「犬の甘噛みが治らなくて困ってます」「子犬の甘噛みはどうやってしつければいいの?」と頭を抱えてはいませんか?甘噛みが治らず噛まれ続けるのは大変ですよね。
この記事では、犬の甘噛みのしつけを紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
出典:https://pixabay.com/ja/photos/犬-ネリー-おもちゃ-かむ-167663/
犬の甘噛みとは
甘噛みとは、犬が人や他の犬、物に対して、本気ではなく加減して噛むことを言います。
犬が子供の頃に多く見られ、人の手や足、家具、スリッパなどに噛み付くようです。甘噛みの場合は攻撃の意図はなく、多くの場合は力加減をしています。
犬は本気で噛んでいなくても、噛まれた方は痛い場合もありますし、エスカレートしてどんどん噛む力が強くなる場合もあります。犬に慣れていない子供や他の人にとっては、我慢できないこともありますよね。
成犬になっても噛み癖が抜けない場合は、単なる癖だけとは言い切れず、何か不安や恐怖を抱えている可能性も考えられます。その場合は専門家に相談することをおすすめします。
犬の甘噛みはいつまで続くのか
子犬の甘噛みはいつまでにやめさせなければならないと決まっているものではありません。
子犬の甘噛みのほとんどは一時的で、特別なしつけをしなくても成長とともに甘噛みをしなくなるケースが大半なのです。
生後3~4カ月頃から甘噛みが始まり、長い場合は1~2年程続く可能性があるといわれています。この行為には個体差があるため、「いつまで」という期間は、明確には定められていません。
適切な許容範囲を決めることが大切ですが、いつまで続くか明確な基準もないので、見極めることは難しいです。そのため、いつまでも噛み癖が治らない場合は、専門家に相談することをお勧めします。
犬が甘噛みをする理由
犬が甘噛みをする理由はいくつか考えられます。特に生後7〜8ヶ月までの子犬は噛みつき欲求が強いうえ、歯の生え替わり時期が重なるため、しつこく甘噛みをしたがります。
習性によるもの
子犬の甘噛みは、人の赤ちゃんが泣くのと同じように、本能や習性によるものです。この本能や習性による甘噛みには2種類あります。
ひとつは何かに噛みつき、かじり倒したいという欲求によるものです。アゴの筋肉を鍛えたり、脳に刺激を与えて成長させたりする効果があります。
もうひとつは動くものを追いかけて噛みつきたいという気持ちからくるものです。これらを無理にやめさせることはできませんが、本能だからとなんでも自由に噛ませるのもよくありませんね。
甘えている、遊びたがっている
遊んで欲しいという欲求や飼い主さんに甘える心理、構って欲しいという気持ちの表現として甘噛みをしている場合があります。
歯の生え替わりタイミングでむず痒い
乳歯が永久歯に生えかわるタイミングでは歯の付け根などがむず痒くなったり、口の中に違和感があるため、人の手や家具など手近なものを噛んでしまうことがあります。
犬の甘噛みのしつけの心構え
犬が甘噛みをする理由をお伝えしましたが、しつけをする際はストレスを作らないことが大切です。そのため、以下の二点を気にかけると甘噛みのしつけが順調に行きますよ。
- ストレスを発散させる
- 甘噛みに対して強く怒らない
ストレスを発散させる
子犬の時は本能的に甘噛みをしてしまいます。そのため、他のことに注意を向けさせると甘噛みをすることが減りますね。
犬と遊んであげたり、おもちゃを使って注意を甘噛みから遠ざけるようにすることをお勧めします。
犬にとって楽しいことがあると、甘噛みを忘れて遊ぶことに夢中になりますよね。そのため甘噛みをする頻度が減り、自然と甘噛みを治すことができます。
甘噛みに対して強く怒らない
子犬の時は本能的に甘噛みをしてしまいます。そのため、強く怒っても治ることはありません。
甘噛みをしたとしても、注意をせず甘噛みをしないように対策することが大切ですね。甘噛みをされたら、すぐに手を引いたり、おもちゃで気を引かせるように工夫することをおすすめします。
1.犬の甘噛みのしつけ:噛めない環境を作る
犬は学習能力が高く、経験から学習して行動が強化されていきます。そのため、甘噛みをできるだけ経験させないことが大切です。予防対策のポイントとして2つ紹介します。
- 噛みつき防止スプレーを利用する
- 興味の対象が愛犬の目に入らないようにする
噛みつき防止スプレーを利用する
手の甲やスリッパ、家具などに噛みつき防止スプレーを吹きつけます。噛みつき防止スプレーには苦い成分が含まれているため、味を嫌がって噛まなくなっていきますよ。
犬用の噛みつき防止スプレーは天然成分のみを使っています犬の健康には害はありません。また、苦味成分は未熟なリンゴの苦味成分を抽出したものですので、安心して使うことができますね。
興味の対象が愛犬の目に入らないようにする
ひらひら揺れるタオルなどの愛犬がつい噛みたくなりそうなものや、すでによく噛まれているものは遠ざけておきましょう。
愛犬がいつも噛みついてしまうお気に入りのスリッパやクッションなどは、他のものに変えることで噛まなくなることがありますよ。
2.犬の甘噛みのしつけ:散歩をしよう
何かを噛みたい欲求が強い子犬の時期は、散歩を通じてエネルギーをたくさん発散させるようにしましょう。エネルギーを発散させると、噛みグセも軽減できますよ。
天候の悪い日を除いて、子犬の時期は散歩の時間を毎日長めにとるのがよいでしょう。帰宅後に犬が疲れて寝てしまうくらいの散歩量をがちょうど良いです。
ただし散歩デビューしてから間もない子犬に対しては、無理せず室内で遊んでエネルギーを発散させてあげましょうね。犬の体力に見合った散歩量を考えてあげましょう。
3.犬の甘噛みのしつけ:自発的なおすわりを覚えさせよう
噛めばかまってもらえると思っている犬に対しては、自発的なオスワリを促すことも効果的です。
飼い主さんのそばで犬が自然にオスワリをしたら、すぐにおやつやおもちゃを与えて、褒めてあげましょう。
これを繰り返すうちに、犬が「おすわりをしたらかまってもらえる」と認識して、相手をしてもらうために甘噛みをすることが減ります。
飼い主さんに構ってもらうにはどうしてら良いのかを、愛犬に教えてあげるつもりでしつけをしてあげましょう。
4.犬の甘噛みのしつけ:グッズやおもちゃを活用しよう
子犬の噛みたいという欲求は、おもちゃを利用して発散させてあげましょう。
飼い主と一緒に遊ぶおもちゃは、人の手に子犬の歯が当たらないように、ロープなど噛む部分と持つ部分が離れているおもちゃを使って引っ張り合うような遊びがおすすめです。
ロープなどを子犬に与えたままにしてしまうと破壊して飲み込んでしまう危険性があります。そのため、飼い主が一緒に遊ぶときだけ使用するようにし、遊び終わったら必ず片づけるように心がけましょう。
ロープだけでなく、犬のおもちゃには木やゴムでできたものなどたくさん種類があります。犬の好みに合わせながら、適切なおもちゃや遊び方で遊んであげるようにしてください。
犬の甘噛みをしつける際の注意点
飼い主さんが間違ったしつけをしてしまったために、甘噛みが頑固な噛み癖に変わってしまうことがあります。やってはいけないしつけとして以下の2つを紹介します。
- 大声を出したり叫んだりする
- 甘噛みを許す
大声を出したり叫んだりする
甘噛みをしてくる犬に対して、大声を出したり叫んだり、叱ったりして注意を引くのはやめましょう。最初は効き目があったとしても、続けていくうちに犬が慣れてしまい効果が薄くなってしまいます。
犬が噛んできたらすぐに手を引っ込めてたり、おもちゃで注意をそらしたりすることをお勧めします。
甘噛みを許す
人間の手に対して甘噛みをすることがあります。しかし、それを許しているとエスカレートしてけがを負うことになってしまいます。
子犬の前で手をひらひらさせたり、獲物のような動きをしてじゃれさせるのは、子犬が手をおもちゃだと勘違いするので、絶対にやめましょう。
まとめ
犬が甘噛みをするのは、犬の習性によるものや歯の生え変わり時期でむず痒いという理由が挙げられます。
甘噛みの頻度を減らしたり、甘噛みの原因となるストレスを発散させるために、以下のようなしつけをすることをお勧めします。
- 噛めない環境を作る
- 散歩をさせる
- 自発的なおすわりを覚えさせる
- グッズやおもちゃを活用する
甘噛みのしつけをする際に注意することがあります。やってはいけないしつけは以下の通りです。
- 大声を出したり叫んだりする
- 甘噛みを許す
甘噛みは一時的であり、成長とともに直ります。しかし、噛み癖をつけることはよくないため、正しいしつけで直してあげましょう。