コーヒーをこぼしてシミが付いてしまったとき「シミの落とし方が複雑なのではないか」や「きれいに洗えないのではないか」と不安になりますよね。
しかし、コーヒーのシミは早めに適切な対応をすれば簡単に落とせるため、心配はいりません。
この記事で紹介している内容は以下の7点です。シミの落とし方は場面別に分かりやすく解説しています。
- コーヒーのシミの落ちやすさについて
- 外出先でできる応急処置方法
- コーヒーのシミを落とすときの注意点
- 自宅で服に付いたシミの落とし方
- 長時間経ったシミの落とし方
- 革製品に付いたシミの落とし方
- カーペットに付いたシミの落とし方
付いてしまったコーヒーのシミをきれいに落とすために、ぜひ最後まで読み進めましょう。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC-%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97-%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5-1973549/
コーヒーのシミの落とし方は簡単?ミルクの有無で落ちやすさは変わる?
コーヒーのシミの落とし方は簡単です。しかし、カプチーノやカフェラテなど、ミルクが入っているものはシミが落ちにくいため注意しましょう。
なぜなら、コーヒーはミルクと合わさることで水溶性のシミから混合性のシミに変わり、汚れが落ちにくくなるからです。また、シミの種類と特徴は以下の通りです。
シミの種類・具体例・特徴まとめ |
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シミの種類 | 具体例 | 特徴 |
水溶性のシミ |
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油溶性のシミ |
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混合性のシミ |
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コーヒーのシミは水に溶けやすいため、水や洗剤で洗うと簡単に落ちます。
ただし、コーヒーの色素は濃いため、汚れてから時間が経つと落としにくくなります。シミはできるだけ早めに落としてください。
また、ミルクが入ったコーヒーのシミは落としにくいため、洗浄力の高い方法で汚れを落としましょう。
コーヒーのミルクの有無は以下にまとめています。シミを落とす前に確認しましょう。
コーヒーのミルクの有無まとめ |
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ミルクが入っていないコーヒー | ミルクが入ったコーヒー |
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コーヒーのシミに応急処置を!外出先でもできる方法とは?
外出先でコーヒーをこぼして服にシミが付くと「ここには洗濯機もないし汚れを落とせない」と焦ってしまいますよね。
しかし、早めに応急処置をすれば外出先でもシミを落とせるため、焦る必要はありません。
下記の内容は以下で詳しくまとめているため、ぜひ確認してください。
- 応急処置の前に確認すべき注意事項
- ミルクが入っていないコーヒーの落とし方
- ミルクが入ったコーヒーの落とし方
ただし、革製品にコーヒーのシミが付いたときは、応急処置の方法が変わります。後述の「コーヒーのシミの落とし方③:革製品に付いた汚れの場合」を確認しましょう。
応急処置の前に確認すべき注意事項
応急処置の前に注意するのは次の3点です。服を傷めずにシミを落とすために、事前に確認しておきましょう。
- 洗濯表示を確認する
- おしぼりを使わない
- 水を使って落とす
桶のマークに「×」が付いた洗濯表示の服は、水洗いができません。
水洗いができないと応急処置ができないため、シミ落としをせずにクリーニング店に持っていきましょう。
洗濯表示が何を示すのか分からないときは、以下、消費者庁のホームページで確認してくださいね。
消費者庁ホームページ:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/laundry_symbols.html
飲食店で出されるおしぼりは、塩素系漂白剤が使われているものがあります。服が色落ちするかもしれないため、おしぼりは使わないでください。
コーヒーのシミは、高温で洗うと成分が固まりやすくなるため、汚れが落ちにくくなります。必ず水を使って洗いましょう。
ミルクが入っていないコーヒーの落とし方
ミルクが入っていないコーヒーの場合は、以下の2つを用意しましょう。
- ハンカチやティッシュ
- 水
シミを落とす手順は以下の通りです。トイレや手洗い場で行える方法のため、手軽に試せますよ。
- コーヒーをしっかりふき取る
- シミの部分に乾いたハンカチやティッシュを当てる
- 水で濡らしたハンカチで染みの裏側から叩く
- 汚れが落ちるまで手順2~3を繰り返す
- 乾いたハンカチやティッシュで服に残った水分をふき取る
シミはこすらず、服の裏側からハンカチやティッシュにシミを押し出すようなイメージで、トントンと叩きましょう。
手順2で当てたハンカチやティッシュは時折コーヒーが付いていない面を出し、きれいな面でシミと触れるようにすると、うまく汚れを押し出せます。
また、シミは外側から内側に向けて落とすと、汚れが残りにくくなります。
ミルクが入ったコーヒーの落とし方
ミルクが入ったコーヒーの場合は、以下の2つを用意しましょう。
- ハンカチやティッシュ
- 食器用中性洗剤や手洗い用せっけん
手洗い用せっけんよりも食器用中性洗剤のほうがシミを落とせるため、両方用意できる場合は洗剤を使いましょう。また、シミを落とす手順は以下の通りです。
- コーヒーをしっかり拭きとる
- ハンカチに洗剤やせっけんを付ける
- 服の目立たない部分に手順2のハンカチを押し当てる
- 手順2のハンカチに服の色が移らないか確認する
- シミの部分に乾いたハンカチやティッシュを当てる
- 手順2のハンカチで染みの裏側から叩く
- 汚れが落ちるまで手順5~6を繰り返す
- 乾いたハンカチやティッシュで服に残った水分をふき取る
せっけんや洗剤を使うと服が色落ちする可能性があるため、シミ落としの前に目立たない部分で確認しましょう。
シミはこすらず、服の裏側からハンカチやティッシュにシミを押し出すようなイメージで、トントンと叩きましょう。
手順5で当てたハンカチやティッシュは時折コーヒーが付いていない面を出し、きれいな面でシミと触れるようにすると、うまく汚れを押し出せます。
また、シミは外側から内側に向けて落とすと、汚れが残りにくくなります。
コーヒーのシミを落とす前に!確認・注意すること7点
コーヒーのシミはできるだけ早く落としたいですよね。もちろん早めにシミを落とすのも重要です。
しかし、むやみやたらにシミ落としした結果「うまくシミが落とせなかった」や「服がだめになってしまった」と後悔をしては意味がありません。
服に負担をかけずに汚れを落とすために、下記の7点を確認した後にシミ落としをしましょう。それぞれの詳しい内容は以下で説明しています。
- 洗濯表示を確認する
- 色落ちテストをする
- おしぼりを使わない
- 水を使って落とす
- シミをこすらない
- シミの外側から落とす
- シミは早めに落とす
洗濯表示を確認する
シミを落とす前に、服の洗濯表示を確認しましょう。なぜなら、洗濯表示を確認すれば、自宅でシミを落とせるかどうかが簡単に分かるからです。
たとえば、桶のマークに「×」が付いた洗濯表示の服は水洗いができません。水洗いができない服は自宅で洗濯できないため、シミがついたものはクリーニングに出しましょう。
また、頑固な汚れは漂白剤を使って落としますが、三角形のマークに「×」が付いた洗濯表示の服は漂白剤が使えません。
洗濯表示が何を示すのか分からないときは、以下、消費者庁のホームページで確認してくださいね。
消費者庁ホームページ:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/laundry_symbols.html
色落ちテストをする
シミを落とす前に、服の目立たない部分で色落ちしないかテストしましょう。
なぜなら、服によっては洗剤や漂白剤を使うと脱色する可能性があるからです。色落ちテストをするときは、以下の2つを用意しましょう。
- タオル
- シミ落としに使う洗剤や漂白剤
色落ちテストの手順は以下の通りです。脱色しないと確認できた洗剤や漂白剤を使ってシミを落としましょう。
- タオルに洗剤や漂白剤を付ける
- 目立たない部分に洗剤や漂白剤を付けたタオルを押しつける
- タオルに色が付いたかどうか確認する
タオルに服の色が移ってしまった場合は、別の洗剤や漂白剤を使うか、クリーニングに出してくださいね。
おしぼりを使わない
シミ落としにおしぼりを使ってはいけません。なぜなら、飲食店やコンビニで出されるおしぼりは、殺菌や消毒のために塩素系漂白剤が使われている可能性があるからです。
塩素系漂白剤が服にしみ込むと、色落ちしたり、デリケートな生地が傷んだりしやすくなります。
服の状態を保つために、おしぼりではなくティッシュやタオルなどを使いましょう。
水を使って落とす
コーヒーのシミを落とすときは、お湯ではなく、必ず水を使いましょう。
なぜなら、コーヒーやミルクはたんぱく質を含んでいるからです。
たんぱく質を含むシミの場合、高温で洗うと成分が固まり、汚れが落ちにくくなります。
きちんと汚れを落とすために、コーヒーのシミを落とすときは、お湯ではなく水を使ってくださいね。
シミをこすらない
シミの部分に触れるときは、こすってはいけません。なぜなら、シミの部分をこすると、汚れが広がり繊維の奥に浸透してしまうからです。
広がったり繊維の奥まで浸透したりしたシミは、簡単に落とせません。
シミ落としの手間を増やさないために、シミの部分に触れるときは、こすらずにトントンと叩きましょう。
シミの外側から落とす
応急処置や手洗いをするときは、シミの外側から内側に向けて落としましょう。
なぜなら、シミの内側から汚れを落とすと、水に溶けた汚れが周囲に広がりやすくなるからです。
水に溶けた汚れが広がると、最終的に輪の形のシミになってしまい、せっかくした応急処置や手洗いが無駄になります。
洗い残しが出ないように、シミは外側から内側に向けて落としましょう。
シミは早めに落とす
コーヒーのシミが付いたときは、なるべく早めに落としましょう。
なぜなら、コーヒーは色素の濃い液体であるため、時間が経つとシミが繊維の奥まで入り込んでしまうからです。
コーヒーのシミが繊維の奥まで入り込むと、水や洗剤では落としきれないため、落とすのに手間がかかります。
汚れを簡単にきれいに落とすために、コーヒーのシミは早めに落としましょう。
コーヒーのシミの落とし方①:自宅で服に付いた汚れの場合
自宅で服にコーヒーのシミが付いたとき、シミを落とす方法は2つあります。それぞれの落とし方とメリット・デメリットは以下の通りです。
自宅でできるコーヒーのシミの落とし方とメリット・デメリットまとめ |
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自宅でできる シミの落とし方 |
メリット | デメリット |
手洗い後に 洗濯機を使う方法 |
洗い残しが出にくい | 手洗いの手間がかかる |
手洗いせずに 洗濯機を使う方法 |
手洗いの手間がかからない | 洗い残しが出る可能性がある |
できるだけ洗い残しを出したくないときは手洗いをし、時間がないときは手洗いせずに洗濯機で洗うなど、あなたの事情に合わせて方法を変えるといいですよ。
詳しい手順は以下にまとめているため、早速シミを落としましょう。
ただし、上記の方法はミルクが入っていないコーヒーの落とし方です。
ミルクが入ったコーヒーの場合は後述の「コーヒーのシミの落とし方②:長い時間が経った汚れの場合」を確認しましょう。
手洗い後に洗濯機を使う方法
洗濯機で洗う前に手洗いしておくと、洗い残しを防ぎやすくなります。手洗いをするときは以下の4つを用意しましょう。
- 食器用中性洗剤
- タオルやティッシュ
- 歯ブラシや綿棒
- 水
デリケートな生地は綿棒を使うと傷めにくいですよ。また、手洗い後に洗濯機を使う手順は以下の通りです。
- コーヒーをしっかりと拭きとる
- タオルに洗剤を付ける
- 服の目立たない部分に手順2のタオルを押し当てる
- 手順2のタオルに服の色が移らないか確認する
- 服を裏返してシミの表面に乾いたタオルを当てる
- シミに洗剤をかける
- 指で洗剤をなじませる
- 服の裏側からシミの部分を歯ブラシや綿棒で叩く
- 水を張った洗面器やシンクですすぐ
- 汚れが落ちないときは手順5~9を繰り返す
- 洗濯機で洗う
シミの部分を歯ブラシや綿棒で叩くときは、タオルに汚れを落とすようにしてトントンと触れましょう。
手順5で当てたタオルは時折コーヒーが付いていない面を出し、きれいな面でシミと触れるようにすると、うまく汚れをタオルに落とせます。
また、水ですすぐときはゴシゴシこすらず、優しく水洗いしましょう。
手洗いせずに洗濯機を使う方法
すぐに手洗いができない場合は、そのまま洗濯機で洗いましょう。
手洗いする場合よりも洗い残しが出る可能性はありますが、手間がかからないため楽にシミ落としができます。
また洗濯するときは液体の衣類用洗剤を使うのをおすすめしますが、粉洗剤しかない場合も、普段洗濯機を使う時と同様に洗えばシミを落とせます。
液体洗剤を使って洗濯機で洗う手順は以下の通りです。時間がないときや手洗いをしたくないときは手軽に試してみましょう。
- タオルに洗剤をつける
- 服の目立たない部分に手順1のタオルを押し当てる
- 手順1のタオルに服の色が移らないか確認する
- 洗剤をシミの部分にかける
- 指で洗剤を服になじませる
- 洗濯機で洗う
コーヒーのシミの落とし方②:長い時間が経った汚れの場合
時間が経った後の汚れやミルクが入ったコーヒーのシミは、漂白剤を使うときれいに落とせます。
漂白剤は酸素系・塩素系・還元系の3タイプがありますが、生地の色落ちや傷みを起こしにくい酸素系漂白剤を使いましょう。
漂白剤のタイプは、商品のラベルに「酸素系」や「塩素系」などと目立つように書かれています。
また、成分表示の欄にも「過酸化水素(酸素系)」や「過炭酸ナトリウム(酸素系)」などと書かれているため、成分表示を確認すればどのタイプの漂白剤か分かりますよ。
漂白剤を使ってシミを落とすときに用意するのは以下の2つです。
- 酸素系漂白剤
- ドライヤー
シミを落とす手順は以下の通りです。漂白剤を使う前に、必ず色落ちテストをして問題ないかを確認しましょう。
- 服の目立たない部分に漂白剤を付ける
- 服の色が落ちないか確認する
- シミの部分に漂白剤をかける
- シミの部分をドライヤーで温める
- 洗濯機で洗う
手順4でドライヤーを使うときは、服の表面温度が50~60度程度になるようにしましょう。あまり高温になり過ぎると生地が傷んでしまいますよ。
低温ドライヤーがない場合は、ドライヤーを服から10cm程度離して、表面が熱くなりすぎないようにしましょう。
また、金属は漂白剤と反応すると劣化する可能性があるため、金属製のボタンやファスナーが付いた服に漂白剤を使わないようにしましょう。
コーヒーのシミの落とし方③:革製品に付いた汚れの場合
革製品に付いたコーヒーのシミは、普段の手入れに必要なものだけで落とせます。シミを落とすときは以下の3つを用意しましょう。
- タオル
- 水
- レザークリーナー
シミを落とす手順は以下の通りです。革製品はデリケートなため、丁寧にシミを落としましょう。
- タオルを濡らして硬く絞る
- 手順1のタオルでシミの部分を軽く叩く
- 直射日光の当たらない風通しの良い場所で乾かす
- 革がしっかり乾いた後にレザークリーナーで手入れする
革製品は水に弱いため、必ず手順1で濡らしたタオルは硬く絞りましょう。
また、手順1~2を行うとコーヒーがタオルへ移りこむため、シミが広がるのを防げます。
外出先で革製品にコーヒーをこぼした場合は、ハンカチを濡らして硬く絞った後、ハンカチでシミの部分を軽く叩きましょう。
帰宅後にレザークリーナーで手入れするとシミが落ちやすくなります。
ただし、革製品は洗剤や漂白剤が使えないため、落とせるのはミルクが入っていないコーヒーのシミのみです。
ミルクが入ったコーヒーのシミは、皮革の専門業者に相談した上で落としましょう。
コーヒーのシミの落とし方④:カーペットに付いた汚れの場合
カーペットは手洗いすることで、コーヒーのシミを落とせます。以下の3つを用意してシミ落とししましょう。
- タオルやティッシュ
- 水
- 衣類用の中性洗剤
シミを落とす手順は以下の通りです。洗剤を使うため、色落ちテストは忘れずに行ってくださいね。
- コーヒーをしっかりと拭きとる
- シミの部分を水で濡らしたタオルで拭く
- 水で薄めた洗剤をタオルに付ける
- カーペットの目立たない部分に手順3のタオルを押し当てる
- 手順3のタオルにカーペットの色が移らないか確認する
- 手順3のタオルでシミの部分を叩いて汚れを落とす
- 水で濡らしたタオルでシミの部分に付いた洗剤を拭きとる
- シミの部分にコーヒーの匂いが残ったときは手順6~7を繰り返す
- シミの部分を乾いたタオルで拭く
- 直射日光の当たらない風通しの良い場所で乾かす
シミの部分に触れるときは、ゴシゴシこすらずにトントンと叩くようにしましょう。
手順7で水拭きするときは、洗剤が残ってしまうとシミの原因になります。
洗剤を残さないように、タオルに付いた洗剤を洗って落としたり新しいタオルを使ったりして、水拭きを3~4回繰り返しましょう。
手順8のようにコーヒーの匂いが残る場合は、シミを落としきれていないため、何度か手洗いを繰り返してくださいね。
【まとめ】コーヒーのシミは落とせる!適切な方法で早めの対応を
この記事ではコーヒーのシミの落とし方と注意点を紹介しました。
コーヒーのシミを落とすときは、以下の7点に気を付けましょう。
- 洗濯表示を確認する
- 色落ちテストをする
- おしぼりを使わない
- 水を使って落とす
- シミをこすらない
- シミの外側から落とす
- シミは早めに落とす
この記事で紹介したシミを落とす方法は大きく分けて以下の5つです。
- 外出先での応急処置
- 自宅で服に付いたシミの落とし方
- 長い時間が経ったシミ落とし方
- 革製品に付いたシミ落とし方
- カーペットに付いたシミ落とし方
生地を傷めないために、適切な方法でシミを落としましょう。また、シミ落としは早めに対応するほど簡単に汚れが落ちますよ。
ぜひ、この記事に書かれた手順通りに、早速コーヒーのシミを落としましょう。
- 名前:小川路 孝博
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