これから愛犬と一緒に生活していく中で、避けて通れないのが「しつけ」をすることです。
しかし、「いつから始めればいいの?」「どうしつけすればいいの?」と不安になりますよね。
この記事では、しつけを始めるタイミングや教える順番、しつけをする上で気をつけたいポイントをご紹介します。ぜひ最後まで読んで、愛犬との素敵な生活を叶えてくださいね。
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子犬にしつけはなぜ必要?
犬のしつけとは、人間と犬が一緒に生活する上でのルールを犬に教え、飼い主とともに守っていくことです。
しつけのされていない犬は、人に飛びかかる・吠え続ける等周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。
そういった“迷惑犬”とされた犬は、保健所等で殺処分されてしまう可能性もあります。
人間社会に慣れさせ、ルールを覚えて守らせることによってお互いが快適に過ごせるだけでなく、犬自身を守ることにもつながるのです。
子犬のしつけはいつから?
基本的には家に来たその日から始めるようにしましょう。一般的に生後2〜3ヶ月は「社会化期」とされており、いろいろな物事やルールを飲み込みやすい時期だと言われています。
動物愛護法により、生後8週未満での販売は禁止されているため、最短で迎えても残りは1ヶ月ほどです。そのため、家に迎えた初日から始めるのが望ましいのです。
また、少し成長した犬を迎える場合、ブリーダーの元でしつけをおこなっていることが多いため、ブリーダーから迎えるのであれば心配せず迎えていいでしょう。
しつけを始める前にするべき準備
まずは、事前に家族間で教えるルールを相談し統一しておきましょう。それぞれが違うことを言ったり教えたりすると犬が混乱し、覚えるのが遅くなる可能性があります。
また、迎えたばかりの子犬では、危険なものや場所とそうでないものの区別がつきません。
そのため、キッチンや階段など危険な場所にはゲートをつける・危険なものは子犬の届く所に置かない等安全な環境を飼い主が用意する必要があります。
優先順位をつける
犬のしつけには様々なものがあるため、子犬の成長に合わせて順々に教えていく必要があります。
また、一度に複数教えようとすると犬も混乱してしまうため、覚えやすい順番でしっかり覚えさせるようにしましょう。
最初は信頼関係を築くところから始めましょう。慣れてきたら簡単なコマンドやスキンシップなどに挑戦していきます。
お散歩デビューの前には危険回避のためのコマンドも教えておきましょう。
まずは基本的なしつけから
家に迎えてすぐの頃は、先程も述べた通り信頼関係を築くところから始めます。同時に、これから一緒に暮らしていく上で考えられる様々な刺激に慣れさせることも行いましょう。
- 名前を覚えさせる
- アイコンタクトをとる
- トイレトレーニング
- 自分の生活エリアを覚える
- 甘噛みさせない
名前を覚えさせる
犬自身の名前と、家族の名前と顔を覚えてもらいましょう。犬の名前は、事前に名前を決めておくのが理想です。また、愛称や略称で呼ぶ場合でも、家族全員で呼び方は統一しましょう。
最初から反応できなくても、名前を呼んで近寄ってきたら褒めてあげるようといいでしょう。
今後のしつけのために、自分の名前にいいイメージを持ってもらえるよう、名前を呼んで叱りつけたりするのはNGです。
また、早く一緒に暮らすのに慣れてもらえるよう、家族の顔と名前を覚えてもらうのも大切です。できれば1ヶ月ほどは他人に預けたり家族以外を家に招いたりせず、家族を覚えてもらうようにしましょう。
アイコンタクトをとる
アイコンタクトはしつけをおこなっていく上でとても大切です。子犬が自分の名前を覚えたら教え始めましょう。この時、ただ視線があうだけでなく呼んだ人に注目していることが大切です。
トレーニングの際は、犬のほうを見てはっきりと名前を一回呼ぶ、こちらを向いたり寄ってくるなどのリアクションがあれば褒めてあげる、を繰り返すようにしましょう。おやつなどご褒美を用意するのもおすすめです。
トイレトレーニング
まずは寝起きや食事の前後、そわそわしたりくるくる回りながら床の匂いを嗅いでいる時等、排泄したいタイミングでトイレに連れて行ってあげましょう。
トイレの場所は寝床から少し離れた所にしましょう。トイレで排泄ができたらまずは褒めてご褒美をあげます。
最初は広くスペースをとってあげ、慣れてきたらだんだんトイレシーツの面積を小さくします。
この時、失敗しても大きな声で叱ってはいけません。もし失敗してしまったら、静かに片付けるのが大事です。トイレシーツを広く置き、失敗させない環境を作りましょう。
自分の生活エリアを覚える
食事をする場所やトイレの場所だけでなく、立ち入り禁止の場所も覚えさせましょう。
階段など危ないと感じる場所はもちろん、いたずらされて困るところも立ち入り禁止にしましょう。
特にキッチンは刃物があったり拾い食い・ゴミ箱へのいたずらの可能性もあるため気を付けましょう。
甘噛みさせない
子犬のうちは噛む力も弱く許してしまいがちですが、成犬になっても噛み癖があると、怪我やトラブルに繋がる可能性があります。
子犬のうちからしっかりと噛むことがいけないことだと教えることが大切です。
甘噛みをしたら歯が当たったことを伝え、遊んでいる最中でも一度サークルやクレートに戻し子犬から見えない所に移動します。30秒ほど経ったら何事もなかったかのように構ったり遊んだりを再開します。
歯がむず痒くて噛んでくる場合は、噛んでいいおもちゃをいくつか与えて発散させてあげるようにしましょう。
応用的なしつけはいつから始める?
犬が環境に慣れてきたら、コマンドやスキンシップを始めていきます。「おすわり」や「ふせ」などのコマンドは興奮を抑えるため、スキンシップは体のケアや病院などで体に触れられる時のために必要なしつけです。
- おすわり
- ふせ
- ハウストレーニング
- ボディコントロール
おすわり
お尻を地面につけた姿勢で、興奮を抑えるのに効果的なコマンドです。また、信号待ちやドアマナーとして応用できます。
簡単に教えることができますが、滑りやすいフローリングや足裏の毛が長い犬の場合後ろ足の踏ん張りがきかず滑ってしまいます。
骨格形成途中の子犬などに指示する場合はマットを敷く等場所を考えてあげましょう。
ふせ
後ろ足、胸、肘が全て地面についている姿勢のことです。犬は伏せた状態では大声で鳴き続けることができない骨格構造をしています。そのため、興奮時や無駄吠えの抑止に効果的です。
短毛種や綺麗好きな場合、お腹を地面につけるのを嫌がる子もいます。お腹が冷えやすかったり、汚れるのが嫌といった理由です。
犬の様子を見て、嫌がるようだったらマットを敷いたり洋服を着せてあげる等落ち着けるように整えてあげましょう。
ハウストレーニング
犬にとって安心できる場所を作ってあげるのも大切です。留守番やお出かけの時だけでなく、災害時など環境が変化してしまっても落ち着くことができるためです。
まずはケージやクレートの入り口のドアを開け、自由に出入りできるようにします。入口近くにおやつを置き、慣れてきたらだんだん奥にずらしていきます。
中に入ったら「ハウス」と声をかけ、扉を閉めて様子を見ます。大丈夫そうであれば、滞在時間を伸ばしてみましょう。急いで閉めるのではなく、怖がらないようっゆっくり閉めるのが大事です。
ボディコントロール
健康管理やお手入れ、診察の際に嫌がらないよう、体を触られることに慣れさせましょう。遊びながら、褒めながら等、積極的に触れ合って信頼関係を築いていきます。
まずは頭や背中等嫌がらないところから始めます。大人しくしていたら褒めてご褒美をあげましょう。慣れてきたら耳・足先・マズル・腰・尻尾と敏感な部分も触らせてくれるよう進めていきます。
診察時やトリミング時等に困らないよう、子犬の頃から飼い主以外に触られる練習をすることも必要なしつけの1つです。
散歩はいつから?
ワクチンが終わったら、散歩に行ってみましょう。ただし、社会化の面から考えた場合、早くから外の環境に慣らす必要もあります。抱っこ等直接地面を歩かせたり他の犬と接触しないようにしましょう。
外へお散歩に行く前に、「待て」や「おいで」などの危険回避のためのコマンドを教えておくのも大切です。その2つを教えておくことにより、他者とのトラブル防止にも繋がります。
また、お散歩の後は足の裏が汚れています。お散歩デビューの前から足拭きに慣れてもらうことも忘れないようにしましょう。
犬のしつけを行うときのポイント
誤ったしつけにより、逆効果になってしまう場合もあります。遠回りしないためにも、以下のポイントに注意を払って行いましょう。
- 焦らず愛情を持って進める
- 毎日少しずつ行う
- 叱るタイミングに気を付ける
焦らず愛情を持って進める
しつけをするにあたって大切なのは、愛情を注ぐこと・信頼関係を築くことです。
焦って信頼を損なってしまっては、しつけが行いにくくなってしまいます。アイコンタクトをとって安心させ、褒めてあげながら無理なく進めましょう。
毎日少しずつ行う
長時間のトレーニングは、犬にとって負担が大きく、ストレスとなってしまいます。
一回のしつけは1〜3分で、短くサクッと行うのをなるべく毎日行えるよう心がけてください。
叱るタイミングに気をつける
名前を呼んだ直後やトイレをしている時などに叱らないようにしましょう。
叱られると、犬にとって嫌なもの、という印象になってしまいます。名前やトイレは犬に覚えてほしい基本であるため、嫌な印象を持たせないよう気を付けましょう。
子犬のしつけはいつから?どう教える?まとめ
子犬を家に迎えたら、社会化期にあたる生後2〜3ヶ月に間に合うよう、その日から、簡単なものからしつけを始めるようにしましょう。
事前に家族で呼び方やしつけの仕方、犬のための環境などしっかりと準備を整えるのも大切です。
もちろん犬それぞれで個性や性格が違い、得意不得意もあります。うまく進まないからといって焦る必要はありません。愛情を持って接し、愛犬の様子を見ながら進めていきましょう。
飼い主も愛犬もこれから快適に過ごしていくために、しっかりと信頼関係を築き、楽しく過ごしていきましょう。