スマホが欠かせない今の時代、もちろん自宅やオフィスではWi-Fiの使用も欠かせません。
しかし「Wi-Fiの速度が遅いな」「途切れ途切れになるな」と感じたことは誰しもあるはずです。
なぜ速度が遅くなってしまうのか、原因とその対処法を解説していきます。参考にしてみてください。
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- そもそもWi-Fiとは?
- Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:ルーターとの距離が遠い
- Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:回線に端末が多すぎる
- Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:電波干渉が起きている
- Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:ファイアウォールの設定
- Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:ルータまたは端末の不調
- Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:接続がIPv6ではない
- Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:ルータの設置場所を見直す
- Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:ルータの電波周波数帯を変更
- Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:ルータの機種を変更する
- Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:「IPv6」で接続する
- 最適な状態でWi-Fiを使用しよう!
そもそもWi-Fiとは?
Wi-Fi(ワイファイ)とは、パソコンやスマートフォンなどの端末機器を無線でLANなどのネットワークに接続するための技術のことです。
「無線LAN」という言葉もありますが、Wi-Fiはこの無線LANの規格のひとつなので、ほぼ同じものという認識でよいでしょう。
Wi-Fiを利用するには、Wi-Fiルーターを使います。インターネット回線とWi-Fiルーターをつなぐことにより、パソコン、スマホなどを使って無線でインターネットが使えるようになります。
Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:ルーターとの距離が遠い
Wi-Fiの速度が遅い原因の多くは、Wi-Fiルーターと、スマホやパソコンなど端末との距離が離れていることにあります。
ルーターとの距離が遠く、壁や扉などの障害があると電波が届きにくいためです。Wi-Fiルーターの設置場所を見直すことで電波の状態が改善することがあります。
扉を開けるか、閉めるかの違いだけで電波の届き具合が変化する場合もあります。ルーターの設置場所を変えることが難しい場合は、まず障害物を減らしてみるのも良いでしょう。
Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:回線に端末が多すぎる
Wi-Fiルーターに同時に接続できる端末の台数には制限があります。
通常は据え置きタイプなら10台以上、モバイルタイプなら5~10台程度までは大丈夫です。
パソコンやスマートフォン、タブレット、ゲーム機など、家族でたくさんの端末で同時接続しているとき繋がりにくく、Wi-Fiの速度が遅いと感じることもあるでしょう。
お店のWi-Fiでも同じ理由で回線が込み合って、つながりにくい状況になることがあります。
Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:電波干渉が起きている
電子レンジやコードレス電話を使っていると、電波干渉が起きることがあります。
電波干渉とは無線LANや、電子レンジなどをはじめとする無線電波を発生する機器同士で、電波がぶつかり、お互いに影響を与える現象のことです。
これは、これらの家電が、Wi-Fiと同じ2.4GHz帯の周波数帯域の電波を発し、Wi-Fiに干渉することが原因です。
同様に、近隣の家で2.4GHz帯のWi-Fiを使用していると、電波干渉が発生して接続が不安定になりがちになることもあります。
Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:ファイアウォールの設定
ファイアウォールとは、セキュリティソフトあるいはWindowsなどのOSに備わっている、外部との通信を監視して、許可していない通信を遮断する機能のことです。
ファイアウォールの設定によっては、Wi-Fiルーターで接続しようとするとこの機能が働き、インターネットに接続できないなどの障害が発生することがあります。
この場合は設定から、ファイアウォールの状態を確認し、無効化にすることで解決できるでしょう。
Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:ルータまたは端末の不調
Wi-Fiの速度が遅い時、Wi-Fiルーターに不具合が発生しているケースも考えられます。
真夏などはルーターが熱暴走してうまく動作しないことがあります。
そのような場合はWi-Fiルータを一度再起動してみると良いでしょう。Wi-Fiルーターを再起動することで、通信が復活する場合があります。一度電源を切り、数分待つだけで再起動させることができます。
また、ルーターではなくスマートフォンやタブレットなど、Wi-Fiにつなげている端末側に不調があるケースも考えられます。
Wi-Fiの速度が遅い時の原因は?:接続がIPv6ではない
Wi-Fiの速度が遅い時、上記にあげた原因がどれも当てはまらない場合は、ルーターの接続方式が「トンネル方式」と呼ばれるIPv4 PPPoEである可能性があります。
「IP」はインターネットプロトコルといい、インターネットで通信をする際のルールの事です。
同じプロトコルを使う機械同士であればスムーズな通信ができますが、異なるプロトコルを使うとスムーズな通信ができません。
回線が遅くなってしまうのは、同じ時間に多くの人がIPv4 PPPoE方式でインターネットへ接続すると、NTT基地局からプロバイダへの通信経路となる「網終端装置」へのアクセスが込み合うためです。
Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:ルータの設置場所を見直す
まずはWi-Fiルータの設置場所を見直してみると良いでしょう。ルータの設置場所のポイントは以下の通りです。
- 部屋の隅に置く場合はどちらかの壁から離す
- ガラス扉付きのテレビボードなど、扉ができるだけない場所
- できるだけ家の中央で、周りに壁のあまりない場所
- コンクリートや鉄は電波を遮りやすい
設置場所の変更が難しいときはWi-Fi中継機を導入する方法があります。
必ず電波が届くようになるとは限りませんが、中継機を設置する場所を変えてみるなど、条件によってはよくつながるようになります。
Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:ルータの電波周波数帯を変更
Wi-Fiルータの電波周波数帯を変更するという方法もあります。電波干渉を起こしている場合、周波数を変更するだけで通信状態が改善される場合もあるからです。
Wi-Fiルータが使用する周波数帯は2.4GHz帯と5GHz帯の2種類で、それぞれの特徴は以下の通りです。
- 無線規格:11ax/11n/11g/11b
- メリット:・5GHzよりも電波が遠くまで届く
- デメリット:電波干渉しやすく、通信が不安定になりやすい
- 無線規格:11ax/11ac/11n/11a
- メリット:他の無線との干渉が少ないため、通信が安定している
- デメリット:壁や天井などの障害物に弱い
ルーターの電波の周波数帯の変更方法は機種によっても異なりますが、多くは設定から変更することができます。自分できちんと調べてから実行すると良いでしょう。
Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:ルータの機種を変更する
Wi-Fiルーターが旧式の場合、そもそも搭載している通信規格の古さが原因の場合もあります。
現在使用している通信規格のスペックに違いがある可能性があるからです。
通信規格の記載は機器の本体、または取扱説明書等にあります。またWebで公開されている機器の詳細ページ等で確認できます。
今まで使用していたWi-Fiルーターから異なる型番のWi-Fiルーターに変更する場合、 設定を引き継ぐことができないため、新しいWi-Fiルーターにプロバイダー情報などを設定する必要があります。
Wi-Fiの速度が遅い時の対処法:「IPv6」で接続する
Wi-Fiルーターの接続方式をIPv6 IPoEにすれば、IPv4 PPPoE方式で経由しなければならなかった「網終端装置」を経由せずインターネットへ接続でき、光回線の速度を引き出しやすくなります。
また、回線につながっている端末が多すぎて回線速度が遅くなってしまう問題も、IPv6に変更することで解決する可能性があります。
IPv6の利用には通信事業者やプロバイダーでの申し込みが必要ですが、申し込みさえすれば無料で利用できることもあるので、一度試してみると良いでしょう。
最適な状態でWi-Fiを使用しよう!
Wi-Fiは複雑な部品が組み込まれた精密機器のため、速度が遅いなどの不具合にもさまざまな原因があります。
しかし、大掛かりな修理などではなく、簡単な環境変更や見直しで改善できることが多いです。
ぜひご家庭の環境を確認して、Wi-Fiの状態の最適な改善方法を見つけてください。
設定の変更などをする際は、きちんと自分で調べて実行すると良いでしょう。これらの原因と解決策が少しでもお役に立てたら幸いです。