急に土地を相続したけれども売却しなくてはいけないこともありますよね?
土地を売却することなんて人生でなかなかないことですので、土地を売却する手順もわからない人が多いと思います。
正しい売却手続きや税金の知識を持っておかないと損をしてしまい、せっかく引き継いだものが嫌な思い出になってしまうかもしれません。
土地の売却になると金額も大きくなってきますので、家族で喧嘩することにならないようにしっかり勉強して対応しましょう。
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土地の相続割合を確認する
土地を売却してから問題にしないために、売却する前にまずは必ず土地の権利を確認しておきましょう。
土地の相続にはいくつか種類があって、相続する際に事前に遺産分割協議書というものを作っておきます。
遺産分割協議書には誰がどの資産を何%相続しますというのを記載しておくものです。
土地の相続には以下のような種類がありますので、実際にどのように相続されているのか確認しておきましょう。
- まるごと一人で相続
- 土地を分割して一人一つの土地を所有
- 一つの土地を複数人で所有
- 土地を売って、売ったお金を分割
売却するケースにおいては、3番目『一つの土地を複数人で所有』する場合と、4番目の『土地を売って、売ったお金を分割』するケースが問題になりやすいです。
特に3番目のケースでは所有している全員が売却に同意しないと売却できませんので、売却する場合には必ず事前に話して決めておきましょう。
また、売却する前に相続登記はする必要があるので、忘れないようにしましょう。
相続した土地の売却手順
遺産分割協議でしっかりと土地の売却について決めたら、さっそく売却について確認していきます。
相続した土地であっても、基本的には通常の土地の売却と同様の手順になり、大きく5つの手順とすることができます。
とはいっても、人生で土地を売却することは何回もあることではありませんのでしっかり確認しましょう。
- 価格査定
- 媒介契約
- 販売活動
- 売買契約
- 引き渡し
ここからは上記の5つの手順について、詳細をしっかり確認していきましょう。
相続した土地の売却手順 1.価格査定
価格査定では、最初に相続した土地の価格を確認していく、売買の事前準備になります。
今の時代ではインターネットで簡単に査定をしてもらうことができるので、約5社程度に簡易査定をしてみてもらうことがおすすめです。
そのうえで、対応の良かった不動産会社に改めて相談の上、詳細を査定してもらうようにしましょう。
訪問査定では前の道路の確認や、土地の境界、配管、日照などより詳細に確認されることになります。
相続した土地の売却手順 2.媒介契約
土地の大体の売値を確認したら、次に不動産会社と媒介契約を結ぶことになります。
媒介契約には3種類あり、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つとなります。
一般媒介契約では、複数の不動産会社と契約できる代わりに不動産会社に対する責任はほとんどなく、専属専任媒介契約では不動産会社にお任せして売却するようになります。
立地が良くすぐ売れそうであれば一般媒介契約で、売却が遅くなりそうであれば専任媒介契約、専属専任媒介契約にしていくようにしましょう。
相続した土地の売却手順 3.販売活動
希望売り出し価格と不動産会社が決まったら、ついに販売活動を開始します。
販売活動では不動産会社にインターネットで掲載してもらったり、ポスターを張り出してもらったりします。
購入希望者が出てくると不動産会社から購入申込書が送られてくるので、購入の条件や価格について確認しましょう。
もしなかなか購入に結びつかない場合には、不動産会社と相談して相場を確認の上価格を見直しましょう。
相続した土地の売却手順 4.売買契約
購入希望者と価格や条件で折り合いがついたら、ついに売買契約を結んでいきます。
売買契約に必要な書類は不動産会社が手配してくれますので、自分で何かすることはほとんどありませんが内容はしっかり確認しましょう。
売買契約の当日には不動産会社が重要事項の読み合わせを行い、契約書類にサインをもらい契約が完了になります。
契約された際に買い主から手付金が支払われるので、しっかりと金額を確認しましょう。
相続した土地の売却手順 5.引き渡し
契約が終わったら最後に土地や建物のカギの引き渡しと、残りの金額の受け取りをして手続きは終了になります。
ローンの設定や抵当権の登記手続きをするために、金融機関で引き渡しの手続きを行うこともあります。
手続き完了後、不動産会社と提携している司法書士は法務局に向かい、売り主から買い主に所有権移転の登記登録を行ってくれます。
すべての金額を受け取ったら遺産分割協議書に基づいて、金額を相続人で分け合いましょう。
相続した土地を売却したときにかかる税金
土地を売却できたのはいいですが、注意しないといけないのは税金が発生することを忘れてはいけません。
不動産売却において、発生してくる税金は以下の5つがあります。
- 登録免許税
- 印紙税
- 譲渡所得税
- 住民税
- 復興特別所得税
中でも相続した土地を売却した際に発生する税金で特別なのは譲渡所得税です。
不動産は通常所有している期間が長いほうが税金面では有利ですが、相続した土地に限っては3年以内に売却することで有利になることがあります。
また、譲渡所得税は必ず自分で確定申告をしないといけませんので、普段確定申告をしない人は忘れないようにしましょう。
相続した土地を売却する際の3つのポイント
相続した土地を売却する際に気を付けておいてほしい点が3つあります。
ポイントを押さえて、トラブルが起きないようにしっかりと手続きを行っていきましょう。
相続人同士でしっかりと話し合う
当たり前ですが、相続人同士でしっかり議論して全員で売却すること、売却後のお金のやり取りなど、しっかり決めておきましょう。
不動産は金額が高いため、後になってこんなはずではなかったとトラブルになるケースも少なくありません。
協議が終わったら必ず遺産分割協議書に決まったことをまとめて残しておきましょう。
売却は土地のあるところの不動産会社を選ぶ
自分が住んでいるエリアと違うエリアの土地を相続してしまって不要だから売りたいといったケースもあります。
そういった場合に、自分が住んでいるエリアの不動産会社を利用してしまうと土地のあるエリアに土地勘のない会社を選んでしまうかもしれません。
その土地の感覚と間違えていたり、情報が足りず実際の相場と値段がかけ離れた設定になってしまうことがあります。
査定は複数に依頼する
よく査定したら必ずそこで売らなくてはいけないと思い込み、1社でしか査定をしない方がいます。
1社しか査定をしないと相場感覚がつかめず、実際よりかなり安い値段で売られてしまったり、サービスが悪くなかなか売れなかったりしてしまいます。
複数社に査定を依頼するのは当たり前のことですので、遠慮せずに依頼していきましょう。
相続した土地の5つの売却手順-まとめ-
「相続した土地を売却することになってしまったけど、土地をどうやって売却したらいいのかわからない」という人のために5つの手順を紹介していきます。
土地を売却したことないという人がほとんどだと思いますが、順番にやっていけば簡単ですので確認しながらやってみてください。
まずは大まかに土地を売却するための手順は以下の5つとなります。
- 価格査定
- 媒介契約
- 販売活動
- 売買契約
- 引き渡し
損をしないうえで一番大切なのはいい不動産会社と契約して、販売活動をしていくことが大切になります。
いい不動産会社と契約ができれば、販売活動だけでなく引き渡しまでしっかりとフォローアップしてもらうことができます。
そのためにはインターネットや土地の近くの不動産会社で簡単査定を行ってもらい、いい不動産会社を探すことが重要になってきます。
まずは、5社以上に対して価格査定を行ってもらうことを目標に、不動産会社を調べて査定の依頼を出していきましょう。