「転職にかかる費用がどれぐらいか見通しが立たないことが不安で、本格的に活動に乗り出せない・・・」と悩んでいませんか?
転職活動の途中でお金が尽きてしまうことがあれば、活動がストップしてしまい、目指したい道が閉ざされてしまいますよね。
今回は、転職活動にどれぐらいの費用がかかるのかについて項目別に紹介し、あなたが転職活動のための費用を具体的にいくら用意すれば良いのか見通しが立つよう、分かりやすく解説します。
この記事を読めば、転職活動のために準備するべき費用と項目が分かり、費用面がはっきりしないという不安がなくなります。ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4191086
実際に転職活動にかかった費用の合計金額は?
大手転職サービスのリクナビによる「転職活動にどれだけの費用がかかったのか」が集計されたデータによると、交通費、服装費など合計額について、全体の約7割が10万円未満だったそうです。(参考URL:https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/11906/)
このデータだけを見ると、「思ったより転職に必要な費用ってかからないのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし実際はこれ以外にも隠れた費用が存在するのです。
以降の章では、それらの隠れた費用について解説をしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
転職に必要な費用① 交通費
まず、最も基本的な費用は交通費です。ハローワークに行く、転職希望先の面接へ行く、必要な書類を店舗で購入する、などの移動にかかる費用です。
公共交通機関が発達している都会ならば電車やバスやタクシー、地方であれば車による移動が必要なこともあるでしょう。
また、会社によっては駐車場が使えない場合もあるので、近くのコインパーキングに駐車しなければならないこともあるかもしれません。
基本的に、あなたの居住地から転職希望先が遠ければ遠いほどかかる交通費が増します。交通費の目安として、居住地から希望地までの電車賃や、距離から見積もったガソリン代を押さえておけばよいでしょう。
転職に必要な費用② 服装費
会社を訪問する面接では、基本的にはスーツが必要となります。「自由な服装でお越しください」と言われても、普段着で行くことはふさわしくありません。
現在の職種によってはスーツをしばらく着ていない方もいると思います。そんな時に、若かりし頃のリクルートスーツを使用するのはやめておいた方がいいです。
古いスーツは痛みや型崩れが発生している可能性や、長い間タンスの奥で保管していたことで匂いも付いていることがあるため、そのまま使っては面接の第一印象も良くないものになってしまいます。
仕立て直すか、いっそのこと最新のものを購入するかを検討してみて、それに必要な費用を押さえておきましょう。
転職に必要な費用③ 就職するまでの生活費
仕事を辞めてから転職活動を開始する場合は、新しい仕事に就くまでの間、収入が無くなってしまいます。それに備えるために、当面の生活費を備えておきましょう。
ここで必要な生活費とは、住居費、食費、光熱費、通信費、保険費など、あなたがひと月の生活にかかる総費用です。人によっては、サブスク費用や習い事の費用もこれにあたりますので計算に入れましょう。
月の生活費を把握しておくことは、「転職先の給与が今の職場よりも低い場合にもその給与でも生活していけるか」や、「給与から毎月いくら貯金ができるか」などを確認するためにも大切です。
この機会に、あなた自身の月の生活費を計算して把握しておきましょう!
転職に必要な費用④ 書籍、履歴書、郵便にかかる費用
転職活動の対策と転職先の業務を把握しておくための書籍や履歴書、転職希望先に書類を送るための郵便代も、必要な費用です。
転職のために必要な知識や業界の情報は、あって困るものではありません。そのため、情報のインプットのための費用は惜しまない方が良いです。
また、郵送にかかる費用も意外とかかります。なぜなら、転職希望先に送る書類は紛失や送信状況を確認するため、基本的に書留で送ることが一般的だからです。
一般的な郵便料金84円にプラスして、書留代金は1通につき最低で320円、速達も追加すれば、さらに+260円かかります。そのため、履歴書1通につき500円以上は見積もっておいた方が良いです。
転職に必要な費用⑤ パソコン、機材、通信費用
コロナウイルスの流行によって、最近の転職活動にもリモートの風潮が見られます。面接会場に行かずに自宅に居ながら面接や説明会に参加できるのは便利ですが、そのためには機材が必要になります。
また、会社によっては必要書類の電子データでの提出が求められる場合もあるので、カメラ付きのパソコンはもちろんのこと、インターネットができる環境の用意は必要になるでしょう。
もちろん、スマホでも対応できる場合もありますが、通信が途切れるトラブルや、スマホの画面が小さいことによって画面越しの情報が十分に得られず、ライバルと差がつく可能性があります。
リモート面接や説明会に備えて、せめてカメラ付きのノートパソコンは準備しておくことをおススメします。パソコンは、安いものだと7万円ほどで購入可能です。
転職に必要な費用⑥ 資格の受験費用
希望する転職先への転職を少しでも有利にするために、事前に関連する資格を取得しておくことはとても有効です。
例えば外資系ならTOEIC、金融系ならファイナンシャルプランナー(FP)検定、不動産なら宅地建物取引士などの資格がそれにあたりますが、資格の取得には受験費用や勉強のための書籍費用がかかります。
資格によって受験費用や参考文献の費用が異なるので、あなたの転職先で有利になる資格について確認しておき、受験費用や合格のための勉強にかかった費用を確認しておくと良いです。
転職に必要な費用⑦ 引っ越し費用
もし、晴れて転職先が決まったとして、その場所が現在の居住地から通勤できない距離だった場合は引っ越しが発生しますので、引っ越しにかかる費用も念頭に入れておきましょう。
せっかく転職先が決まったのに引っ越し費用が確保できないとなると、最悪の場合は転職を断念せざるを得ないことや、通勤に苦労する可能性があります。
そのため、現在の居住地の引き払いにかかる費用や引っ越し費用、希望する転職先周辺のアパートの入居費用を押さえておくとよいでしょう。
転職するために必要な費用をシミュレーション!
以上、転職に必要な費用として7つの項目について解説しました。ここからあなたの転職に必要な費用を計算するためには、各項目からあなたに必要な項目を選んで、それぞれの項目について計算してみてください。
いくつかモデルケースを用意しましたので、あなたの転職費用計算の参考にしてみてください。
ケース① 都内で転職活動する場合
現在の業種 | 都内のシステムエンジニア |
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転職希望先 | 都内にある同業の別会社。今よりも給与がいいところに就職したい |
転職活動予定 | 3か月 10社 |
①交通費 | 都内移動の電車賃とタクシー代のみ |
②服装費 | スーツは普段着のため必要なし |
③就職するまでの生活費 | 生活費は月14万円 14万円×3か月=520,000円 |
④書籍、履歴書、郵便にかかる費用 | 履歴書、資格、面接対策の書籍代:10,000円 郵便費用:500円×10社=5,000円 |
⑤パソコン、機材、通信費用 | パソコン、通信環境は自宅に完備している |
⑥資格の受験費用 | オラクルマスター ブロンズ 受験費用:44,520円 |
⑦引っ越し費用 | 現在の居住地から通える距離の会社に転職希望。 |
合計 | ③+④+⑥=579,520円 |
ケース② 地方で転職活動をする場合
現在の業種 | 地方の製造会社 |
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転職希望先 | 他業種の製造業 |
転職活動予定期間 | 3か月 10社 |
①交通費 | 自動車のガソリン費(主要都市までは往復70km) 面接の際の駐車料金:600円×10社=6,000円 |
②服装費 | 長く私服通勤だったため、スーツが必要 スーツ代:50,000円 |
③就職するまでの生活費 | 実家暮らしで、家には月5万円入れている。 5万円×3か月=150,000円 |
④書籍、履歴書、郵便にかかる費用 | 履歴書、資格、面接対策の書籍代:10,000円 郵便費用:500円×10社=5,000円 |
⑤パソコン、機材、通信費用 | パソコンなし 70,000円 |
⑥資格の受験費用 | 衛生管理責任者第1種 受験費用:6,800円 |
⑦引っ越し費用 | 自宅から通勤予定 |
合計 | ②+③+④+⑤+⑥=336,000円 |
ケース③ 地方から都会へ転職活動をする場合
現在の業種 | 地方の会社 |
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転職希望先 | 都会の外資企業 |
転職活動予定期間 | 3か月 10社 |
①交通費 | 地方↔都会の交通費 新幹線 往復40,000円×10社=400,000円 高額であれば、都内でマンスリーマンションを契約するのも一案 |
②服装費 | 長く私服通勤だったため、スーツが必要 スーツ代:50,000円 |
③就職するまでの生活費 | 実家暮らしで、家には月5万円入れている。 5万円×3か月=150,000円 |
④書籍、履歴書、郵便にかかる費用 | 履歴書、資格、面接対策の書籍代:10,000円 郵便費用:500円×10社=5,000円 |
⑤パソコン、機材、通信費用 | パソコンなし 70,000円 |
⑥資格の受験費用 | TOEIC 受験費用:7,810円 |
⑦引っ越し費用 | 賃貸契約の初期費用:500,000円 引っ越し費用:100,000円 家具、家電の購入費用:250,000円 |
合計 | ①+②+③+④+⑤+⑥+⑦=1,542,810円 |
貯金がない場合の転職費用を抑える方法
転職に必要な費用をシミュレーションした結果、「お金が用意できないかもしれない・・・」と思った方は、以下の方法を検討してみてください。
- 移転費の支給を受ける
- 失業保険による給付を受ける
- 本の入手はメルカリなどのオークションを活用する
失業保険による給付を受ける
転職活動のために退職した場合は、「失業手当」を受給することができます。受給のためにはハローワークで手続きを行う必要があり、受給できる期間は、前職の勤続年数や年齢で異なります。
基本手当日額 = 賃金日額(退職前6カ月の賃金合計÷180) × 給付率(50~80%)
ただし、転職活動のための退職は自己都合退職に該当し、この場合は申請から支給までに最低約3か月はかかるので注意しましょう。
移転費の支給を受ける
失業手当を受給している人は、就職が決まった際に引っ越しが伴う場合、「移転費」が受給できる場合があります。
ただし、受給の為には転職先の会社から引っ越しの指示があった場合や、通勤時間が往復4時間以上かかることなどが挙げられます。
他にも、ハローワークや特定地方公共団体から紹介された会社に就職することが条件として挙げられています。そのため、転職サイトを介して再就職した場合は条件を満たさないので注意が必要です。(参考:
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000190036.pdf)
本の入手はメルカリなどのオークションを活用する
知識や情報を得るための本はメルカリやヤフオクなどを活用することで、安く手に入る場合があります。
人気の本はたくさんの人が購入しますが、その分読み終わった人も多く、中古にも流れやすいというわけです。
ただし、あまりにも専門的な業界の本は中古に出回らない場合もあるため、ぱっと探して見つからない時は、すぐに新品の入手に切り替えて時間を無駄遣いしないようにしましょう。
転職活動の費用は、計画的に準備しよう!
転職活動には、想像する以上にお金がかかる可能性があることが分かったのではないでしょうか?
しかし、その分しっかりと備えておけば、予想外の出費や活動の長期化によって道半ばで転職活動を辞めざるを得ない状況を防ぐことができます。
転職活動はあなたの人生を左右する重要な選択ですので、始める前に不安はしっかりと取り除いておきましょう。
この記事が転職活動における費用面の不安を無くすことに役立ち、あなたが転職活動に集中できるようになることを願っております!