フリーランスになり確定申告をするにあたって、「やり方がわからない」「どのアプリ・ソフトを使えばいいのか迷う」というお悩みはありませんか?
確定申告は一般的に面倒なイメージを持たれがちですが、確定申告アプリや確定申告ソフトを使えば簡単です。
この記事を読めば、確定申告にかかる時間を大幅に減らせるアプリやソフトを知ることができます。
おすすめのアプリ・ソフトの紹介や選び方、無料アプリ・ソフトの注意点についても解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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フリーランスが使いたい確定申告アプリ・ソフトの選び方
一口に確定申告アプリ・ソフトと言っても、多くの種類があり迷ってしまうでしょう。
これからフリーランス向け確定申告アプリ・ソフトを選ぶポイントを解説します。ポイントを押さえてあなたに適したアプリ・ソフトを選べば、大幅な手間の削減が見込めます。
また、確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があり「青色申告」は、税金の控除額が「白色申告」より大きいです。
確定申告アプリ・ソフトによっては、データを入力するだけで「青色申告」に必要な書類を作れるので、機能も踏まえて選びましょう。以下がこれから解説する内容です。
- アプリかソフトか
- 無料か有料か
- 使いやすさ
アプリかソフトか
あなたの作業環境に合わせて「アプリ」と「ソフト」、どちらを重視するのか考えましょう。
使うツールや適した作業環境の違いは、以下の表の通りです。
アプリの場合 | ソフトの場合 | |
使うツール | スマートフォンやタブレット | パソコン |
適した作業環境 | 外出先 | 自宅 |
スマートフォンやタブレットで作業するものが「アプリ」、パソコンで作業するものが「ソフト」です。
そのため、外出先で手軽に作業する場合はアプリの機能を、自宅でじっくり作業する場合はソフトの機能を重視するのが良いでしょう。
ソフトの種類によってはアプリと連携できる機能を備えており、外出先はアプリで、自宅はパソコンで作業という使い方もできます。
連携しながら使うのは便利ですが、中にはアプリだけ、ソフトだけという展開をしている企業もあるので注意が必要です。
無料か有料か
確定申告アプリ・ソフトには、無料と有料のものがあります。
それぞれの機能やサービスの違いを下記の表にまとめました。
無料アプリ・ソフト | 有料アプリ・ソフト | |
機能 | 一部に制限がある | 制限がない |
サービス | サポートが受けられない | サポートが受けられる |
無料アプリ・ソフトのメリットは、費用がかからない点です。しかし、無料の場合は機能の一部に制限がかかっていたり、サポートが受けられなかったりします。
有料アプリ・ソフトは機能やサービスが充実しています。ただし、もちろん費用がかかりますし、解約時期によっては損をしてしまうので注意しましょう。
無料アプリ・ソフトのデメリットについては、後ほど「無料の確定申告アプリ・ソフトを選ぶときの注意点」で詳しく解説するので、そちらもぜひご覧ください。
使いやすさ
確定申告アプリ・ソフトを選ぶときは、使いやすさも大事です。
各アプリ・ソフトによって、データの入力や連携、仕訳の方法などが違います。
外部サービスと連携して自動入力するものや、領収書を撮るだけで仕分けするもの、手入力が必要なものなどがあるので、あなたが使いやすいと思うアプリやソフトを選びましょう。
またアプリ・ソフトの内容以外に、受けられるサポートがそれぞれ違うため、あなたがどの程度サポートを受けたいかも考える必要があります。
フリーランスにおすすめの確定申告アプリ・ソフト10選
ここからはおすすめの確定申告アプリ・ソフトについて、特徴やプラン、サポートの内容などを詳しく解説していきます。
それぞれの費用や必要な機能、サポートの内容などを確認し、あなたの作業環境に合った使いやすいものを見つけましょう。
気になるアプリ・ソフトがあれば、トライアル期間を利用して実際に触ってみると、より使い勝手が分かります。
以下がご紹介する確定申告アプリ・ソフトです。
- やよいの青色申告オンライン
- やよいの白色申告オンライン
- クラウド会計ソフトfreee(フリー)
- Money Forwardクラウド確定申告
- 円簿青色申告
- 確定申告 Kaikei(カイケイ)
- Taxnote(タックスノート)
- HANJO(ハンジョー)会計
- CalQ Share(カルクシェア)
- aoiro(アオイロ)
やよいの青色申告オンライン
「やよいの青色申告オンライン」は、日付や金額を入れるだけで知識が必要な青色申告の書類を簡単に作成できるため、初心者におすすめです。
銀行明細やクレジットカードの取引データ、レシートや領収書のスキャンデータの他、スマホアプリで撮影したデータをAIが自動仕訳してくれるので大幅に手間が省けます。
また、青色申告で最大65万円の控除を受けるために必要なe-Taxを税務署に行かず申告でき、ステップが多いe-Taxの手順を分かりやすく簡単に行えます。
こちらのソフトは初年度半額のため、まずはサポートが充実した上位プランから始めてみましょう。その後、慣れてからプラン変更するのがおすすめです。
「やよいの青色申告オンライン」の各プランの料金やサポート体制は、下記の表にまとめています。違いを比べて、あなたに適したプランを選びましょう。
プラン | セルフプラン | ベーシックプラン | トータルプラン |
料金 | 9,680円/年
(初年度無料) |
15,180円/年
(初年度7,590円) |
26,400円/年
(初年度13,200円) |
サポート |
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ベーシックプランの内容に加え業務相談も可能 |
やよいの白色申告オンライン
「やよいの白色申告オンライン」は、白色申告に必要な入力項目だけのシンプルな機能とデザインで、確定申告の知識がない方におすすめです。
外部サービスとの取引明細や領収書のスキャンデータ、スマホアプリで撮影した画像など、様々なデータをAIが自動仕訳してくれるので大幅に手間が省けます。
入力した取引データは「やよいの青色申告オンライン」に取り込める互換性もあり、連携するアプリが提供されているのも魅力です。
また手順が多いe-Taxの手続きを省略し、分かりやすく簡単に申告できます。
フリープランは 全ての機能を無料で使え、有料プランではサポートを受けられます。各プランの違いを以下の表にまとめたので、比較してあなたに合うプランを見つけましょう。
プラン | フリープラン | ベーシックプラン | トータルプラン |
料金 | 無料 | 10,120円/年
(初年度5,060円) |
18,480円/年
(初年度9,240円) |
サポート |
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ベーシックプランの内容に加え業務相談も可能 |
クラウド会計ソフトfreee(フリー)
「クラウド会計ソフトfreee(フリー)」は、どのプランでもチャット・メールでのサポートが付くため、一人で確定申告をするのが不安な方におすすめのソフトです。
スマートフォンでの使用を前提に作られており、アプリで表示される〇か×の2択に答えていくだけで、自動で確定申告の書類が作成されます。
またfreeeの電子申告アプリを活用すれば、銀行口座やクレジットカードと連携ができます。利用明細を自動取得してくれるので、作業の手間を短縮できるでしょう。
下記の表が各プランの料金と機能比較です。どのプランも30日間のトライアル期間があるので、実際に使ってあなたに合ったものを選べます。
プラン料金やサポート体制を以下の表にまとめました。最初はスターターを使い、必要になった時に上位プランへ切り替えるのがおすすめです。
プラン | スターター | スタンダード | プレミアム |
料金 |
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43,780円/年
(年払いのみ) |
サポート |
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Money Forwardクラウド確定申告
「Money Forwardクラウド確定申告」は、外部サービスと連携して仕訳ができるため、経費をクレジットカードで決済している方におすすめです。
銀行やクレジットカード、電子マネーなどの外部サービスから取り込んだ明細を自動取得し、間違っていた項目は、AIによる学習機能で次回から訂正された項目に仕訳します。
その他の特徴として家計簿アプリ「マネーフォワードME」との連携や、複数のソフトをセットで利用でき、コストパフォーマンスの良さが挙げられます。
「Money Forwardクラウド確定申告」はパーソナルプランに1ヵ月無料のトライアル期間があるため、気になる方は実際の使用感を試してみると良いでしょう。
下記の表に各プランの料金やサポートをまとめています。各プランを比較し、使いたい機能に適したプランを選びましょう。
プラン | パーソナルミニ | パーソナル | パーソナルプラス |
料金 |
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39,336円(年額プランのみ) |
サポート |
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パーソナルミニで使えない機能の追加
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円簿青色申告
「円簿青色申告」は、サポートがメールだけですが全ての機能が無料で使えるため、複式簿記の知識がある方におすすめです。
無料でも複式簿記での帳簿付けや申告書作成の機能は一通り揃っており、暗号化通信と東西2つのサーバーによるデータ保存でセキュリティも万全です。
個人事業主向けの決算書も作成可能で、最大65万円控除の青色申告もスムーズに行えます。
以下の表にあるようにプランは1つですが無料で使え、機能の制限もありません。登録もメールアドレスだけでできるので手軽に始められます。
プラン | 無し |
料金 | 全機能無料 |
サポート | メールサポートのみ |
確定申告 Kaikei(カイケイ)
「確定申告 Kaikei」は、スマートフォンで確定申告のための帳簿を付けられるアプリです。
確定申告アプリ・ソフトにお金をかけたくない方や、シンプルに記録したい方におすすめです。
帳簿の記帳以外にも収入と経費を円グラフ化して収支状況を確認したり、入力したデータをCSVのエクセルデータとして出力できたり、必要な機能は一通り揃っています。
「確定申告 Kaikei」には決算書や確定申告書の作成機能が付いていません。データインポート機能は備わっているので、書類を作成する際は別にソフトが必要です。
プランは無料のお試しプランと有料のスタンダードプランの2種類があり、スタンダードプランにさらに機能を追加するオプションプランがあります。
プラン | お試しプラン | スタンダードプラン | オプションプラン |
料金 | 無料 | 3,500円/年
(初年度2,800円/年) |
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サポート |
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無料プランの制限解除 |
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Taxnote(タックスノート)
「Taxnote」は、スマートフォン用アプリで、ご自身で決算書を作成できる方やすでに会計アプリ・ソフトを使用している方、スマートフォンでさらに効率化したい方におすすめです。
帳簿入力を簡単に行う機能に特化しており、支払方法と科目を選んで入力するだけで、青色申告に必要な複式簿記で帳簿作成できます。
しかし決算書や確定申告書の作成機能が付いていないので、他のソフトへ出力して決算書を作成する必要があります。
以下にまとめたようにプランは無料版と有料版のTaxnoteプラス、追加機能のTaxnoteクラウドの3種類です。機能を比べ、あなたに必要なものを選びましょう。
プラン | 無料版 | Taxnoteプラス | Taxnoteクラウド |
料金 | 無料 | 3,500円/年 | 600円/月 |
サポート |
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月15回の入力制限解除 |
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HANJO(ハンジョー)会計
「HANJO会計」は、個人飲食店の業務に特化したソフトのため飲食店経営者向けのアプリです。
ソフトの特徴として基本的な記帳や仕訳機能に加え、飲食店を想定した経営分析機能や指標提示機能、飲食店経営のアドバイス表示などの機能があります。
また、スマホだけで確定申告ができるため、パソコンが必要ありません。
プランは無料プランと有料プランの2種類です。月額料金は他ソフトより安いですが、飲食店経営者向けアプリなので、あなたの仕事に適しているか吟味して選びましょう。
プラン | 無料プラン | 有料プラン |
料金 | 無料 | 1,078円/月 |
サポート |
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CalQ Share(カルクシェア)
「CalQ Share(カルクシェア)」は、副業で収入を得ている方向けの確定申告アプリです。
CalQ Shareの特徴は帳簿の作成が簡単にでき、サポートが手厚いことです。
例えば、レシートや領収書を元に必要な項目を入力するだけで確定申告書のPDFファイルを作成できます。
また、アプリ内に問い合わせフォームや副業向けの確定申告を解説した漫画があり「CalQ(カルク)」という有料の経理代行サービスも行っています。
プランは特に無く、使用料は完全無料で機能制限も無いため気軽に始められるのが良いところです。
プランや料金はありませんが、サポート内容については以下の表を参考にしましょう。
プラン | 無し |
料金 | 全機能無料 |
サポート |
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aoiro(アオイロ)
「aoiro」は、基本的な機能は全て無料で提供されており、有料版も買い切りのため、確定申告アプリ・ソフトの費用を抑えたい方におすすめです。
丁寧な操作マニュアルも用意されているので、経理初心者の方でも使いやすい作りになっています。
ソフトの特徴は経営分析や他社サービスとの連携といった機能が無く、書類作成のみのシンプルな機能です。さらに有料版では「独自の勘定科目の追加」「家事按分の自動設定」「バックアップの復元」「総勘定元帳PDF保存」という機能が追加できます。
プランは無料版のスタンダード・エディションと有料版のプレミアム・エディションの2種類です。以下の表にあるように基本機能は使えるので、まずは無料版で試してみるのがおすすめです。
プラン | スタンダード・エディション | プレミアム・エディション |
料金 | 無料 | 3,900円(買い切り)
※MacOSはプレミアム・エディションのみ |
サポート |
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下記の機能追加
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無料の確定申告アプリ・ソフトを選ぶときの注意点
これまでお伝えしたように、確定申告アプリ・ソフトには無料のものも多くあります。しかし、無料であるデメリットも注意が必要です。
無料プランの内容によっては「使いたかった機能が無い」「使い方を質問できない」という制限もあるので、欲しい機能やサポートの有無を確認してプランを選びましょう。
注意する点は大きく分けて、以下の3点です。
- サポートが受けられない場合もある
- 制限されている機能がある
- トライアル期間が設けられている
サポートが受けられない場合もある
1つ目の注意点は「サポートが受けられない場合もある」です。
無料の場合メールや電話、チャットでのサポートが受けられない、あるいは制限がかかる場合があります。確定申告に慣れておらずサポートを受けたい方は注意が必要です。
あなたがどの程度サポートを受けたいのかによって決めるようにしましょう。実際に気になるアプリ・ソフトを使ってみて、必要なサポートを見極めるのもおすすめです。
制限されている機能がある
2つ目の注意点は「制限されている機能がある」です。
全機能無料で使えるアプリ・ソフトもありますが、ほとんどの場合、無料版では使える機能が一部制限されています。
例えば、編集・閲覧が最新1ヵ月のデータしかできないことや確定申告書が出力できない、レポート機能が無いなどです。
無料だからと機能制限があるものを使い手間がかかってしまうと、手間を減らすための確定申告アプリ・ソフトで手間がかかるという本末転倒になってしまうので注意しましょう。
トライアル期間が設けられている
3つ目の注意点は「トライアル期間が設けられている」です。
トライアル期間とは、気になるアプリ・ソフトを試用し、使い心地を確かめる期間です。
そのため期間が過ぎると使えなくなってしまいますが、有料版と同じ機能を使えるため、気になったアプリ・ソフトはすぐに契約せずトライアル期間を活用してみましょう。
実際に使えば、受けたいサポートや使いやすさ、必要としている機能などが分かるでしょう。
【まとめ】アプリやソフトを使ってフリーランスの確定申告を楽にしよう!
ここまで、確定申告アプリ・ソフトを使うメリット・デメリットや選ぶ際の注意点を説明してきました。
確定申告アプリ・ソフトにはたくさんの種類があり、どれを選べば良いか迷ってしまうでしょう。
しかしそれぞれ得意とする機能やプランの金額、サポート体制などで差別化を図っています。
迷ってしまう場合は、今回の記事を参考にしながらあなたに合ったアプリやソフトを使えば、めんどうな確定申告の時間短縮や効率的な作業を必ず手に入れられます。
まずは気になるアプリ・ソフトに登録し、トライアル期間を試してみましょう。
- 名前:ヒロ
- 連絡先:hukugyouhiro3594@gmail.com