あなたは「愛犬にしつけの待てを教えたいけど、どうすれば良いか分からない…」と悩んでいませんか?
待ては、しつけの基本ですが、習得するとなれば難しいイメージがありますよね。そこで、この記事では、犬に待てを教える際の事前準備と教える手順に加えて、注意点と教えるタイミングを紹介します。
「愛犬に待てを教えるには、どうしたら良いか知りたい」方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/4zfacTKyZ7w)
犬にしつけの待てを教える際に必要な3つの事前準備って?
待てを教えるにあたって、事前に以下の3つを準備しておきましょう。
- ご褒美の用意
- 集中できる環境を整える
- おすわりを習得しておく
ご褒美の用意
愛犬が待てをできた際に、ご褒美として愛犬にあげるフードや愛犬の好きなおやつを用意しておきましょう。
なぜなら、待てやおすわりなどのしつけを習得する際の仕組みとして、「ある一定の動き(待つ姿勢など)をしたら、ご褒美がもらえる」という学習に基づき、しつけのトレーニングを行う点があるからです。
また、この仕組みは、どのしつけを教えるにあたっても共通なので、普段から愛犬の好きなフードやおやつを把握しておくと、他のしつけの習得もしやすくなりますよ。
集中できる環境を整える
犬の集中力は、15分程度のため、気が散る原因となるおもちゃを片づけたり、テレビの音を消したりと、犬が集中できる環境をつくりましょう。
また、集中力が切れた後も無理にしつけを続けると、犬はしつけ自体をストレスに感じ、待ての習得が難しくなります。
なので、待てを教える際は、愛犬の集中力が切れる前に一度切り上げ、しばらく時間をおいてから、再び始めてみてくださいね。
おすわりを習得しておく
待ては、おすわりの体勢から始まるため、事前におすわりを習得しておきましょう。
なお、おすわりの習得手順ですが、以下を参考にしてみてくださいね。この手順を何度も繰り返すことで、犬はおすわりを習得しますよ。
- 愛犬が好きなおやつを用意し、愛犬に見せる
- おやつへの目線の延長線上に飼い主さんの目線を合わせる
- おやつを愛犬の頭上より少し上の位置で持ち、愛犬がおやつを見上げる体勢をつくる
- 「おすわり」と優しく声をかけながら、おやつを近づける
- おすわりができたら、おやつをあげて褒める
ここまで、必要な事前準備を紹介しましたが、実際に、待てを教えるとなれば手順を踏むことが重要です。なので、ここからは、犬に待てを教える際の手順を紹介します。
犬に待てを教える際の手順とは?流れを把握しよう
犬にしつけの待てを教える際の手順は、以下です。この流れに沿って、待てを教えてみてくださいね。
- おすわりを伝えて犬の正面でしゃがむ
- 「よし」と声をかけてご褒美をあげる
- 徐々に時間間隔を延ばす
- 位置と環境を変えてやってみる
なお、待てができるようになると、犬の自制心と集中力が高まります。なので、犬同士のトラブルに巻き込まれたり、散歩中に事故にあったりする可能性が低くなりますよ。
待てのしつけの手順①おすわりを伝えて犬の正面でしゃがむ
まず、愛犬におすわりを伝えて、愛犬の正面の位置でしゃがみましょう。この時、手のひらにご褒美を持っておいてくださいね。
そして、優しく「待て」と言いながら、愛犬に手のひらのご褒美を見せてあげてください。その際、手のひらを愛犬の頭上より少し上の位置にし、愛犬がご褒美を見上げている状態にしましょう。
これにより、自然と愛犬のお尻が地面につくため、愛犬の体の重心が後ろにさがり、立ち上がりにくくなります。なので、待ての体勢を維持しやすくなるんです。
愛犬がご褒美を食べそうになったら、再び「待て」と言いながら、手のひらの位置を高くしてみてくださいね。動いてしまうとご褒美がもらえないと教えることで、犬は待ての体勢を覚えます。
「待て」の呼び方は統一してくださいね。「ストップ」や「stay」など呼び方が変わると犬は混乱してしまいます。
待てのしつけの手順②「よし」と声をかけてご褒美をあげる
愛犬が待ての体勢を少しの間、保つことができたら、「よし」と声をかけてご褒美をあげてください。なお、待ての体勢に慣れてもらうため、お尻が上がって完全に動いてしまう前に「よし」と伝えましょう。
ご褒美をあげる際は、手のひらを犬の口の高さまで持って行き、高い声で「いい子だね」「えらいね」と褒めながら、ご褒美を渡すことがポイントです。
また、犬は食べ物の量ではなく、食べ物をもらった回数が多ければ多いほど、喜びます。
ですので、待てのトレーニングをする際は、量を増やすのではなく、フードやおやつを半分にしてご褒美をあげる回数を増やすと、一日の食事量が偏らずに済みますよ。
待てのしつけの手順③徐々に時間間隔を延ばす
待ての体勢に慣れてきたら、「待て」から「よし」と指示する時間間隔を徐々に延ばしていきましょう。最初は1秒から始めて、次に2秒と延ばしていくことで、だんだんと待つ時間に慣れてきます。
とはいえ、「今日は2秒待てたから、明日は10秒にしよう!」と急に時間を延ばしてしまうと、犬は混乱してしまうため、毎日2秒ずつ延ばすなど、気長に取り組んでみてくださいね。
また、30秒ほど待てができるようになったら、ご褒美なしでも待てができるように取り組んでみましょう。これができると、散歩などの日常の場面でも待つことができるため、犬の安全性を確保できます。
待てのしつけの手順④位置と環境を変えてやってみる
愛犬が長い時間の待てに慣れてきたら、位置と環境を変えてやってみましょう。具体的には、愛犬の正面にしゃがんで待てを指示するのではなく、横に立っての待てや気が散る環境での待てを指示してみてください。
徐々に様々な状況下でも落ち着いて待てができるようになりますよ。
このように、ここまで犬に待てを教える際の手順を紹介してきました。ただ、待てを教えるにあたって注意点があります。
加えて、いつから待てを教えるべきか予想が付きにくいですよね。ですので、ここからは、待てのしつけをするにあたっての注意点と、待てを教えるタイミングを紹介します。
犬に待てを教える際の注意点①叱らない
犬に待てを教える際は、叱らないようにしましょう。犬は、人の声色や表情に敏感のため、叱られることで萎縮してしまう点があります。
また、しつけの際に叱り続けると、やがて犬は「待てをすると叱られる」と学習し、待てに対して嫌気が差すため、習得が難しくなってしまうんです。
そのため、きっちりとトレーニングを行うというよりは、愛犬も飼い主さんも楽しみながら、学んでみるようにしてみてくださいね。
犬に待てを教える際の注意点②諦めない
待てがなかなか習得できないからと言って、諦めないようにしましょう。犬によって、習得するまでの期間は異なる点があります。
また、焦って取り組むと、かえって習得が難しくなるため、時間をかけてしっかりと取り組んでみてくださいね。
なお、重要なことは、早く習得することではなく、結果的に待てができるようになることです。そのため、途中で諦めずに根気強く余裕をもってしつけをおこなってみましょう。
犬にしつけの待てを教えるタイミングはいつが良い?
犬に待てを教えるタイミングですが、待てのしつけがしやすい時期としては生後4ヶ月~5ヵ月です。この時期は、好奇心旺盛で吸収力が高いため、しつけに最適なタイミングと言えるでしょう。
ただ、しつけのしやすさにこだわらない場合は、基本的に何カ月・何歳であっても問題はありません。
しかし、注意点として、教えるタイミングが後になればなるほど、時間と労力がかかってしまい、飼い主さんも愛犬も疲れやすい点があります。
ですので、しつけを行う際は、タイミングに気を付けてくださいね。
犬にしつけの待てを教える際は焦らず楽しもう!
以上、犬に待てを教える際の事前準備と教える手順に加えて、注意点と教えるタイミングについて紹介しました。
犬に待てを教えてから習得するまでに、多くの時間と根気が必要ですが、待てができるようになれば、犬の問題行動の8割は防げると言われています。
また、飼い主さんも愛犬も習得を焦らずに、ゲーム感覚で楽しんで取り組むと、お互いの関係を深めるきっかけとなるので、気長に構えて取り組んでみてくださいね。