薬剤師になりたいと思っても「薬剤師ってどんなことしているんだろう」「どうすれば薬剤師になれるのか分からない」と悩んでいませんか?
薬剤師になるためには様々な資格が必要になりそうで、「自分には無理かも」と感じてしまいますよね。
そこでこの記事では、薬剤師の仕事内容と薬剤師になるために大事なことについて解説しています。
この記事を読めば、薬剤師になるまでのイメージがつきやすくなりますよ。薬剤師に少しでも興味がある人は、最後までご覧ください!
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/%e3%83%94%e3%83%ab-%e3%82%ab%e3%83%97%e3%82%bb%e3%83%ab-%e8%96%ac-%e5%8c%bb%e5%ad%a6-1884775/
薬剤師は人々の健康を支える薬の専門家
薬剤師は、薬について幅広い知識を持ち、人々の健康を支えていく薬の専門家です。
薬局や医療機関などで調剤や患者への服用を説明することはもちろん、すべての医薬品を販売し、時には相談にのることも薬剤師の役割です。
2015年に行われた国勢調査によると、薬剤師の数は21.9万人と年々増加しています。
薬でこれからの日本の健康を守っていきたい人が増えているといえるでしょう。
薬剤師としての勤務先は主に3つ!
薬剤師として働く場合、次の3つで働くことがほとんどです。それぞれの仕事内容を簡単に解説しますね。
- 調剤薬局
- ドラッグストア
- 病院
調剤薬局の働き方
調剤薬局での主な仕事内容は「調剤業務」「服薬指導」「在宅医療」「店舗運営業務」の4つがあります。
また、調剤薬局はその地域のかかりつけ薬剤師としての役割を担うので、「患者と向き合いながら仕事をしたい」という人にピッタリでしょう。
ただし、職場によっては業務のワンパターンになってしまうこともあります。
日頃の業務を楽しめそうだと感じたら、調剤薬局で働くことを検討してみてくださいね。
ドラッグストアの働き方
ドラッグストアでの主な仕事内容は「調剤業務」「服薬指導」「医薬品の説明と販売」「店舗運営業務」の4つがあります。
市販の薬で治したいというお客さんが来店するため、お客さんに合わせて薬剤師自身の判断で医薬品を提案できることが特徴です。
しかし、ドラッグストアでは休日や夜遅くにも働くことになることが多いです。不安な人は事前に勤務条件を確認しておきましょう。
病院の働き方
病院で働く薬剤師の主な仕事内容は「院内製剤業務」「注射薬や点滴の調製」「病棟業務」「救命救急業務」の4つがあります。
病院薬剤師は調剤薬局やドラッグストアと比べて専門的な治療に携われることが特徴です。
仕事をしながら知識やスキルを伸ばしていきたい人にはオススメな職場ですよ!
病院によっては新卒でないと入職しにくいことがあります。事前に募集要項を確認しておきましょう。
職場別の年収を比較してみた
「仕事内容よりも年収を重視したい」という人のために、調剤薬局・ドラッグストア・病院のそれぞれの薬剤師の平均年収を紹介しますね。
調剤薬局 | 400~500万円 |
---|---|
ドラッグストア | 450~550万円 |
病院 | 350~450万円 |
出典:https://www.pharmama.net/jobchange/
いずれも一般職の平均年収ですが、3つの中ではドラッグストアの年収が高い傾向にあり、反対に病院の年収は低い傾向にあります。
仕事内容よりも年収を重視したい人は、ドラッグストアで働くことを検討してみてはいかがでしょうか。
薬剤師の適性があるかチェックしよう!
薬剤師の仕事は人の命に関わるため、薬学について豊富な知識があるだけでは薬剤師になることはできません。
薬剤師には大きく次の3つが求められます。薬剤師の適性があるか確認しておきましょう!
- 集中力
- コミュニケーション力
- 薬学に対する学習意欲
集中力
薬は処方せん通りに数ミリグラム単位で正確に調合する必要があります。地道な作業になるため、集中力が求められます。
コミュニケーション力
調合した薬の効果や正しい飲み方などを、薬学に詳しくない人にも分かりやすく説明することも必要です。
患者さん以外にも医師や看護師と接することもあります。誰に対しても良い関係を築くために、コミュニケーション力を身につけておきましょう。
薬学に対する学習意欲
薬学の分野は日々研究が進んでおり、進化しています。正しく調合するために、薬学に関する情報は徹底的に調べて勉強していくことが大切です。
薬剤師になるまでの大まかな流れ
ここで、薬剤師になるまでの大まかな流れを確認しておきましょう。
- 高校を卒業する
- 薬学部のある6年制大学に進学する
- 薬剤師国家試験に合格する
- 薬剤師免許を取得する
- 薬剤師として就職する
薬剤師になるには、国家資格と薬剤師免許が必要です。薬剤師国家試験を受けるためには、大学の薬学部で6年間の薬剤師養成課程を修了することが条件です。
試験に合格して申請すると、厚生労働省の薬剤師名簿に合格者の名前が登録され、薬剤師免許が与えられます。
薬剤師になるための条件は3つ!
薬剤師になるためには、主に3つの条件が必要です。条件を満たしているか確認してくださいね。
薬剤師になるための条件
- 6年制の薬学部のある大学に進学する
- 薬剤師国家試験に合格する
- 薬剤師免許を取得する
薬剤師国家試験を受験するには、6年制の大学に通うことが必須です。4年制大学を卒業しても受験資格は得られないので、注意してください。
薬剤師国家試験の合格率は例年6割から8割程度といわれています。薬学部で基礎知識を学ぶと共に、十分に対策を練るようにしましょう。
薬剤師養成課程がある大学を選ぼう
薬学系の学科を設置している大学のカリキュラムはどの大学もほぼ変わりませんが、薬剤師養成課程がある6年制の大学を選びましょう。
大学によっては、薬剤師養成よりも研究者養成に力を入れているところもあります。
薬剤師養成に力を入れている大学であれば、薬剤師国家試験の対策がとても充実しています。
薬剤師を目指すのであれば、大学のカリキュラムを確認し、薬剤師養成課程がある大学に進学してくださいね。
薬剤師国家試験ってどんなもの?
薬剤師国家試験は年に1回(毎年2月)、全国の大都市で実施される試験です。全部で345問出題され、問題の内容や配点は次のように設定されています。
- 必須問題90問:180点満点(1問2点)
- 薬学理論問題105問:210点満点(1問2点)
- 薬学実践問題150問:300点満点(1問2点)
試験に合格するためには、必須問題については正解率が70%以上、かつ各科目の正解率が30%以上であることが条件です。
また、その選択肢を選んだ瞬間に不合格が決まる「禁忌肢」がある問題が多くて2問出題されるので、注意してください。
これからも薬剤師は求められ続ける
日本は高齢化社会が進んでおり、またアレルギーの細分化も起こっています。こうした中で薬学の専門家である薬剤師に相談する人は多くなるでしょう。
薬剤師数、薬局数、処方せんの枚数はいずれも年々増加しており、薬剤師はこれからも求められる存在になることは間違いありません。
また、薬局や病院だけでなく、化粧品会社やバイオ会社も薬剤師を必要としている声があり、薬剤師の勤務先も幅広くなっていますよ。
働き方と薬剤師のなり方を理解して薬剤師を目指そう!
薬剤師として働く場所は、主に調剤薬局、ドラッグストア、病院の3つですが、いずれも専門的な知識やスキルが必要です。
そのため、6年制の大学に通うことや薬剤師国家試験に合格することなど、様々な条件があり、薬剤師になるまで大変な思いをするでしょう。
しかし、高齢化社会にある日本では、健康を維持していくために薬剤師の存在は必要不可欠です。
あらゆる患者さんの役に立つためにも、ぜひ薬剤師を目指してみてくださいね!