格安SIMとはどんなものなのでしょうか。最近、格安SIMというワードをよく聞きますよね。LINEモバイルやUQモバイル、楽天モバイルなど、テレビCMでもよく見かけるブランドも多くなってきました。
しかし、格安SIMについて「格安SIMってそもそも何なのかな?」「なんで格安SIMって安いの?」「格安SIMって怪しそう。ちゃんとしたものなの?」という疑問を持つ方も多いと思います。
この記事では、格安SIMとはどんなものなのか、どうして格安SIMが安いのかについて紹介していきます。
これを読めば、格安SIMがどんなもので、どうして安いのかがすっきり分かります。
アイキャッチ画像出典:https://www.pakutaso.com/20201111324-iphone-12-13.html
最近よく聞く、格安SIMとは?何に比べて格安なの?
「インターネットやCMでよく見聞きするけれど、そもそも格安SIMって何なの?」こう思う方もいらっしゃることでしょう。
格安SIMは、大手事業者に比べて使用料が安い!
格安SIMとは、格安で使えるブランドのSIMカードが入ったスマートフォンのことを指します。
何に比べて格安なのかというと、携帯電話の使用料がNTTドコモ、au、ソフトバンクの大手事業者に比べて格安ということを指します。
SIMカードは、携帯電話を使ううえで必要なもの
そしてSIMカードとは、携帯電話やスマートフォンを使う上で必要となるものです。
携帯電話の番号や利用者情報が記録された小さなカード状のもので、これをつけないと電話やインターネットの機能を使うことができません。
SIMカードは携帯電話販売店の店員さんがつけてくれることがほとんどなので、日常で目にする機会も少ないかと思います。
格安SIMがキャリアに比べて格安な理由とは
「格安SIMがどんなものかは分かった。でも、どうしてキャリアの利用料金に比べて格安になるの?正直言って、怪しくない?」確かに、キャリアより格安SIMが安くなる理由は気になりますよね。
実は格安SIMが大手事業者より安いのは、格安SIMのサービスを提供している事業者が自前の設備を持っておらず、大手事業者の設備を借りているから、なのです。
大手事業者は自社の回線を利用者がどこでも使えるように、基地局や電波塔を自前で建てています。それらを建てるコストは携帯電話の使用料に上乗せされるので、料金が高くなってしまいます。
しかし、格安SIMの事業者は自前の基地局や電波塔を持たず、大手事業者の回線を借りて事業を展開しています。なので、格安SIMの事業者は設備に投資をしていない分、使用料が安くなるということになります。
格安SIMの利用料とは?どのくらい安くなるの?
ここまで、格安SIMとはどんなものか、どうして安くなるのかについて紹介してきました。格安SIMが安い理由は、決して怪しいものではないことを理解していただけたと思います。
すると、次に気になるのは利用料だと思います。「格安SIMの利用料はどのくらい安いのだろう?」「大手事業者で勧められた料金プランは正直言って高いなあ。」と思っている方もいらっしゃると思います。
では、格安SIMに乗り換えることにより、大手事業者に比べてどのくらい安くなるのでしょう?
総務省が2018年9月に公表した『電気通信サービスに係る内外価格差調査-平成29年度調査結果-』によると、大手キャリアと格安SIM、それぞれの携帯電話の月額利用料は以下のようになっています。
月のデータ使用量 | 大手キャリアでの利用料 | 格安SIMの利用料 | 安くなる割合 |
2GB | 5,942円 | 2,648円 | 55.4% |
5GB | 7,562円 | 3,242円 | 57.1% |
20GB | 8,642円 | 6,050円 | 30.0% |
(大手キャリアでの利用料は、シェア1位の事業者のもの。利用料金は通話時間が月70分、メール通信が月155通と仮定して算出)
出典:https://www.soumu.go.jp/main_content/000574456.pdf
データ使用量に関わらず、格安SIMの利用料は大手事業者での利用料より3割以上安く、特にデータ使用量が少ないプランでは半額以下の利用料となっています。
格安SIMにある、料金以外のメリットとは
「格安SIMの利用料が安いことは分かった。じゃあ、他に何かメリットはあるのかなあ?」と思われる方もいると思います。
そこで、格安SIMの利用料以外のメリットも2つ紹介していこうと思います。
料金プランを細かく選べる
1つ目は、格安SIMは料金プランを細かく選ぶことができる点です。利用者の使い方に合った料金プランがあるのですね。
同じ格安SIMを利用したい人でも、データ通信をたくさん行う人もいれば、通話が中心の人もいます。個人に合ったプランを設定することができるのですね。
契約期間のしばりがそれほど厳しくない
2つ目は、格安SIMは大手事業者に比べて、最低契約期間の「しばり」がそれほど厳しくないことです。
大手事業者でスマートフォンを契約する場合、期間の開始から2年間は無料での解約ができなくなります。これはよく「2年しばり」と呼ばれます。
さらに大手事業者でのスマートフォンの契約は、2年ごとに自動更新されます。つまり、2年ごとにしばりが発生するのです。なので、2年しばりの期間が終わるときに解約しない限り、解約にお金がかかってしまいます。
一方格安SIMでは、この最低契約期間が半年から1年と短めに設定されています。事業者によっては無いところもあります。しばりが厳しくないので、携帯電話会社間の乗り換えもそれほどためらうことなく行えます。
格安SIMのデメリットとは?対処法も紹介
「格安SIMにどんなデメリットがあるのかも知りたい」と考える方もいると思います。
そこで、格安SIMを利用することのデメリットと対処法を紹介していきます。
大手事業者のメールアドレスが使えない
格安SIMでは大手事業者のメールアドレス(「~@docomo.ne.jp」「~@ezweb.ne.jp」「~@softbank.ne.jp」)を利用することができません。
そのためメールアドレスを取得しないと、メールでのやりとりができなくなってしまいます。
ただし、Gmailなどのフリーメールアドレスを利用すれば、問題ないといえるでしょう。
家族間の無料通話ができない
ほとんどの格安SIMでは、同じ会社のスマートフォンを持つ家族間の通話が安くなるオプションがありません。
ただし、LINEなどの無料通話機能があるアプリを利用すれば、無料で通話をすることができます。
格安SIMのサポート体制とは?店舗ではできないの?
格安SIMでは、実店舗を持たないオンラインでのサポート体制をとっている場合がほとんどです。大手事業者が実店舗を持ち、対面でのサポートを行っているのとは対照的ですね。
格安SIMはサポート体制をオンラインにすることによって、実店舗経営にかかる費用をカットすることができます。格安SIMが安い理由はここにもあるのですね。
オンラインでのやりとりに慣れている方や、困ったことは自分で調べるので実店舗に行く必要が無いと思っている方は、格安SIMへの乗り換えを検討してみてもいいかもしれません。
格安SIMの初期設定のやり方は?
格安SIMは、スマートフォンを使い始めるときの初期設定を自分で行う必要があります。店舗側で設定をしてくれる大手事業者とは対照的な点といえるでしょう。
初期設定といっても、それほど難しいものではありません。SIMカードを携帯電話に挿入して、格安SIM事業者の指定した手順を踏めば完了します。
詳しい手順は格安SIM事業者の公式サイトなどに掲載されています。初期設定をするときには、参照してみましょう。
格安SIMを利用できない端末ってあるの?
スマートフォンの中には、格安SIMを利用できないものがあります。それは「SIMロック」されたスマートフォンです。
大手事業者の販売するスマートフォンは、他の会社のSIMカードをセットしても使えないようになっています。この状態がSIMロックされたスマートフォンです。
格安SIMでスマートフォンを利用するためには、以下の2つの方法があります。
方法①・SIMフリーのスマートフォンを利用する
1つ目の方法は、SIMロックがされていない「SIMフリー」のスマートフォンをあらかじめ用意することです。
SIMフリーのスマートフォンは、家電量販店やスマートフォンメーカーの直販店で購入することができます。
方法②・SIMロックを解除の手続きをとる
2つ目の方法は、SIMロックを解除する手続きをとることです。SIMロック解除の対象端末であれば、解除してもらうことができます。ただし、購入日からの日数などの条件が課されている場合もあります。
なお、総務省が「SIMロック解除に関するガイドライン」を改正した2015年5月以降に発売されたスマートフォンは、原則SIMロックを解除してもらうことができます。
お手持ちのスマートフォンがSIMロック解除の対象端末かどうかは、現在利用している通信会社のホームページなどで確認してみましょう。
格安SIMでは、通信速度が遅くなるの?
格安SIMでは、通信速度が遅くなることがあります。回線網が限られているからです。
格安SIMが格安である理由の章でもお話ししましたが、格安SIMは大手事業者の通信設備を借りてサービスを展開しています。そのため、格安SIM事業者が利用できる回線の数は限られているのです。
このような理由があるため、利用者が多い時間帯には通信速度が遅くなることがあります。
ただ通信環境は日々良くなっているので、大量のデータ通信を行う動画視聴などを除けば、安定して利用することができるでしょう。
格安SIMを検討してみよう!
いかがでしたか。ここまで格安SIMがどういったものなのか、格安SIMのメリットとデメリットについて説明してきました。
格安SIMでは、大手事業者とは異なるプランやサポート体制でスマートフォンを使うことになります。
両者の違いに戸惑うことがあるかもしれませんが、しっかり対処法を考えていけばOKです。そして、格安SIMへ切り替えると、携帯電話料金は安くなることでしょう。
携帯電話の使用料金が高いなあ…と思っている皆さんは、格安SIMも検討してみてください!