「自分におすすめのWi-Fiルーターはあるのかな」「説明に横文字がたくさんあってわかりづらい」と頭を抱えていませんか?
性能を理解して一番いいWi-Fiルーターを選ぶのは大変ですよね。
この記事では、Wi-Fiルーターを選ぶポイントを6つに絞って、それぞれの使用に合わせたおすすめWi-Fiルーターを紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
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Wi-Fiルーターのしくみ
Wi-Fiルーターを使ってインターネットに繋ぐ仕組みは、有線ネット回線からルーターを介して無線でスマホやパソコンなどに電波を送るものです。電波の届く範囲は数十メートルで、障害物があると狭くなります。
Wi-Fiは無線で電波を飛ばすものなので、ルーターを置く場所によって通信に影響します。電波はアンテナから水平方向にしか飛ばないので、障害物に弱いです。その場合は中継器を置くという対策法があります。
ルーターが電波を飛ばす仕組みは、GHzという単位の周波数帯で情報を端末に読み取らせるものです。2.4GHz帯と5GHz帯を組み合わせている(デュアルバンド)Wi-Fiルーターが主流です。
【2.4GHzと5GHzの特徴】
- 2.4GHz 【電波の届く範囲】広い 【通信速度】遅い
- 5GHz 【電波の届く範囲】狭い 【通信速度】速い
Wi-Fiルーターの種類
ここではWi-Fiルーターの2種類に分類したので、一つずつ説明します。
- 据え置き型or持ち運び型
- 物理アンテナor内蔵アンテナ
据え置き型or持ち運び型
大まかな種類としては、家の中の定位置に置いておく据え置き型と、モバイルルーターのような持ち運び型があります。
据え置き型は電源コードやモデムに繋ぐ必要があり、自由に移動はできません。しかし強い電波の出力と有線からの安定の通信回線をもっているのが特徴です。
一方モバイルルーターは、外出先でも使用できる持ち運び型です。こちらは大手通信会社の4G(LTE)回線を使用しているので、光回線よりは通信速度は落ちます。
スマホの4G回線の速度で充分といった場合はモバイルルーターも検討してもいいかもしれません。端末の出力が心配といった場合は、高出力の据え置き型4Gモバイルルーターもあります。
物理アンテナor内蔵アンテナ
明らかな見た目の違いで、アンテナがあるものと、ないものがあります。それはアンテナを端末に内蔵しているか、むき出しにしているかの違いです。
基本的に電波はアンテナを中心に同心円状に広がります。つまりアンテナの向きを変えることによって電波の伝わる強さは変わります。
一方アンテナが端末に内蔵されているされているタイプがあり、見た目がスッキリしています。アンテナがむき出しでないといって通信速度が遅いということはありません。ただ置く場所は工夫した方がいいでしょう。
Wi-Fiルーターを選ぶときの6つのポイント
Wi-Fiルーターを選ぶときは以下の6つのポイントを抑えておけばいいでしょう。
- 新規格Wi-Fi6対応か
- 使用に合った通信速度
- 間取りに合った通信範囲
- セキュリティーは万全か
- 初期設定はかんたんか
- 便利な機能はあるか
新規格Wi-Fi6対応か
現在の主流はWi-Fi4、もしくはWi-Fi5ですが、2019年に新規格のWi-Fi6が誕生しました。旧規格から1.4倍の最大通信速度を実現しています。
【最大通信速度】
- Wi-Fi5 6.9Gbps
- Wi-Fi6 9.6Gbps
近年は画質の向上などで動画再生では大容量のデータを必要とします。やはり最新の通信能力を備えたWi-Fi6が搭載されたルーターがあると快適です。
気をけてもらいたいのが古い通信機器はWi-Fi6に対応していないものがあります。どうしても使いたい場合は新規格から旧規格をカバーできるルーターを選びましょう。
【対応規格の見方】
(例)IEEE 802 11○○
末尾の○○で判別します。
- ax Wi-Fi6
- ac Wi-Fi5
- n Wi-Fi4
- その他古いものでa.b.g.nなど
使用に合った通信速度
「大容量の動画を遅延なく見たい」「ゲームでリアルタイムの高速通信が必要」といった場合は上位スペックのモデルを購入しましょう。しかし高機能であれば値段も比例して高額になります。
Wi-Fiの用途はYouTubeの再生、スマホアプリの更新など補助的な使い方であれば高性能なものは必要ないでしょう。
商品の種類が豊富なので、性能や便利な機能は必要なものだけを選ぶことができます。
間取りに合った通信範囲
一人暮らしの1LDKなのか、戸建ての3階建てなのかではWi-Fiルーター選びが変わってきます。必ず間取りに合った機種を選ぶ必要があります。
1LDKのように見通しの良い1階部分だけであれば廉価なルーターでいいでしょう。2から3階建て住宅のように障害物がある場合は高性能ルーターや中継機もあった方がいいでしょう。
メッシュWi-Fiがあれば家中に通信網を張り巡らせることができます。中継器を適切な場所に配置する必要があります。メリットは親機が1つでいいので、同一パスワードで広範囲に家の中の通信を楽しめることです。
セキュリティーは万全か
Wi-Fiは有線LANと違ってハッキングや不正使用のセキュリティリスクがあります。実は隣の人にタダノリされていた事例もあります。
Wi-Fiルーターを安心に使ってもらうために、各メーカーはセキュリティ機能を充実させています。一番セキュリティレベルの高い暗号化方式のAESを選ぶことをオススメします。
【セキュリティ暗号化方式の種類】
- AES方式 通信中でも自動的に暗号化キーを変更し続ける強力な暗号化方式。
- TKIP方式 一定時間おきに自動的に暗号化キーを変更する方式。
- WEP方式 固定の暗号化キーで、変更されない。脆弱性がある。
初期設定はかんたんか
始めてWi-Fiルーターを取り付けるときは、受信端末でSSIDと暗号化キーを入力する必要があります。
今はWi-Fiで接続する機器も多いのでいちいち端末ごとに初期設定は面倒だといった場合は、ワンタッチかんたん設定ができる機種を選びましょう
また、新しく買い替えたルーターを古いものから引き継ぐときはなんだか難しそうですよね。そんな時は「かんたん引越機能」がある機種を選びましょう。メーカーが違っても簡単に引っ越しできる機種もあります。
便利な機能があるか
あると便利なWi-Fiルーターの機能は3つあるので一つずつ紹介します。
- ビームフォーミング
- IPv6
- MU-MIMO
ビームフォーミング
Wi-Fiルーターから使用している通信機器にダイレクトに電波を送る機能がビームフォーミングです。これがあれば電波の出力ロスを軽減してくれて効率的な通信ができます。
IPv6
IPv6に対応すると回線混雑を回避することができます。これまでのIPv4での接続方法では使用している人が多く、どうしても回線渋滞が起きて通信が遅くなるときがあります。
車で例えると交通渋滞を避けるためにIPv6という高速道路を使うというようなものです。IPv6対応はルーター選びの基準の一つにしてください。
MU-MIMO
MU-MIMO機能があれば複数台同時接続したいときに、同時に異なる情報を送れます。これが無ければ電波配信は一台ずつ順番になるので遅延が生じるときが出てきます。使用人数が多い人にはおすすめの機能です。
本当にセキュリティーは大丈夫なの?
どうしても心配になるのがセキュリティです。テレワークの普及で、個人利用のみならず仕事でのWi-Fi利用が増えてきました。個人情報漏洩や不正利用を防止するために、万全な安全対策をとりたいですね。
対策としては必ずパスワードを設定しましょう。機種によっては入力を省略できるものがあります。また変更する場合は読み取られやすい単純なワードにしないでください。
もう一つは暗号化方式が複雑なものを選んでください。上記セキュリティーは万全かのAES方式を選ぶことをすすめます。WEPのみだと固定の暗号化キーなので読み取られやすくなります。
特に都市や集合住宅ではハッキングやタダノリのリスクが高いので、高セキュリティ機能の機種を選んでおいてください。
建物に合わせたおすすめルーター
ルーターは建物の間取りに合わせた機種を選ぶ必要があるので、対応範囲を説明欄で確認しましょう。複数階とワンフロアでのおすすめWi-Fiルーターを紹介します。
2から3階の戸建て
メーカー | BUFFALO |
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シリーズ | AirStation |
モデル番号 | WSR-3200AX4S/NBK |
通信規格 | Wi-Fi6 |
アピールポイント | IPv6、ビームフォーミング、3階4LDK対応 |
バッファローのこちらのモデルは4LDK3階建てに対応しています。最新規格Wi-Fi6と、IPv6対応で回線混雑を回避してくれるので快適な通信を実現できます。値段もリーズナブルですね。
一人暮らし/ワンフロア
メーカー | NEC |
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シリーズ | Aterm |
モデル番号 | WG1200CR PA-WG1200CR |
通信規格 | Wi-Fi5 |
アピールポイント | ビームフォーミング、かんたん引越、サイズがコンパクト |
国内メーカーのNEC Atermシリーズで非常にコンパクトなモデルです。Wi-Fi5ですが狭い部屋であれば十分な性能です。2.4と5GHzを自動で切り替えることができるデュアルバンドに対応しています。
万能でお得!おすすめのルーター
メーカー | エレコム |
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シリーズ | エレコム |
モデル番号 | WRC-X1800GSA-B |
通信規格 | Wi-Fi6 |
アピールポイント | 接続台数26台、MU-MIMO、IPv6 |
エレコムのWi-Fi6で多彩な機能を揃えた万能モデルがこちらです。IPv6とMU-MIMO機能があるので速度の安定と複数台接続に強いです。らくらく引っ越し機能があり、乗り換えるときは便利ですね。
価格も安く抑えていて、老舗メーカーの信頼もあるのでおすすめできる商品です。
とにかく安い!おすすめのルーター
メーカー | TP-Link |
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シリーズ | TP-Link Archer |
モデル番号 | C80ARS |
通信規格 | Wi-Fi5 |
アピールポイント | ビームフォーミング、MU-MIMO、IPv6 |
高機能だけど安いのがTP-Linkのこのモデルです。Wi-Fi5ですが、IPv6対応、ビームフォーミングなどたくさんの機能を搭載しているのでコストパフォーマンスがとにかくいいです。
Wi-Fiルーターのシェアが高いメーカーで、高性能モデルもたくさんあるのでTP-Linkの製品はおすすめです。
とにかく高速!おすすめのルーター
メーカー | NEC |
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シリーズ | Aterm |
モデル番号 | AM-AX6000HP |
通信規格 | Wi-Fi6 |
アピールポイント | MU-MIMO、ビームフォーミング、ハイパワーシステム |
最新Wi-Fi6でとにかく高速通信がよければ、NECの最高級機はいかがでしょうか。NECのフラッグシップ機とうこともあって高機能でデザインも洗練されています。
NEC独自技術「ハイパワーシステム」でWi-Fiの範囲を広げて高速な通信が可能になります。
モバイルWi-Fiルーター
プロバイダ契約の必要がない、4G回線を使用したモバイルWi-Fiルーターという選択肢もあります。どこでも持ち運べて便利なので人気が出ています。携帯会社でのSIM契約やWiMAXなどがそれにあたります。
スマホのテザリングでもモバイルWi-Fiルーターの代わりになります。しかし家でゆっくり安定した速度で映画を見る場合は物足りないことがあります。家の中では安定の通信環境が欲しいですよね。
【まとめ】Wi-Fiルーター選びのおすすめポイント
以上Wi-Fiルーターを選ぶポイントを6つと実際のおすすめ機種を紹介しました。結論は最新通信規格のWi-Fi6で、暗号化方式はAESがおすすめです。通信速度とセキュリティーは重要な選択の要素です。
おすすめの機能はビームフォーミングとIPv6です。同時にWi-Fiに繋ぐ台数が多い場合はMU-MIMOがあればいいでしょう。
Wi-Fiルーターはメーカーや機種が選びきれないほど多いです。同じような性能で迷ったら値段ではなく信頼のおけるメーカーを選びましょう。アフターサービスのことも考えておきたいですね。
自分に合った最適な機種を選んで快適なWi-Fi環境を楽しんでください。