「インターネット接続の説明の時にルーターやモデムという言葉をよく耳にするけど、正直違いが分らない…」そんな方のために、今回の記事ではそれぞれの役割と、違いについて解説していきます。
また、「ルーター」や「モデム」だけでなく、関連知識として「ONU」や「ホームゲートウェイ」についても解説します。
最後には「ルーター」と「モデム」の入手方法についてもまとめてありますので、ぜひ最後まで読んでください。
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モデムとは?ルーターとの違いを確認するまえに役割を知ろう!
モデムとは、ネット回線のアナログ信号と、パソコンやスマホが理解できるデジタル信号を相互に変換するための装置です。
ここで言うネット回線とは、電話回線やケーブルテレビの回線のことを差します。設置場所としては、壁から出ているネット回線にケーブルで直接接続されています。
2000年代前半では電話回線を利用するADSL回線が普及し、モデムが使用されていましたが、現在主流になっている光回線では、「ONU」という機器がモデムの役割を果たしています。次章で詳しく解説します。
モデムとONUの違いは?
ONUとは日本語で光回線終端装置と呼ばれ、Optical Network Unitの頭文字を取った略称です。
ONUの役割としては、光回線からの光信号をデジタル信号に変換します。
光回線からの信号をパソコンやスマホで認識できるデジタル信号に変換するということでは、モデムと同じような役割ですが、ONUとモデムは別物です。
- 使っている回線が光回線→ONUが必要
- 使っている回線がADSLやCATV→モデムが必要
ルーターとは?
今まで紹介した「モデム」と「ONU」に対して、ルーターは全く別の役割を持った機器になります。
モデム、ONUは信号の変換装置でしたが、ルーターは複数の機器をインターネットやLANにつなげるための機器になります。
複数の機器をつないだ際に、「データ転送でどのルート(道)を通すか」を決める役割を持つので、ルーターと呼ばれています。なので、複数の機器を繋がずに、単体でネットを利用する場合は、ルーターは不要です。
他にも、無線LANルーターの場合には、不正に電波を利用されないためのセキュリティの役割もあります。
Wi-Fi(無線LAN)ルーターとは?
ルーターについては前章で解説しましたが、Wi-FiルーターのWi-Fiとはどういう意味でしょうか?
Wi-Fiとは、パソコン等の通信機器同士を無線LANで接続して通信する方式のことをいいます。自宅で使用する場合は、今ではほとんどが有線LANでは無く、Wi-Fi機能を使った無線LANが主流でしょう。
このWi-Fiルーターを使えば、Wi-Fiにつないだ機器同士の通信と、インターネットへの接続が無線でできるようになります。
今はIoT化が進んでいるので、パソコンやスマートフォンはもちろん、テレビやプリンター、ゲーム機器などもWi-Fiに接続して、通信及びインターネットを利用することができます。
モデムとルーターの違いがわからなくなる原因「一体型」とは?
モデムやルーターの違いが分かりにくくなっている原因の一つに、「一体型」の機器や「ホームゲートウェイ」のような存在が考えられます。
どういうことかと言うと、モデムやルーターの機能が一つになった、「モデム内蔵無線LANルーター」や、「ルーター機能付きモデム」などの「一体型」の機器が普及しています。
また、「ホームゲートウェイ」といった、光回線のインターネットサービスで使う機器で、「ひかり電話対応ルーター」というものもあります。
特にこのホームゲートウェイには、「ひかり電話」、「モデム(ONU)」、「ルーター」、「Wi-Fi」が一体になっている機種もある為、本来の役割の区別が出来ず、混乱しがちです。
モデムとルーターの違いまとめ【役割編】
ここまでで、モデムとルーターそれぞれについて説明してきました。この章では役割の違いについてまとめていきます。
- 電話回線やケーブルテレビ回線のアナログ信号と、パソコンやスマホのデジタル信号を変換する
- 一台のみ機器をつないでインターネットに接続できる
- 複数の機器をインターネットやLANに接続する
- データ転送の際に、最適なルートを探し出す
- 不正アクセス、インターネットのただ乗りを防ぐための認証を行う
簡単にまとめると、モデムはアナログ信号とデジタル信号を相互変換するもの、ルーターはインターネットにつなぐ認証を掛け、通信経路を振り分ける機器になります。
モデムとルーターの違いまとめ【見た目編】
前章では役割の違いについて解説しました。この章では、モデムとルーターの見た目の違いについてまとめていきます。以下がモデムとルーターそれぞれの見た目の特徴になります。
モデムの見た目の特徴
モデムは電話回線や光回線を利用して、アナログ信号とデジタル信号を変換しているので、モジュラージャックまたは光コンセントのコネクタがあります。
また、接続されている状態だと、電話回線または光回線につながれている機器が、モデムになります。
ルーターの見た目の特徴
ルーターはインターネットへ接続するための通信方式であるPPPoEというユーザー認証を設定します。その認証が通っていることを確認するために「PPPoE(または単にPPP)ランプ」があります。
あと、ルーターは各端末を接続するためのLANポートが複数ついていることも特徴です。
以上がモデムとルーターの見た目の特徴です。これを覚えておけば、見た目だけでもモデムかルーターかを判断することができます。
モデム・ONUの入手方法
モデム・ONUの入手方法は、契約した回線事業者からレンタルするのが一般的です。
モデムのレンタルは有料で月額500円程度が一般的です。ONUは基本的に無料でレンタルできます。
ただし、ONUにもルーター機能やWi-Fi機能が搭載されている場合は、専用プランの契約か別途料金が必要になるのが一般的です。
モデムを買取で使用する方法もありますが、古くなって故障したときに交換してもらえるメリットを考えると、迷ったときはレンタルを選択した方がよいでしょう。
ルーターの入手方法
ルーターの入手方法としては、以下の三種類が考えられます。順番に解説していきます。
- プロバイダーからレンタル
- 契約した回線業者からレンタル
- 市販品を購入
プロバイダーからレンタル
契約したプロバイダーからルーターをレンタルすることができます。プロバイダーを解約する時には、ルーターも返却しなければならないので、丁寧に扱いましょう。
契約した回線業者からレンタル
契約した回線業者からルーターをレンタルすることができます。大手携帯キャリアのスマホを使っている場合、同じ会社の回線を契約すると、ルーターのレンタルやWi-Fiの利用でお得なプランが多いのが特徴です。
市販品を購入
より高性能なものが欲しい場合や機能にこだわりがあるのなら、市販品のルーターを購入しましょう。
市販品のルーターを購入する際の選定方法や、注意点についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
以上の3つがルーターを入手する方法になります。特にこだわりが無いのであれば、契約した回線業者から、ONUとルーターの一体型をレンタルすることが、簡単で失敗もないのでおすすめです。
モデムとルーターは役割が違います!
今回は、モデムとルーターのそれぞれの役割の違いと、入手方法について紹介しました。
これで、モデムとルーターの役割や見た目の違いについて、ご理解いただけたかと思います。
それぞれの機器の役割を覚えておけば、インターネットが繋がりにくいなどのトラブルが起きた時にも役に立つと思います。
ご自宅でインターネットの環境を構築する際は、本記事の内容を参考にしていただければ幸いです。