上記の手当がほぼ全てになります。

次は、給料の額面から簡単に手取り額を計算するために「手取額の割合」について見ていきましょう。

手取り額は額面給料の75%~85%

ここまでの解説で「額面」と「手取り」の給料の違いが分かったので、次は「どうやって計算すれば良いのか?」を見てみましょう。

一般に、給料の手取り額は「総支給額の75%~85%」に収まると言われています。

つまり、求人・募集要項や今の自分の額面から手取り額を計算するためには「額面給料×0.75~×0.85」で計算すれば大丈夫です。

もし大雑把に手取り額を知りたいだけなら、募集要項の「給与」の数値を0.75倍~0.85倍にしてみましょう。

手取り給料の計算方法①:額面給料×0.8で計算

一般に手取りは額面の75%~85%に収まると言われているので、額面の80%で換算すれば実際の手取りと大きくは外れません。

200万円~600万円まで、50万円刻みで年収を「額面×0.8」で計算した表を掲載するので、自分の手取り額を大まかに計算したい方は見てみてくださいね。

額面年収 手取り年収
200万円 160万円
250万円 200万円
300万円 240万円
350万円 280万円
400万円 320万円
450万円 360万円
500万円 400万円
550万円 440万円
600万円 480万円

出典:国税庁「民間給与実態調査」

この表を見ると、額面で400万円の収入がある人でも、実際に使える手取り額は320万円程度しかないことがわかりますね。

実際には収入が多くなればなるほど所得税は上がるので、手取り額の上がり幅はどんどん小さくなっていく傾向にあります。

手取り給料の計算方法②:計算サイトを使う

次の計算方法は、手取り額の計算ができるサイトを使って、手取り額を正確に計算する方法です。

ネット上には基本給・手当・扶養人数・年齢などの条件を設定することで、自動で正確に手取り額を計算してくれるサイトがあります。

一例として「ファンジョブ」は手取り額の計算に必要な入力項目が少ないため、とても手軽に手取り額の計算ができますよ。

手取り額を正確に計算したい人は、ぜひ「ファンジョブ」を使ってみてくださいね。

額面給料別・手取り一覧表

https://www.pakutaso.com/20170608177post-12212.html

これまで手取り額の計算方法について解説してきましたが、計算するのが面倒で手っ取り早く自分の手取り額を見たい人向けに「手取り一覧表」を掲載します。

自分の額面だと手取り額がどうなるのか、計算せずに知りたい人はぜひこの一覧表を見てみてくださいね。

額面 手取り月収 手取り年収
月収18万円・年収216万円 150,987円 1,811,844円
月収19万円・年収228万円 159,259円 1,911,108円
月収20万円・年収240万円 167,460円 2,009,520円
月収21万円・年収252万円 174,403円 2,092,836円
月収22万円・年収264万円 184,013円 2,208,156円
月収23万円・年収276万円 190,876円 2,290,512円
月収24万円・年収288万円 200,496円 2,405,952円
月収25万円・年収300万円 207,429円 2,489,148円
月収26万円・年収312万円 217,039円 2,604,468円
月収27万円・年収324万円 223,972円 2,687,664円
月収28万円・年収336万円 233,512円 2,802,144円
月収29万円・年収348万円 240,455円 2,885,460円
月収30万円・年収360万円 250,095円 3,001,140円
月収31万円・年収372万円 256,928円 3,083,136円
月収32万円・年収384万円 266,578円 3,198,936円
月収33万円・年収396万円 273,411円 3,280,932円
月収34万円・年収408万円 283,051円 3,396,612円
月収35万円・年収420万円 289,994円 3,479,928円

参考元:年収・月収 手取り早見表|年収計算

ファンジョブさんの手取り額早見表から引用しているので、計算条件は扶養人数:0人/年齢:40歳未満/就業地:東京となっています。

また、控除されているのは「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」「源泉所得税」の4つのみで、住民税は引かれていません。

この記事をここまで読んだ人は「自分の手取り額」が分かっている状態になっていると思います。

そこで、次は「自分の手取り額が周りと比べて低いのか?」を確かめるために、年齢・性別ごとの平均手取り額を一覧で紹介しますね。

年齢・性別ごとの平均手取り額一覧表

それでは、年齢・性別ごとの平均手取り額を一覧で紹介していきます。

手取り額の算出方法としては、国税庁の「民間給与実態統計調査」の2019年(令和元年)調査分の平均年収を「平均年収×0.8」として算出しました。

年齢 男性 女性 平均
19以下 128万円 88.8万円 108万円
20~24 222.4万円 198.4万円 211.2万円
25~29 322.4万円 262.4万円 295.8万円
30~34 376万円 256.8万円 328万円
35~39 423.2万円 250.4万円 356万円
40~44 465.6万円 254.4万円 380.8万円
45~49 503.2万円 259.2万円 399.2万円
50~54 543.2万円 256万円 420万円
55~59 548.8万円 240.8万円 414.4万円
60~64 417.6万円 203.2万円 328.8万円
65~69 324.8万円 168.8万円 259.2万円
70以上 274.4万円 164万円 225.6万円
全体平均 432万円 236.8万円 348.8万円

出典:国税庁「民間給与実態調査」

いかがでしょうか?日本人全体の平均手取り額が348万円というのはかなりショッキングですよね。

この表で自分自身が同世代の人に比べて高い手取りを貰っているのかを判断できるようになったと思いますので、最後に日本人の手取り額の推移を見てみましょう。

男女別の日本人の平均手取り額の推移

最後に、男女別の平均手取り額の推移を見て、今の手取り額が昔に比べて上がっているのか、下がっているのかを見てみましょう。(太字=過去最低額)

年代 男性 女性 平均
2005年 430.4万円 218.4万円 350.4万円
2006年 431.2万円 216.8万円 348万円
2007年 433.6万円 216.8万円 349.6万円
2008年 426.4万円 216.8万円 344万円
2009年 400万円 210.4万円 324.8万円
2010年 405.6万円 215.2万円 329.6万円
2011年 403.2万円 214.4万円 327.2万円
2012年 401.6万円 214.4万円 326.4万円
2013年 408.8万円 217.6万円 331.2万円
2014年 411.2万円 217.6万円 332万円
2015年 416.8万円 220.8万円 336万円
2016年 416.8万円 224万円 337.6万円
2017年 425.6万円 229.6万円 345.6万円
2018年 436万円 234.4万円 352.8万円
2019年 432万円 236.8万円 348.8万円

出典:国税庁「民間給与実態調査」

こうして見ると、リーマンショックで一気に手取り額が下がり、2018年・2019年にやっと過去の水準まで回復してることがわかります。

全体が上昇しているのに、自分自身の平均手取り額が上がっていない人は、転職などを考えてみても良いかも知れませんね。

まとめ:手取り額を計算し、計画的にお金を使おう

この記事では手取り額の定義から手取り額の計算方法、日本人の平均的な手取り額など様々な側面から給料の手取り額について解説してきました。

この記事を最後まで読んだことで、額面からだいたいの手取りを推測できるようになり、自分の手取りが平均より高いのか判断できるようになったと思います。

もし、自分の手取りが平均よりも低かったなら、転職を視野に入れて色々な可能性を考えてみると良いかも知れませんね。