「お気に入りのニットにシミがついてしまった」「シミの落とし方が分からない」など、このような経験がある人も多いんじゃないでしょうか。
ニットはおしゃれで使い勝手がいい反面デリケートなものです。なのでシミや汚れには十分なケアが必要になってきます。
この記事ではニットについてしまったシミの対処法や日ごろからのケア方法について解説します。最後まで読んで、お気に入りのニットを長く着続けられるようにしていましょう!
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シミの種類、原因は?
一言でシミといってもその種類は様々です。食べ物をこぼしてできたシミなのか、インク等が付いてしまったのか、メイクが移ってしまったのかなど、数えればきりがありません。
シミの種類によって落とし方も変わってきます。水性のシミであれば自宅で簡単に落とせることが多いですが、油性のシミの場合はそう簡単にはいかないことが多いです。
また、いつできたシミなのかによっても変わります。ついたばかりのシミであれば応急処置で落とせることが多いですが、数日経ってしまっているものはそうはいきません。クリーニングに出すのが無難でしょう。
ニットのシミの落とし方【洗濯表示】
ニットについたシミを落とす前に、洗濯表示を確認しましょう。この表示によって洗い方が変わってくるので、ニットの質を保つためにもこの確認は必須です。
主に水洗いができるかどうかを確認しましょう。「洗濯機OK」「手洗いのみ」の表示があれば水洗いができますが、「水洗いNG」の表示があるものは水洗いできないので、クリーニングに出すのが無難です。
ただ、水洗いができる表示があっても手編みのニットは特に縮みやすいです。縮みを気にするのであれば、こちらもクリーニングに出した方がいいでしょう。
シミ抜きに必要なもの5つ【水洗いできるニットの場合】
では実際にシミを落とすには何が必要なのでしょうか。まずは水洗いができるニットの場合について見ていきます。必要なものは以下の5つです。
- 中性洗剤(液体)
- 洗濯ネット
- ブラシ(柔らかいもの)
- 洗面器
- タオル
ここで少しだけ注意事項です。まず中性洗剤についてですが、「中性」という点がポイントです。酸性やアルカリ性のものは生地を傷めてしまうことがあるので要注意です。
また、水の温度にも注意が必要です。あまり温かい水を使うと生地の縮みの原因になってしまいます。大体30℃以下の水を使いましょう。
シミの落とし方5ステップ【水洗いできるニットの場合】
水洗いができるニットの場合は意外と簡単にシミが落とせます。シミの原因や処置によっては一瞬で綺麗になるかもしれません。ただし決して強く豪快に洗うことのないようにしましょう。
- 水を張った洗面器に中性洗剤を少量溶かす
- シミ部分に洗濯液をつけて優しくもみ洗い
- 洗濯ネットに入れてから洗濯液に浸して優しく押し洗い
- 洗濯機で脱水とすすぎを数回繰り返す
- 残った水分をタオルで吸い取り、形を整えて陰干し
基本的には上記の手順の通りですが、少し解説していきますね。まず用意する洗濯液ですが、普通に洗濯機で使うときと同じくらいの濃さになるように調節しましょう。
そして洗う際には優しくもみ洗いするように注意しましょう。なかなか落ちない場合は毛先の柔らないブラシで落としていくのがお勧めです。脱水の際も丁寧に扱うように心がけましょう。
シミ抜きに必要なもの4つ【水洗いできないニットの場合】
水洗いできない場合にも、必要なものは大きくは変わりません。洗濯ネットとブラシが不要なくらいで、他は水洗いできる場合と同じです。
またタオルは小さめのものと大きめのものをそれぞれ用意しておくとやりやすくなり、平干し用のネットがあれば形を綺麗に保てるので、可能であれば用意しておくといいでしょう。
- 中性洗剤(液体)
- 洗面器
- タオル(小さめのものを数枚、大きめのものを1枚程度)
- 平干しネット
シミの落とし方5ステップ【水洗いできないニットの場合】
水洗いができないニットはそれだけ繊細なので、水分を吸いすぎると縮みの原因になってしまいます。丁寧にやさしく洗ってあげましょう。
- 水を張った洗面器に中性洗剤を少量溶かす
- 小さめのタオルを洗濯液に浸しよく絞り、シミ部分を叩く
- 乾いたタオルでシミ部分の水分をふき取る
- 目立たなくなったら濡れタオルで洗剤成分を落とす
- 十分に水分をとったら陰干し
水洗いできないニットの場合も簡単に解説していきます。洗剤の濃度や優しく扱う点は水洗いできる場合と同様ですが、洗い方が大きく異なります。
もみ洗いをするのではなく、汚れ部分だけを洗濯液を浸したタオルで叩いて洗い、乾いたタオルで水分をふき取る作業を繰り返します。
脱水の際も洗濯機は使わず、タオルと自然乾燥で乾かします。水洗いできないのでできるだけ水に濡れる範囲を小さく、使う水の量も少なくする必要があるので注意しましょう。
ニットのシミの落とし方【気を付けること】
ニットは思っている以上に繊細なものなので、シミ抜き一つでも気を付けることがあります。長く大切に着るためにも、注意事項を覚えておきましょう。
- 洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤
- 水の扱い方
- 色落ちのケア
- 放置しないで気付いたら処置
- 時間が経ったものはクリーニングに
洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤
先程簡単に説明しましたが、シミを落とす際にはおしゃれ着用の中性洗剤を使いましょう。酸性やアルカリ性だと生地が傷む原因になってしまうので注意が必要です。
ここまで何回か説明していますが、ニットは非常に繊細なものです。長く使うためにも小さな点から気を付けて、丁寧にケアしていきましょう。
水の扱い方
まずこちらも簡単に上述しましたが、使う水の温度は30℃以下にしましょう。それ以上になると縮みやすくなってしまいます。少しぬるい程度の温度が適切です。
そして長時間水に浸けるのもNGです。シミ落としの作業は5分程度、長くても10分以内に収めましょう。
色落ちのケア
種類によっては色落ちしてしまうこともあります。不安な場合は目立たない位置で試してみて色落ちの度合いを確認してみましょう。色落ちの度合いが大きい場合はクリーニングに出すのが無難です。
汚れたらすぐに洗おう
シミは時間が経てばたつほど落ちにくくなります。落ちにくいシミを自力で落とそうとするとそれだけニットに負担がかかってしまいます。
他にも汚れの種類によっては虫食いやカビの原因になってしまうこともあるので、迅速な処置が大切です。
時間が経ったものはクリーニングに
上述の通り、時間が経ってしまった汚れは簡単には落とせません。自力で落とそうとすると生地が傷んでしまうので、大人しくクリーニングに出しましょう。
その際に汚れてから時間が経ってしまっていることや汚れの原因を併せて伝えておくと丁寧ですし、よりきれいに仕上がりやすくなるでしょう。
自力でできないときのシミの落とし方
ここまでニットのシミの落とし方を解説しましたが、洗剤やシミの成分によっては自力でシミが落とせないケースもあります。
例えば洗剤は上述の通り中性洗剤しか使うことができませんし、シミの種類に関してはメイク移り等の色素が強いものや油分の多いものは家庭での染み抜きは難しいです。
こうした場合の他にもシミの原因が分からない場合には失敗することが多いので、クリーニングに出しておくのが無難でしょう。
ニットのケア・保管法【長く大切に使うために】
ニットはその性質上シミや汚れが付きやすく残りやすいので、保管方法に工夫や注意が必要です。洗濯すれば落ちる汚れもありますが、頻繁に洗濯すると生地が傷んでしまいます。
なので一般的には数回着てから洗濯することが多く、簡単なケアをして保管しておく必要があります。いくつかその種類を紹介するので、参考にしてみてください。
ブラッシング
ニットは毛足が長く静電気を溜めこみやすいので、それだけ埃や汚れが付きやすいです。一回着たらその都度ブラシをかけて保管しましょう。着る直前にもブラシをかけておくと、より綺麗に整えられます。
ただあまり強くブラシをかけると、それも傷みの原因になってしまいます。優しく払うように注意してブラシをかけましょう。
ローテーション
シミや汚れももちろんですが、ニットといえば毛玉もできやすいものなので、大切に長く着続けるためには毛玉のケアも必要になります。
毛玉ができる原因は摩擦なので、毎日同じものを着ていれば毛玉ができやすいです。一度着たら数日は休ませたり、他の服とローテーションして着回したりすることでケアしましょう。
ニットのシミの落とし方【まとめ】
ここまでニットのシミの落とし方とケア方法について解説してきました。大まかにまとめると、「迅速に正しい手順で処置して、日ごろからケアをするようにしましょう」というところです。
汚れてから時間が経ってしまえば落としにくくなってしまいますし、それを無理に落とそうとしたり間違った方法でやってしまうと生地が傷んでしまいます。
いつできたシミなのかが分からなかったり、自分で洗えないニットの場合はクリーニングに出すのが無難です。お気に入りのニットを長く着続けるためにも、しっかりとケアしてあげましょう。