「コインランドリーの経営は儲かる?」「初期費用はどれくらい?」などの疑問を持っていませんか?
コインランドリーの経営は気にはなっても、実際にイメージしにくですよね。
この記事では、コインランドリーを経営するメリット・デメリットや、費用、始め方を紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/ランドリーサロン-ランドリー-人-567951/
コインランドリーを経営する方法は2つ
まずは、コインランドリーの経営方法をご紹介します。コインランドリーを経営する方法は以下の2つです。
- 自分自身でコインランドリーを経営する方法
- 土地をコインランドリー業者に貸す方法
自分自身でコインランドリーを経営する方法
コインランドリーを経営できる建物を持ち、洗濯機や乾燥機などの設備を導入し経営する方法です。
収入源は、利用者の利用料なので多くの方が利用すれば、収入は低くなるが、少なければ赤字の危険があります。
そのため、便利な設備の導入や、立地の良い場所の開業に加えて、広告も重要です。
また、個人でコインランドリーを経営する場合でも、フランチャイズに加盟すれば最初から知名度のある状態で始められます。
フランチャイズに加盟すると、お店の看板や確立されたサービス、商品を使う権利が貰え、未経験からでもビジネスを行えるメリットがあります。
土地をコインランドリー業者に貸す方法
全国展開するコインランドリー業者などに、土地だけを貸して、賃料を貰う方法です。
この方法では、コインランドリーの利用者数に左右されることなく、一定の賃料を受け取ることができるが、自分自身で経営するのと比べて収益は低くなります。
また、長期の借地となるため、土地を返して欲しいと思っても、簡単に返して貰うことが出来ません。
どちらも収益が発生するという点においてはメリットとなりますが、その土地を他に活用するのではなく、コインランドリーにするメリットとは何でしょうか。次章で詳しく解説していきますね。
コインランドリー経営のメリット3選
コインランドリーを経営するメリットととして、以下のようなことが挙げられます。
- 人件費が低い
- 市場が伸びている
- 長期的に収入を得られる
では、各メリットについて、解説しますので詳しく見ていきましょう。
人件費が低い
コインランドリーは設備を導入すれば、あとは利用者が設備を利用するだけなので、アパートのように入居者募集に手数料などを支払う必要はありません。
そのため、定期的に掃除をする程度の人材を雇うくらいしか人件費はかからず、毎月のランニングコストは削減できます。
ただ、忘れ物やクレーム対応をできるようにコールセンターを用意している店舗もあり、完全に人件費が不要な訳ではありません。
市場が伸びている
コインランドリーの市場は伸びてきており、今後も需要は高まるとされています。
これまで、コインランドリーの利用者は上京したての学生や、社会人が主な客層でしたが、今日では働くお母さんや外国人も増えています。
そのため、女性の就業率や外国人が増えている日本では、今後もコインランドリーの需要は高まるでしょう。
長期的に収入を得られる
コインランドリーを利用するほとんどの方は、近くのコインランドリーに何度も行くので、一度利用した客はリピーターになりやすいです。
また、固定客がつきやすく離れにくいのが、コインランドリーの特徴です。
そのため、定期的に利用してくれるリピーターさえ増やせれば、長期的に収入を得られます。
以上がメリットでした。次章からは、メリットとは反対のデメリットについて、ご紹介していきますが、デメリットはメリット以上に重要な内容ですので、しっかり見ていきましょう。
コインランドリー経営のデメリット4選
コインランドリーを経営するデメリットを理解しないと、儲けるどころか赤字で閉店してしまう恐れもあります。
そのため、デメリットをしっかり把握しておきましょう。以下がコインランドリーを経営するデメリットです。
- 初期費用が高額
- 差別化が難しい
- 売り上げが不安定
- 防犯のリスク
それでは、4つのデメリットについて、詳しく解説していきますね。
初期費用が高額
コインランドリーは建物自体の費用よりも、設備の費用の方が高いです。
洗濯機や乾燥機はもちろんですが、それ以外にも、両替機や監視カメラなどの設備も必要で、あらゆるところに費用がかかります。
お店の規模によって初期費用などは変化しますので、詳しい費用の話は後述します。
差別化が難しい
コインランドリーの経営は立地が最重要で、事業内容で他のコインランドリーと差別化を図るのは難しいです。
例えば、差別化するために、洗濯が終わったらメールなどで知らせるサービスなどもありますが、マネされやすいです。
そのため、競合が現れやすく、どこも似たサービスのコインランドリーとなっているのが現状です。
一般的に、半径2km圏内にあるコインランドリーに足を運びやすいとされており、2km圏内に新しいコインランドリーが現れると、簡単に顧客は奪われます。
売り上げが不安定
コインランドリーは、開業してから1〜2年目は収益は低い傾向にあります。
これは、飲食店と同じようにまずは「認知されること」と「リピーターが増えること」がコインランドリーの経営には必要不可欠だからです。
また、3年目からはリピーターが増えたとしても、売り上げは月によっても変動し、雨の日と晴れの日でも、利用者の数は違い、売り上げは不安定です。
防犯のリスク
コインランドリーは、基本的には無人経営なので、防犯上の問題がつきまといます。
両替機を設置すれば、両替機内にある現金が狙われるリスクもありますし、お金だけでなく、下着泥棒などの盗難の被害も十分に考えられます。
そして、盗難にあうと警察や損害保険会社との相談などの話に発展するので、不要なことに時間が取られるかもしれません。
そのため、防犯が薄いコインランドリーは固定客が離れてしまう可能性があるので、カメラは必須ですし、被害にあった場合は、素早い対応が求められます。
必要な初期費用は規模で変わる
初期費用は一概に決まっている訳ではなく、店舗の規模によって異なります。
ですので、ここでは大型店舗と小型店舗を分けて初期費用をご紹介していきますが、店舗の大きさの目安は以下を参考にしてください。
- 大型店舗:100〜200坪程度の土地に約50坪の建物が目安で、コンビニと同じくらいのイメージです。
- 小型店舗:15坪程度の大きさで、マンションの1階などでよく見るタイプのコインランドリーです。
大型店舗の初期費用
自分の所有する土地に建物を建ててコインランドリーを経営するなら、総額で約5,000〜6,000万円が必要です。以下に、細かい費用の内訳をまとめておきます。
建築費 | 2,000万円(50坪×40万円) |
設備費用(洗濯機・乾燥機など) | 2,200〜2,800万円(洗濯機5台、洗濯乾燥機2台、乾燥機10台) |
内装・看板・給排水工事費用など | 800〜1,200万円 |
合計 | 5,000〜6,000万円 |
小型店舗の初期費用
小型店舗の場合、建物を賃貸してコインランドリーを始めると総額で約2,200〜3,000万円が必要です。以下に、細かい費用の内訳をまとめておきます。
設備費用(洗濯機・乾燥機など) | 1,400〜2,000万円(洗濯機3,4台、乾燥機7,8台) |
内装・看板・給排水工事費用など | 800〜1,000万円 |
賃貸借契約の費用 | 家賃の6ヶ月分(保険金・礼金・仲介手数料・前家賃) |
合計 | 2,200〜3,000万円+賃貸借契約の費用 |
フランチャイズに加盟して経営する場合は、これらの初期費用にプラスして加盟金、販促費用、研修費用などがかかります。
これだけの初期費用がかかるコインランドリーの経営ですが、利回りはどのくらいなのでしょうか。次章からは、利回りについてご紹介していきますね。
気になる利回りは◯◯%!
まず、コインランドリーの月商の平均は約40〜80万円ほどで、大型店舗では150万円を超えるケースもあります。
そこで気になる利回りですが、平均8〜10%で、中には大繁盛している店舗ですと、15%〜20%の利回りです。
コインランドリーの市場は、今後も伸びるとされていますが、いずれ供給過多になり、利回りが減少するおそれがあることは、頭に入れておきましょう。
ここまでの話を理解できれば、あとは始めるだけです。次章からは、コインランドリー経営までを順序に沿って行動すれば、始められるようにご紹介していきます。
コインランドリー経営の始め方①経営業態を決める
ここからは、コインランドリー経営の具体的な始め方ですが、まずは、経営するコインランドリーの経営方法を決めましょう。
経営方法はいくつかあり、その中でも代表的なものが以下の3つです。
- 自分でゼロから店舗を経営する方法
- フランチャイズに加盟して経営する方法
- 土地をコインランドリー事業者に貸す方法
自分でゼロから店舗を経営する方法
土地や建物を準備し、コインランドリーに必要な設備を導入し始める方法です。
収益はお客さんが利用した分だけ全て入るが、知名度がないので、集客面にも積極的に取り込む必要があります。
フランチャイズに加盟して経営する方法
フランチャイズに支払う費用は必要ですが、その代わりに、市場調査や経営面に関わることのアドバイスを受けながら経営を行えます。
そのため、軌道に乗りやすく、安定した経営を行える可能性が上がります。
土地をコインランドリー事業者に貸す方法
土地をコインランドリー事業者に貸す方法は、経営というよりも不動産投資に近いイメージです。
この方法では、コインランドリー事業が成功しているかどうかで収益に変化はなく、一定の賃料が得られます。
コインランドリー経営の始め方②市場調査
経営の方法が決まれば、次はどこにコインランドリーを設置するか決めましょう。
コインランドリーの利用者層は変化しつつあり、上京してきた学生や社会人から、主婦をはじめとしたファミリー層や外国人がターゲットになりつつあります。
そこで、市場調査では需要のある立地はどこなのか、周りにどういった施設や住民が住んでいれば、効果的なのかを調べます。
また、コインランドリーは車で来店する利用客が多いと想定されるので、店舗に入りづらい大きな道路沿いを避けたりなど、車の流れも把握しておくと良いでしょう。
コインランドリー経営の始め方③費用の見積もり
市場調査の次は、売上予測や収支計画などの費用面から開業するべきか吟味します。
費用面以外も店舗のレイアウトやデザイン、店内設備の選定も行います。
レイアウトによっては、初期費用は大きく変化し、費用に大きく関わるので注意しましょう。
費用の見積もりも、フランチャイズに加盟すれば、経営豊富なプロの視点で、どのような店作りをしたら良いか、などの提案を受けながら、進めることが可能です。
コインランドリー経営の始め方④店舗の施工
費用面が終われば、次は、店舗の施工です。コインランドリーで使用する設備は、専門的な知識が必要で、詳しくなければ扱うことは難しいでしょう。
そのため、初心者の方や、専門的な知識がない方の場合はフランチャイズに加盟し、しっかりと説明を受けることをお勧めします。
コインランドリーの設備は、長く綺麗に使うことが重要になり、メンテナンスなどが書かれているマニュアルは必ず読みましょう。
また、集客のための広告やチラシなどの配布も、このタイミングで行えば、良いスタートが切れます。
コインランドリー経営の始め方⑤保健所へ届け出る
最後に、コインランドリーの開業には、保健所に届け出を提出する必要がございます。
コインランドリーの場合は、「コインオペレーションクリーニング営業施設開設届け」という書類を提出する必要があります。
また、その他にも「構造設備の概要」や「洗濯機などの配置図」などの書類も必要です。
これらの手続きは、地域によっても異なりますので、開業前はしっかりと確認しておきましょう。
届け出はコインランドリー会社やフランチャイズ本部に委託することもできます。
【まとめ】コインランドリーの経営は立地で決まる
本記事では、コインランドリーの経営についてご紹介していきました。
コインランドリーの経営は、どんなに設備やサービスが良くても、利用者がいなければ収益はなく、便利なサービスはすぐにマネされ競合が出てきやすいです。
そのため、コインランドリーの経営で一番大事なことは立地です。周辺に住んでいる年齢層や、どんな施設が近くにあるかはしっかりと確認しましょう。
では、この記事はここで終わりとさせていただきます。お役に立てば幸いです。