「公務員の給料って安定するの?」「公務員の給料って地域によってどのくらい変わってしまうの?」と疑問を覚えることもありますよね。
公務員は地域によって年収が100万円以上変わったり、若い時期は思ったより給料が上がらなかったりといった特徴を持っています。この特徴に合わないといった理由で辞めてしまうのはもったいないですよね。
この記事では年齢や地域などの様々な視点から公務員の給料はどのくらいなのかについてご紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
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公務員の給料の特徴
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公務員の給料の特徴について紹介していきます。国家公務員と地方公務員の給料のもらい方の違いや年齢による給料の違いが分かりますよ。
国家公務員と地方公務員の違い
国家公務員と地方公務員とでは給料体系が異なります。国家公務員は、「俸給表」をもとに決められた給料とボーナスが支払われる仕組みです。
一方、地方公務員は俸給表ではなく、各自治体で定められた「給料表」によって給料が決まります。ただし、年齢・勤続年数とともに給料が上がっていくのは同じです。
俸給とは国家公務員の基本給を指しますが、客観的に見た職務の難しさなど、仕事内容に応じた給料になるため、職種によっても給料が異なります。
年齢によって上がる
若い時は給料が低いですが、年齢とともに増えていきます。また、俸給は能力に関係なく同じですが、ボーナスは勤務実績によって決まることが一般的です。
公務員の給料は、若いうちはそれほど高くはありませんが、所属しているだけで年々上がっていくのが特徴です。
公務員の平均年収
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ニュースや国会の答弁などから「公務員の年収が高い」というイメージを持つ方がいるかもしれませんが、本当に公務員の年収は高いのでしょうか?
「令和2年国家公務員給与等実態調査の結果」の結果によると、国家公務員の平均年収は600~800万円程度です。
これは高いように感じるかもしれませんが、公務員の給料は毎年上がっていく仕組みなので、若い年代は年収が低いです。また、公務員といってもさまざまな種類があるため、職種によって年収が異なります。
公務員の給料:初任給
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公務員の初任給は学歴によって変わります。学歴によってどのくらい変わるのかについて紹介します。
公務員の初任給
- 大卒・大学院卒の初任給
- 高専・短大卒の初任給
- 高卒の初任給
大卒・大学院卒の初任給
「平成30年4月1日地方公務員給与実態調査」によると、大卒の地方公務員の初任給は、自治体によって異なります。
大卒・大学院卒の初任給
- 都道府県:184,574円
- 指定都市:180,643円
大きな自治体かつ大卒であれば、高年収を目指すことが可能になりますね。
高専・短大卒の初任給
高専・短大卒の初任給
- 都道府県:164,190円
- 指定都市:160,533円
大卒と同様に、都道府県と指定都市で4,000円ほどの違いがあります。
高卒の初任給
「平成30年4月1日地方公務員給与実態調査」によると、高卒の地方公務員の初任給も自治体によって差があります。
高卒の初任給
- 都道府県:150,627円
- 指定都市:147,807円
公務員の給料日はいつ?
ここまでは公務員の平均年収や初任給について紹介しました。国家公務員と地方公務員では、給料日に違いがあります。では、公務員はいつ給料をもらえるのでしょうか?
国家公務員の給料日:16日〜18日
国家公務員の給料は、基本的には毎月15日以降に支給することが法律で定められています。そのため、給料日は16日〜18日となっています。
国家公務員の給料日は規則で定められているため、給料日が変わるということは基本的にはありません。
給料日が3日間に渡っているのは、職種ごとの給料日が違うからです。国家公務員と言っても、さまざまな職種があるため、給料日が変わりますよ。
地方公務員の給料日:21日
市町村に勤めている地方公務員の多くは21日が給料日となっています。しかし、地方公務員の給料日は地方自治体の条例によって定められているため、給料日が21日ではない地方公務員もいますよ。
公務員の給料:年齢別
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公務員の給料は年齢や勤続年数が上がると徐々に増えていくのが特徴です。国全体の平均値を上回らないように調整されていますが、実際にはどの程度の金額なのでしょうか。
ここからは、それぞれの年代別に大まかな推定年収を見ていきましょう。
20代:約300万円~450万円
20代は、書類のコピーや会議室のセッティングなどの雑用を頼まれることがあります。しかし、責任ある仕事を任される機会は多くないため、年収を少なく感じることがあるかもしれません。
30代:約500万円~600万円
30代になると約500〜600万円の収入が得られます。仕事上の責任が増してきたり、役職が当たったりして、やりがいや充実感を得られる時期です。
一方で、結婚や出産など、さまざまなライフイベントを迎える人も多くなります。500~600万円くらいの収入があれば、家族が増えても安定した生活を送ることが可能と考えられますよ。
40代:約650万円~800万円
40代ともなれば、生活にあまり不自由しない給料がもらえるようになります。
部下を持ち、重要な仕事を任せられる機会も多くなるため、責任を負う立場になります。その対価として、収入が増えてくるのです。
50代は約800万円~900万円
20代と比較すると年収ば倍以上になることがあります。定年近くになり、人によっては組織のトップに立つこともあるため、責任のある立場になることが多いです。
ただし、国全体の平均値を超えないように、重大な責務を任される立場にあっても、1000万円には届かないことが多いのが実情です。
公務員の給料:種類別
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公務員は職種によっても給料に差が生じます。特別な資格が必要な職種や危険を伴う職種で高くなる傾向があります。どのような職種で給料が高く設定されているのかを見ていきましょう。
1位:医師
俸給表を元に見ていくと、1位は医師の平均年収1,580万円となっています。ここでいう医師とは、公立病院に勤務する地方公務員のことです。
難関の試験に合格していることに加え、責任の重さから考慮しても、妥当といえる給料でしょう。ボーナス平均額は251万円となっています。
2位:高校教諭
続く第2位が高校教師で、約710万円です。やはり国の未来を担う子どもの成長に携わる仕事内容と、難関の教員試験を突破していることが高給の理由といえます。
3位:警察官
第3位は警察官で、約710万円です。命を張って社会の安全を守る立場にあるため、給料が高めの設定となっています。
公務員の給料:都道府県別
公務員の平均年収を都道府県別にまとめています。公務員の平均年収が上位、中位、下位で分けることで都道府県別の特徴を見ることができます。
公務員の給料:上位3県
都道府県の上位3県だと平均年収が700万円を超えます。これらの県はいずれも人口密度が上位3県という特徴があるため、人が多く集まるほど公務員の給料が上がる傾向にあります。
順位 |
都道府県名 |
賞与・ボーナス |
平均年収 |
1位 |
東京都 |
185万500円 |
733万6264円 |
2位 |
大阪府 |
177万6400円 |
704万1952円 |
3位 |
神奈川県 |
175万4900円 |
701万3180円 |
公務員の給料:中位3県
地方公務員の平均年収は655万円です。平均年収の前後20万円に半数以上の県が属しているため、妥当な給料だと言っていいでしょう。
順位 |
都道府県名 |
賞与・ボーナス |
平均年収 |
23位 |
栃木県 |
170万1600円 |
658万6332円 |
24位 |
福島県 |
162万1400円 |
657万8288円 |
25位 |
京都府 |
168万500円 |
655万5020円 |
公務員の給料:下位3県
都道府県の下位3県だと600万円を下回ります。人口密度が低い県ほど公務員の給料が下がる傾向が見られますが、沖縄県は人口密度が高いにもかかわらず年収が低くなっています。
なぜ沖縄県の公務員の給料が低いのでしょうか?その理由を公務員の給料が1位の東京と比較しながら解説していきます。
順位 |
都道府県名 |
賞与・ボーナス |
平均年収 |
45位 |
高知県 |
144万6300円 |
598万4652円 |
46位 |
青森県 |
144万5300円 |
597万188円 |
47位 |
沖縄県 |
147万8000円 |
596万8916円 |
参考文献:「地方公務員 都道府県別年収・収入ランキング」https://www.nenshuu.net/special_public/chi_koumu/in_pre.php :2021年9月6日
都道府県によって給料は変わる!?
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3597761?title=%E8%A5%BF%E6%AD%A6%E6%B1%A0%E8%A2%8B%E7%B7%9A%20%E3%81%B2%E3%81%B0%E3%82%8A%E3%83%B6%E4%B8%98%E9%A7%85%E5%8D%97%E5%8F%A3%E5%91%A8%E8%BE%BA&searchId=2451760283
公務員の年収が一番高い都道府県は東京都です。そして最下位は沖縄県です。それぞれの平均年収には130万円以上の差がありますが、なぜ差が生まれるのかをご紹介していきましょう。
東京都
東京都の一般行政職の平均年収は733万円です。No.2の大阪府は704万円となり、およそ30万円の差があります。平均年収が最も高いとはいえ、基本給は各自治体の中でも最下位クラスとなります。
東京都の平均年収が高いのは、各エリアの一般企業の給与水準との兼ね合いで支給される「地域手当」が6万円以上と高額だからです。「地域手当」が2番目に高い神奈川県でも4万円以下となります。
「地域手当」を含む諸手当の合計額が他の都道府県よりも高いため、平均年収733万円という高値になっているのです。
沖縄県
沖縄県の平均年収は596万円です。基本給自体は、東京都と大して差がありません。
「地域手当」も最下位ではありませんが、総合的に他の手当の金額が低く、残業手当の平均値が最も低くなっています。
月の諸手当の平均金額は、東京都であればおよそ13万円です。一方、沖縄県はおよそ5万円であり、月8万円以上の差が年収に130万円以上の相違を生む要因となっています。
公務員になるには
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国家公務員になるには、主に人事院が実施している国家公務員試験を受験しなければなりません。一方、地方公務員になるには、各自治体の公務員試験を受ける必要があります。
基本的には、一次試験が筆記で二次試験が面接です。筆記は、高校で学ぶような地理や生物の問題が出題される教養試験と、大学で学ぶような法律学などの専門知識が問われる専門試験の2種類があります。
ただし、市役所や町村役場の試験では、教養試験のみの場合も増えています。
また、面接の配点が高くなってきている傾向があるので、二次の面接はしっかりした対策が必要です。地域によっては集団討論やプレゼンが課題となっているところもあります。
公務員の給料:まとめ
公務員の給料は安定していると言われますが、年齢によって年収が高くなっていくため、若い間は低く感じられるかもしれません。
公務員といっても、職種によって給料が変わったり、都道府県によって年収に130万円以上の差が生まれることもあります。
公務員になりたいと思った方は、公務員になるための必要な試験を確認しましょう。なぜなら、国家公務員と地方公務員があるからです。
国家公務員の場合は人事院が実施している国家公務員試験を受験する必要があります。地方公務員の場合は各自治体の公務員試験を受ける必要があります。