これから犬との共同生活を始めようと、ワクワクしているあなた。
家族が増えることをとても楽しみに感じる一方で、「いつからしつけを始めたらいいのだろう…」「しつけがうまくいかず、ストレスになったらどうしよう…」と頭を抱えていませんか?
生き物のお世話をすることは、責任を伴うため不安になりますよね。
本記事では、犬のしつけをするうえで「始めるべきタイミング」や「最初に取り組むべきしつけ」「注意したいこと」などを紹介しています。ぜひ最後まで読んでくださいね。
出典:https://pixabay.com/ja/photos/エルサルバドル-散歩-公園-犬-1782203/
いつから?しつけを始めるベストなタイミング
犬のしつけを始めるタイミングは、生後2~3ヶ月がベストです。
生後2~3ヶ月の犬は学習意欲が高く、経験したことに順応しやすい傾向にあります。
また、接触した生物や物に対して長期的な愛着を抱く期間になります。犬の性格を形成することに関しても、社会化期の過ごし方がとても重要になってくるのです。
そのため、社会化期のうちから「生活していくためのルール」を覚えてもらうことを意識して子犬との信頼関係を深めていきましょう。
犬のしつけをすべき2つの必要性
そもそも、犬にしつけをすることの必要性とはどのようなものなのでしょうか。
しつけの必要性としては、「飼い主との意思疎通」と「トラブルの回避」という2つの意味があります。家内を荒らしてしまったり、他人に危害を加えてしまうことがあっては飼い主も犬もストレスを溜めてしまいます。
人との生活を送る中で必要なことを教育することで、行動範囲や可能性が広がり、共に過ごす時間がより豊かになることでしょう。
犬を迎える前に準備する3つのこと
ここからは、犬をお迎えする前に準備しておきたい内容を3つ紹介していきます。
- 飼育環境の見直しをしておく
- ルール・教育方針を決めておく
- 1週間ほど休めるタイミングを設ける
飼育環境の見直しをしておく
犬と沢山コミュニケーションをとりたい人によっては、室内で飼うことを検討している方もいると思います。
犬に入ってほしくない場所に柵を設置する、犬が誤飲しやすいものを片付けるなどの対策を事前に済ませておきましょう。
思わぬ事故を未然に防ぐことに繋がり、犬も安心して暮らすことができますよ。
ルール・教育方針を決めておく
犬のしつけを行ううえで、教育方針は家族間で統一するようにしましょう。
人によって教育方針が異なることで、犬が混乱してしまったり、環境や場面によって犬が態度を変えてしまうといった事態が起きてしまいます。
家族間でルールや教育方針をきちんと共有することで、しつけもスムーズに行うことができます。
1週間ほど休めるタイミングを設ける
犬をお迎えしてから最初の1週間は、犬が新しい環境に慣れるための期間になります。
お迎えして2〜3日は安静にして、休ませてあげてください。特に子犬は1日14~17時間寝続けますので、無理に起こさないように注意しましょう。
遊ぶ際も30分程度、食事の前後などタイミングを決めて短時間で済ませるようにしてくださいね。
犬をお迎えしてすぐ覚えさせたい3つのしつけ
犬のしつけを行うにあたって、理想的なしつけ内容を3つずつ紹介していきます。
- 犬自身の名前
- トイレの場所
- 飼い主とのアイコンタクト
犬自身の名前
犬は自分の名前を「言葉」でなく「音」として認識します。名前を呼ぶ際は「少し高い声を出してみる」や「抑揚をつける」などの工夫をして聞き取りやすくしてみましょう。
また、名前を呼んで振り返ってくれたり、そばに来てくれたりした際はご褒美を与えることで「名前を呼ばれる=良いことが起きる」と認識してもらいます。
この流れを繰り返していけば、犬は自身の名前を覚えてくれるでしょう。
トイレの場所
トイレ専用ケージは邪魔されない落ち着いたところに設置し、場所を覚えるためにも一度決めた場所は変えないようにしましょう。
犬が排泄しそうになったら、ケージの中へ入れて吠えても無視するようにしてください。無事排出ができたら大げさに褒めてあげましょう。しばらく経っても排出が完了しない場合はケージから出してあげてください。
排出のタイミングは、犬によって異なるため排出前の行動はよく観察するようにしましょう。
飼い主とのアイコンタクト
アイコンタクトは犬と飼い主が目と目を合わせることであり、大切なしつけの1つです。
アイコンタクトによって飼い主に意識を向ける習慣をつけることは、「おすわり」や「おいで」などのコマンドを覚えることに繋がっていきます。
犬の目の前におやつを見せ、「見て」と合図を送りましょう。そして徐々に犬と自分の間におやつを持っていくことで、目を合わせることを覚えてもらいます。
できるようになったら、おやつを利用せずに目を合わせてみましょう。少しずつ犬との距離が縮まっていきますよ。
犬をしつける時にやってはいけないこと3選
次に、犬をしつけ際にやってはいけないことを3つ紹介していきますね。
- 覚え途中に叱る
- 指示語が毎回違う
- 徐々に自由を狭める
覚え途中に叱る
犬の覚えが遅かったり、しつけを守れなかった時に過度に叱ってはいけません。犬によって覚えのスピードは異なりますので、個体差を認めたうえで付き合うようにましょう。
しつけを守れた際は大げさに褒めちぎったり、ドッグフードを与えるなどの工夫をして、「しつけ=メリット」ということを教えることで犬への負担を軽減することができます。
指示語が毎回違う
家族によって呼ぶ名前が違う、「伏せ」を「ステイ(stay)」や「ウェイト(wait)」に変化させるなど一貫性のない指示は犬の混乱を招いてしまいます。
いつまでもしつけが覚えられないといった事態になってしまうので、指示の仕方は統一してしつけるように心がけましょう。
徐々に自由を狭める
「1週間後キッチンが立ち入り禁止になった」「昨日まで寝ることが許されていたベッドの上で飼い主に叱られた」など、犬が自由に動ける範囲を徐々に狭めないようにしましょう。
犬がしつけを学び直すことは難しいことであり、一度決めた許容範囲は大きく変化させないようにしてください。犬が窮屈な思いをしてしまわないようにルールを設定しましょう。
しつけはいつからいつまで?5分以内で済ませよう
犬のしつけを行ううえで集中力は長く続かないことを意識しておきましょう。長時間のしつけ指導は、犬にストレスがかかってしまします。
一度のしつけ時間やコマンド練習は5分以内におさえ、なるべく短時間で済ませるようにしましょう。余裕がある場合は少し時間を空けて、しつけの振り返りを行うと効果的です。
また、犬は一度に複数のしつけを覚えることが難しいです。1つのスキルに集中して取り組み、習得してから次のステップへ進むようにしましょう。
しつけ、いつから始めたっけ?厳しい時は専門家へ!
どうしてもしつけが習得できない、という時は獣医師や専門トレーナー、しつけ教室を活用することをお薦めします。
施設によっては、子犬の時期に覚えておきたい社会化教育やしつけを教えてくれたり、同世代の犬とコミュニケーションを取ることができるメリットもあります。
また、活用の仕方についても「しつけ方法を伝授していただく」「しつけそのものを依頼する」など様々です。
愛犬の様子や飼い主の教育方針に合わせて取り入れるようにしましょう。
大切なのは「いつから」と「忍耐力」
犬と飼い主が共に快適な生活を送るうえで、しつけは避けて通ることができません。
しつけをしっかり覚えてもらうためにも、「生後2~3ヶ月である社会化期」という期間と「飼い主の忍耐力」という粘り強さが重要になってきます。
しつけを「覚える」、しつけを「教える」といった課題を乗り越えていくことで、犬と飼い主の距離は確実に縮まっていくことでしょう。短期間で教えようと焦らず、楽しみながら着実に取り組んでみてくださいね。