あなたの愛犬は、床を歩くとき「カシャカシャ」と音をたてながら歩いてはいませんか?それは爪を切るタイミングです。
爪切りの頻度はとても重要です。爪がながい状態だと、リスクも多くなります。歩行状態の低下で、転倒や骨折、脱臼など、愛犬がそんな状態になったらかわいそうですよね?
この記事では、正しい爪切りの頻度や、自分で愛犬の爪を切る方法とコツなどを紹介していきますので最後まで読んでくださいね。
出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E7%8A%AC-%E7%AC%91%E9%A1%94-%E5%B1%8B%E5%A4%96-%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88-1558962/
犬種や生活環境で爪切り頻度が違う!あなたの愛犬の頻度は?
室内犬や室外犬、毎日散歩している犬や散歩が苦手な犬、などの生活環境で爪を切る頻度が変わります。
目安としては、フローリングを歩く際に、「カシャカシャ」と音がなりはじめたら切るタイミングです。
【爪を切る頻度を以下にまとめましたので参考にしてください。】
完全に室内犬 | 室外犬(せまい範囲) |
2週間に1回ほど | 1ヶ月に1回ほど |
室外犬は、動ける範囲はせまいですが、自由に動くことができます。
コンクリートや砂利のうえを歩くことで、自然と爪がけずれますので、室内犬よりも切る頻度が長くなります。
完全に室内犬で毎日散歩する | 完全に室内犬で散歩が苦手でしない |
1ヶ月に1回ほど | 2周間に1回ほど |
完全に室内犬でも毎日散歩をしている犬は、散歩中に爪がすれて削れるので爪を切る頻度が長くなります。
一方で、室内犬で散歩が苦手な犬は、削るタイミングがないので爪を切る頻度が短くなります。
※室外犬だから爪が削れていると思っても狼爪(犬の親指に当たる所)は伸びていることが多いので確認してください。
子犬のときから始めたい!爪切りの頻度や理想の長さに切る方法
犬のツメは特殊で、爪が伸びると同時に血管や神経も伸び始めます。特に子犬の時期の爪切りの頻度はとても大事です。
- 爪と同時に神経、血管も伸びる
- 怪我のリスクにつながる
- 歩行状態が不安定になり骨格に影響がでる
成長期で爪の神経もよく伸びるので、最低でも月に2回を目安にこまめに爪切りをする方が、神経は伸びにくいと言われています。
爪がながい状態だと、血管と神経も伸びていくので、次に爪を短く切る時に神経に触れ、痛みと出血を伴うことになってしまいます。
爪の理想の長さは、爪が白の場合は血管がピンク色に透き通っているので分かりやすいでしょう。
※黒の爪の場合は、わかりづらいので以下の図形を参考にしてください。
出典:筆者作成
黒い部分が爪です。血管がピンク色で、血管と爪の間にやわらかい膜があります。Aの断面図は血管まで切っているので出血します。
通常、爪自体はかわいていますが、Bの断面図のように(灰色の)ちがう膜があります。
触れるとやわらかく湿った状態です。これ以上切ってしまわないように注意しましょう。
犬の爪切り頻度をおこたるとリスクが生じる
犬にとって、頻度に合わせて爪を切ることは非常に重要です。歩行が不安定になり、最悪なリスクに発展しかねません。
- 滑ったり転んだりする危険が増える
- 膝の関節に負担がかり脱臼や水が溜まる
- 滑った時に腰をひねりヘルニアになる
- 歩行が悪く首に負担がかかり首ヘルニアになる
- 爪が伸びると床から肉球が浮き指先の形が変形する
- 爪がシーツに引っかかって爪がおれたり骨折する
- 巻ズメになり肉球に刺さる
愛犬ためにも、最悪のリスクの状態にならないように、日常的によく観察しましょう。
爪切りに必要な物を用意する
まずは、犬の爪切りに必要なものを用意しましょう。以下を参考にしてください。
- ギロチン型の爪切り
- 爪ヤスリ(必要に応じて)
- 止血剤やコットン
爪きりに必要なものは、切れ味がよく効率的な「ギロチン型」が良いでしょう。
犬用の電動爪ヤスリ。モーターの音がうるさいため、ビックリしないように慣らせておく必要があります。
出血したときに備えて、止血剤を用意しておくと安心です。微量の出血なら、コットンでおさえるとすぐ止血します。
すべて、ペットショップやトリミングショップで購入できますよ。
犬の頻度に合わせ自分で爪を切る!失敗しない方法や接し方
爪切りが苦手な犬は多いので、最初はおやつなどのごほうびを与えながら行いましょう。
1人だと不安だと思いますので、慣れないうちは2人で爪を切るのがベストです。
- しっかり肉球を押さえる
- 白い爪の場合は、血管の通うピンク色の部分より手前の位置で切る
- 黒い爪の場合は、先端から少しずつ削っていき灰色直前まで切る
- じっとしていられない犬は少し高めのテーブル上で切る
2人がかりで爪切りを行うときは、犬を立たせた状態にし、1人が犬のあごの下と爪を切る足の関節を押さえます。
もう1人が爪を切る足の肉球をしっかり押さえながら切っていきます。
動くことを前提に、しっかりと肉球をおさえ固定して爪を切っていきましょう。
犬の頻度を意識して1人で犬の爪切りトレーニングをしてみよう
1人で爪切を切るには慣れるまで時間がかかりますが、あせらず少しずつ慣れていきましょう。
- 万が一に備え止血剤を手元においておく
- 犬の爪切りの流れを確認する
- ダイニングテーブルほどの高さで爪を切る
- ※保定する
- 肉球の根元をおさえて爪をだす
- うしろ足の爪から切りはじめる
- 飼い主と愛犬の密着度が大切
- 無理せずに1日1本でもよい
- ごほうびをあげながら切っていく
- 最後にほめてあげる
※保定とは、犬の動きを封じ込める抱き方です。保定し密着することで、犬の目に触れなくて済むので、スムーズに行うことができます。
保定のやり方は、愛犬を四肢で立たせて、愛犬の顔が自分の脇腹の下(お尻が飼い主の手前)にくるように挟みます。
やんちゃな子は高いテーブル上で爪を切るとうまくいくことがありますよ。
まずは無理せずゆっくりと段階を踏み、ごほうびをあげたり、ほめながら愛犬との距離を縮めていきましょう。
出血させてしまった時の対処法
つい爪を深く切りすぎてしまい出血した場合は、まず落ち着いて対応しましょう。
飼い主の反応をみて犬も動揺しますので、落ち着いて準備してある止血剤を患部に塗りましょう。
傷ついた血管や神経は爪が伸びれば元通りになるので安心してください。
すこし痛みがあるようですが、寄り添って見守ってあげましょう。その間に、大好きなおやつをあたえてコミュニケーションをとるのも効果的です。
1度爪切りに失敗し愛犬が怖がっている時の対処法
1度爪切りに失敗してしまうと、トラウマになる場合があります。
「爪切りは痛いものだ」「押さえつけられた」と、爪切りの度に思い出してしまいます。
筆者が実際に、トリマーさんからうまくいくポイントを聞いてみました。
- 愛犬のペースに合わせすこしずつ
- むりやり押さえつけない
- 爪切りにを遊び道具にみたて身近に感じさせる
- 愛犬の1番好物な「おやつ」を用意する
- 1本爪切りに成功したら大げさに褒めておやつをあげる
爪を切ることに対する恐怖心が少しずつ薄まってくれるはずです。
犬が嫌がり爪切り頻度に間に合わない場合
爪切りの仕方やコツをご紹介しましたが、犬がどうしても嫌がっているときもありますよね。
そんなときは無理をせず、動物病院やトリミングサロンで爪を切ってもらいましょう。
筆者も実際に多数のトリミングサロンを試しましたが、費用は、どのサロンでも550円(税込)と、お手頃でしたので、利用してアドバイスを受けるのもいいと思います。
爪切りの頻度をあわせるには、犬にとって気持ち的に余裕のあるタイミングで、前もって爪を切る対応を心がけましょう。
まとめ
犬の爪はこまめにチェックし、伸びたらすぐに切るように心がけましょう。
日常生活から愛犬とスキンシップをとりながら信頼関係を築いていきましょう。
けして無理をせず、1日に1本でもよいので、ごほうびをあげながら最後に大げさにほめてあげましょう。
愛犬のペースに合わせ、嫌な思いをさせないように爪を切っていきましょう。もし、困りのときはかかりつけの動物病院などに相談してみて下さい。最後までご覧いただきありがとうございました。