子犬を飼うことになってもしつけの経験がないと、いつからどうやってしつけをすればいいのか分かりませんよね。
しつけができていないと人に迷惑をかける原因となり、せっかくの愛犬との散歩やお出かけも心から楽しめないことにもなります。
この記事では愛犬に必要なしつけと、その順番を分かりやすくまとめて紹介してみました。
愛犬との生活を充実させるために、ぜひ最後までこの記事を読んでみてくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e7%8a%ac-%e5%8f%af%e6%84%9b%e3%81%84-%e5%8b%95%e7%89%a9-%e3%83%9a%e3%83%83%e3%83%88-3071334/)
【犬のしつけはいつから?】迎えてすぐが大切
犬を飼うにあたって、まず気になることは「しつけはいつから始めればいいの?」という疑問です。かわいい子犬にしつけるのもかわいそうですし、かといって成犬になってからしつけるのも大変そうですよね。
結論から言いますと、犬を迎えてすぐにしつけを始めるのがベストです。具体的には、生後2〜3ヶ月後から始めるのがよいでしょう。
生後2〜3ヶ月ころの犬は、さまざまなことを柔軟に吸収できる貴重な時期です。この時期を過ぎると犬は少しずつ恐怖心を覚え、色々なことに慣れさせるのに苦労します。
かといって早すぎても犬の脳が未発達のため、しつけ自体を理解できません。なので生後2〜3ヶ月後からしつけを始めるのがベストなのです。
【犬のしつけはいつから?】迎える前の準備とは?
子犬を迎えるにあたって、準備をしておくことが3つあります。何事も「準備が勝負」ですので、ぜひ押さえておきましょう。
- 名前を決めておく
- 飼育環境を整えておく
- 家族間で統一ルールを決めておく
名前を決めておく
子犬を迎える日までに名前を決めておきましょう。そして家族全員が呼び方を統一しておくことがポイントです。
よくあるのが、子犬を迎えてから名前を決めようとして家族間で意見が合わないことです。結果として子犬に対して、それぞれ好き勝手な呼び方をしてしまいます。
いろいろな呼び方をされると子犬は、誰の名前を呼んでいるのか分からず混乱してしまい、自分の名前を認識するのが難しくなってしまいます。
当然そうなるとしつけも難しくなってしまうので、必ず迎える前までに子犬の名前を決めておきましょう。
飼育環境を整えておく
子犬はしつけ前ですと、やっていいことと悪いことの分別がつきません。電気コードを噛みちぎったり、食べられないものを誤食してしまったりして飼い主を困らせることもよくあります。
そんな困りごとを1つでも少なくするために、その原因となる要素をあらかじめ排除しておくことが大切です。
具体的な方法は、危険な場所に入れないようにゲートを設置、誤食の危険があるものを置かない、壊されては困る電気製品を手の届かない位置に移動などです。
それでも実際飼ってみないと気づけないものもありますが、飼う前になるべく準備をしておき、少しでも飼ってからバタつかないように備えておくと飼う側としても楽になります。
家族間で統一ルールを決めておく
子犬を飼うにあたって、事前に家族間でルールを統一しておくことは極めて大事です。
ここが統一されていないと、子犬は何が正しくて何が間違っているのかの判断ができず混乱してしまい、しつけを覚えるのに時間がかかる羽目になってしまいます。
なのであらかじめ、家族会議を開いてどこまでがOKで、どこからがNGなのかを明確に線引して意思統一をしましょう。
途中から家族ルールを変更するのはやめるべきです。突然のルール変更は犬にとってなかなか受け入れらないことです。なのでしっかりと家族で話し合い、変更のないルールづくりを心がけましょう。
【犬のしつけはいつから?】接し方のポイント
犬が好きでも今まで飼った経験がないと、どう子犬を迎えて接していけばよいのか不安になると思います。
ポイントは「叱るよりも褒めてあげる」ということです。褒める時は、以下の3つを意識しましょう。
- 明るい声を出す
- 優しく撫でる
- おやつをあげる
明るい声を出すには、声をワンテンポ上げて話しかけるイメージを持ちましょう。ワンテンポ声を上げることで、犬も褒めてもらっていると感じやすくなるので効果的です。
またルールだけでなく接し方も、家族全員が統一されていることが大事です。子犬を混乱させないように気をつけましょう。
【犬のしつけはいつから?】最初にすべきこと
いよいよ愛犬を我が家に迎えて新たな生活がスタート。ワクワクドキドキしながらも、愛犬をしっかりしつけようと飼い主が熱い気持ちになるタイミングでもあります。
でも、ここは一旦グッとこらえて愛犬の気持ちを考えてみましょう。愛犬にとっては、全く知らない生活が始まるということを忘れてはいけません。
右も左も分からず不安を抱える上に、生活環境の大きな変化は、愛犬に様々なストレスを与え体調を崩す原因にもなります。
なので、まずは新しい環境に慣れさせることがなにより大切です。愛犬が疲れて寝てしまったらそっと見守ってあげましょう。愛犬の寝顔を見つめる時間も大切ですよ。
【犬にすべきしつけ①】まずは自分の名前を覚えさせる
愛犬が新しい生活に慣れてきたら、あらかじめ決めておいた名前で早速呼んであげましょう。
何度も呼ぶことで、徐々に子犬が自分の名前だと認識するようになり、反応するようになってきます。
最初は少し反応しただけであっても褒めてあげましょう。そうすれば子犬は自分の名前に良いイメージを持つことができます。
くれぐれも名前を読んでも反応がないからといって、愛犬をしかるようなことをしてはいけません。とにかく自分の名前に対して良いイメージを植え付けることが何よりも大切です。
【犬にすべきしつけ②】アイコンタクト
しつけを始める時に大切になってくるのが「アイコンタクト」です。目と目を合わせることは人だけでなく犬であっても感情を伝える有効な手段です。
褒めてあげようとする気持ちや、やってはダメだと注意しようとする気持ちを伝えるのにアイコンタクトを使って伝えられると、しつけがとてもしやすくなります。
愛犬の名前を呼んでアイコンタクトができたら、とにかく褒めてあげましょう。そうすることで自分の名前だけでなく、アイコンタクトという行為にも良いイメージを持たせることができます。
愛犬と飼い主では視線の高さが全く違います。なのでアイコンタクトを取る時は、犬の目線と合わせることが大切です。
小さな愛犬と目線の高さをなるべく合わせるためには、飼い主がしゃがみ込んでアイコンタクトを取るなどといった工夫が必要になってきます。
【犬にすべきしつけ③】甘噛み禁止
犬の習性として「噛む」ことがあります。特に甘噛みは、身の回りのものをチェックするために噛むなどをして、成犬になる過程で必要な行動といえます。
子犬の頃は甘噛みを可愛く感じて許してしまいがちです。ですがそのまま許して成犬になると、噛む力も強くなり、結果として人やものを傷つけてしまうトラブルに発展する可能性があります。
そんなトラブルを起こさないためにも、甘噛みは必ず子犬のうちに矯正しましょう。愛犬が甘噛みをしてきたら「ダメ」と短い言葉で、いけない行動であることを繰り返し伝えることが大事です。
【犬にすべきしつけ④】トイレトレーニング
飼い主としては、愛犬にトイレも早く覚えてもらいたいところですよね。愛犬にトイレを覚えさせるには、犬の習性を利用すると良いでしょう。
犬は足場の柔らかい場所や水分の吸収率の高い場所での排泄を好みます。なのでまずはトイレシーツを準備して愛犬に踏ませることで、トイレに適した場所だということを認識させましょう。
トイレのタイミングは、主に寝起き、遊んだ後、ごはんの後が該当します。また、愛犬が床の匂いをクンクン嗅いだり、そわそわしはじめたりした時もトイレのタイミングの可能性があります。
ここでも愛犬がトイレがきちんとできたら、褒めることを忘れないでくださいね。
【犬にすべきしつけ⑤】コマンド「まて」
ここまでできるようになってきたら、次にしつけたいのが愛犬の行動を制限することです。
元気に遊び回る愛犬は、飼い主にとって嬉しいことですが、自由にしすぎると行動に制限がかからず、愛犬が危険な目にあったり、他人とトラブルを引き起こしたりしてしまいます。
そうならないために、愛犬の行動を制限するのに有効なのが「待て」という命令です。この命令を教え込めば、飼い主も愛犬で手を焼くこともグンと減るでしょう。
「待て」をしつける時もうまくいったら褒めてあげて「待て」をするはいいことだということを愛犬に覚えてもらうことが大切ですよ。
【犬にすべきしつけ⑥】歯磨き
愛犬のしつけでおろそかにしがちなのが「歯磨き」です。確かに飼い主としても面倒ですし、愛犬も最初は嫌がるので余計に大変です。
ですが、人間と同じで愛犬も歯磨きをきちんとしないと、虫歯や歯周病の原因となり、結果として食事に支障がでて命にかかわる危険もあります。
それだけ「歯磨き」は大事なことなので、最初は口の中を触るところから始めてみましょう。慣れてきたら歯ブラシを当ててみて、大丈夫なら歯磨きをしていきます。
歯磨き自体も最初は短い時間で大丈夫です。徐々に時間を伸ばしていきましょう。とにかく大切なのは、「歯磨き」を嫌いにさせないことです。焦らずゆっくり慣れさせましょう。
【犬のしつける際の注意点】上下関係を作らない
最近の研究によると「犬は人に対して上下関係を作らない」と考えられるようになりました。
なので昔のように犬は「上下関係を作る」とか「リーダーの言うことしか聞かない」などと決めつけてはいけません。
ここで大切なことは、犬と飼い主の間で上下関係を築くのではなく、信頼関係を築くことです。
そうすることで、犬も安心して飼い主の言うことを聞くようになり、しつけもしやすくなるでしょう。
犬のしつけがうまくいかない時は?
ここまで紹介してきた犬のしつけですが、頭では理解していてもやはり飼い主としてしつけをした経験がないと不安ですよね。そんな不安な気持ちがあると、しつけがうまくいかないこともあるでしょう。
そして、どうしてもしつけがうまくいかなかったら、専門のトレーナーに相談してみるのも1つの手です。専門家に指導してもらうことで、しつけがうまくいくようになるケースはよくあります。
愛犬と楽しく過ごすはずの時間が、しつけのせいでストレスに感じるくらいなら、思い切って専門家に相談してしつけを依頼してみましょう。
しつけを覚えてさえくれれば、安心して散歩やお出かけに連れて行きやすくなり、愛犬との生活もグンと楽しくなるでしょう。
もう悩まない!安心して愛犬を迎えよう
ここまで愛犬に教えるべきしつけをお話してきましたが、何よりも大切なことは、愛犬と向き合う気持ちを持つことです。
そして愛犬と心が通うようになれば、飼い主との間に信頼関係が生まれ、しつけもしやすくなるはずです。
人間だけではなく犬でも信頼関係を築くには、ある程度の時間が必要になってきます。
なので焦らずに、ゆっくりとしつけを教えていけば大丈夫です。1日で全てを教え込もうとする必要はありません。くれぐれも愛犬と過ごす日々を楽しむことを忘れないでくださいね。