「ペットってどんな効果があるんだろう?」「癒やし効果だけだと、最後まで面倒を見られないかも……」といった悩みを抱えていませんか?
ペットを飼って癒やされたいけど、命を軽い気持ちで迎えることは不安ですよね。
そこで本記事ではペットの効果だけではなく、以下5つのポイントついても詳しく解説します。
- ペットのメリット【3つの効果】
- ペットの効果実証例3つ
- ペットを飼うデメリット5つ
- 飼い主の心構え
- おすすめペット【ベスト3】
ペットの良さだけを知るのではなく、デメリットや心構えを知っておけば、飼った後に「こんなはずでは……」と後悔せずにすむでしょう。
ペットは家族のような存在になります。一緒に生活する上で、大切な部分も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください!
(アイキャッチ出典画像:https://www.photo-ac.com/main/detail/26454270?title=%E8%8B%A5%E3%81%84%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%A8%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E5%86%99%E7%9C%9F)
ペットのメリット①身体的効果
米医学誌が発表した論文によると、ペットのメリットとして以下6つの身体的効果があるとしています。
- 病気での死亡リスク軽減
- 血圧の低下
- 心拍数の安定
- 血中コレステロール減少
- 生活習慣を引き起こす中性脂肪の減少
- アレルギーの緩和
海外では自宅でペットを飼うと、子どもがアレルギー発症する可能性が、飼っていない家庭に比べて約33%も減少したという研究データもあります。
以上のことから、ペットには自然な免疫療法があると世界的にも考えられているのです。
ペットのメリット②心理的効果
同じく米医学誌に掲載された調査結果によれば、ペットと一緒に生活することで、以下5つの心理的効果があると発表されています。
- オキシトシン(幸福感)が高まる
- 孤独感が軽減される
- 自己効力感や自尊心の向上
- ストレスの軽減
- 気分を落ち着かせる
ある調査では、辛いと感じる仕事をしていたとき、友人や配偶者と一緒にいるよりもペットと一緒にいた方が、ストレスレベルが低かったという結果が出ています。
また、術後回復のためにペット療法を用いた場合、ペットなしで取り組む人よりも使用する痛み止めの量が少なく、落ち着いて治療に取り組めた方が多いともわかっているのです。
ペットのメリット③社会的効果
ペットフード協会が発表した『ペットとの共生によるすぐれた効果・効用』では、ペットには以下2つの社会的効果があると紹介しています。
- 人間関係を円滑にする
- 人の印象に肯定的になれる
ペットを飼っている場合、家族間での会話や他者との交流が増え、ペットを飼っていない家庭に比べて、家族が一緒にいる時間が多かったという調査結果もあります。
また、人の痛みを理解できる優しさも培われ、コミュニケーション力が向上するともわかっているため、ペットには癒やし効果だけではないと証明されているのです。
ペットの効果実証例①愛犬との散歩でストレス解消!
愛犬との散歩を毎日行うと日々の運動不足やストレスが解消され、副交感神経の活性が高まり、健康維持にもつながっていることがわかっています。
アメリカでは、愛犬との散歩は健康増進に効果的であるとされており、科学的に研究が進められています。
実際に、常に夜更かしをしていた人が愛犬と毎日散歩に行くために、早寝早起きを心がけるようになったという事例もあるのです。
犬はアニマルセラピーとしても活躍しているため、触れ合う人に限らず飼い主にとっても大きな影響を与えてくれるでしょう。
ペットの効果実証例②観賞魚や小鳥、小動物の癒やし効果
近年行われた『生活の中のアクアリウムの効果研究チーム』の調査によれば、観賞魚水槽を眺める時間が長いほど、リラックスしている波長が出ると実証されています。
海外で発表された「アクアリウムの効用」のデータでは、アルツハイマー病の高齢者62人に対して、水槽を見せる研究が行われました。
すると開始約3週間で、食事量が改善されたり体重が増加したりし、さらに好奇心や生きがいにもつながったという研究結果もあるのです。
ペットの効果実証例③高齢者は健康長寿になる
東京都健康長寿医療センター研究所(https://www.tmghig.jp/research/)では、高齢者約11,000人に3.5年間追跡調査した結果、ペットと一緒に生活している人は健康長寿であると示しています。
上記の見出し『ペットの効果実証例①愛犬との散歩でストレス解消!』で紹介したとおり、高齢者も継続的に散歩ができ、運動習慣を維持できるようになります。
さらにペットを飼ったことがない人に比べて、飼っている人の自立喪失(要介護状態または死亡)発生リスクが軽減したという調査結果もあるのです。
ペットとの生活は飼い主への直接的な健康効果だけではなく、介護費である社会保障費への抑制効果も期待できると示しているため、今後もペット需要は増えると考えられています。
ペットは良いことだけではない!飼う上でのデメリット5つ
ペットを飼うとたくさんのメリットがあると考える方がいますが、大きなデメリットもあります。
以下大きなデメリットとなる5つを、飼い主にとって大きく影響する順番に紹介しますので、本当に迎えても良いかを見定める判断材料にしましょう。
デメリットを知っておけば、ペットを迎えた後に「これ以上面倒を見られない」と後悔せずにすみますので、ぜひ参考にしてくださいね。
- 飼育費用がかかる
- 旅行や出張などで長期留守にできない
- 鳴く(吠える)ペットは騒音トラブルになる可能性がある
- どんなペットでも適度な運動が必要
- 毛が抜ける動物はこまめな掃除が必要
飼育費用がかかる
ペットを飼うと毎日のエサ代だけでなく、光熱費や日用品、治療代などのさまざまな費用がかかります。
暑い日には冷房、寒い日には暖房を常につけておかなければいけません。
また、トリミングやワクチン接種なども必要となるため、種類によって最低でも年間以下の費用がかかると考えておきましょう。
犬 | 約30万円 |
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猫 | 約16万円 |
鳥類 | 約4万円 |
ウサギ | 約9万円 |
モルモット | 約6万円 |
さらに、ペットが体調を崩したときには動物病院への受診も必要です。
ペット保険に加入していれば費用は抑えられますが、加入していなければ突発的なケガや病気で万単位の金額がかかる場合もあります。
以上のようにペットにはかなりの費用がかかるため、経済的に安定していることも大切です。
旅行や出張などで長期間留守にできない
ペットは人間と同じように毎日のお世話がかかせないため、ペットだけを家に置いて長期間留守にはできません。
万が一、ペットだけを置いて長期間留守してしまうと、安全面だけでなくエサやトイレなどの生活面での問題も出てきます。
近年ではペットホテルも増え、利用しやすくなっていますが、知らない環境で緊張してしまい、ストレスで体調を崩してしまうケースも多く報告されています。
そのため、どうしても長期間留守にする場合は、リスクを考えて、予め預け先や面倒を見てくれる家族や友人を探しておくようにしてくださいね。
鳴く(吠える)ペットは騒音トラブルになる可能性がある
たとえペットがOKの物件に住んでいたとしても、近隣住民との騒音トラブルには注意しておきましょう。
鳴き声は意外と響いている可能性があります。家族がいる場合は、誰かが騒音に気が付きますが、一人暮らしでは外出中の鳴き声がわかりにくものです。
気がつかない間に近隣トラブルに発展してしまい、賃貸であれば退去命令が出されたり、一軒家でも近所から白い目で見られたりする可能性もあるのです。
トラブルを避けるためにも可能であれば、鳴き声が小さく臭いも少ない種類を選ぶようにしましょう。
どんなペットでも適度な運動が必要
適度な運動を聞くと「犬だけ」と考える方も多いですが、猫やハムスターなどにも運動は必要です。
犬であれば外に散歩に行けますが、猫やハムスターといった室内飼いが一般的な動物には、家の中に運動ができる場所を作らなければいけません。
運動不足やストレスが溜まってしまうと、体調不良や肥満にもつながってしまう恐れがあります。
運動量が多い動物にはそれだけ飼い主にも負担がかかりますので、自分がどれだけ対応ができるのか、または部屋に運動ができるスペースがあるのかを再度確認してくださいね。
毛が抜ける動物はこまめな掃除が必要
近年では一軒家でペットを飼っていたとしても、室内飼いが一般的であるため、毛が抜ける動物はこまめな掃除が必要です。
一緒に生活をしていれば、ソファーや布団、日々の洋服などのさまざまなところに抜け毛がついてしまうでしょう。
毎日となれば気にならなくなりますが、放置していればホコリが溜まりアレルギーの原因にもなるため、掃除をサボれなくなります。
抜け毛が気になる場合には、毛が抜けない種類のペットを選択するようにしてくださいね。
ペットを飼うために必要な飼い主の心構え
ペットを飼うためにはデメリットだけを把握するのではなく、飼い主としての心構えも必要です。
ペットは私たちと同じように生きているため、中途半端な気持ちで迎えてしまうと最悪の場合、死なせてしまう恐れもあります。
そのため、公益財団法人日本動物愛護協会では、飼う(命を預かる)前に以下の心構えを持つようにと訴えています。
飼い主に必要な10の条件
- 住宅がペットを飼える状況にあること
- ペットを迎えることに家族全員の合意があること
- 動物アレルギーの心配がないこと
- ペットの寿命まで(終生飼養)飼育する覚悟があること
- 世話をする体力と時間がさけること
- 高齢になったペットの介護をする心構えがあること
- 経済的負担を考慮すること
- 必要なしつけと周囲への配慮ができること
- 引っ越しや転勤の際にも継続飼養する覚悟があること
- 飼えなくなった場合の受け皿を考えておくこと
公益財団法人日本動物愛護協会(https://jspca.or.jp/)より引用
ペットと安心して暮らすために、以上のことを必ず念頭におき、解決をしてから迎えるようにしましょう。
ペットを飼う=あなたがそのペットの命を生涯預かることを意味します。最後まで責任を持って世話ができるようにしてくださいね。
単身でもおすすめペット【ベスト3】
家族に限らず、単身者にもおすすめのペット【ベスト3】を紹介していきます。ペットと一括りに言っても、種類はさまざまで迷ってしまう方も多いでしょう。
また、どんなにおすすめなペットでも合う合わないがあるため、自分に合った種類を選ぶことが何よりも大切です。
ぜひ以下のベスト3を確認して、自分に合ったペットを見つけてくださいね。
- 人に寄り添える【犬】
- 自由気ままでマイペースな【猫】
- 小さいけど人懐っこい【ハムスター】
人に寄り添える【犬】
犬の中でも広いスペースが必要ない小型犬がおすすめです。小型犬の中には毛が抜けにくい種類もいて、動物アレルギーがあっても飼っている方がいます。
大型犬は世話だけではなく、部屋の大きさを用意するのが大変ですが、小型犬であれば運動量も少なく賃貸でも問題なく飼えるでしょう。
また、犬は飼い主に対して深い愛着を示し、気持ちに寄り添ってくれます。記憶力もよく感情も豊かであるため、かけがえのない存在になるでしょう。
しかし、小型犬であっても騒がしい性格の子もいるため、鳴き声や生活音による近隣トラブルには十分に注意してくださいね。
価格 | 20万円~80万円 |
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月額のエサ代 | 2,000円~1万円 |
平均寿命 | 10年~13年 |
自由気ままでマイペースな【猫】
自由気ままな猫は、大きな声で鳴かないだけでなく散歩をさせる必要がありません。また、拘束を嫌がる傾向があり単独行動も好きなので、家を留守にする方でも楽に飼えます。
狭い家でもキャットタワーを設置すれば、運動やストレス発散ができるので問題ありません。しかし、壁や柱などに頻繁に爪とぎをするので、賃貸で飼う場合には注意が必要です。
好奇心旺盛で動くものに飛びつく習性もあるため、留守中にいたずらされたり、壁や床を傷つけられたりすることもあるので、長期間留守にするのはやめておきましょう。
単独が好きだとしてもペットホテルに預けたり、家族や友人などに世話をお願いしたりしてくださいね。
価格 | 10万円~40万円 |
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月額のエサ代 | 2,000円~6,000円 |
平均寿命 | 12年~18年 |
小さいけど人懐っこい【ハムスター】
小さいケージの中で生活をするハムスターは、手乗りサイズの小ささで非常に人懐っこく、初心者でも飼いやすい種類です。
一人暮らしで部屋が狭くてもケージのスペース分があれば問題なく、世話も餌やりや水替え・トイレ掃除だけなので、大きな手間はありません。
しかし、基本的には夜行性なので夜になると回し車の音が気になり、慣れるまで不眠に悩まされる可能性があります。
寿命も他の動物に比べて短く、ケージの外に出したときには壁や柱を噛んだり、隙間に入り込んで出てこなかったりもするので、注意してみてあげることが大切です。
価格 | 1,000円~4,000円 |
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月額のエサ代 | 1,000円~2,000円 |
平均寿命 | 2年~3年 |
まとめ【ペットの効果は癒しだけではない】
この記事では、ペットのメリット効果3つや飼う上でのデメリット5つと心構え、おすすめペットベスト3について紹介しました。
ペットには以下のとおり、多くのメリットとなる効果がたくさんあります。
身体的効果7つ |
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心理的効果5つ |
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社会的効果2つ |
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しかし、多くのメリットがあるものの以下デメリットもあるため、注意が必要です。
- 飼育費用がかかる
- 旅行や出張などで長期留守にできない
- 鳴く(吠える)ペットは騒音トラブルになる可能性がある
- どんなペットでも適度な運動が必要
- 毛が抜ける動物はこまめな掃除が必要
「ペットをただ飼いたいから」といった安易な気持ちで迎えてしまうと、飼育放棄につながり、死なせてしまうケースもあります。
十分な心構えを持ち、ペットを飼うのではなくパートナーを迎えると考えて、自分に合ったペットを見つけてくださいね。