犬との楽しいペットライフを送るためには「おすわり」や「待て」といった、しつけやマナーを身につけないといけません。
しかし、愛犬との生活の中で「人に吠えたりとびついたりする」「待てをしつけたいけど教え方がわからない」「忙しくてしつけをする時間がない」と頭を悩ませてはいませんか?
そこで本記事では、犬が「まて」を覚えるまでのステップや注意点などを、わかりやすく解説しています。
ぜひ記事を最後まで読み進めて、愛犬のためにも「待て」をしつけてあげてくださいね!
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犬に待てをしつける際の注意点5つ
犬に「待て」をしつける際に知っておいた方がいい注意点が5つあります。
愛犬にストレスを与えずにしつけを行うための大切なポイントですので、もし心当たりがある場合はすぐに改善してください。
- 焦らない
- 大きな声でしつけない
- 指示語は統一する
- 食事前の長い「待て」はNG
- 無理をして続けない
焦らない
1つ目の注意点は「焦らない」です。
上手くできないからと叱るのは、愛犬との関係が悪化する可能性があるのでNGです。
最初のうちは集中できなかったり、待つのが難しくて動いてしまったりしますが、焦らずに少しずつトレーニングを重ねていきましょう。
昨日できたことが今日できなくなっていても心配することはありません。気長にトレーニングを続けてくださいね。
大きな声でしつけない
2つ目の注意点は「大きな声でしつけない」です。
犬がなかなか「待て」を覚えないからといって、大きな声で叱るのはNGです。
イライラしてしまう気持ちもわかりますが、大きな声を出すと、犬に恐怖を与えてしまいます。
恐怖を感じてしまうとトレーニングに集中できなくなり、ますます指示を覚えられなくなる可能性があります。
トレーニング中は辛抱強く、落ち着いた態度で愛犬と接しましょう。
指示語は統一する
3つ目の注意点は「指示語は統一する」です。
「待て」と「ステイ」は、どちらも犬への指示で使用する言葉ですが、指示する言葉はいずれかに統一しましょう。
もし家族が「待て」と「ステイ」を混在して使ってしまうと、犬は混乱してしまいます。人間も同じで、指示語がバラバラだと理解するのが難しいですよね。
指示語を一つに決めることで犬は言葉を理解しやすくなり、しつけもスムーズに進むでしょう。
食事前の長い「待て」はNG
4つ目の注意点は「食事前の長い『待て』はNG」です。
最初のうちは1〜2秒でも待てたら褒めてあげましょう。
食事前に長く待たせてしまうと、早食いになりやすく、加えて「待て」をネガティブな言葉として認識されてしまう可能性があります。
食事前の長い「待て」は昔のしつけの名残なので、現代では食事前に「待て」を教える必要性はほとんどありません。
無理をして続けない
5つ目の注意点は「無理をして続けない」です。
犬のしつけには根気が必要ですが、根気=長時間のしつけではありません。犬の集中力は個体差もありますが5分程度といわれています。
無理をして5分以上のしつけを行っても、犬がしつけ自体を嫌ってしまう可能性があるため、あまり効果は期待できません。
犬の集中力が切れる前にしつけを終了し、しばらく時間をおいてから再びしつけを再開するようにしましょう。
犬に待てを教える前に準備するもの2つ
犬のしつけを始める前に、以下の2点を準備する必要があります。
- おやつ(ごほうび)
- 静かな場所
なぜしつけに「おやつ」と「静かな場所」が必要なのかを解説します。
しつけを行う場合は、犬が学びやすい環境を整えてから教えてあげてくださいね!
おやつ(ごほうび)
1つ目の準備するものは「おやつ(ごほうび)」です。
犬がきちんと言うことを聞いてくれたら、ご褒美のおやつをあげるためです。
おやつがもらえることで、犬は「待て」をすればおやつがもらえることを学習するので、しつけを「楽しいこと」と認識してくれます。
注意点としては、おやつはカロリーが低めのものを選ぶようにして、お腹いっぱい食べさせないようにしましょう。
静かな場所
2つ目の準備するものは「静かな場所」です。
しつけの際は、犬が飼い主の指示に集中しやすいよう、静かな場所で行ってください。
騒がしい場所では、犬は周囲の雑音や動きに気をとられてしまい、しつけに必要な集中力を保つことが難しくなります。
犬の集中力が続くのは5分程度といわれていますので、効率的なしつけを行うためにも、静かな場所でしつけを行うことが大切です。
犬に「待て」をしつける5ステップ
犬のしつけの基本である「待て」は、段階的に教えることで覚えが良くなります。
ここからは、犬が効率的に「待て」覚えるまでの5ステップを解説します。
- おすわりの姿勢にする
- おやつを見せて「待て」と言う(1〜2秒)
- 待てたら「よし」でおやつをあげる
- 「待て」の時間を伸ばしていく
- 距離も少しずつ離れてみる
以上のステップを踏むことで、犬は「待て」の指示を理解できるだけではなく、自制心も養われます。
犬が興奮状態になっても「待て」で落ち着かせることができるようになりますので、ぜひトレーニングの参考にしてみてくださいね!
ステップ①|おすわりの姿勢にする
1ステップ目は「おすわりの姿勢にする」です。
まずは「待て」のしつけを始める前に、犬に「おすわり」の姿勢をしてもらいましょう。
おすわりは、犬が落ち着いて指示を待つための基本的な姿勢です。おすわりの姿勢になることで、犬は飼い主の次の指示に集中できるようになります。
注意点として、犬がまだおすわりを覚えていない場合は、先におすわりをしつける必要があります。
おすわりのしつけ方を簡単にまとめると以下のとおりです。
- 犬のおやつを握り、犬と向き合う
- おやつを持った手を犬の頭より少し上にあげる
- 手を見上げて犬のおしりが地面についたら褒める+ご褒美
- 慣れてきたら犬のおしりが地面についたら「おすわり」と言う
1〜4を繰り返し「おすわり」の指示だけで座ることができたら成功です。
ステップ②|おやつを見せて「待て」と言う(1〜2秒)
2ステップ目は「おやつを見せて『待て』と言う(1〜2秒)」です。
最初のうちは1〜2秒でも待てができたら十分ですので、待てないからと焦る必要はありません。
動いてしまうとおやつがもらえないことを学習してもらうため、犬が動いてしまったらおやつを下げてください。
そして、もう一度ステップ①からチャレンジしましょう。
ステップ③|待てたら「よし」でおやつをあげる
3ステップ目は「待てたら『よし』でおやつをあげる」です。
1〜2秒でも待てができたら「よし」と言って、ご褒美のおやつをあげましょう。
「動かなかったらおやつがもらえる」と犬に認識してもらうために大事なことです。
ステップ②と③を繰り返すことで、犬は徐々に「待て」と「よし」の指示語を理解できるようになっていきます。
慣れてくれば、おやつがなくても「待て」ができるようになっていきますよ。
ステップ④|「待て」の時間を伸ばしていく
4ステップ目は「『待て』の時間を伸ばしていく」です。
1〜2秒の「待て」に慣れてきたら、1秒ごと「待て」の時間を伸ばしていきましょう。
「次は30秒にチャレンジしてみよう!」と思う気持ちは分かりますが、いきなり長時間の「待て」をさせても、犬の集中力が続かずにストレスを与えてしまう可能性があります。
焦らずに、最終的に10秒ほど「待て」ができるようになれば十分です。
ステップ⑤|距離も少しずつ離れてみる
5ステップ目は「距離も少しずつ離れてみる」です。
「待て」の時間を伸ばすと同時に、飼い主も犬から離れていきましょう。
離れる際は1歩ずつ離れるようにしてください。一気に離れすぎると犬が不安になるのでNGです。
飼い主が離れても犬がついてこなければ、ご褒美をあげて褒めてください。
ステップ④と⑤を繰り返すことにより犬の自制心も鍛えられるのでおすすめです。
犬が待てを覚えない場合の原因と対策
犬が「待て」を覚えない原因として、下記の4つの原因が考えられます。
- 犬が「待て」の意味を十分に理解していない
- おやつの使い方が適切ではない
- 飼い主との信頼関係が不十分
- しつけ方法が間違っている
これらの原因は、自己流のしつけを行っていたり、なかなか指示を覚えない犬にイライラしている飼い主自身に問題があるケースが多くあります。
この記事で紹介しているしつけ方法を実践すれば、犬との信頼関係を築くことは難しくありません。
正しいしつけ方を学び、実践していきましょう。
犬のしつけをドッグトレーナーに依頼した場合のメリットデメリット
愛犬がどうやっても「待て」を覚えてくれない、またはしつけをしている時間がない場合は、ドッグトレーナーにしつけを依頼する方法もあります。
ドッグトレーナーにしつけを依頼するメリットは、プロによる質の高いトレーニングを受けられる点です。
また、愛犬の問題行動の改善やトイレトレーニングなどのしつけも行ってくれます。
一方で、デメリットは、費用がかかる点と、犬が家族の指示に従わなくなる可能性がある点です。
犬のしつけをドッグトレーナーに任せっきりにしてしまうと、ドッグトレーナーの言うことしか聞かなくなる可能性があるので、飼い主もしつけに参加することを心がけましょう。
【まとめ】待てをしつけて愛犬との絆をさらに深めよう!
この記事では、犬に「待て」をしつけるまでの手順と注意点についてお伝えしました。
犬のしつけがうまくいく秘訣は「飼い主との信頼関係」です。
飼い主との信頼関係が薄いと、言うことを聞かないだけでなく、好き勝手に行動するといった問題行動を起こす可能性もあります。
「犬をしつける自信がない……」と思うなら、ドッグトレーナーに依頼することも選択肢の1つです。
しかし、愛犬との信頼関係を築くためには、やはりあなた自身がしつけを行うことが大切です。
この記事にある「待て」のしつけ方法を身につけて、愛犬との絆をさらに深めましょう!
- 名前:宮田 貴浩
- 連絡先:nekosable@gmail.com