犬を飼い始めたら出てくる悩みの1つに「しつけ」があります。初めて犬を飼うのであれば、しつけをいつから・何をすればいいのか分からないのではないでしょうか。
愛犬と楽しく暮らす為に、周囲や近所とトラブルを起こさない為に、しつけは避けて通れないものです。
この記事では、犬のしつけをいつから・主に何をしたら良いのかまとめました。子犬をこれから育てる方のお役に立てれば幸いです。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e7%8a%ac-%e3%83%a9%e3%83%96%e3%83%a9%e3%83%89%e3%83%bc%e3%83%ab-%e3%83%9a%e3%83%83%e3%83%88-%e4%bb%b2%e9%96%93-1861839/)
犬のしつけを始める時期はいつから?
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犬のしつけは早くから始める方が良いとされていますが、生後2~3ヶ月までの子犬は社会化期という段階で、脳が未発達な状態です。
この時期は、犬のしつけでよくイメージされる「おすわり」「まて」と言ったしつけを理解する事は難しい状態だと思っておきましょう。
そのため、しつけを始めるなら生後3ヶ月程度たってからが良いのですが、それ以前の時期でもできる事・しておきたい事はあります。犬の月齢・成長にあったしつけがあるので、愛犬に合わせて取り入れてみましょう。
犬のしつけをする為の準備をしておこう
犬を飼うと決まったら、準備しておきたい事・用意したい物が沢山あります。その中でもしつけに繋がる準備は特に念入りにしておきたいものです。
- 環境を整えておく
- 名前を決めておく
- トイレグッズを揃えておく
環境を整えておく
犬が生活する環境を整えておきましょう。安全面に影響するのはもちろんですが、後述するハウストレーニングにも関連する事です。
犬にとって危険なものをあらかじめなくすか、高い所や入れない部屋などに移動しておきましょう。また、犬が生活する場所を決めておく事も忘れずに。
名前を決めておく
すぐに始めたいしつけの1つに名前に関する事があるため、名前はお迎えする前に決めておきましょう。名前に顔や姿を見てから決めたい場合でも、いくつか候補を絞っておくとお迎えしてからもスムーズですよ。
トイレグッズを揃えておく
犬を飼うとなると揃えるものは沢山ありますが、中でもトイレに関するグッズは必ず用意しておきましょう。
トイレは毎日の事ですし、またしつけとも切り離せないものです。更に子犬だと排泄が頻回なので、シーツも多く必要となる事を覚えておきましょう。
生後すぐから始めるしつけ
3ヶ月頃まではしつけの理解は難しいものの、それより幼い時期に全くしつけができないわけではありません。犬をお迎えした日から始められるしつけもあります。それは「名前」と「トイレ」に関する事です。
名前を覚えさせる
犬をお迎えしたら、信頼関係を築いていく事が重要です。そのためにもまずは名前を犬に覚えさせましょう。
準備の項目で挙げた通り、犬の名前は予め決めておきましょう。お迎えしてからでは案外決まるのに時間がかかる場合もあります。人間の家族からの呼び方は統一する事が大事です。
トイレトレーニング
トイレトレーニングも早い時期から始めましょう。トイレのトレーとシートを準備し、トイレの場所の確保をして、そこでする事を覚えさせましょう。
本格的なしつけはいつから?生後3ヶ月頃から始めよう
徐々に環境にも慣れ、生後3ヶ月頃になったら、ここから本格的なしつけが始まります。
- 「おすわり」「ふせ」等のコマンド
- ハウストレーニング
- ボディコントロール
- 甘噛みの抑制
「おすわり」「ふせ」等のコマンド
「おすわり」や「ふせ」等の興奮を抑えるコマンドを覚えさせましょう。コマンドとは指示語の事です。ハンドサインを同時に使うと分かりやすくなります。
ハウストレーニング
ハウストレーニングとは、犬にいて欲しい場所を覚えさせるしつけです。
犬に安全な場所を認識させるとともに、緊急時に犬を冷静に待機させる為にも必要となります。「ハウス」となる場所に滞在できる時間を、徐々に長くしていきましょう。
ボディコントロール
ボディコントロールとは、体に触られることに慣れさせる事です。これから生活していく上で、お手入れや動物病院での診療の際に必要な事なので、大事なしつけとなります。
触れられる体を自由に触らせてくれるようになったら、歯磨きにも挑戦しましょう。子犬のうちにケアを始めることで、成犬になった時に歯周病に困らないようになります。
甘噛みの抑制
遊んでいる時などに犬が甘噛みする事があります。これを放置しておくと、ストレスがある時にいつも甘噛みしてしまうようになるので、抑制できるようしつけをします。
お散歩デビューはいつから?その前に行いたいしつけ
犬と散歩ができるようになるのは、2~3回目のワクチン接種(生後12〜16週頃)から2週間経過してからです。
それ以前は免疫が不十分であるため、およそ3ヶ月半〜4ヶ月半頃に、お散歩デビューするのが望ましいとされています。
お散歩をスムーズに行うために、この時期までにしておきたいしつけがあります。
- 首輪やハーネスに慣らす
- 「まて」「おいで」のコマンド
- 足拭き
首輪やハーネスに慣らす
首輪やハーネスはお散歩する上で必要なものです。しかし犬によっては嫌がってうまく歩けない事態も起こり得ます。家でまず首輪をつけてみて、嫌がるようなら柔かいリボンのようなもので慣らしておきましょう。
「まて」「おいで」のコマンド
「まて」「おいで」といったコマンドを覚えさせる事も非常に重要です。これは危険回避のために必要だからです。
家の外を歩く時、これまでと違う環境に興奮する場合があります。道路に飛び出してしまったり、どんどん進もうと走り出したり、吠え出したりする際に、興奮を抑えるためのコマンドを練習しておきましょう。
足拭き
室内犬であれば、散歩をした後に行う足拭きも重要です。足の指や肉球などの汚れやすい場所は、帰宅時に水洗いする必要があります。
いきなり足を洗うと嫌がる可能性があるので、まずは濡れたタオルやウェットシートで足拭きをしてみましょう。綺麗にした後は、乾いたタオルで拭くなどして乾燥させる事も忘れずに行ってください。
ちなみに、3~14週ごろの「社会化期」は社会で暮らしていくために周りの環境に慣らす必要があり、この時期に引きこもっていると社会性を身につける事が難しくなります。
そのため、免疫が不十分な時期は、飼い主が犬を抱っこして足をつけないようにし、近場の散歩などで外の環境に慣らしていきましょう。
犬のしつけをする時のポイント
犬のしつけをする上で押さえておきたいポイントがいくつかあります。これらを頭に入れて、少しでもスムーズにしつけが進められると良いですね。
- 愛情を持って行う
- トレーニングの時間は短く
- コマンドを決めておく
- 失敗するのは当たり前だと思っておく
愛情を持って行う
犬のしつけにより、飼育を円滑に行えるようになりたいものですが、その前に犬は家族の一員です。何よりまず愛情を持ってしつけを行う事を意識しておきましょう。ただし甘やかしにならないように、注意は必要です。
トレーニングの時間は短く
トレーニングの時間は短くしましょう。長いと犬にとってストレスになってしまいます。1~3分で終わらせるように意識しましょう。
コマンドを決めておく
コマンドは犬の名前と同様に統一しましょう。家族により言い方が異なるのでは、犬にとって混乱の原因となります。できるだけ短い言葉で統一しましょう。
失敗するのは当たり前だと思っておく
しつけも初めからうまくいくわけではありません。失敗するのは当たり前くらいに思っておきましょう。うまくいかず、こちらの思い通りに動かないからといって、強く怒ってしまうと逆効果になる事もあります。
犬のしつけがうまくいかない時は?
このように犬のしつけを試みても、うまくいかない時があるかもしれません。原因が犬の能力にある場合もありますが、飼い主の接し方に問題がある事も多いようです。
飼い主側の問題としてよくあげられるのが、甘やかしすぎたり、家族も含めて指示が統一されていなかったりする事です。
このような状態ではしつけが難しくなるため、一度見直す事が必要です。それでもうまくいかない場合は、専門のトレーナーや獣医師に相談してみましょう。
まとめ。犬のしつけはいつから?
犬を飼うにあたり、日常のお世話と同じく、しつけは避けて通れないものです。初めて飼うのであれば、その時に慌てないようにあらかじめしつけの時期や方法に関して、頭の中に留めておきましょう。
- 犬のしつけは、生後すぐから行えるものもある
- 本格的なしつけは生後3ヶ月ごろから
- お散歩デビューの前にしておきたいしつけも押さえておく
犬の月齢や成長に合わせたしつけを行い、愛犬との生活をエンジョイしましょう!