インターネットを快適に利用するためには、Wi-Fiルーターが欠かせません。しかし、Wi-Fiルーターは種類が豊富で、選び方に迷ってしまいますよね。
せっかく購入するなら、失敗なく最適な機種を選びたいところです。
本記事では、Wi-Fiルーターを選ぶ際にチェックするべき7つの項目や、おすすめのメーカーを詳しく解説します。
Wi-Fiルーターの選び方をしっかりと理解して、あなたにぴったりのルーターを見つけましょう。
アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/%E7%99%BD%E3%81%84bluetooth%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC-vXPXRp_wIg4
【失敗しないWi-Fiルーターの選び方】チェックすべき7つの項目
Wi-Fiルーターの選択に失敗しないためには、選び方のポイントを知っておく必要があります。ルーターを選ぶ際のチェック項目は、次の7つです。
- 最新規格のWi-Fi6
- 使用環境
- ルーターに繋ぐ台数
- 通信速度
- 便利な機能
- 初期設定のしやすさ
- 価格
以下で詳しく紹介するので、誤った機種を選ばないためにも、チェックしておきたいポイントをしっかりと理解しておきましょう。
チェック項目①最新規格のWi-Fi6
Wi-Fiルーターを選ぶなら、最新規格のWi-Fi6がおすすめです。
Wi-Fi6は、前世代のWi-Fi5と比べて、最大通信速度が約1.4倍の9.6Gbpsと高速化されています。
複数の端末を同時に利用しても、安定して通信できるため、快適なネットワーク利用ができます。
さらに消費電力の抑制も可能で、スマートフォンやタブレットなどのバッテリーが長持ちするのも特徴です。
ただし、Wi-Fi6に対応した機種は他の規格の機種に比べて高額な傾向です。通信機器の価格を抑えたい方は、他の規格を選択肢に入れましょう。
チェック項目➁使用環境
Wi-Fiルーターを選ぶ時には、使用環境もチェックしましょう。使用環境とは、Wi-Fiを使用する住居の広さのことです。
使用環境によって、ルーターの性能や機能は変化します。戸建ての場合1階建てか2階建てか、マンションならワンルームか、2LDK以上かを選ぶ際の目安にしましょう。
商品の選択時には、メーカーが推奨している環境よりも少し余裕があるものを選ぶのがポイントです。
チェック項目③ルーターに繋ぐ台数
ルーターに接続する機器の台数も、製品を選ぶ際に確認する必要があります。
なぜなら、接続台数が多いほど通信速度が低下する可能性があるためです。
したがって、利用人数や接続する機器の台数を把握し、適切な製品を選びましょう。
無線ルーターには、同時接続可能な機器の上限が設定されています。接続台数を重視する場合は、少し余裕のある製品を選ぶのがおすすめです。
チェック項目④通信速度
通信速度も、Wi-Fiルーターを選ぶときに考慮しておきたいポイントの一つです。Wi-Fiルーターの通信速度は、主にアンテナ数と通信規格によって決まります。
ただし、メーカーが表示している最大の通信速度は、理想的な環境で最も速度が出る場合の理論値です。
実際に回線を利用すると、混雑状況やルーターとの距離により、理論値が出ることはありません。
したがって、記載の理論値の半分ほどの速度になる場合もあります。
通信速度を重視するなら、最大通信速度を十分確認して製品を選ぶようにしましょう。
チェック項目⑤便利な機能
製品選びに悩んだら、Wi-Fiルーターに搭載されている便利な機能も確認してみましょう。あると便利な機能には、以下の3つがあります。
- ビームフォーミング
- MU-MIMO
- バンドステアリング
ビームフォーミングは、特定の機器に電波を的確に届ける機能で、通信が安定して速度が向上します。
MU-MIMOとは、複数の端末が同時にWi-Fiに接続しても、通信速度を低下させずに利用できる機能です。
さらに、バンドステアリングが搭載されていると、電波の状況に応じて2.4GHz帯と5GHz帯を自動で切り替えられます。
2.4GHz帯と5GHz帯のいずれかが混雑していても自動で切り替わるため、Wi-Fi使用時にもっとも快適な周波数で使用可能です。
そのため、便利な機能が搭載されていれば、快適にWi-Fiを利用できるでしょう。
チェック項目⑥初期設定のしやすさ
パソコンや機械などが苦手な方であれば、初期設定のしやすさも重視したいポイントです。
ルーターの設置には、ケーブルの接続や必要事項の入力などの作業が必要です。
ルーターの設置作業は、人によっては難しいと感じる場合もあるでしょう。
なお機種によって異なりますが、親機のボタンとスマートフォンのタップのみのものや、QRコードで簡単にWi-Fi接続が可能なものなどが発売されています。
簡単に初期設定できる製品を選ぶと、スムーズにWi-Fi環境を整えられるでしょう。
チェック項目⑦価格
Wi-Fiルーターの価格も、選ぶときに確認したい項目の一つです。ルーターの価格は、主に以下の基準により変動します。
- 通信規格
- アンテナ数
- セキュリティ機能
- MU-MIMOやバンドステアリングなどの機能
一般的に、性能の良いルーターは高価格な傾向です。しかし、価格が高い製品を選べば安心というわけではなく、使用する環境や機器に合ったルーター選びが重要です。
例えば、最新の通信規格のルーターを購入したとしても、使用している光回線が最新規格に対応していなければ意味がありません。
さらに、パソコンやスマートフォンなどの通信機器が古ければ、ルーターの最大速度を実現することは不可能です。
価格に重点を置いて選ぶ場合は、ルーターと通信機器の対応している機能や使用環境などを考慮して、予算に合ったものを選びましょう。
Wi-Fiルーターのおすすめメーカー
把握しておきたい項目が理解できたら、次はWi-Fiルーターのおすすめメーカーを知っておきましょう。Wi-Fiルーターのおすすめメーカーは、次の3つがあります。
- NEC
- TP-Link
- BUFFALO
主要なメーカーの製品は、質の高い製品を販売していたり、サポートや保証が充実していたりする傾向があります。
したがって、信頼性の高い製品の選択により、故障や不具合によるリスクを最小限に抑えられるでしょう。
NEC
NECは日本の大手電機メーカーで、長年にわたりWi-Fiルーターを製造しています。
安定した通信性能と充実したセキュリティ機能が特徴であり、ルーター内にアンテナを内蔵したスタイリッシュなデザインも魅力です。
NECのWi-Fiルーターで特に人気があるのは「Aterm」シリーズです。
安定した通信ができるビームフォーミングや、複数の機能を使用しても速度が低下しないMU-MIMOなどの機能を搭載した機種が発売されています。
NECのWi-Fiルーターはラインナップが豊富であり、予算や用途に合わせた機種が見つかりやすいでしょう。
TP-Link
中国に本社があるTP-Linkは、世界シェアNo.1を誇るWi-Fi機器メーカーで、コスパに優れた性能の高い製品を数多く発売しています。
コスパ重視でWi-Fiルーターを選びたい方におすすめのメーカーです。
TP-Linkのアプリ「Tether」は、スマートフォンやタブレットからルーターに簡単にアクセスできる便利なアプリです。
「Tether」をダウンロードすれば、接続しているデバイスの確認や初期設定も行えるため、初めてWi-Fiルーターを使用する人に適しています。
BUFFALO
BUFFALOは、愛知県に本社を構えるパソコン周辺機器のメーカーです。
設置場所を選ばないコンパクトな製品からメッシュWi-Fi対応の製品まで、幅広いラインナップを取り揃えています。
メッシュWi-Fiとは、Wi-FiルーターやWi-Fi中継器などの機器の利用の併用により、広範囲で安定した無線通信ができる機能のことです。
サポート体制が充実している点が魅力で、LINEやメール、AI相談などさまざまな方法で24時間対応してもらえます。
すなわち、困ったときには安心して相談できる体制が整っています。
また、サイバー攻撃から守る「ネット脅威ブロッカー」搭載の機種を選択すれば、セキュリティ面にも安心して使用できるでしょう。
そのため、BUFFALOのルーターは、サポート体制やセキュリティを重視する人におすすめです。
使用環境別のおすすめのWi-Fiルーター
実際に使用する部屋を以下の2種類に分けて、おすすめのWi-Fiルーターを紹介します。
- 一戸建て・マンション
- 一人暮らし(ワンルーム)
居住環境にあわせたWi-Fiルータ―選びのポイントを理解しておきましょう。
一戸建て・マンション
一戸建てとマンションにおすすめのWi-Fiルーターは、次の2つです。
- NEC Aterm WX7800T8
- BUFFALO WNR-5400XE6
両方ともWi-Fi6Eに対応していて、2.4GHzと5GHzだけでなく、6GHzの3つの周波数が使用可能です。
NECの「Aterm WX7800T8」に搭載のワイドレンジアンテナPLUSは、360度どこへでも電波が届き安定した通信ができます。
NEC独自の技術であるハイパワーシステムにより、離れたところにも電波を届けて快適なインターネットが可能です。
BUFFALOの「WNR-5400XE6」は、家中で複数のWi-Fi機器を使用できるWi-Fi EasyMesh™や、アクセス集中の影響を受けにくいIPv6を搭載しています。
いずれも最新技術を搭載したWi-Fiルーターなので、あなたのニーズや予算に合わせて選んでください。
一人暮らし(ワンルーム)
一人暮らしの人におすすめのルーターは、以下のとおりです。
- TP-Link Archer AX23V
- BUFFALO WSR-1500AX2B-BK
TP-Linkの「Archer AX23V」は、スマートフォンと同程度のコンパクトなサイズが特徴です。縦置きだけでなく壁掛けも可能であるため、部屋が狭い人にぴったりです。
さらに低価格ながらもWi-Fi6に対応していて、5GHzで1,201Mbps、2.4GHzは574Mbpsと大容量のインターネットができます。
BUFFALOの「WSR-1500AX2B-BK」は、費用を抑えて手軽に最新規格を使用したい方におすすめです。
部屋のすみずみまで快適なWi-Fiを届けるEasyMeshに対応していて、コンパクトなデザインなので、インテリアに馴染みやすいのもポイントです。
上記の製品は小型で設置しやすいため、限られたスペースでも快適なWi-Fiを楽しめます。
使用する人別|おすすめWi-Fiルーター
Wi-Fiルーターは、使用する人によっても最適な機種は異なります。次からは、使用する人を3種類に分けて、おすすめのWi-Fiルーターを紹介します。
- 初心者向け
- ゲーマー向け
- 安さを重視する人向け
あなたがWi-Fi選びで重視するポイントを把握しながら、最適なルーターを見極めましょう。
初心者向け
Wi-Fiを初めて利用する人には、以下の機種がおすすめです。
BUFFALOの「WSR-1166DHPL2」には、購入前のルーターのWi-Fi設定を新しいルーターに引き継ぐ無線引越し機能が搭載されています。
無線引越し機能があれば、スマートフォンやタブレットなどの端末からの再設定が不要です。
したがって、初期設定が簡単であるため、初心者の方におすすめです。
さらに複数の機器を繋いでも速度が落ちにくいMU-MIMOや、安定した通信ができるビームフォーミングも搭載されています。
I-O DATAの「WN-DX1200GR」は、接続方式を自動判別できるのが特徴です。
WPSボタンを押すだけでWi-Fi接続ができる点や、360コネクトという技術によって全方向に電波が届く点も魅力です。
初心者向けの機種は、パソコンやスマートフォンの操作に慣れていない方でも、比較的簡単に初期設定できるでしょう。
ゲーマー向け
ゲーマーにおすすめのWi-Fiルーターには、以下の2つが挙げられます。
TP-Linkの「Archer AX73」には、6本の外部アンテナが搭載されていて、遠くまでしっかりと電波を届けられます。
最新規格のWi-Fi6対応で、ゲームと同時に他の作業を行ったり、ルーターから離れた部屋でゲームをしたりしても安定した通信が可能です。
ELECOMの「WRC-XE5400GS-G」は、6GHz・5GHz・2.4GHzの3つの周波数帯に対応しています。
混雑を回避し電波干渉がない点や、複数台で接続しても安定した高速通信ができるIPv6に対応している点が魅力です。
安定かつ高速な通信ができる機種を使用すれば、オンラインゲームを快適にプレイできるでしょう。
安さを重視する人向け
安さ重視でWi-Fiルーターを選ぶ際におすすめのルーターは、次のとおりです。
NECの「Aterm PA-WG1200HS4」は、最新規格であるWi-Fi6の一世代前の規格であるWi-Fi5に対応している機種です。
低価格でNEC独自のハイパワーシステムやビームフォーミングにより電波が遠くまで届きやすくし、複数台使用しても速度が低下しないMU-MIMOを搭載しています。
さらに、安定した高速通信が可能なIPv6にも対応しているのも注目したい点です。
I・O DATAの「WN-DAX1800GR」は最新規格のWi-Fi6対応機種で、5GHzで最大1201Mbps、2.4GHzで最大574Mbpsの高速通信が可能です。
初期設定を最小限に抑えられる回線の自動検知機能や、Wi-Fi設定をボタン1つでコピーできる機能も搭載しています。
どちらもコスパに優れているので、予算に合わせて機種を選びましょう。
Wi-Fiルーターの選び方に関するよくある質問・回答
ここではWi-Fiルーターを選ぶときのよくある質問4つにお答えします。
最適なWi-Fiルーターを選択し、購入後に正しく使用するために、以下の内容もしっかりと把握しておきましょう。
- Wi-Fiルーターを買い換えるときの注意点は?
- Wi-Fiルーターはどこに置くべき?
- Wi-Fiルーターの寿命は何年くらい?
- Wi-Fiルーターを繋ぐためには何が必要?
Wi-Fiルーターを買い換えるときの注意点は?
ルーターを買い換えるときに注意するポイントは、以下の2つが挙げられます。
- Wi-Fi接続のIDとパスワードが変わる
- 通信規格を確認する
ルーターを買い換えると、Wi-FiのIDとパスワードが変わるため、Wi-Fiに接続しているデバイスの再設定が必要です。
再設定の方法は、端末に備え付けの取扱説明書か、メーカーのwebサイトを確認してください。
ルーターとデバイスが対応している通信規格の確認も必要です。
なぜなら、最新規格のルーターを購入しても、スマートフォンやタブレットが対応していなければ高速通信ができないからです。
Wi-Fiを買い換える際は、上記の2点を忘れずに確認しましょう。
Wi-Fiルーターはどこに置くべき?
Wi-Fiルーターの置き場所は、以下のポイントを押さえることをおすすめします。
- 床から1~2mほどの高さ
- 部屋の中央
- 周囲に障害物がない場所
- 電磁波を放つ家電や水気から離す
ルーターの電波は円形に広がるのが特徴であるため、床に置いたり左右に壁や障害物があったりすると、電波を遮ってしまう可能性があります。
そのため周りに電波を反射する障害物がなく、床から1〜2mの高さの位置であれば、2階にも電波が届きやすくなるでしょう。
電磁波を放つ家電の近くにルーターを置くのも、避けるのがベターです。
なぜならテレビや電子レンジなどから出る電磁波とWi-Fiの電波が同じ周波数帯で飛び交うと、電波が干渉し通信障害が起こる場合があるからです。
また、Wi-Fiの電波は水気の多い場所は通りにくい性質があるため、水槽・花瓶・流し台・風呂場などからも遠ざけるようにしましょう。
Wi-Fiルーターの寿命は何年くらい?
一般的にWi-Fiルーターの寿命は本体が4〜5年、通信規格は2〜6年、セキュリティ機能は2~5年くらいが目安です。
なお、寿命を迎えた場合には、以下のような症状が現れます。
- 通信速度の低下
- 接続が不安定
- 電源が入らない
上記のような状況が増えた場合には、ルーターの再起動やソフトウェアの更新、機器の接続台数を減らすなどの方法を試してみてください。
それでも改善されない時は、Wi-Fiルーターの買い替えを検討しましょう。
Wi-Fiルーターを繋ぐためには何が必要?
Wi-Fiルーターを接続するために必要な要素は、次のとおりです。
- インターネット回線の契約
- Wi-Fiルーター
- Wi-Fiに接続可能なデバイス
Wi-Fiを利用するための大前提として、インターネット回線の契約が必要です。
さらにWi-Fiルーターと、それに接続するパソコンやスマートフォン、タブレットなどの通信機器を準備してください。
すでに通信機器を持っている場合には、Wi-Fiに対応しているか確認しておきましょう。
まとめ:Wi-Fiルーターの選び方に悩んだら使用環境で判断を
Wi-Fiルーターを購入を検討する際にチェックする項目は、次の7つがあります。
- 通信規格
- 使用環境
- 接続する機器の数
- 通信速度
- 便利な機能
- 初期設定のしやすさ
- 価格
上記の7つのうち、どれを基準に選べばよいのか悩んだら、まずは使用環境を基準に判断することがおすすめです。
Wi-Fiルーターは、部屋の広さや使用する人によって、最適なルーターが異なります。
したがって、重視する機能や利用の目的を購入前に見極めておくと、製品選びがスムーズに進みます。
チェックしたいポイントを事前に確認するとともに、Wi-Fiルーターや所有しているデバイスの通信規格や搭載している機能を把握し、あなたに最適なWi-Fiルーターを見つけましょう。
- 名前:ちあき