「確定申告って何からはじめればいいんだろう」「確定申告用のアプリやソフトには、どんなものがあるのだろう」「自分ひとりでできるのだろうか」と思っていませんか?
確定申告が必要になったフリーランスの人は、初めはとても不安に思うでしょう。
確定申告は、特に専門的な会計知識が必要になるため、税理士に作業の依頼ができます。しかし高額な手数料がかかるので、できればあなた自身で行いたいものですよね。
そんな時に役立つのが、確定申告アプリ・ソフトです。今回はフリーランスが確定申告をする際に役に立つアプリ・ソフトを10個と選び方を解説します。
本記事を読めば、あなたにぴったりのアプリ・ソフトを見つけることができるでしょう。そして、確定申告をあなたひとりで、楽に進められるようになりますよ!
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フリーランスが使いたい確定申告アプリ・ソフトの選び方
世の中にはたくさんの確定申告アプリ・ソフトがあるので、何を基準にすればよいのか、迷いますよね。そのため、以下の3つの基準を理解してから選んでいきましょう。
- アプリかソフトか
- 有料か無料か
- 使いやすさ
アプリかソフトか
あなたが確定申告アプリ・ソフトを探す時には、アプリは「スマホで使える機能」、ソフトは「パソコンで使える機能」であることを確認しましょう。
アプリは、スマホがネットにつながっていれば、どこにいても帳簿の入力が可能です。スマホのカメラで、レシートの情報を読み取る機能があるアプリもあるのです。
一方で、確定申告書類の作成やe-Taxによる申請ができないものもあります。
ソフトは、帳簿の入力から申告書類の作成までの、すべての作業が可能です。大量の仕訳をまとめて行うときに、ひと目で全体を見渡せるでしょう。
しかし、タブレットやスマホから操作する際に、スマホの小さな画面では操作しにくい場合もあります。
ちなみに、確定申告アプリ・ソフトには、スマホで使える機能とパソコンで使える機能が、両方あるものと片方のものがあります。自分の使い勝手を考えて、選ぶと良いでしょう。
無料か有料か
確定申告に使えるアプリやソフトには、無料版・有料版の2つがあります。
無料版のメリットは、なんといっても購入費用やランニングの料金がかからないことです。
手入力で帳簿を完成させれば、確定申告に必要な決算書類を自動で作成することができます。
有料版のメリットは、その豊富な機能と手厚いサポートと言えるでしょう。機能面では、作業のほとんどが自動化されています。
多くの場合、迷った時に相談できる電話やチャットなどのサポートが使えるのです。
また有料版のなかには、作ったデータをそのままクラウド上で送信して、自宅にいながらe-Taxによる申請が完了できるものもあります。
使いやすさ
使いやすさを考えるにあたっては、自分の目的にあった機能やサービスが備わっているかどうかが、一番のポイントです。
会計アプリやソフトには、幅広い機能やサービスが存在します。しかし、いくら豊富な機能やサービスがあったとしても、自分の使わないものであれば使いにくくなるでしょう。
さらに、会計アプリやソフトのサポート体制にも注目してみましょう。
新しいことを始めるのには、不安はつきものです。チャットやメール、電話などでの相談ができるかどうかでも、日々の運用は変わってきます。
一方で個々の操作のしやすさは、入力画面を確認したり、操作説明を読んでみたりすることで理解が進みます。
また、無料版や体験版があるものは、試用してみた感触も参考になるでしょう。
フリーランスにおすすめの確定申告アプリ・ソフト10選
ここからは、フリーランスにおすすめの確定申告アプリ・ソフトを10個紹介します。
それぞれの紹介では、おすすめするポイントを最初に挙げました。あなたの目的と照らし合わせて、使いやすいものを探してみましょう。
また、最後にそれぞれのホームページへのリンクを貼っているので、より詳細な情報を見たい場合は、確認してみましょう。
- やよいの青色申告
- やよいの白色申告
- クラウド会計ソフトfreee(フリー)
- Money Forwardクラウド確定申告
- 円簿青色申告
- 確定申告 Kaikei(カイケイ)
- Taxnote(タックスノート)
- HANJO(ハンジョー)会計
- CalQ Share(カルクシェア)
- aoiro(アオイロ)
やよいの青色申告オンライン
「やよいの青色申告 オンライン」をおすすめするポイントは、5つあります。
- 電話サポート以外の機能が1年間無料
- 明細データの自動取得・自動仕訳・確定申告書類の自動作成
- e-Taxによる申請が可能
- スマホアプリと連動
- 画面共有サポートあり
「やよいの青色申告 オンライン」は、有料のソフトですが、電話サポート以外の機能が1年間無料で利用できる特典があります。
帳簿を作成する時には、紙のレシートの撮影データや、銀行口座やクレジットカードのデータを自動で読み込み、自動で仕訳することができるのです。
また、出来上がった帳簿のデータから、自動で確定申告書類の作成も可能です。その書類で自宅にいながらe-Taxによる申請まで行えます。
ソフトと一緒に用意されているアプリを使えば、スマホでも作業ができるでしょう。
有料プランでは、自分の画面を見てもらいながら操作の相談ができる「画面共有サポート」もあり、初心者でも安心でしょう。
ホームページ:「やよいの青色申告 オンライン」
やよいの白色申告オンライン
「やよいの白色申告 オンライン」をおすすめするポイントは、4つあります。
- 電話サポート以外の機能が1年間無料
- 明細データの自動取得・自動仕訳・確定申告書類の自動作成
- スマホアプリと連動
- 画面共有サポートあり
「やよいの白色申告 オンライン」は、電話サポート以外の機能が1年間無料で使えるソフトです。白色申告に必要な簡易簿記での帳簿付けが簡単に行えるでしょう。
基本的には「やよいの青色申告 オンライン」と同じ仕様です。紙のレシートや銀行口座やクレジットカードなどの情報を自動で読み込み、自動で仕訳できます。
また、入力したデータから簡単に確定申告書の作成ができ、自宅にいながらe-Taxによる申請ができますよ。
ソフトと一緒に用意されているアプリを使えば、スマホでも作業ができます。
有料プランでは、自分の画面を見てもらいながら操作相談ができる「画面共有サポート」もあり、初心者でも安心でしょう。
ホームページ:「やよいの白色申告 オンライン」
クラウド会計ソフトfreee(フリー)
「クラウド会計ソフトfreee(フリー)」をおすすめするポイントは、5つあります。
- 確定申告は〇✕形式の質問に答えるだけ
- 明細データの自動取得・自動仕訳・確定申告書類の自動作成
- e-Taxによる申請が可能
- チャットサポートつき
- 1ヶ月の無料期間あり
「クラウド会計ソフトfreee(フリー)」は、特に確定申告の書類を作る時に活躍します。
〇✕形式で質問に答える感覚的な操作で、自動的に抜けのない申告書類が作成できるため、確定申告に不安を持つ人には安心できるでしょう。
もちろん、有料ソフトならではの明細データの自動取得や自動仕訳や、確定申告書類の自動作成の機能もついています。
その書類を使って自宅にいながらe-Taxによる申請ができるのです。
付属のスマホアプリを利用すれば、スマホからでも作業ができますよ。
すべてのプランにチャットサポートがつくので、頼りになるでしょう。また、1ヶ月の無料期間があり、機能を試してみることができます。
ホームページ:「クラウド会計ソフトfreee(フリー)」
Money Forwardクラウド確定申告
「Money Forwardクラウド確定申告」をおすすめするポイントは、5つあります。
- スマホアプリでe-Taxによる申請が可能
- 2,400以上の金融関連サービスと連携
- 明細データの自動取得・自動仕訳・確定申告書類の自動作成
- メール、電話、チャットサポートつき
- 1ヶ月の無料期間あり
「Money Forwardクラウド確定申告」の特徴は、付属のスマホアプリの機能がとても充実していることです。
スマホひとつで日々の仕訳入力からe-Taxによる申請まで、完了させることができるのです。
また、2,400以上ものサービス(銀行やクレジットカード、電子マネー、Amazon、POSレジアプリ、ドロップシッピングなど)と連携していることから、ありとあらゆる明細データの取込・仕訳が期待できます。
もちろん、確定申告書類の自動作成も可能です。
「パーソナル」や「パーソナルミニ」のプランではメールとチャットのサポート、「パーソナルプラス」では、電話のサポートがつきます。
気になった人は、1ヶ月の無料期間を利用して試してみるとよいでしょう。
ホームページ:「Money Forwardクラウド確定申告」
円簿青色申告
「円簿青色申告」をおすすめするポイントは、3つあります。
- 完全無料のソフト
- 機能の限定なし
- 確定申告に必要な決算書類の作成が可能
「円簿青色申告」は、完全無料の会計ソフトです。面倒な登録が不要で、思い立ったその時からすぐに利用ができるのが魅力でしょう。
無料ソフトのなかには、データの保持期限や月間の仕訳入力数に上限がある場合がありますが、「円簿青色申告」はすべての機能が無制限・無期限で利用できます。
注意点は、明細データの自動取得や自動仕訳ができないため、手入力で仕訳を行う必要があることです。
しかし、webサイト上の操作説明や体験版を利用して、日々の帳簿の入力を続けていけば、最低限の会計知識はついてくるでしょう。
そうすれば、そのデータを変換して、あなた自身で確定申告に必要な決算書類の作成まで行うことができますよ。
ホームページ:「円簿青色申告」
確定申告 Kaikei(カイケイ)
「確定申告 Kaikei」をおすすめするポイントは、4つあります。
- 帳簿入力に特化したアプリ
- 年間2,800円と業界最安
- 直感的な操作、色・アイコン・勘定項目のカスタマイズも可能
- 作成したデータはエクセルファイルへ出力可能
「確定申告 Kaikei」は、帳簿入力に特化したスマホアプリです。年額は2,800円と、業界の中で最も安いのが特徴です。
帳簿入力は、色やアイコンによって直感的な操作ができ、頭を使わずに会計ができるでしょう。
さらに、テーマカラーやアイコンの色、勘定項目などをカスタマイズして、自分好みのスタイルに変えられます。
確定申告書に必要な決算書の作成機能は付いていないので、他の会計ソフトで作成する必要があるでしょう。
本アプリで作成したデータは、1タップでエクセルへ出力が可能となっています。
ホームページ:「確定申告 Kaikei」
Taxnote(タックスノート)
「Taxnote」をおすすめするポイントは、4つあります。
- 帳簿入力に特化したアプリ
- 入力スピードは業界随一
- 作成したデータを他の会計ソフトへ出力可能
- 無料版あり
「Taxnote」は、帳簿入力に特化したスマホアプリです。支払い方法と科目を選ぶだけという、わずか数秒の入力スピードは、業界の中でもトップクラスでしょう。
入力したデータをもとに、白色申告はもちろん、青色申告に使える複式簿記での帳簿を作成できます。
また、データの集計はいろいろなグラフに変換できるので、会計状況を把握できるでしょう。
注意点は、確定申告に必要な決算書作成の機能がないことです。
しかし「やよいの青色申告」・「クラウド会計ソフトfreee」・「Money Forwardクラウド確定申告」と互換性があるので、「Taxnote」の出力ファイルをそのまま使って決算書の作成ができます。
無料版もあり、機能を実際に試してみるのもおすすめですよ。
ホームページ:「Taxnote」
HANJO(ハンジョー)会計
「HANJO(ハンジョー)会計」をおすすめするポイントは、5つあります。
- 明細データの自動取得、自動仕訳、確定申告書類の自動作成
- スマホでレシート情報の取込可能
- e-Taxによる申請が可能
- 専用コールセンターのサポートありで月額1,078円
- 無料版あり
「HANJO(ハンジョー)会計」は、飲食店の経理業務がしやすくなる機能がたくさん備わっています。その操作性の良さから、フリーランスの人にも使いやすいソフトと言えるでしょう。
3つの自動化(明細データの自動取得・自動仕訳・確定申告書類の自動作成)が可能で、特にスマホの撮影データが自動で仕訳される機能が便利です。もちろんe-Taxによる申請にも対応しています。
丁寧な対応が期待できる専用コールセンターでのサポートがついて、月額1,078円の料金設定は、良心的であるといえるでしょう。
気になった場合は、無料版を利用してみましょう。
ホームページ:「HANJO(ハンジョー)会計」
CalQ Share(カルクシェア)
「CalQ Share(カルクシェア)」をおすすめするポイントは、4つあります。
- 青色申告の10万円控除、白色申告の人対象
- 無料のスマホアプリ
- 帳簿作成が簡単
- 実際に提出できる確定申告書のPDF作成が可能
「CalQ Share(カルクシェア)」は、副業をしている人向けの、完全無料のスマホアプリです。
つまりフリーランスで言うと「白色申告」または「青色申告で10万円の控除を目指す人」に特化したアプリです。
このアプリは見た目も機能も、とにかくシンプルに設計されています。カテゴリーから項目を選んで入力するだけで、誰でもスムーズに簡易簿記での帳簿作成ができるでしょう。
また、入力したデータから、実際に提出できる確定申告書のPDFを作成することができます。
余計なものはなく、確定申告書をつくるためだけの機能を備えたアプリといえるでしょう。
ホームページ:「CalQ Share(カルクシェア)」
aoiro(アオイロ)
「aoiro(アオイロ)」をおすすめするポイントは、3つあります。
- ポップなデザインで見やすい画面
- イラストと画像を使った丁寧な操作説明
- 確定申告に必要な決算書の作成が可能
「aoiro(アオイロ)」は、個人が開発したダウンロード型の無料ソフトです。ダウンロード後は、追加のコストも一切かからず、ずっと無料で使うことができます。
女の子のキャラクターが入ったポップなデザインが目を引きます。仕訳はすべて手入力ですが、イラストや画像を使った分かりやすい操作説明が便利です。
操作説明にそって作業をすれば、会計の初心者でも、仕訳や確定申告に必要な決算書作成ができるでしょう。
ホームページ:「aoiro(アオイロ)」
無料の確定申告アプリ・ソフトを選ぶときの注意点
無料の確定申告アプリ・ソフトには、コストがかからないメリットがあります。
しかしよく内容を確認をしないと、想像していたものと違い、使い続けられないこともあるので注意が必要です。
無料の確定申告アプリ・ソフトを使い始める場合は、以下の3つの点を確認しておくとよいでしょう。
- サポートが受けられない場合もある
- 制限されている機能がある
- トライアル期間が設けられている
サポートが受けられない場合もある
無料の確定申告アプリ・ソフトは、手厚いサポートが受けられない場合があります。
例えば、「よくある質問の閲覧のみ」や、「メールでの相談のみ」「平日のみ」などの制限です。
一方、有料の確定申告アプリ・ソフトには、チャットや電話、画面を共有しての相談のサポートがついています。
プランの値段があがるほど手厚いサポートが受けられる場合があります。
操作に迷った時にいつでも質問や相談がしたい人は、有料の確定申告アプリ・ソフトを検討するほうがよいでしょう。
制限されている機能がある
無料の確定申告アプリ・ソフトは、機能が制限されている場合があります。
例えば、「データ登録数は月●件まで」や、「CSVファイルの出力回数は月●回まで」「データの保持期間は●ヶ月」などの制限です。
実際に使っていると不便に感じる時もあるでしょう。
無料の確定申告アプリ・ソフトを使う場合は、自分がしたい作業をするための機能が使えるかどうかを確認してください。
実際に使ってみて不都合が生じる場合は、機能の制限がない別のアプリ・ソフトや、有料の確定申告アプリ・ソフトも検討してみましょう。
トライアル期間が設けられている
ほとんどの有料版のソフト・アプリには、無料のトライアル期間が設けられています。
トライアル期間中は、無料でデータを入力し、申告書類を作成できます。実際に操作してみると、使い勝手や機能の必要性が分かるでしょう。
トライアル期間で操作や機能を確認したうえで、有料のプランに切り替えるかどうかを検討するとよいでしょう。
【まとめ】アプリやソフトを使ってフリーランスの確定申告を楽にしよう!
今回は、フリーランスが確定申告をする際に役に立つアプリ・ソフト10個や選び方、選ぶ時の注意点をお伝えしました。
ご紹介したアプリ・ソフトは、初心者でも使いやすい機能を備えたものばかりです。
上手く活用できれば、ハードルが高いと思っていた確定申告も、きっとスムーズに行えるようになるでしょう。
気になったものがあれば、各ウェブサイトにより詳細な紹介があるので、ぜひチェックしてみてください。ぴったりのものがあれば、実際に試してみるのもおすすめですよ。
- 名前:柴田朋子
- 連絡先:tomokoshibata225@gmail.com