土地を購入して活用したいと考える人の選択肢として人気なのは「マンション経営」でしょう。
しかし、マンション経営にはリスクを取らなければならない局面もあります。
「マンション経営を始めてみようかな…」と何となく考え始めたばかりの方には難しく感じる点も多いでしょう。
そんな方にはこの記事をぜひ参考にしていただき、マンション経営の実現の足掛かりになれば幸いです。
出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/%E6%89%8B-%E6%8F%A1%E6%89%8B-%E4%BC%9A%E7%A4%BE-%E8%B6%85%E9%AB%98%E5%B1%A4%E3%83%93%E3%83%AB-1063442/
マンション経営とは
マンション経営とは、不動産投資のうちの1つです。一定の収益を期待するため不動産投資という言い方ですが、保険や株式投資等とは異なり、マンションを管理・運営することになります。
一定の収入を得られ、相続税・固定資産税などの節税対策にもなり、支持されています。
「すでに土地はあるけれど、固定資産税を払うだけになってしまっている」などの場合、”副収入”と”節税”の両方が実現できるマンション経営を、検討してみると良いでしょう。
しかし、もちろんマンション経営を実現するに当たって一定のリスクは存在します。そのためそれらのリスクを的確に把握し、解決策を知っておくことが大切です。
マンション経営のリスク:空室リスク
マンション経営の最大のリスクは「空室リスク」です。そして空室リスクは、他の様々なリスクを引き起こす引き金となってしまうこともあります。
これはその名の通り、マンションで空室が出てしまうことを言います。空室があると、その部屋分の収入が入らないにもかかわらず、支出は変わらないため、自分の収入が減ってしまいます。
空室リスクにもいくつか原因がありますが、最も大きな要因は「立地」です。働く若い世代が多く住み、通勤や通学に便利な場所がマンション経営に向いています。
土地購入からマンション経営を始める場合、立地は妥協せずに選択すると良いでしょう。
マンション経営のリスク:家賃下落リスク
マンション経営のリスクには「家賃下落リスク」もあります。マンション経営では、家賃収入は比較的安定しているものの、建物は経年劣化するので家賃は基本的に下落してしまうのです。
これはマンション建設時に、競合物件の家賃を調査をするなどして築年数による家賃下落率を予測することが必要です。
また、空室率や収支をシミュレーションし、黒字が継続できるマンションを建築すると良いでしょう。
マンション経営のリスク:修繕リスク
マンション経営には「修繕リスク」も伴います。賃貸人(貸主)には、偶発的に壊れたものや自然損耗の部分は修繕する必要があります。
偶発的な損傷や自然損耗は、もちろん築年数が経過するほど増えるでしょう。そのため、修繕リスクは築10年を過ぎたあたりから徐々に顕在化していくことが多いです。
偶発的な損傷や自然損耗による修繕リスクを抑えるには、信頼性の高い会社に建築を依頼することが鉄則です。
マンション経営のリスク:災害リスク
マンション経営のリスクとして「災害リスク」もあげられます。マンション一棟を保有していると、共用部の火災保険や地震保険への加入は賃貸人が行います。
そもそも火災保険への加入はローンを組んでいれば必須ですが、地震保険は任意であり火災保険よりも保険料は高額です。その負担額が高額になるほど赤字リスクが高まります。
そのため、その地域ごとに保険の加入が必要かどうかを調査し、吟味すると良いでしょう。
マンション経営のリスク:オーバーローンリスク
マンション経営には、「オーバーローンリスク」もあります。オーバーローンとは、売却時にローン残債が売却額を上回ってしまうことです。売却したくても売却できなくなるというのがリスクになります。
マンション経営では、相続税対策で積極的にローンを組んで経営をする人が多いです。土地の上に、マンションのような収益物件を建てると建物と土地の相続税評価額が下がるので、相続税対策効果があるためです。
しかし、オーバーローンリスクは、相続後に発生することが良くあります。
相続後は、マンションが既に古くなっており、空室だらけで相続人が物件を売却したいと思っても、なかなか物件を手放せないということが生じます。
マンション経営のリスク解決方法:立地が悪ければ買い替える
今持っている土地の立地が悪ければ、買い替えると「空室リスク」を抑えることができます。空室リスクを抑えるには、良い立地でマンション経営をすることが鉄則になります。
立地の問題は、良い立地の土地を得る以外、解決できません。条件の悪い立地で無理に土地活用をするのではなく、条件の良い土地に買い替えて活用する方がリスクを抑えられるでしょう。
良い立地は駅から徒歩約10分圏内で近くにコンビニや銀行、病院などがあるとベストでしょう。治安の良し悪しなども参考すると良いと思います。
買い替えも有効な土地活用だと捉え、勇気を出して立地の良い土地に買い替えてみましょう。
マンション経営リスクの解決方法:建築を依頼する
信頼できる会社に建築を依頼することは、「修繕リスク」を抑える上で有効です。
マンションは何年も稼ぐ大切な資産となります。建築時には信頼できる会社に建築を依頼することが重要です。会社によって建築費や仕様の違いをしっかりと比較して、安心して依頼できる会社を選択すると良いでしょう。
会社選びに際しては、プランの充実や建築費に対して相談に乗ってくれるか、などを基準にすると良いでしょう。評価などを調べてみるのもおすすめです。
必然的に借入金額も抑えることができ、「修繕リスク」だけでなく、「オーバーローンリスク」まで抑えることが可能になる場合があります。
マンション経営リスクの解決方法:自己資金を十分に用意する
自己資金を十分に用意することで、「オーバーローンリスク」を抑えることが出来ます。
自己資金が不十分であれば、自己資金が貯まるまで待つのも選択肢のうちの1つです。どうしても今すぐマンション経営をしたい場合は、物件の規模を小さくするという選択をすると良いでしょう。
同じ自己資金の額でも総額を小さくすれば、自然と総額に占める自己資金割合を増やすことができます。
投資総額を抑えることも、自己資金を十分に用意することと同じ効果があるため、自己資金の少ない方は投資額の見直しを再検討してみるとよいでしょう。
安全で収益力の高いマンション経営を!
マンション経営は節税面や安定した収入が得られるという点で検討している人も少なくないでしょう。
しかし、マンション経営を始めるにあたって、最低限のリスクとその解決策は十分に理解しておくべきでしょう。
マンション経営のリスクをきちんと理解し、しっかりと計画立てて経営を進めれば、安全で収益力の高いマンション経営を実現させることも難しくないと思います。
徹底した調査や専門家への相談をすることで、成功への足掛かりを掴めることを祈っています。