「犬に待てをしつける具体的な方法がわからない」「犬が興奮すると手が付けられなくなり困る」と頭を抱えていませんか?
外出先で愛犬が吠えたり、落ち着きがなかったりすると困りますよね。
そこで本記事では、犬に「待て」をしつける目的や方法、最適なタイミングなどをご紹介します。
しっかりとしつけを行い、犬との散歩や遊びを気兼ねなく楽しめるように、ぜひ最後まで読み進めてください。
犬に「待て」を教える目的は?
愛犬に「待て」を覚えてもらうのは、犬と飼い主の安全を守り、互いに幸せな生活を送る上で大切です。
ただ可愛がるだけでは、外出先で人に嚙みついたり、無駄に吠えて近所に迷惑をかけたり、自宅で所かまわず暴れたりとトラブルが増える可能性があります。
また飼い主も、犬にしつけを行いながら、共にマナーを学ぶ必要もあるでしょう。犬にしっかり「待て」をしつけて、快適な生活を手に入れましょう。
しつけをする前に準備するものやポイント
犬のしつけにまず必要なのは、ご褒美のためのドッグフードです。また、長めのリードがあると「待て」のトレーニングをする際に役立ちます。
リードの長さは小型犬で5m、中・大型犬の場合10mくらいをおすすめします。
しつけをする前には、犬とアイコンタクトができるかの確認が必要です。犬の名前を呼んだときに、飼い主の方に意識を向けられれば、最初のステップはクリアです。
アイコンタクトが不可能であれば、まずは指示を出す人に目を向ける訓練を行ってください。
アイコンタクトができるようになるには、飼い主に目を向ければ「よいことがある・褒められる」と認識させましょう。
散歩中やエサを与えるときなど、何かを行うたびに犬の名前を呼び、こちらを向けたら「なでる・褒める・ご褒美をあげる」などを行います。
日々の生活の中で繰り返し行い、名前を呼ばれた人に目を向けるとよいことがあると、身体に染み込ませるイメージで取り組みましょう。
しつけを行う際の土台でもあるので、コミュニケーションをとりやすくなる準備をしておくのが大切です。
「待て」を教えるときの注意点
「待て」を犬に教えるときの注意点には、以下の4つが挙げられます。
- できたら褒める
- トレーニングの時間は短時間で行う
- 失敗しても当たり前と前向きに考える
- 指示する言葉は統一する
「待て」を教えるときにまず大切なのは、できたら褒めてあげることです。厳しくしつけ過ぎると、やる気を失ってしまう可能性があります。
犬が「楽しい!もっとやりたい!褒められたい!」と思い、楽しく取り組めるように意識しましょう。
さらに、しつけをするうえで、飼い主には忍耐力が必要です。犬の集中力はそれほど長くありません。そのため1日で結果を出そうとせず、失敗してもまた反復し、根気よく行いましょう。
また犬が混乱しないように、指示する言葉には一貫性を持たせてください。指示を出す人が数人いるのなら、言葉を統一するように話し合っておきましょう。
「待て」を教える手順
「待て」を教えるためには、まずはアイコンタクトが必要だと述べました。アイコンタクト以外にも「待て」を教える前に、するべきことがいくつかあります。
手順は以下のとおりです。
- 「お座り」を教える
- 「お座り」をさせて1歩離れる
- 「待て」を指示して、成功したら褒める
- 「待て」をできる時間をのばす
すべてを覚えるまでに時間がかかる可能性もありますが、しっかりと順序立ててトレーニングするのが、最終的にはもっともスムーズです。
次から紹介するので、順番にみていきましょう。
「お座り」を教える
まずは、日常でもっとも出番のある「お座り」を教えます。「お座り」を教える手順は、以下のとおりです。
- ご褒美を用意し、手のひらにのせる
- 手を犬が上を向ける位置に上げる
- 「お座り」と言い、犬の腰や尾を触り、座るように誘導する
- 床にお尻がついて、お座りができたらご褒美をあげる
ご褒美は、あまり見せびらかし過ぎないように注意しましょう。おやつがないと、言うことを聞かなくなってしまう恐れがあるためです。
そのあと、手を犬が見上げやすい位置に上げれば、おのずとお尻を下げやすくなります。
成功したら、大げさに褒めてあげるのがポイントです。1度で完璧にできると思わず、繰り返し練習してください。
慣れてきたら、手を上げて言葉を発するだけで、お座りが出来るようになるでしょう。
「お座り」をさせて1歩離れる
「お座り」ができたら、次のステップに進みましょう。
まずは犬の正面に立ち「お座り」をさせます。そのあと、犬に手のひらをみせてから「待て」と言い、一歩下がりましょう。犬が動かずに待てたら、褒めてあげてください。
「1歩下がってすぐ戻る→できたら褒める」を何度か繰り返します。犬がじっとできるか不安な場合は、2mくらいの短めのリードをつけてトレーニングするのもおすすめです。
「待て」を指示して1秒でも成功したらほめる
そのあとも何度か練習し、問題がないようなら、下がる距離を2歩・3歩と延ばしていきます。
このとき、5m〜10mくらいのロングリードがあれば、使用するのがおすすめです。指示を解除するときは「よし!」と声をかけてください。
飼い主と離れる距離が長くなり、不安になって動いてしまうこともあるでしょう。とはいえ、訓練は繰り返しが重要なので、動いてしまったら犬の近くに戻ります。
そして、1秒でも待てたことを褒めてあげてください。
身体をなでながら「いいこいいこ」や「グッド」などと言葉をかけてあげると、犬のやりたい気持ちをさらに引き出せるでしょう。
そのあと、まだトレーニングを続けられそうならば「お座り」をさせるところから再スタートします。
「待て」ができる時間を少しずつ伸ばす
飼い主と離れる距離を延ばせたら、次は待つ時間も長くしていきましょう。2秒・4秒・10秒・15秒と、少しずつ「待て」の時間を延ばしていきます。
急に長く待つのは難しいため、1日のうちで何秒長くするか決めて、気長にトレーニングする心構えが大切です。
時間や距離を延ばすには、犬が集中できる環境作りも大事でしょう。周りに騒音がなく、飼い主の声が聞き取りやすい場所を選ぶのがおすすめです。
犬に「待て」をしつけるタイミングはいつ?
愛犬に「待て」を教えるのは、できるだけ早い時期に行うのがベストです。
時期が遅れるとしつけられないわけではありませんが、子犬と成犬をしつけのしやすさで比べると、まだ小さい子犬の方がしつけやすいと考えられるでしょう。
最適な時期は、子犬の場合は生後4か月〜5カ月ごろです。成犬の場合は、犬を迎えてから2週間〜1ヶ月くらいの、環境に慣れた時期をおすすめします。
まとめ:愛犬に「待て」をしつけて楽しい毎日を過ごそう!
犬に待てをしつけるときは「アイコンタクト・お座り・待て」の3ステップを行いましょう。
しつけには忍耐力がいるため、焦らず楽しく取り組むのが、飼い主と犬にとってもベストです。時には厳しさも重要ですが、行き過ぎた行為は犬のやる気を削いでしまいかねません。
犬が「もっとやりたい!」「もっと褒められたい!」と思えるように、できたら大げさに褒めてあげてください。
愛犬に「待て」をしつけられれば、家庭や外出先での楽しい日々が待っています。ぜひこの記事を参考に、犬とのトレーニングの時間も楽しみながら行ってみてください。
- 名前:ミミ