愛犬は、その名の通りとても愛しい存在だけれど、落ち着いて欲しい時になかなかじっとしてくれないと本当に困りますよね。
愛犬と一緒に色んなところへ行って色んなことをしたくても、愛犬が落ち着いてくれないのであきらめてしまっている方も多いのではないでしょうか。
今回はそういった飼い主さんのために、愛犬に「待て」をしつける方法をご紹介します。
愛犬に「待て」をしつけることができれば、愛犬と色々なところへ行って写真撮影して、一緒にたくさんの思い出を作ることができますよ!
アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/OjuwZq13RH0
なぜ犬に「待て」をしつける必要があるの?
愛犬への「待て」のしつけは、ともに人間社会で暮らしていく上でとても大切なものであり、身につけておくべきしつけのひとつです。
なぜなら、愛犬が「待て」を習得していると、愛犬の行動を飼い主さんがコントロールでき、トラブルを回避できたり愛犬の身を守ることができるからです。
例えば、愛犬が道路に飛び出しそうになった時に愛犬が「待て」を習得していれば、愛犬が命の危険に晒されるのを防ぐことができます。
このように愛犬に「待て」をしつけることは、愛犬とその周りの人が平穏に暮らしていくために欠かせない、非常に大切なしつけであると言えるでしょう。
愛犬に「待て」をしつける基本の6ステップ
愛犬に「待て」をしつけること自体は難しくありませんが、習得するまでに時間がかかる場合があります。
飼い主さんの地道な努力が必要になりますが、愛犬がすぐに「待て」をできなくても焦らず、少しづつ、根気強く続けてあげましょう。
なお、こちらの「待て」のしつけは、「おすわり」を習得してから進めます。
飼い主さんが愛犬に「待て」しつけられれば、両者の絆もより深まることでしょう。
では、愛犬に「待て」をしつける基本の6ステップをご紹介します。
- おすわりさせる
- 手のひらで犬の前を遮るようにして「待て」と言う
- 「待て」ができたらご褒美を与える
- 時間が延びたら1歩離れる
- 距離を伸ばしてもできたらご褒美を減らす
- 場所や時間を変えていく
おすわりさせる
飼い主さんが愛犬の正面にしゃがんで「おすわり」の指示を出し、愛犬に「おすわり」させます。
全てのしつけの基本は「おすわり」です。「おすわり」の体勢から「待て」を始める必要があります。
この時、最初はなるべく愛犬の気が散らない場所で練習するようにします。
ご褒美(愛犬が大好きなおやつ)を準備し、ご褒美を一粒、飼い主さんの手のひらに乗せます。
手のひらで犬の前を遮るようにして「待て」と言う
「おすわり」をしている愛犬の目線が少し上がる位置まで手のひらを下げ、手のひらで愛犬の前を遮るようにして「待て」と言います。
愛犬が顔を上げることで体重が後ろに移動して立ち上がりにくくなるため、「待て」をしやすい姿勢にすることができます。
この時、意識して声と表情を柔らかくしましょう。なぜなら、犬は人の声や表情の変化を敏感に感じ取り、萎縮してしまうことがあるからです。
「待て」ができたらご褒美を与える
1秒だけ「待て」ができたら、ご褒美を与えて愛犬を褒めてあげましょう。
そして、2秒、3秒……と少しづつ「待て」ができる時間を延ばしていきます。
いきなり長い時間の「待て」に挑戦すると、しつけがストップしてしまうことや、愛犬がどうしたらよいか分からずストレスを感じてしまうことにつながる可能性もあります。
ですので、少しずつ愛犬が「待て」をできる時間を延ばしていく必要があるのです。
時間が延びたら1歩離れる
「待て」ができる時間が延びたら、その場で「待て」ができている愛犬から1歩離れてみます。
1歩離れてみても「待て」ができていたら、戻ってご褒美を与え、愛犬を褒めてあげましょう。
そして、「待て」ができる時間を増やしていった時と同じく、こちらも2歩、3歩……と少しづつ「待て」ができる距離を伸ばしていきます。
距離を伸ばしてもできたらご褒美を減らす
「待て」ができる距離が伸びたら、ご褒美の回数を減らしていきましょう。
愛犬にご褒美と褒め言葉の両方を与える時と、褒め言葉だけの時を作ります。
少しづつご褒美を減らしていき、最終的にはご褒美を持たずに「待て」と言って、愛犬を待たせてみましょう。
それでも「待て」ができたら、大げさに愛犬をたくさん褒めてあげます。
場所や時間を変えていく
気が散らない場所で「待て」の練習を行い慣れてきたら、どんな場所や状況でも指示に従うように、場所や時間を変えていってみましょう。
例えば、お散歩中や知人の家、他の犬と挨拶する時などです。そういった時でも「待て」ができれば完璧です!
家と外など、環境が変われば愛犬の緊張度も変わるので、外での「待て」の方が当然難しくなります。
ですが、「待て」が効果を発揮するのはたいてい外ですので、外で「待て」がしっかりできるように日々しつけをしましょう。
「待て」と「よし」をセットでしつけるとより効果的
「待て」のしつけと同じく、「よし」も基本的なしつけの1つです。
「待て」を解除するコマンドが「よし」なので、セットでしつけることで集中と息抜きでメリハリあるしつけができます。
さらに「待て」と「よし」をセットで習得することで、愛犬は飼い主さんのことをしっかりと理解し従うようになるので、主従関係の確立にもつながります。
このように、愛犬に「待て」をしつける際は「待て」単独でしつけるよりも、「待て」と「よし」をセットでしつける方がより効果的なのです。
愛犬が「待て」をした状態でじっとしていることができたら、「よし」と声をかけて、腕を広げて愛犬を誘ってみましょう。
愛犬に「待て」をしつける時のコツと注意点
愛犬に「待て」をしつける時には、コツと注意点がいくつかあります。
「待て」は動きがないしつけなので、犬があまり好きではない部類のトレーニングです。
ですので、愛犬にいかに楽しくやる気を出させるかがポイントです。
愛犬が失敗しないよう、様子をよく見てしつけを進めていきましょう。
飼い主さんは結果を欲張りすぎず、「待て」をしつける時のコツと注意点を理解した上で、愛犬と一緒に楽しんでしつけができるといいですね。
しつける時のコツ
愛犬に「待て」をしつける時のコツは、欲張りすぎないことです。
犬の集中力は5~10分と言われています。
「待て」のしつけは特に愛犬は集中するので疲れます。
愛犬が飽きたり、集中が切れたりする前にしつけを終わらせるか、気分転換に遊びを取り入れましょう。
愛犬が「待て」に成功して、飼い主さんが褒めた状態でしつけを終えることが理想の終わり方です。
しつける時の注意点
愛犬に「待て」をしつける時の注意点は、愛犬も飼い主さんも楽しくしつけを進めることです。
しつけを行っている時は、飼い主さんの方がつい夢中になってしまいがちです。
そういった時は、指示の声が大きくなったり、顔が真剣になったりしてしまいます。
愛犬を萎縮させてしまわないよう、意識して声と表情を柔らかくして、愛犬と飼い主さんが楽しい雰囲気で進めましょう。
そして、なかなか「待て」のしつけがうまくいかない場合は、一段階前に戻ってやり直しましょう。
飼い主の「待て」の間違った使い方
愛犬の食事前に「待て」と指示するのは、飼い主さんの「待て」の間違った使い方です。
この「待て」の使い方はおあずけの意味ですので、時間が長いと愛犬がストレスを感じたり、「よし」の合図とともに一気に食べて早食いになったりする可能性があります。
早食いは肥満を招くことがあるので注意が必要です。
さらに、愛犬が「待て」をおあずけだと勘違いして、「待て」にマイナスイメージを抱き、愛犬にとって飼い主さんの「待て」という言葉自体がストレスになってしまいます。
愛犬に「待て」を指示する際は、間違った使い方をしないように気を付けましょう。
愛犬に「待て」のしつけを始める時期
愛犬に「待て」をしつけたいけれど、「待て」のしつけをいつから始めるのか、時期が分からず困っていませんか。
せっかく飼い主さんが愛犬に「待て」をしつけるなら、愛犬にとって最適な時期にしつけを始めたいですよね。
こちらでは、愛犬に「待て」のしつけを始める時期について、子犬の場合と成犬の場合に分けてご紹介します。
子犬の場合
子犬の場合は、理解力が深まる生後4~5ヶ月頃が最適です。
迎え入れてから飼い主さんの家の環境に慣れてリラックスできるようになればいつ始めても大丈夫ですが、理解力が深まってからの方が効果的です。
そして、子犬に「待て」をしつける場合は、「おすわり」ができるようになってからにしましょう。
子犬はおやつをあげるとお腹を壊しやすいため、ご褒美に使うおやつは小粒のフードで行うとよいでしょう。
成犬の場合
成犬を迎え入れた場合は、飼い主さんの家の環境に慣れるまで子犬よりも時間がかかる傾向があります。
それぞれの犬によって差はありますが、愛犬を迎え入れてから飼い主さんの家の環境に慣れる2週間〜1ヶ月頃が最適です。
子犬、成犬、どちらにしても犬の性格や年齢、様子を観察しながら焦らずにしつけを進めることが大切です。
【まとめ】愛犬に「待て」をしつけて一緒にゆっくりお出かけしよう!
愛犬に「待て」をしつけること自体は難しくありませんが、それぞれの愛犬のペースに合わせた進め方が必要です。
愛犬をトラブルや危険から守るために必要な「待て」のしつけですが、愛犬が「待て」を習得する頃には、飼い主さんとの絆がより深まっていることでしょう。
そういった意味では、愛犬を「しつける」というよりも、「子育て」をする感覚なのかもしれませんね。
それでは、ここまで愛犬に「待て」をしつける方法についてご紹介してきた内容のまとめです。
- なぜ犬に「待て」をしつける必要があるの?
- 愛犬に「待て」をしつける基本の流れ6ステップ
- 「待て」と「よし」をセットでしつけてみよう
- 愛犬に「待て」をしつける時のコツと注意点
- 飼い主の「待て」の間違った使い方
- 「待て」に関するよくあるQ&A
愛犬に「待て」をしつけることができたなら、愛犬とどこへ行っても、何をしても大丈夫です。
不安なことは何もありません。
愛犬と色々なところへ行って写真撮影して、一緒にたくさんの思い出を作りに出かけましょう!
- 名前:okimiko
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