「ラスボラヘテロモルファを飼ってみたい」と思っているけれども、熱帯魚を飼育するのがはじめての人にとっては飼い方がわからず、自分でも飼うことができるのか不安ですよね。
でもご安心ください。ラスボラヘテロモルファは熱帯魚飼育の初心者でも簡単に飼育することができ、これから熱帯魚の飼育をはじめてみたいという人には特におすすめの魚となっています。
この記事では初心者にも飼いやすいとされているそのラスボラヘテロモルファの飼い方について、餌や水質など飼育に必要な情報をまとめています。これを読めばきっとその不安も解消されると思います。
また、アクアリウムづくりでもとても人気のある魚でアクアリウムをはじめたいという人にもおすすめの魚です。あなたもオレンジ色の美しい体色を持つラスボラヘテロモルファを飼って癒されてみましょう。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4775361)
ラスボラヘテロモルファはどんな魚?
ラスボラヘテロモルファは東南アジアに生息する小型のコイの仲間で、熱帯魚飼育初心者におすすめの熱帯魚です。
全体的に光沢のあるオレンジ色の体をしていて、背びれ付近から尾びれにかけての黒色の三角形の模様が特徴的です。
簡単な設備と準備でも十分に飼育することは可能ですが、本来の環境に近づてあげることで色彩が濃くなりより美しい姿となっていきます。
ラスボラヘテロモルファの一般的な寿命は約2年から3年です。個体や飼育する環境によるところも大きいですが、5年以上生きることもあります。
重要!ラスボラヘテロモルファを飼う前に
熱帯魚を飼うことを決めたら、魚を迎える前に飼育グッズを準備しましょう。
熱帯魚を飼育する前の段階ですが、この準備は熱帯魚飼育を成功させるために最も重要なポイントであるといえるかもしれません。
水槽をセットして、ろ過フィルターを動かして魚が住みやすい環境を整えるまでにはおよそ1週間がかかります。魚を買うのは、水槽をセットしてから1週間後にしましょう。
熱帯魚飼育をこれから始めようと考えている人は十分に準備をしてから始められるようにしていきましょう。
飼育の前に何を準備すればいいの?
(画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/22657183)
熱帯魚を飼育することを決めたら何を準備すればいいのでしょうか。
熱帯魚を飼育するうえでこれだけは準備しておきたいというアイテムをお話していきます。
- 水槽
- フィルター
- 底砂
水槽
水槽のサイズは30cm、45cm、60cm、90cmのものが一般的です。
ラスボラヘテロモルファの体長は最大でも4cm前後であるので、水槽のサイズは30cmのものでも十分に飼育する事が可能です。
しかし、30cmサイズの水槽では水温や水質が不安定になりやすいため、小まめなメンテナンスが必要となります。60cmサイズの水槽であれば管理はより楽となるでしょう。
30cmサイズの水槽であれば目安として最大10匹、個体数を多くしたいときや他種の魚と混泳させるというときには、それに合わせて水槽のサイズも大きいものを使うようにしましょう。
フィルター
フィルター(ろ過装置)は水槽内の水を循環させながらキレイにするための装置です。
ラスボラヘテロモルファはそれほど水を汚す魚ではありませんので、30cmサイズの水槽で数匹程度を飼育するというのであれば外掛け式フィルターや投げ込み式フィルターの使用でも全く問題はありません。
ただし個体数を多くしたり、他種の魚と混泳させるために45cmサイズ以上の水槽を使用する場合には、外掛け式フィルターではろ過能力が追いつかなくなってしまう可能性が高くなります。
その場合には、上部式フィルターや外部式フィルターを用意してあげることが良いでしょう。
底砂
ラスボラヘテロモルファを飼育するときには底砂は必ずしも必要ではありません。水槽の中に底砂を入れないベアタンクでも十分に飼育することが可能です。
しかし、同時に水草を飼育するのであれば底砂は必要になります。水草を育てるときには栄養価の高いソイルを利用できれば良いでしょう。
ここも重要!ラスボラヘテロモルファを買ったら
ラスボラヘテロモルファを買って、水槽に迎える準備ができたら忘れてはいけない大事なことがあります。
それは水作りと水合わせです。ここでは、この2つに関してお話していきます。
熱帯魚飼育において水はとても大事なもので飼育の基本となることですので、しっかりと理解して実践できるようにしていきましょう。
水作り~カルキを必ず抜くこと~
水作りは熱帯魚を飼育するうえで特に大切なポイントであり、初心者が失敗しやすいところでもあります。
水槽の水には水道水をそのまま使うことはできません。日本の水道水には雑菌処理のためカルキが含まれているからです。
これはあなたもどこかで耳にしたことがあるでしょうし、「知っているよ」と思うことかもしれませんが、大事なことですのでもう一度理解しておきましょう。
カルキを抜く最も簡単な方法としては汲み置きで、水道水で汲んだ水を1日程度太陽の光が当たるように置いておけばカルキを抜くことができます。専用中和剤などを利用してカルキを抜く方法もあります。
水合わせ~魚を水槽に移すときには~
買ってきた熱帯魚を水槽に移す際には水合わせという作業を必ず行いましょう。熱帯魚は水質の変化に弱いので急に違う水の中に移してはいけません。必ず少しずつ慣らしながら水槽に移すようにしてください。
水合わせの具体的な方法についてお話していきます。やり方はとても簡単で、熱帯魚の入っている袋をセットされた移したい水槽の中に水が入らないようにそのまま入れて、約30分ほどおいて水温を合わせます。
水温を合わせたら、袋の水を少し捨てて、捨てた分だけ水槽の水をその袋に入れて約10分ほどおいて水質を合わせていきます。この作業は少なくとも3回は繰り返し行うようにして水質を合わせるようにします。
これらの作業が完了すれば、いよいよ熱帯魚を水槽へ移していきましょう。移す際にも袋の水は水槽へ入れないようにして熱帯魚を網などですくうなどして水槽へ移すようにしたほうがいいでしょう。
ラスボラヘテロモルファの飼育 理想の水温は?
ラスボラヘテロモルファにとって最適な水温は25℃前後になります。この水温は他の熱帯魚を飼育するうえでも平均的な水温となっています。
ラスボラヘテロモルファは比較的水温の変化に強い熱帯魚ではありますが、夏や冬の寒暖が厳しい時期には耐えることができませんので、できる限り水温を変化させないようにする必要があります。
夏はクーラーや冷却ファンを、冬はヒーターを用意して水温を調節できるようにしましょう。
ラスボラヘテロモルファの飼育 理想の水質は?
水質に関しても適応力が高い熱帯魚になりますので、水質調整剤等は必要なく、飼育用の水を用意する際にカルキ抜きだけをすれば十分に飼育する事が可能です。
ラスボラヘテロモルファにとっての理想的なpHは、pH5.5までの弱酸性になります。理想としては弱酸性の軟水が良いのですが、中性でも飼育には問題ありませんので、特別注意をする必要はありません。
ただし、弱酸性下では発色が良くなることが知られていて、最適なphを維持できていると綺麗な体色を見せてくれるようになります。
ラスボラヘテロモルファの飼育 餌は何を与える?
餌に関しても、基本的に何でも食べるので難しいことはありません。人工飼料を中心に与えると良いでしょう。
人工飼料は小型魚用に配合された、粒が小さいものを選び、与え方は1日に2回、1~2分に食べきれる量を与えると良いでしょう。
餌の食べ残しは水質を悪化させてしまいます。食べきれる量だけを与え、食べ残しも可能な限り取り除くことで水換えの頻度を低くできます。
また、冷凍赤虫やイトメなどの生餌も喜んで食べます。栄養素が豊富な生餌を与える事で発色が良くなります。生餌は水を汚しやすいので、たまに与えてあげるようにするのが良いでしょう。
ラスボラヘテロモルファの飼育 他種の魚との混泳について
(画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4775364)
ラスボラヘテロモルファは非常に温和な魚として知られています。
また、泳ぎも静かで他の魚にストレスを与えることもないので、基本的に同種異種を問わず混泳させることが可能です。
ただしエンゼルフィッシュやベタなど体が大きい魚食性を持つ魚には、それらの魚の捕食対象となって捕食されてしまうことがあるので、混泳させることはできません。
また、ラスボラヘテロモルファは弱酸性の水質を好むことから水草との相性も良く、水草水槽のアクアリウムをつくりたいという人にはおすすめの魚です。
ラスボラヘテロモルファ 繁殖はできるの?
ラスボラヘテロモルファは水槽飼育下での繁殖は非常に難しい種類の魚です。
ラスボラヘテロモルファは繁殖期になると、オスは一段と鮮やかさを増してさらに綺麗になり、メスは抱卵のためお腹がふっくらします。
卵をばら撒く様に産む他の熱帯魚と違って、ラスボラヘテロモルファは水草の葉の裏側に卵を産みつけます。
一般的な水槽飼育による繁殖も可能ではありますが、繁殖の成功は非常に少ないものとなっています。熱帯魚を飼って自分の手で繁殖をさせてみたいという人には他の熱帯魚のほうがいいかもしれません。
まとめ ラスボラヘテロモルファを飼うなら
ラスボラヘテロモルファは大人しい性格で、水質への適応力も高く丈夫な魚です。餌も選ばず何でも食べてくれます。
ラスボラヘテロモルファの飼育には、もちろん水槽など必要なアイテムを買いそろえる必要はありますが、最低限のものでも十分に飼育することが可能です。
ラスボラヘテロモルファの飼育難易度は低く、初心者向けの熱帯魚であるといえるでしょう。
熱帯魚飼育をはじまるならまずはラスボラヘテロモルファから!熱帯魚飼育をこれからはじめたいという人にとってとてもおすすめの魚です。